JPH0348583B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は磁気テープ装置等において、テープが
巻かれたリールを回転させるために用いられるモ
ータ軸に連結するリールハブに関する。

(b) 従来技術と問題点 従来、テープが巻かれたリールをロツクする機
構として、例えば第１図に示すような回転式で開
いてロツクするものがある。第１図はリールハブ
内部の断面を示す。図において、キー１が接する
テーパを持つた部材（カム）２が点線から実線の
ように（図の左方向に）移動することによりキー
１がベースに固定されたピン３を回転中心として
回転され（点線から実線へ）、リール４の内径面
５を押圧し、キー１表面にあるゴム６の摩擦力で
リール４をロツクする。７はモータ軸に連結され
る側のリールハブのベース、８はカム２に連結さ
れたモータ軸、９はカムを復帰させるバネであ
る。

上記のようにリール４はピン３を回転するキー
１の摩擦力によりロツクされるので、キー１の回
転ストロークが小さい場合、強い摩擦力を得るた
めに、回転中心のピン３の近くはリール４の内径
と余り違わないため、リール４が装着しずらいと
いう問題がある。

また、キーを平行にリール内径面に移動させ、
リールを装着し易くしている第２図に示すような
ものがある。図において、キー１０の一方をリー
ルハブのベース１１に板バネ１２で固定し、他方
も板バネ１３でベース１４に固定する。カム１５
を図の右から左へ移動させ、カム１５のテーパで
キー１０を平行に移動し、キー全面をリール４の
内径面５に押圧してロツクする方法である。１６
はゴムを示す。

この方法では、キー１０の移動ストロークを比
較的大きくとれるので、リール４の装着は容易で
あるが、２枚の板バネ１２，１３を用いキー１０
をベース１１に固定する等複雑な機構が必要とな
る問題がある。なお、第１図と同じように８はガ
イド軸、９は復帰バネを示す。

(c) 発明の目的 本発明の目的は部品点数を増すことなくキーを
平行に移動してロツクするようにして、リールロ
ツクの操作し易いリールハブを提供することにあ
る。

(d) 発明の構成 上記目的は本発明によりモータ軸に連結されリ
ールをロツクするリールハブであつて、ベース、
カム及びキーより構成され、ベースはモータ軸に
垂直に固定され、円筒状外周面にはキー挿着用の
複数個の切欠きと、外周面に取付けられたゴム輪
を備え、カムはベース中でモータ軸上に移動可能
に取付けられ外周面は所定角度のテーパ面を有
し、キーはその側面にモータ軸と垂直な長円穴を
有し、ベースの切欠き中でベースに固定されたピ
ンの先端が長円穴に挿入されて軸支され、キーの
内側面はカムの外周面に対応するテーパ面を有
し、外側面はゴム輪の内面に接し、かつカムがモ
ータ軸上ベース方向に移動し、カムのテーパ面が
キーのテーパ面を押圧した場合、キーはピンで軸
支された長円穴に沿つてベースの切欠き中でラジ
アル方向に移動し、その外側面がゴム輪を介しリ
ールの内径面を押圧することを特徴とするリール
ハブによつて達成される。

(e) 発明の目的 以下本発明の実施例を図面により詳述する。

本発明のリールハブは、第１図に示す従来の回
転式のキーでロツクするリールハブのリールが装
着しづらい点を改善するため、後述の第３図のよ
うにキーの回転中心の穴を長円穴にして、キーを
平行に移動してリールをロツクし、キーの戻し力
はリールをロツクするのに用いたゴム輪の復帰力
を用いることによりリールの装着を容易にしてい
る。

第３図は本発明のリールハブの一実施例を説明
するための図で、第４図は第３図のＡ−Ａ断面
図、第５図は第３図のＢ−Ｂ断面図である。

図において、リールハブは１６で示し、ベース
１７はモータ軸８に垂直に固定され、リール内径
面５と接する側の円筒状外周面に、キー１８が入
る切欠き１９を等間隔に、図では６ヶ所に設け、
その切欠き１９において、キー１８を保持するた
めのピン２０が固定される溝２１が設けられてい
る。（第５図参照）又、キー１８を移動可能に軸
支する側面の穴を長円穴（図の上下方向に長穴）
２２にし、前記切欠き１９において該長円穴２２
とピン２０を係合させ、キー１８が図の上下方向
に移動可能なように保持されている。また、リー
ルハブ１６のリール４の内径面５と接するベース
の外周面部分に設けられるゴム輪２３は切欠き１
９を除き、ベース１７の外周面上（ボス）に接着
されている。また、カム２４を移動させるノブ２
５は軸２６，２８，３０、リンク２７，２９の部
品を介してベース１７に接続されている。（図は
ノブ２５を操作し、カムを左方向に前進させた状
態を示し、ノブ２５を右方向（矢印）に軸２６を
軸として先端を引き上げることによりリンク２７
と２９は軸２８で折れ曲がり、復帰バネ９により
カム２４が戻る） モータ軸上移動可能なカム２４は、ロツク時図
の左方向に移動するがその外周面は所定角度のテ
ーパ面を有し（図はロツク状態を示す）、この面
がキー１８の対応するテーパ状内側面を押圧し、
これによりキー１８がラジアル方向に拡がる。即
ちキー１８の長円穴２２とピン２０は固定されて
いないので、キー１８はリール内径面５方向に移
動する。従つて、キー１８の外周面全面がゴム輪
を介しリール内径面５に接するので、強い摩擦力
がゴム輪２３によつて得られ、充分なロツクがさ
れる。

また、ロツクを解除した時はゴム輪２３の戻ろ
うとする力で、キー１８は平行に移動されながら
戻る。

キー１８の平行移動のストロークは長円穴とカ
ム２４のテーパａにより大きくできるので、キー
１８とリール内径面５の〓間を十分にとることも
可能で、リール４の挿着が容易になる。又、キー
１８の平行移動をキー１８の穴２２を長穴にする
ことで、部品点数を増やさずに達成できる。

(f) 発明の効果 以上詳細に説明したように、本発明のリールハ
ブはキーの回転中心を長円穴にし、キーが平行移
動することと、キーの戻し力をリールをロツクす
るのに用いるゴム輪により得ることにより、部品
点数を増やすことなく、十分なリールロツクが行
え、リールの装着が容易である。従つて、従来の
ようにリール装着を容易にするために、部品点数
を増やしてキーの平行移動を行つたり、或いはキ
ー回転式のようにリール装着をむづかしくするよ
うなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のリールハブを説明する
ための図、第３図は本発明のリールハブの一実施
例を説明するための図で、第４図は第３図のＡ−
Ａ断面図、第５図は第３図のＢ−Ｂ断面図であ
る。 図において、４はリール、５はリール内径面、
８はガイド軸、９は復帰バネ、１６はリールハ
ブ、１７はベース、１８はキー、１９は切欠き、
２０はピン、２１は溝、２２は長円穴、２３はゴ
ム輪、２４はカム、２５はノブ、２６，２８，３
０は軸、２７，２９はリンク、を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ モータ軸に連結されリールをロツクするリー
   ルハブであつて、ベース、カム及びキーより構成
   され、ベースはモータ軸に垂直に固定され、円筒
   状外周面にはキー挿着用の複数個の切欠きと、外
   周面に取付けられたゴム輪を備え、カムはベース
   中でモータ軸上に移動可能に取付けられ外周面は
   所定角度のテーパ面を有し、キーはその側面にモ
   ータ軸と垂直な長円穴を有し、ベースの切欠き中
   でベースに固定されたピンの先端が長円穴に挿入
   されて軸支され、キーの内側面はカムの外周面に
   対応するテーパ面を有し、外側面はゴム輪の内面
   に接し、かつカムがモータ軸上のベース方向に移
   動し、カムのテーパ面がキーのテーパ面を押圧し
   た場合、キーはピンで軸支された長円穴に沿つて
   ベースの切欠き中でラジカル方向に移動し、その
   外側面がゴム輪を介しリールの内径面を押圧する
   ことを特徴とするリールハブ。