JPH03487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、内燃機関部バルブステム部等に装着
され、内燃機関内部と外部とをシールするために
使用されるバルブステムシールに関する。

（従来の技術） 従来、第４図及び第５図に示すバルブステムシ
ールが知られている。

第４図のバルブステムシールは、金属環１の軸
方向部の内周面に、ゴム状弾性材によつて円筒形
状に成形された嵌合部２を接着され、金属環１の
径方向部の内周端部に、ゴム状弾性材をもつて成
形された主リツプ３及び副リツプ４を付され、第
５図のバルブステムシールは、金属環１の内周面
の嵌合部２を、略三角形断面の環状突起に形成さ
れ、主リツプ３及び副リツプ４を付され、何れの
例においても、締め代を付された嵌合部２を、第
６図に示したバルブステムガイド６に締まり嵌め
される。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、この様に構成されたバルブステムシー
ルは、バルブステムガイド６とバルブステムシー
ル嵌合部２の締め代が大きい場合、ゴムの逃げ場
が軸方向のみであるため、嵌合時に嵌合部２に大
きな剪断応力が作用し、嵌合部に割れ等の破損を
生じることがあつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記した従来のバルブステムシール
の問題点を解決するために、金属環の軸方向部の
内周側に、ゴム状弾性材製嵌合部を設けられ、前
記金属環の径方向部の内周端部に、ゴム状弾性材
をもつて成形された主リツプ及び副リツプを設け
られたバルブステムシールにおいて、前記嵌合部
に、円周方向に適度の間隔で配置された複数個の
突起を形成させるものである。

（作用） 上記した構成を備えたバルブステムシールにお
いては、嵌合部の突起間に形成された隙間が、バ
ルブステムガイドに対する嵌合部の締め代を適宜
に逃して加圧挿入に伴う嵌合部の損傷を回避させ
る。

（実施例） 第１図は本考案に係るバルブステムシールの一
実施例を示すものであり、軸方向部及び径方向部
を有する金属環１の軸方向部内周側にゴム状弾性
材の嵌合部２が形成されている。この嵌合部は、
軸方向に伸びる複数個の突起５により構成されて
おり、突起５は円周方向に適度な間隔で配置され
ている（第２図参照）。金属環１の径方向部内周
端部に主リツプ３及び副リツプ４が設けられてい
る。

第３図は、本考案に係るバルブステムシールの
他の実施例を示すものであるが、副リツプ４を軸
方向に伸びる突起状に形成した点を除いては、第
１図に示したバルブステムシールに変わるところ
はない。

（考案の効果） 嵌合部が複数個の突起によつて構成されてお
り、突起が円周方向及び軸方向に容易に変形でき
るため、嵌合部とバルブステムガイドとの締め代
が大きい場合でも、割れ等の損傷を生じることな
く嵌合することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例であるバルブステム
シールの断面図、第２図は第１図の底面図、第３
図は本考案の他の実施例であるバルブステムシー
ルの断面図、第４図乃至第５図は従来のバルブス
テムシールの断面図、第６図はバルブステムガイ
ドの断面図を示すものである。 １……金属環、２……嵌合部、３……主リツ
プ、４……副リツプ、５……突起、６……バルブ
ステムガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸方向部及び径方向部を有する金属環１の前記
   軸方向部の内周側に、ゴム状弾性材製嵌合部２を
   設けられ、前記径方向部の内周端部に、ゴム状弾
   性材をもつて成形された主リツプ３及び副リツプ
   ４を設けられたバルブステムシールにおいて、前
   記嵌合部２に、円周方向に適度の間隔で配置され
   た複数個の突起５を形成されていることを特徴と
   するバルブステムシール。