JPH0350014B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、走査位置当り一つの孔或いは無孔位
置を有するパターンカードによつて制御可能であ
りかつこのパターンカードを読みとるためのフイ
ーラニードル並びにこのフイーラニードルの運動
方向で作用する倍力装置とを備え、この場合フイ
ーラニードルがパターンカードに相対して起立状
態で倍力装置内に摺動可能に支承されておりかつ
倍力装置内の２つの位置で揺動可能に支承されて
いる錠止部材と作用結合している様式の、制御機
械の読取り兼持上げ装置に関する。

或る機械、特に繊維産業における機械を制御す
るには一般に、紙、カートン、合成物質或いは類
似のような軽量な材料から成る孔および無孔位置
を備えたパターンカードが使用される。このパタ
ーンカードは使用にあたつて極めて場所をとら
ず、また取扱い易い。しかしていねいに取扱う必
要がある。粗暴に取扱つた場合、制御位置が衝撃
および／又はフイーラニードルの強すぎる圧力に
より損傷されたり、切込みが形成されたりして不
正制御が生じる。しかもこれらの制御部材には、
機械的な部分の作用を可能にするほどの比較的大
きな力が読取り装置および制御装置から行なわれ
ることが要求される。

フイーラニードルが支承されている動力一体的
に駆動される部分を備えた読取り兼制御装置は既
に公知である。

本発明の目的は、制御および駆動される部分が
ばねによりその基本位置に復帰される機械にあつ
て確実にかつ直接的に、即ち高速で働く上記の様
式の装置を造ることである。

上記の課題は本発明により以下のような特徴を
有する冒頭に記載の装置によつて解決される。即
ち、錠止部材が倍力装置のボルト上に揺動可能に
支承されている少くとも１腕アーム様式のレバー
として形成されており、その錠止アームが一方で
はフイーラニードルと作用結合しており、他方で
は制御アームをその出発位置に戻り運動させるば
ねが取付いている制御アームと作用結合している
ことによつて解決される。

この構成に伴い、制御位置の読取りと同時に、
フイーラニードルを下降させる部分が、これが動
力一体的にかつ強制的に相応する制御を行うよう
にフイーラニードルによつて制御される。この装
置は、制御される部分が除荷された後、即ち第一
の制御と第二の制御との間でばね力によつて再び
その基本位置に達する際に働く。

以下に添付図面に図示した実施例につき本発明
を詳説する。

全部の実施例において、倍力装置１は横方向で
切断して示したビームとして示されている。この
倍力装置は多数の制御位置にわたつて延びてい
る。この場合、図示した一つの制御位置当り錠止
部材を有する各々一つの制御機構が設けられてい
る。この倍力装置は動力一体的にフイーラニード
ル２の軸線方向で上下運動する。フイーラニード
ルはパターンカード５の孔３と無孔位置４の読取
りを行い、軸線方向で滑動可能に倍力装置内に支
承されている。フイーラニードルはその上端にお
いて頭部６を備えており、比較的弱いばね７の作
用下にある。このばねはフイーラニードルを下方
へと押下げ、しかも無孔位置が来た場合このフイ
ーラニードルの逃げ戻り運動を許容する。

倍力装置にはボルト８が所属しており、このボ
ルト上には以下に記載する錠止部材が揺動可能に
支承されている。

第１図〜第３図による第一の実施例にあつて
は、錠止部材１０は一腕のレバーである。このレ
バーはボルト８上に支承されている。錠止部材と
倍力装置との間にはばね１２が設けられており、
このばねは錠止部材１０のアームの当接面１３を
備えた端部をフイーラニードルの頭部６に対して
押付ける。傾斜面に続いて錠止部材のアームは、
錠止部材に対してほヾ半径方向でかつフイーラニ
ードルと同列に走る頭部のための滑動面１４を備
えている。錠止部材１０の揺動軸線Ｓはほヾフイ
ーラニードル２の軸線Ｔの延長部と交叉してい
る。

倍力装置１に対して平行に制御アーム１５が設
けられている。この制御アームは錠止部材１０に
面した帯行カム１６を備えており、案内部１７内
に滑動可能に支承されている。ばね１８は第１図
に図示した基本位置で制御アームを保持してい
る。

倍力装置１がパターンカード６方向に降下し、
制御位置に孔３が存在する場合、第１図に図示し
た倍力装置の機構に何等の変化がない。これに対
してフイーラニードル２が無孔位置に衝当つた際
（第２図および第３図）、フイーラニードルは倍力
装置１内に押戻される。この場合、頭部６は錠止
部材のアームの傾斜面１３上を滑り落ち、錠止部
材１０を第２図および第３図に示した位置に揺動
させる。倍力装置が更に降下すると錠止部材１０
の先端が帯行カム１６に取り付き、制御アーム１
５を比較的大きな力で帯行する。この場合フイー
ラニードル２のパターンカード５上への圧力の高
まりが生じることはない。倍力装置１が上昇した
際、ばね１８は制御アーム１５を、ばね７がフイ
ーラニードル２を押して再び基本位置に移動させ
る。

ここで制御アーム１５で色々な制御が行われ
る。この際重要なことは、制御アームが比較的大
きな圧力を与えることである。このことはフイー
ラニードルによつては直接行われることは不可能
である。このような制御は例えば開口形成装置に
あつて織機を制御するために、織機にあつて色選
択もしくは給糸を制御するために、ヘルドを側方
に摺動させるために、或いはかがり縫い機の針を
側方に摺動させるのに使用される。制御アームは
引張り運動毎に再び基本位置に移動する。

第４図〜第６図による実施例にあつては、錠止
部材は第１図〜第３図による実施例と類似してい
るが、これに対して制御アームと異なつている。

倍力装置１のボルト８上には一腕の錠止部材３
０が揺動可能に支承されている。この錠止部材は
この実施例でも傾斜面３３と滑動面３４とを有し
ている。これらの面はフイーラニードル２の頭部
６と協働する。基本位置或いはフイーラニードル
による孔３の読取りの際の位置では錠止部材３０
は倍力装置内に留まる。制御アーム３５はこの実
施例でも帯行カム３６を備えており、複動レバー
３７と関節的に結合されている。ばね３８は制御
アーム３５を持上げられた位置に保持する。ばね
３２は制御アーム３５を揺動脱出した錠止部材３
０に対して押付ける。

フイーラニードル２が倍力装置１の下降の際孔
３の位置を読み取つた際、制御アーム３５は差当
り、倍力装置の中央ウエツブの鼻部３９がこの制
御アーム３５をカム３６を介して倍力装置の運動
に対して平行して下方へと引くまで、影響されず
に留まる。ばね３２の側方への圧力はこの帯行運
動を確実なものにする。倍力装置が戻り運動した
際ばね３８は複動レバー３７を介して制御アーム
３５を引戻す。

倍力装置１が下降してフイーラニードル２が無
孔位置４を読取つた際、フイーラニードルの頭部
６は傾斜面３３を滑降することにより錠止部材３
０を右方向へと揺動させ、かつ錠止部材を滑動面
３４を介してこの位置（第６図）に保持する。こ
の場合、錠止部材３０のアームの端部が制御アー
ム３５を押して倍力装置から離す。従つて鼻部３
９は帯行カム３６の傍らを滑動する。ここでは、
制御運動も、複動レバー３７上への力の伝達も行
われない。

装置の全体構成は、スペースを取らない組込み
を可能にする。即ちこの構造は幅方向で延びてい
る代りに、高さ方向で延びている。例えばスペー
スを多くとるドビー機内に組込むことができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜第３図は一腕のレバーを備えた読取り兼
持上げ装置の第一の実施例を３つの位置で示した
概略図、第４図〜第６図は制御アームとしてスイ
ングレバーを有する読取り兼持上げ装置の第三の
実施例を三つの位置で示した概略図、 図中符号は、１……倍力装置、２……フイーラ
ニードル、３……孔、４……無孔位置、５……パ
ターンカード、８……ボルト、１０，３０……錠
止部材、１５，２５，３５……制御アーム、１
８，２８，３８……ばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 走査位置当り一つの孔３或いは無孔位置４を
   有するパターンカード５によつて制御可能であり
   かつこのパターンカードを読み取るためのフイー
   ラニードル２並びにこのフイーラニードルの運動
   方向で作用する倍力装置１とを備え、この場合フ
   イーラニードル２がパターンカード５に相対して
   起立状態で倍力装置内に摺動可能に支承されてお
   りかつ倍力装置内の２つの位置で揺動可能に支承
   されている錠止部材１０，３０と作用結合してい
   る様式の、制御機械の読取り兼持上げ装置におい
   て、錠止部材１０，３０が倍力装置１のボルト８
   上に揺動可能に支承されている一腕状のレバーと
   して形成されており、この錠止アームが一方では
   フイーラニードル２と、他方では制御アームをそ
   の出発位置内に戻し運動させるばね１８，２８，
   ３８が取付いている制御アーム１５，２５，３５
   と作用結合していることを特徴とする、上記読取
   り兼持上げ装置。 ２ 錠止部材１０が一腕状のレバーであり、錠止
   部材と倍力装置１との間に錠止アームを押し付け
   てフイーラニードル２の頭部６に当接させるばね
   １２が設けられており、錠止アームがこの頭部と
   の接触位置においてフイーラニードルの運動方向
   に対して傾斜して指向していてほゞ半径方向に走
   る滑動面１４内へ移行している制御面１３を有し
   ていること、制御アーム１５が倍力装置１の傍ら
   でかつフイーラニードル２に対して平行に案内部
   １７内を滑動可能に支承されており、錠止部材１
   ０方向に指向されている帯行カム１６を有してい
   ることを特徴とする、前記特許請求の範囲第１項
   に記載の読取り兼持上げ装置。 ３ 錠止部材１０のアームの端部が倍力装置１の
   内部で錠止部材の静止位置内に存在しており、揺
   動状態で倍力装置を介して制御アーム１５の帯行
   カム１６の作用領域内に達していることを特徴と
   する、前記特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ 錠止部材３０が一腕状のレバーであり、この
   レバーのフイーラニードル２の頭部６に面した端
   部がフイーラニードル２の運動方向に対して傾斜
   して指向している制御面３３並びにほゞ半径方向
   で走る滑動面３４を備えていること、および制御
   アームが傾倒レバー３７から成り、この傾倒レバ
   ーに揺動レバー３５が揺動可能に枢着されてお
   り、この揺動レバーが基本位置で倍力装置１の運
   動方向に対してほゞ平行に指向しており、かつ倍
   力装置に設けられている鼻部３９のための帯行カ
   ム３６を備えていること、および揺動レバー３５
   を押付けて倍力装置１に押付けるばね３２が設け
   られており、錠止部材３０のアームがこの錠止部
   材が揺動脱出した状態において倍力装置の鼻部３
   ９の接触領域から揺動脱出するように構成したこ
   とを特徴とする、前記特許請求の範囲第１項に記
   載の読取り兼持上げ装置。 ５ 錠止部材１０，３０のための軸受ボルト８の
   軸線がフイーラニードル２の軸線の延長部とほゞ
   交叉していることを特徴とする、前記特許請求の
   範囲第２項、第３項或いは第４項に記載の読取り
   兼持上げ装置。