JPH0347571Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は水等を充填したマツトレスに関するも
のである。

（従来の技術） 従来、水を充填したマツトレスを備えたベツド
で頭板側に音響装置を取付けたものが知られてい
る。

しかしながら、これでは体感音響を伴なうもの
ではないから、臨場感の優れた音楽を楽しむこと
ができなかつたし、該マツトレスにマツサージ装
置を取付けるものでもないから、身体のマツサー
ジを行なうこともできなかつた。

そこで、従来このような問題点を解決するた
め、振動装置付き水ベツドが提案されている（実
開昭53−6406号公報）。

この水ベツドは、マツトレス本体内に水を充填
するとともに、このマツトレス本体の外面に振動
装置を取付けたものである。

（考案が解決しようとする問題点） この前記従来の水ベツドにおいては、振動装置
にて発生する振動が全てマツトレス本体の周壁に
に伝播してこの周壁が振動し、さらにマツトレス
本体内の水に伝播する。

しかしながら、このように振動装置の振動が全
てマツトレス本体の周壁に伝播するため、この周
壁を介して水ベツドの設置された床にこの振動が
伝導し、階下の部屋等への騒音を招くという問題
点を有していたし、また、この水ベツドに横臥す
る者への振動が床に伝播する分減衰されるという
問題点を有していた。

本考案の目的は前記従来の問題点に鑑み、階下
への振動の伝播を防止するとともに、マツトレス
本体に横臥する者に振動を効率良く伝播するマツ
トレスを提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記課題を解決するため、液状の熱媒
体をマツトレス本体内に充填したマツトレスにお
いて、前記マツトレス本体内に、上下が前記熱媒
体により覆われ周縁がマツトレス本体の周壁に固
定された板部材を設けるとともに、該板部材に電
気信号に基づき振動又は重低音を発生する振動装
置を取付けたことを特徴とする。

（作用） 本考案によれば、振動装置にて発生した振動等
は板部材に伝播する。このとき、この板部材は上
下が熱媒体により覆われ周縁がマツトレス本体の
周壁に固定されているため、この振動等のうち殆
どが熱媒体に伝播し、一部の振動等のみがマツト
レス本体の周壁に伝播する。

（実施例） 第１図乃至第３図は本考案に係るマツトレスを
ベツド取付けた実施例を示すものである。即ち、
１はマツトレス本体で、可撓性を有する樹脂にて
中空に形成され、該中空部１ａには熱媒体例えば
水２が充填されている。該水２は夏期においては
約20℃のものが、冬期においては約40℃のものが
充填されており、冷・暖房機能を有している。３
は後述する振動装置１０の取付け板で、板材３
ａ，３ｂ，３ｃを上下に積層してなり、その周縁
は該マツトレス本体１の上下方向略中央の内周面
に固着したパツキン４に嵌着している。該取付け
板３には上下に貫通する多数の貫通孔３ｄと、該
中央の板材３ｂに設けた振動装置取付け穴３ｅを
有し、該各貫通孔３ｄを介して水２が上下に流通
可能となつている。５は該マツトレス本体１を載
置する支持台である。

１０は振動装置で、励磁体１１とマグネツト１
２とからなる。該励磁体１１は励磁コイル１３
と、該励磁コイル１３を組込む環状の巻杆１４
と、該巻杆１４に連結する板ばね１５とを有し、
該巻杆１４の内周側と該板ばね１５の先端はリベ
ツト１６にて連結し、該巻杆１４が振動自在とな
つている。また、環状の取付け金具１７の内周面
にはゴムブツシユ１８を、外周面には該板ばね１
５の基端及び振動フレーム１９の下端をそれぞれ
取付け、該ゴムブツシユ１８にて前記励磁コイル
１３とリード線２０を接続している。また、該振
動フレーム１９の上端を前記上部板材３ａの下面
にネジ２１により螺着している。

前記マグネツト１２は環状に形成するととも
に、前記励磁体１１の下方に該励磁体１１と磁力
が相互に影響し合う間隔をおいて位置し、その上
面には該マグネツト１２と同形状のマグネツト保
護板２２を取付けている。また、該マグネツト１
２はマグネツトプレート２３の上面に取付けら
れ、該マグネツトプレート２３はネジ２４にて前
記下部板材３ｃに螺着している。

本実施例によれば、前記リード線２０を介して
音源からの音楽電気信号を前記励磁コイル１３に
印加するときは、前記励磁体１１が前記マグネツ
ト１２との間で音楽信号に対応して上下に振動す
る。これにより、振動又は重低音が前記振動プレ
ート１９を介して前記上部板材３ａに伝播し、更
に、水２を介してマツトレス１上に横たえた身体
に伝播する。従つて、音楽のリズムが体感され、
臨場感の優れた音楽を楽しむことができるし、ま
た、該振動により筋肉が振動し、筋肉疲労の回復
を促進する。

また、振動装置１０の取付けられた取付け板３
の上下が水２により覆われ、かつ、この取付け板
３の周縁がマツトレス本体１の周壁に固定されて
いるため、振動装置１０にて発生する振動のうち
殆どが水２に伝播し、一部の振動のみがマツトレ
ス本体１の周壁に伝播するに過ぎない。よつて、
支持台５を介して床６に伝導する振動が僅かであ
り、階下の部屋等に大きな騒音となつて伝播する
ことがない。

尚、前記実施例ではマツトレス本体１に水２を
充填しているが、図示しない冷・温水循環装置に
より適温の水２を循環させるようにしても良い。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、振動装
置が取付けられた板部材が、上下が熱媒体により
覆われ周縁がマツトレス本体の周壁に固定されて
いるため、この振動等のうち殆どが熱媒体に伝播
し、一部の振動等のみがマツトレス本体の周壁に
伝播し、階下への振動の伝播を防止するととも
に、マツトレス本体に横臥する者に振動を効率良
く伝播できるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すも
ので、第１図はマツトレスをベツドに取付けた状
態を示す斜視図、第２図はマツトレスの省略断面
図、第３図は振動装置を示す断面図である。 図中、１……マツトレス本体、２……水（熱媒
体）、３……取付け板、１０……振動装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 液状の熱媒体をマツトレス本体内に充填したマ
   ツトレスにおいて、 前記マツトレス本体内に、上下が前記熱媒体に
   より覆われ周縁がマツトレス本体の周壁に固定さ
   れた板部材を設けるとともに、該板部材に電気信
   号に基づき振動又は重低音を発生する振動装置を
   取付けた ことを特徴とするマツトレス。