JPH0348988B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は構造簡単にして簡易に取付けられ、し
かも強度性に優れた本葺屋根板装置を提供せんと
するものである。

従来より各種の瓦装置が提案されているが、し
かしこれらはいずれも構造的に複雑であり、且つ
その組付工法にも相当なる手数を要し、このため
建築全体のコストを大幅に押し上げることにもな
つて、本葺装置の採用上大きな支障となつている
ものである。

本発明は前記したような従来品の欠点を除去す
るべく検討の結果、改良創案されたものである。

以下に本発明の実施例を添附図面を参照し乍ら
説明すると、１はモヤ材であつて、該モヤ材１上
に第１取付金具２が熔接等によつて固定されてい
る。

前記第１取付金具２上には、該第１取付金具２
と別体に形成された第２取付金具３が取付けら
れ、該第２取付金具３の両側には上方に曲成され
た屋根板材と係合する取付孔４ａを有する取付部
４が設けられており、この取付部４は内方へ若干
曲成されるのが好ましい。

５，５は前記第１取付金具及び第２取付金具と
は別体に形成された対向する一対の第３取付金具
であつて、前記第２取付金具上に該第２取付金具
と同軸上に固定されて成るもので、その両側は上
方に延出し且つ内方へ曲成傾斜したキヤツプ材の
支持部６，６が形成されており、しかも前記した
支持部６，６は対向して配設され、これら支持部
の対向部分は当接しないように適宜の間隔７を有
して成るもので、斯くしてこの第３取付金具５は
良好なる弾性作用を有するものである。

８は前記したモヤ材１と第１取付金具２を覆う
屋根板材であり、その側縁部には曲成された取付
孔９ａを有する取付部９が設けられ、前記第２取
付金具３の下方よりその上方の取付部４外側面に
沿つて係合し、これら取付部４，９の取付孔４
ａ，９ａにボルト等の取付子１２を装着して固定
するものである。

１０は前記した第２、第３の取付金具３，５及
び屋根板材８の側縁部に形成の取付部９を覆うよ
うにして嵌合される半円状に形成されたキヤツプ
材であり、該キヤツプ材１０の両側縁は内方へ屈
曲して係合部１１が形成されると共に屈曲部分は
吹き付け浸入した雨水を排出する水路１２ａとせ
られ、この係合部１１は前記第２取付金具３の下
面に前記屋根板材８の取付部９を介して係合する
のみで両者は固定せしめられる。

本発明は上記のような構成であつて、その組付
け例を順次説明すると、先ずモヤ材１に第１取付
金具２を熔接固定する。

次に第１取付金具２上に、第２取付金具３及び
第３取付金具５を同軸上に固定する。

更にモヤ材上に配設の屋根板材８の側縁部に屈
曲形成した取付部９を、第２取付金具３の下方よ
りその上方の取付部４に沿つて係合させる。

しかる後に、キヤツプ材１０を第２及び第３取
付金具３，５上より嵌合させ、その係合部１１を
第２取付金具３の下面に係合させることで、これ
らは一体化される。

上記したような本発明によると、モヤ材に固定
された第１取付金具上に取付けた該第１取付金具
と別体形成の取付金具の取付部外側面に屋根板材
はその側縁部に形成した取付部を係合するのみで
取付けられ、且つ半円状のキヤツプ材は第３取付
金具上に嵌合しその両端縁に屈曲形成した係合部
を第２取付金具の下面に係合するのみで両者は密
接な取付け関係が得しめられる。

また前記した第２取付金具上に該第２取付金具
と別体形成されて対向配設された一対の第３取付
金具は、その上端に形成した一対の支持部６，６
が相互に当接することのないように離間せしめて
あり、且つ第１取付金具と第２取付金具は別体に
して取付けてあるところから、これら取付金具同
志は適度の弾性作用を有する。

しかも第２、第３取付金具及び屋根板材側縁部
の取付部を覆うようにして嵌合されるキヤツプ材
は、半円状にしてその両側縁を内方へ曲成した係
合部を第２取付金具下面に係合せしめるのみで取
付けられることと、第３取付金具上に設けられた
上端を内方へ曲成した反発力（復元力）を有する
一対の支持部によつて支持されることにより、キ
ヤツプ材は頗る弾性的に支持されているので、キ
ヤツプ材取付け施工の際に施工者等による大きな
荷重がキヤツプ材上にかかつても十分な強度性を
有し、且つ台風時等の風圧に対してもキヤツプ材
は前記した弾性作用と曲成された係合部（ツメ）
との協同作用によつて取付金具より離脱するよう
なことは全くなく、大量の降雨や降雪にも勿論の
こと十分に耐え得る。

更にキヤツプ材の取付金具に対する取付けは、
前記した如く屈曲形成した係合部を第２取付金具
の下面に係合するのみであるから、キヤツプ材に
は従来例のような取付金具に対するボルト止めの
ための穴あけ加工は全く必要ないので、キヤツプ
材上から風雨が浸入するようなことも充分に防止
せしめられる等、工業上実用上その効果の大きい
発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明本葺屋根板装置の使用状態を示
す一部切欠の正面図、第２図はその取付金具関係
の斜面図、第３図は屋根板材の斜面図、第４図は
キヤツプ材の斜面図である。 図中、１……モヤ材、２……第１取付金具、３
……第２取付金具、４……その取付部、４ａ……
取付孔、５……第３取付金具、６……その支持
部、８……屋根板材、９……その取付部、９ａ…
…取付孔、１０……キヤツプ材、１１……その係
合部、１２……取付子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ モヤ材に固定の第１取付金具上に該第１取付
   金具とは別体に形成され両側が上方に曲成された
   取付部を有する第２取付金具を取付け、前記第２
   取付金具上には該第２取付金具と別体に形成され
   両側より上方に延設された上端の支持部が内方に
   曲成対向していると共にこれら支持部が当接しな
   いように離間せしめられている一対の第３取付金
   具を設け、モヤ材上に配設した屋根板材の側縁に
   屈曲形成した取付部を前記第２取付金具の取付部
   外側面に係合させてこれらの取付孔を取付子で固
   定し、しかも前記第２、第３取付金具及び屋根板
   材側縁部の取付部を覆うようにして嵌合する半円
   状のキヤツプ材の両側縁を内方へ屈曲形成した係
   合部を前記第２取付金具の下面に係合せしめると
   共に、該キヤツプ材内底面と前記第３取付金具の
   支持部上面とが当接状態で嵌合せしめられて成る
   本葺屋根板装置。