JPH0347977B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、数値制御データ内にプログラムされ
た工具管理番号のコードに基づいて工具マガジン
に収納されている工具を選択するようにした数値
制御工作機械に関する。

通常の数値制御工作機械では工作マガジン内に
収納される工具本数が100本を越ることは殆んど
ないため、一般の数値制御工作機械では、２桁の
工具コードで工具の選択を行なうようになつてお
り、数値制御プログラムでは２桁の工具コードで
使用する工具を指定するようになつている。しか
しながら、工具の管理面から見ると、工具コード
を６桁〜８桁程度にし、工具コードによつて工具
の種類だけでなく工具径、工具長等も識別できる
ようにした方が好ましいため、DNCシステムを
適用した数値制御工作機械の一部には、中央処理
装置の内部に、各工具の管理番号とそれぞれの工
具が保持されている工具マガジン上のソケツトの
それぞれに付された２桁のソケツト番号とを対応
づけて記憶するテーブルを設け、中央処理装置に
記憶させる数値制御プログラムでは、各工具固有
の管理番号を工具コードとしてプログラムしてお
き、数値制御プログラムを数値制御装置へ転送す
る時点で、各工具の工具コードをそれぞれが保持
されているソケツト番号に変換して数値制御装置
に転送するようにしているものがある。

しかしながら、このものでは、複数種類の工作
物加工で必要となる工具の種類が少しずつ異な
り、これに伴つて工具マガジン内の工具の一部を
取替えるようにした場合には、加工する工作物の
種類が変更される度に前記のテーブルの内容を書
替える必要があり、従来ではこの書替えをテレタ
イプ等のデータ入力装置を用いて新たに装着した
工具の管理番号とその装着位置を表わすデータを
各工具毎に入力してテーブルの書替えを行つてい
たため、加工する工作物の種類が変更された時の
段取替え時間が長くなる問題があつた。

本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、各工具の管理番号と数値制御装置へ
転送する工具コードとを対応づけて記憶する変換
テーブルを、加工する工作物の変更に伴つて自動
的に書替え得るようにして、加工する工作物が変
更された時の段取替え時間を短縮することを目的
とするものである。

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図においては１０は、チエーン式の工具
マガジン１１を備えた数値制御工作機械であり、
この工具マガジン１１に設けられた複数の工具ソ
ケツトMSに保持された複数の工具Ｔが、公知の
工具交換装置１２により、主軸頭１３に軸架され
たスピンドル１５に順次装着され、テーブル１６
上にパレツト１７を介して取付けられた工作物Ｗ
の加工が行なわれる。数値制御工作機械１０によ
つて加工すべき工作物は例えばWa〜Whまでの
８種類であり、前記の工具マガジン１１には、こ
れらの工作物Wa〜Whの加工に対して共通に使
用される汎用工具が装着されている他、特定の工
作物の加工においてのみ使用される専用工具が選
択的に装着される。そして、工具マガジン１１は
図略の割出機構によつて回動され、後述するよう
に数値制御装置４０からの指令によつて所定の工
具Ｔが、工具交換位置Pcもしくは工具取替位置
Peに割出される。

一方、２０は、複数種類の工作物Wa〜Whの
加工においてそれぞれ選択的に使用される複数の
専用工具STを貯蔵する工具ストツカであり、数
値制御工作機械１０側の工具マガジン１１と同一
構成のチエーン式ストツクマガジン２１を有して
おり、図略の割出機構の作動により、ストツクマ
ガジン２１に設けられた複数のソケツトSSに収
納された専用工具STが工具入替位置Poに順次割
出されるようになつている。

また、２２は工具ストツカ２０と数値制御工作
機械１０の工具マガジン１１との間に延設された
案内レール２５に沿つて移動可能で、工具ストツ
カ２０と工具マガジン１１との間で専用工具ST
を搬送する工具搬送車である。この工具搬送車２
２を構成する走行台車２６上の工具ストツカ２０
側端部には、第２図に示されるように、円板状の
搬送マガジン２７が水平面内で旋回可能に載置さ
れ、この搬送マガジン２７の周縁部には工具Ｔを
鉛直状態で保持する工具保持穴２７ａ〜２７ｎが
等角度間隔で穿設されている。一方、走行台車２
６上の工作機械１０側は、マニピユレータ式の工
具移送装置３０が設けられており、工具搬送車２
２が工作機械１０側に位置する状態で、工具マガ
ジン１１の工具取替位置Peに位置する専用工具
STと搬送マガジン２７に保持された専用工具ST
との取替えが行なわれる。

すなわち、まず最初に工具取替位置Peに位置
する専用工具STを把持爪３１ａ，３１ｂによつ
て把持した状態で旋回腕３２を上下軸３５を中心
として水平面内で第２図において時計方向に180
度旋回させた後、旋回腕３２を旋回腕３２の軸線
回りで90度回転させ、この後旋回腕３２を下降さ
せて把持爪３１ａ，３１ｂを開放することで把持
爪３１ａ，３１ｂに保持された専用工具STを搬
送マガジン２７の工具保持穴２７ｎに移送でき
る。

一方、搬送マガジン２７から工具マガジン１１
の工具取替位置Peへの専用工具STの移送は上記
と反対の順序で旋回腕３２を作動させることで達
成される。

さらに、３７は工具ストツカ２０の工作機械１
０側に隣接して固定部に設置された、工具移送装
置３０と同一構成の工具移送装置であり、工具移
送装置３０と同様の動作により、工具ストツカ２
０の工具入替位置Poと搬送マガジン２７の工具
ストツカ２０側工具入替位置Ptsとの間で専用工
具STの移送を行なうようになつている。

第３図は上記構成の数値制御装置に用いる制御
回路の全体構成を示すものであり、数値制御工作
機械１０側に設置された数値制御装置４０には、
工具交換装置１２の動作を制御する工具交換制御
装置４１と、工具マガジン１１の割出しを制御す
るマガジン割出制御装置４２とが接続されてい
る。そして、工具交換制御装置４１は、数値制御
装置４０からMO６のコードデータが出力された
ことに応答して工具交換装置１２を作動させて工
具交換を行なうように作動し、マガジン割出制御
装置４２は、数値制御装置４０から２桁の工具番
号から成るＴコードデータのみが出力されると、
そのＴコードに対応した工具Ｔを工具交換位置
Pcに割出し、Ｔコードデータと工具の取替を指
令するＭ７０のコードデータが同時に出力される
とＴコードに対応した工具Ｔを工具取替位置Pe
に割出すように作動する。

一方、５０は数値制御装置４０に対して、加工
する工作物の種類に応じた数値制御データを１ブ
ロツク単位で転送する処理と、工具取替コントロ
ーラ５１とともに工具の取替えを制御するため処
理を行なう中央処理装置であり、この中央処理装
置５０には新しい工作物が工作機械１０上に搬入
される度に図略の加工スケジユール管理用のコン
ピユータから、今回数値制御工作機械１０上に搬
入された工作物Ｗの種別コードWCCを表わすデ
ータと、次に搬入される工作物Ｗの種別コード
WCNを表わすデータとが供給されるようになつ
ている。また、この中央処理装置５０にはデイス
ク装置５７が接続され、このデイスク装置５７内
に複数種類の工作物Wa〜Whを加工するための
数値制御データが記憶されている。

さらに、中央処理装置５０内のコアメモリに
は、第４図ａ〜ｃに示すように数値制御工作機械
１０の工具マガジン１１に収納されている工具Ｔ
を、各工具のそれぞれに付されている各工具固有
の管理番号とそれぞれの工具Ｔが収納されている
ソケツト番号との対応によつて記憶し、数値制御
プログラム中の工具コードを変換する変換テーブ
ルとしても働く工具マガジンテーブルMMTT
と、複数種類の工作物Wa〜Whの加工にそれぞ
れ使用される専用工具を工具管理番号で記憶する
専用工具識別テーブルSTDTと、工具取替え時
において工具マガジン１１から取出すべき専用工
具とこれに替えて新たに装着する専用工具とを各
工具の管理番号とソケツト番号との対応によつて
記憶する取替工具メインテーブルETMTとが形
成されている。

また、前記工具取替コントローラ５１はマイク
ロコンピユータ等によつて構成され、図略のイン
タフエイスを介して、工具ストツカ割出装置５
２、搬送車制御装置５３、工具移送制御装置５５
とが接続されている。前記工具ストツカ割出装置
５２は、工具取替コントローラ５１からの指令に
よつて動作し、指定された工具ソケツトを工具入
替位置Poに割出すものであり、搬送車制御装置
５３は工具搬送車２２の走行と、工具搬送車２２
上の搬送マガジン２７の割出制御と、工具搬送車
２２上の工具移送装置３０の工具入替動作を制御
するものであり、工具移送制御装置５５は固定部
に設けられた工具移送装置３７の工具入替動作を
制御するものである。さらに、前記工具取替コン
トローラ５１内のメモリには第５図ａ〜ｂに示す
ように、工具ストツカ２０内に収納されている専
用工具を各工具の管理番号とそれぞれの工具が収
納されているソケツト番号との対応によつて記憶
する工具ストツカテーブルTSTTと、工具の取
替え時において、工具マガジン１１から取外す専
用工具とこれに替えて新たに装着すべき専用工具
とを各工具の管理番号で記憶する取替工具テーブ
ルETTとが形成されている。

次に上記構成の制御回路の動作を説明する。前
記中央処理装置５０は、新しい工具が数値制御工
作機械１０上に搬入される度に第６図に示す処理
を実行し、まずステツプ（60）、（61）において、
加工スケジユール管理用のコンピユータから送出
される工作物種類コードWCC、WCNのデータを
参照して数値制御工作機械１０上に搬入された工
作物Ｗが同種工作物の最後のものであるか、最初
のものであるかを判別する。そして、最後のもの
であると判別した場合には、ステツプ（60）から
ステツプ（67）へ移行して、最終工作物の加工中
において次に加工する工作物の加工に必要な専用
工具を工具ストツカ２０から取出して工具搬送車
２２により工作機械１０側まで運んでおく準備作
業を行なう。

一方、工作物Ｗが同種工作物の中の最初の工作
物である場合にはステツプ（61）からステツプ
（62）へ移行し、工作機械１０側まで運ばれた次
工作物加工用の専用工具と、工具マガジン１１内
の不要になつた専用工具との取替えを行なうため
の処理を行なう。なお、この工具の取替および前
記の工具準備のための細部の処理は工具取替コン
トローラ５１によつて行なうようになつており、
中央処理装置５０は総括的な制御を主に行なう。

このようにして専用工具の取替えが完了すると
ステツプ（65）において数値制御データの転送を
開始する処理を行つて新しい工作物の加工を開始
した後、ステツプ（66）に移行し、工具マガジン
１１から取外した専用工具を工具ストツカ２０に
戻す処理を行なう。

次工具の準備を行なうステツプ（67）において
中央処理装置５０は、第４図ｂに示す専用工具識
別テーブルSTDTから現在の工作物加工に使用
される専用工具STの管理番号と次の工作物加工
に使用される専用工具STの管理番号とを読出し、
これらのデータと工具マガジンテーブルMMTT
を参照して取替工具メインテーブルETMTを創
成する。この取替工具メインテーブルETMTは、
どの専用工具とどの専用工具とを取替えるかとい
うことと、取替えるべき専用工具STが工具マガ
ジン１１のどのソケツトに保持されているかとい
うことを識別するもので、現工具の管理番号とこ
れに替えて装着される新工具の管理番号と、現工
具が保持されているソケツトの番号とが、取替え
られるべき現工具のそれぞれに対応し記憶されて
いる。

この取替工具メインテーブルETMTが創成さ
れると、中央処理装置５０は、この取替工具メイ
ンテーブルETMTの内容を工具取替コントロー
ラ５１の取替工具テーブルETTに転送する処理
を行つた後、工具取替コントローラ５１に工具準
備指令を送出する。

これにより、工具取替コントローラ５１は、取
替工具テーブルETTおよび工具ストツカテーブ
ルTSTTを参照し、次に必要となる専用工具ST
と工具ストツカ２０におけるその保持位置とを判
別する。そして、次に必要となる専用工具STを
工具入替位置Poに順次割出して工具移送装置３
７により搬送マガジン２７上に移送し、必要な全
ての専用工具の移送が完了すると工具搬送車２２
を工作機械側へ移動させて準備動作を完了する。
なお、次の加工で必要となる専用工具STは、搬
送マガジン２７の１番地以降に収納され、零番の
収納位置は空となつている。

一方、工具の取替えを行なう第６図のステツプ
（62）においては、中央処理装置５０は、次の処
理を繰返えすことによつて工具マガジン１１内の
不要となつた専用工具STと搬送マガジン２７上
の専用工具TSとを入替える。

すなわち、中央処理装置２０は、最初に取替工
具メインテーブルETMTを参照して取出すべき
専用工具STが何番のソケツトに保持されている
かを識別し、その後、その内の１本を工具取替位
置Peに割出すために、対応するソケツト番号を
ＴコードとしてＭ７０のコードとともに数値制御
装置４０に転送する。これによりマガジン割出制
御装置４２が作動して、取替えるべき専用工具
TSの１つが工具取替位置Peに割出される。そし
て、この後中央処理装置５０の指令によつて工具
取替コントローラ５１が作動し、工具取替位置
Peの専用工具STを搬送マガジン２７の工具入替
位置Pttに位置する工具保持穴に搬入した後で搬
送マガジン２７を第２図において時計方向に１ピ
ツチ回転させ、新たに工具入替位置Pttに割出さ
れた工具保持穴の専用工具STを工具取替位置Pe
に移送することで専用工具の一本が取替えられ
る。

上記の動作は、前記の工具準備動作において専
用工具STが取付けられなかつた搬送マガジン２
７の零番の工具保持穴を工具取替位置Pttに位置
決めした後で開始され、上記の動作の繰返しによ
つて１番以降の工具保持穴に保持されている搬送
マガジン２７上の専用工具STが、工具マガジン
１１の不要な専用工具STと取替えられる。この
とき、搬送マガジン２７上には次の工作物加工で
必要となる専用工具STが取替工具メインテーブ
ルETMTに管理番号の記入されている順番で１
番以降の工具保持穴に配列されており、中央処理
装置５０は、取替工具メインテーブルETMTに
管理番号の書かれている順番で不要な工具を工具
取替位置Peに割出すように数値制御装置４０に
数値制御データを転送するため、取替工具メイン
テーブルETMTに従つた対応で専用工具STの取
替えが行なわれる。

このようにして、専用工具STの取替が完了す
ると、中央処理装置５０はステツプ（64）におい
て、工具マガジンテーブルMMTTの書替えを行
なう。このテーブルの書替えの処理は第８図に示
されており、取替工具メインテーブルETMTに
記憶された次工具の管理番号の１つとこれと組を
なして記憶されたソケツト番号とを読出すステツ
プ（64b）の動作と、このステツプ（64b）にお
いて読出した管理番号のデータをこの管理番号と
同時に読出したソケツト番号に対応する工具マガ
ジンテーブルMMTT内の記憶エリアに書込むス
テツプ（64c）とを、取替工具メインテーブル
ETMTに記憶された新工具の管理番号の全てが
工具マガジンテーブルMMTTに書込まれるまで
繰返えすことによつて工具マガジンテーブル
MMTTの書替えを行なうものである。

さらに、前記ステツプ（66）においては、中央
処理装置５０は工具取替コントローラ５１に対し
て工具戻し指令を発し、これに応答して工具取替
コントローラ５１は、工具搬送車２２を工具スト
ツカ２０側へ移動させ、搬送マガジン２７上に保
持されている専用工具STを工具ストツカ２０の
空位置へ戻す処理を行なう。

次に、中央処理装置５０の数値制御装置４０に
対する数値制御データの転送処理を第７図のフロ
ーチヤートに基づいて説明する。まず、工具物の
加工開始時においては加工する工作物の種類に応
じた数値制御データをステツプ（70）においてデ
イスク装置５７内でサーチした後ステツプ（71）
以降の処理を行ない、また数値制御装置４０から
データ要求があつた場合にはその度にステツプ
（71）以降の処理を行なう。ステツプ（71）以降
は数値制御プログラムを１ブロツクずつ転送する
処理ルーチンであり、ステツプ（71）で１ブロツ
クの数値制御データを読出し、このステツプ
（71）にて読出された１ブロツクの数値制御デー
タの中にＴコードデータが含まれているか否かを
ステツプ（73）で判別する。そしてＴコードが含
まれていないと判別した場合にはステツプ（73）
からステツプ（75）へ移行してそのまま数値制御
装置４０に転送し、読出した数値制御データの中
にＴコードデータがある場合にはステツプ（74）
でＴコードの変換処理を行つてから数値制御デー
タを数値制御装置４０へ転送する。

前記ステツプ（74）におけるＴコード変換の処
理は、ステツプ（71）において読出された数値制
御データにプログラムされているＴコード、すな
わち各工具の管理番号で指定された工具が工具マ
ガジン１１の何番のソケツトに貯蔵されているか
を工具マガジンテーブルMMTTを参照すること
で識別し、指定された工具が貯蔵されているソケ
ツトの番号を変換後のＴコードとし工具マガジン
テーブルMMTTから読出すことで完了する。工
具マガジン１１内のソケツト番号は２桁であるた
め上記の処理により、第９図ａのように６桁の管
理番号でプログラムされたＴコードが、第９図ｂ
に示すように２桁のＴコードに変換されて数値制
御装置に転送されることになる。

この工具マガジンテーブルMMTTは、前述し
たように、工具マガジン１１内の専用工具STが
取替えられる度に、これに伴つて書替えられるた
め、工具マガジンテーブルMMTTの内容は、専
用工具の取替えが行なわれれば、専用工具の取替
後において工具マガジン１１内に収納されている
工具の管理番号とその保持されているソケツト番
号との対応を正しく表わしており、専用工具の取
替えに際して工具マガジンテーブルの内容を作業
者が修正しなくても、Ｔコードの変換は常に正確
に行なわれる。

なお、上記実施例においては、工具の管理番号
をそれぞれの工具が保持されているソケツト番号
に変換し、これを変換後の工具コードとして数値
制御装置に転送するようにしていたが、変換後の
工具コードとしては、工具マガジン内のソケツト
の数に対応した種類があり、かつ数値制御装置が
受入れることが可能な桁数のコードであればよ
く、ソケツト番号と一致させる必要はない。

以上述べたように本発明においては、工具マガ
ジンに貯蔵されている複数の工具のそれぞれに付
された管理番号と工具マガジンの保持位置に応じ
た工具コードとを対応づけて記憶する変換テーブ
ルと、複数種類の工作物加工において使用される
専用工具の管理番号を各工作物毎に記憶する工具
識別テーブルと、加工する工作物の種類が変更さ
れた場合には工具識別テーブルを参照して取替る
べき専用工具の工具マガジンにおける保持位置を
記憶する取替工具テーブルと、工具取替え時に工
具マガジンから取出された専用工具の管理番号を
新たに装着された専用工具の管理番号に変換テー
ブルを修正するテーブル修正手段と、工作物の変
更後は工具の管理番号を工具コードに変換して工
具を選択する工具選択手段とを設けた構成である
ので、加工する工作物の変更に伴つて工具マガジ
ンの専用工具が取替えられても、上記した取替工
具テーブルに基づいて変換テーブルを自動的に修
正できるので、新たに装着した工具の管理番号と
その装置位置を作業者が逐一入力して変換テーブ
ルを修正する必要がなくなり、工作物変更に伴う
段取替え時間を短縮できるとともに、修正時の入
力ミス等も防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
工具取替装置を備えた数値制御工作機械の全体構
成を示す図、第２図は第１図における工具搬送車
２２の方向から見た矢視図、第３図は第１図に
示す数値制御工作機械の制御回路を示すブロツク
図、第４図ａ〜ｃは第３図の中央処理装置５０内
に設けられているデータテーブルを示す図、第５
図ａ，ｂは第３図の工具取替コントローラ５１内
に設けられているデータテーブルを示す図、第６
図、第７図および第８図は第３図における中央処
理装置５０の動作を示すフローチヤート、第９図
ａおよび第９図ｂはそれぞれ変換前と変換後の数
値制御プログラムを示す図である。 １０……数値制御工作機械、１１……工具マガ
ジン、１２……工具交換装置、２０……工具スト
ツカ、２２……工具搬送車、２７……搬送マガジ
ン、３０，３７……工具移送装置、４０……数値
制御装置、４２……マガジン割出制御装置、５０
……中央処理装置、５１……工具取替コントロー
ラ、MMTT……工具マガジンテーブル（工具コ
ード変換テーブル）、STDT……専用工具識別テ
ーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 数値制御データにプログラムされ、各工具固
   有の管理番号を付した工具コードに基づいて工具
   マガジンに貯蔵されている複数の工具の中から使
   用すべき工具を選択するようにした数値制御工作
   機械において、前記工具マガジンに貯蔵されてい
   る複数の工具のそれぞれに付された管理番号と前
   記工具マガジンの保持位置に応じた工具コードと
   を対応づけて記憶する変換テーブルと、複数種類
   の工作物加工のそれぞれにおいて前記工具マガジ
   ンに選択的に取付けられる専用工具の管理番号を
   各工作物毎に記憶する専用工具識別テーブルと、
   加工する工作物の種類が変更された場合には前記
   専用工具識別テーブルを参照して取替るべき専用
   工具の前記工具マガジンにおける保持位置を記憶
   する取替工具テーブルと、工具取替え時に前記取
   替工具テーブルより取替るべき専用工具の工具マ
   ガジンにおける保持位置を読出しその工具マガジ
   ンの保持位置に対応する前記変換テーブルのエリ
   アに工具マガジンに新たに装着すべき専用工具の
   管理番号を書込むテーブル修正手段と、工作物の
   変更後はこの修正された変換テーブルによつて数
   値制御データにプログラムされた工具の管理番号
   を工具コードに変換して、変換後の工具コードに
   よつて工具マガジン内の工具を選択する工具選択
   手段とを設けたことを特徴とする数値制御工作機
   械。