JPH0349491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、着信を待機する応答モードに遠隔地
より設定することが可能な留守番電話装置に関す
る。

従来の技術 留守番電話装置は、在宅中は留守番電話として
の機能を停止する停止モードとされ、そして外出
時には使用者により着信を待機する応答モードに
切換えられる必要がある。この外出時の応答モー
ドへの切換を使用者が忘れる場合に備えて、外出
先より応答モードに切換えることができる留守番
電話装置が従来知られている。この装置においい
ては、通常の呼出信号より充分長い時間例えば１
分程度の呼出信号を検出し、この呼出信号が止ん
でからある一定時間後に応答モードに移行するよ
うに構成されている。

考案が解決しようとする問題点 この従来の装置について使用者の観点から述べ
ると、応答モードへの切換のため、使用者は、外
出先から自宅に電話をかけ、所定の充分長い時間
呼出信号を送るようにし、そしてこの時間経過後
に電話を切ることが必要である。一方、留守番電
話装置は、その所定時間の間呼出信号を受けた場
合にのみ、呼出信号の停止から一定時間後に応答
モードに移行する。このように、応答モードへの
切換の条件として一定時間の呼出音無音時間即ち
電話を切ることが含まれている。従つて、使用者
は、応答モードへの切換を確認するためには、も
う一度自宅に電話をかけ直し、留守番電話装置か
らメツセージが送出されるかどうか聞いてみなけ
ればならず、不便である。また、こののような確
認をしない場合には、少なくとも所定時間の間呼
出信号を送るように時間を測つていなければなら
ないという不都合がある。

従つて、本考案の目的は、上記欠点のない応答
モードへの切換可能な留守番電話装置を提供する
ことである。

問題点を解決するための手段及び作用 上記目的を達成するため、本考案の留守番電話
装置は、リンガー信号を受けるように接続され停
止モード動作の間リンガー信号が所定の条件を満
足するとき切換信号を発生する切換手段を備え、
この切換信号により留守番電話を応答モードに設
定する応答モード設定手段を付勢する。

第１図には、本考案の留守番電話装置の基本構
成をブロツク図で示してある。留守番電話装置１
０は、図示の如く電話器２と並列に接続されてい
る。詳しくは、チツプ及びリング端子に接続され
た電話回線制御回路１２と、この回路からのリン
ガー信号を受けこのリンガー信号を積分及び波形
整形してリンガー・パルスを出力するリンガー信
号検出回路１４と、停止モード設定スイツチによ
り作動されて停止モード設定のための制御信号と
停止モードを示す停止モード指示信号とを発生す
る停止モード設定手段１６と、応答モード設定ス
イツチの作動に応答して応答モード設定のための
制御信号を発生する応答モード設定手段１８と、
及びリンガー・パルスと停止モード指示信号を受
けるように接続されていて停止モード指示信号の
存在時に受信するリンガー・パルスが予め設定さ
れた切換条件を満足するかどうかを調べ満足する
時に切換信号を出力する切換手段２０と、を備え
ている。予め設定される切換条件としては、リン
ガー信号の所定の継続時間、又はリンガー信号の
所定の回数例えば呼出音部の所定の個数がある。

本考案のこの構成により、リンガー信号の継続
時間又は回数が所定の条件を満足するとき応答モ
ード設定手段が付勢され、それにより停止モード
から応答モードに切換えられる。応答モードに切
換えられた後更にリンガー信号を受信し続ける場
合、このリンガー信号に対しては応答モードとし
て応答し、回線接続及びメツセージ送出等の所定
の応答動作を行う。

実施例 本考案の留守番電話装置の１実施例について第
２図及び第３図を参照して説明する。この実施例
は、マイクロコンピユータ２２を使用して、第１
図の基本構成の内の停止モード設定手段１６、応
答モード設定手段１８及び切換手段２０を実現す
るものである。尚、電話回線制御回路１２は、電
話回線からのリンガー信号を次のリンガー信号検
出回路１４に与える回路を備えており、この外に
更に制御可能な回線接続スイツチ及び音声送受回
路部とを備えている。リンガー信号検出回路１４
は、受信するリンガー信号を積分及び波形整形す
る回路を有し、それによつてリンガー・パルスを
発生する。このリンガー・パルスは、１サイクル
が呼出音部に対応するハイ・レベル（幅は例えば
日本では１秒、米国では２秒）と、無音部に対応
するロー・レベル（幅は日本では２秒、米国では
４秒）と、から成る。

第２図のマイクロコンピユータ２２（例：日立
４ビツト・マイクロコンピユータHMCS44C）
は、そのリンガー・パルスを受けるように接続さ
れている。マイクロコンピユータ２２は、更に動
作モード設定入力端子を有しており、動作モード
設定スイツチからの信号を受けるように接続され
ている。通常、留守番電話装置は複数の動作モー
ドを有しており、本実施例では、留守番電話とし
ての機能を停止する停止モード、及び着信を待機
しそして着信時に予め録音されたメツセージを再
生し送出しまた到来するメツセージを録音する等
の所定の留守番動作を行う応答モード、を備えて
いる。この他には、テープを再生する再生モー
ド、テープの巻戻しを行う巻戻しモード、送出メ
ツセージ録音モード、及び着信時にメツセージ送
出のみを行うアナウンス・オンリー・モード等が
ある。

これらモードの内の１つがモード設定スイツチ
により選択されると、マイクロコンピユータ２２
は、その選択されたモードへ留守番電話装置１０
を設定するため、必要な動作を行い出力端子に必
要な制御信号を発生する。これによつて、例えば
テープ装置（図示せず）、表示装置（図示せず）
及び電話回線制御回路１２を予め定めた通り制御
する。

次に、第３図を参照してマイクロコンピユータ
２２により実行されるモード切換フローについて
説明する。まず初めに、ステツプ30において、リ
ンガー信号有無検査を行い、これはリンガー・パ
ルス入力端子がハイ・レベルかロー・レベルかを
調べることにより行う。ステツプ32において、も
しロー・レベルの場合リンガー信号無しとしてス
テツプ30に戻る。もしハイ・レベルの場合、リン
ガー信号有りと判断し次のステツプ34に進む。ス
テツプ34において、停止モード設定フラグがセツ
トされているかどうかを調べることにより動作モ
ード検査を行う。ステツプ36において、もし停止
モード設定フラグがセツトされている場合次のス
テツプ38に進み、セツトされていない場合には主
フローにリターンするか、又は応答モード処理あ
るいはアナウンス・オンリー・モード処理に進
む。停止モードの場合には、ステツプ38におい
て、リンガー信号継続時間のカウントを開始し、
これはマイクロコンピユータ内のカウンタをトリ
ガすることにより行う。次に、ステツプ40に進
み、ここで受信しているリンガー・パルスが適正
であるかどうかをそのパルス幅を調べることによ
り検査する。即ち、リンガー・パルスのハイ・レ
ベル部をカウントして例えば４秒以内かどうか、
またロー・レベル部をカウントして例えば８秒以
内かどうか調べる。次に、ステツプ42において、
ハイ・レベルが４秒を越す場合又はロー・レベル
が８秒を越す場合には、異常状態又は発呼者が電
話を切つたと判断してステツプ44に進む。このス
テツプ44においては、リンガー信号継続時間カウ
ンタ、及びリンガー・パルスのハイ・レベル・カ
ウンタ及びロー・レベル・カウンタ等を含む全て
のタイマー及びカウンタをリセツトし、その後主
フローにリターンする。一方、ステツプ42におい
て、４秒以内のハイ・レベル幅及び８秒以内のロ
ー・レベル幅のためパルス幅が適正であると判断
する場合、次の判断ステツプ46に進む。このステ
ツプ46において、リンガー信号継続時間カウンタ
が所定時間のカウントに達したかどうかを調べ
る。この所定時間は、好ましくは使用者以外の者
が通常の呼出しを行うときの呼出し時間よりも長
くしかも使用者が許容可能な範囲内に選定され
る。１例としては、この所定時間は90秒である。

ステツプ46において、所定時間カウントに達し
ていないと判断される場合、ステツプ40に戻り、
そして更にパルス幅検査が続行される。他方、所
定時間カウントに達していると判断される場合、
処理ステツプ48へジヤンプし、応答モード設定フ
ローを実行する。このフローは、通常の応答モー
ド設定スイツチの作動時に実行されるフローと同
じものであつてよい。これによつて、留守番電話
装置１０は応答モードに設定される（応答モード
設定フラグのセツトを含む）本考案においては、
この応答モードに設定された後まで使用者が呼出
しを続ける場合、本留守番電話装置は、この呼び
出しに対し応答モードの所定の動作によつて応答
することになる。即ち、応答モードでは、マイク
ロコンピユータ２２は、リンガー信号検出回路の
出力のリンガー・パルスを検出すると、前述の制
御可能回線接続スイツチ（電話回線制御回路１２
に含まれている）を作動して回線接続し、また本
留守番電話装置が含む前述のテープ装置（図示せ
ず）を作動することによりメツセージを再生して
これを前述の音声送受回路部（同じく電話回線制
御回路１２に含まれている）並びにその回線接続
スイツチを介して回線への送出を開始する。使用
者は、このメツセージ送出により応答モードへの
切換が生じたことを容易に確認できる。

上述した本考案の１実施例に対し、次のような
変更が可能である。第１に、モード切換条件とし
て、リンガー信号の所定の継続時間の代わりに、
リンガー信号の所定の回数に変更できる。これ
は、第３図のフローにおいて、ステツプ38を「リ
ンガー信号の回数カウント開始」に変更し、そし
てステツプ46を「所定回数カウント？」に変更す
ることにより行える。所定回数としては、１例と
して継続時間90秒に相当する30回数のリンガー
（１サイクル３秒の場合）である。第２に、第３
図のモード切換フローにおいて、ステツプ30及び
ステツプ34の検査はこの切換フロー以外の主フロ
ーにおいて実行してもよい。

考案の効果 本考案の留守番電話装置に依れば、停止モード
から応答モードへの切換を簡単な操作で行うこと
ができ、しかもモード切換の確認を追加の操作を
必要とすることなく行うことができる。従つて、
使用者の操作の点からは、送出メツセージが聞こ
えるまで呼出しを続けるだけでよく、特に呼出し
時間を測つたりまた呼出し音の数を数えたりする
必要はなく、便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の留守番電話装置の基本構成
を示すブロツク図。第２図は、本考案の１実施例
において用いるマイクロコンピユータを示す図。
第３図は、本考案の１実施例においてマイクロコ
ンピユータにより実行されるモード切換フローを
示すフローチヤート。 符号説明、２：電話器、１０：留守番電話装
置、１２：電話回線制御回路、１４：リンガー信
号検出回路、１６：停止モード設定手段、１８：
応答モード設定手段、２０：切換手段、２２：マ
イクロコンピユータ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 電話回線に接続されており回線接続と音声送
   受と呼出信号の受信を行う電話回線制御回路１
   ２と、該回路に接続されていて電話回線からの
   呼出信号を検出するための呼出信号検出回路１
   ４と、前記電話回線制御回路に接続された少な
   くとも送出メツセージを録音した録音装置と、
   を含んでおり、前記電話回線から受ける呼出信
   号に対し回線接続と前記録音装置からの前記送
   出メツセージの再生と及び前記録音装置での到
   来メツセージの録音とを含む所定の動作を行う
   応答モードと、前記呼出信号に対し応答しない
   停止モードと、を少なくとも含む動作モードを
   有している留守番電話装置１０であつて、 イ 前記動作モードを前記応答モードに設定す
   るための制御信号を発生する応答モード設定
   手段１８と、 ロ 前記動作モードを前記停止モードに設定す
   るための制御信号と、その停止モードを示す
   停止モード指示信号とを発生する停止モード
   設定手段１６と、及び ハ 前記応答モード設定手段と前記呼出信号検
   出回路とに接続されており、前記応答モード
   設定手段からの前記制御信号があるときに、
   前記呼出信号検出回路からの前記検出呼出信
   号に応答して、前記電話回線制御回路での回
   線接続及び前記録音装置からの前記送出メツ
   セージの再生を含む前記所定の動作を行わせ
   る手段２２と、 ニ 前記停止モード指示信号が存在する間、前
   記呼出信号検出回路からの前記検出呼出信号
   が所定の時間継続した場合に、前記動作モー
   ドを前記停止モードから前記応答モードへ切
   り換えるための切換信号を発生する切換手段
   ２０であつて、該切換信号が前記応答モード
   設定手段を作動して前記動作モードを前記応
   答モードにするようになつた、前記の切換手
   段２０と、 を備えており、これにより、前記検出呼出信号が
   前記所定の時間を越えて継続した場合に、前記応
   答モードの前記所定の動作を開始するようになつ
   ていること、を特徴とする留守番電話装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の留守番
   電話装置において、前記所定の時間は、前記検
   出呼出信号の繰り返しの回数により計測するこ
   と、を特徴とする留守番電話装置。