JPH0347380A - 錠前装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ディスクタンブラ−形式のシリンダー錠とキ
ープレートとから成る錠前装置に関し、特に、施錠状態
にあるシリンダー錠のローターを正規の手段によらず無
理に回動しようとすると、ローター外周面から出没する
タンブラ−を、シリンダー内周面の係合溝から離脱しな
いようにロックして、解錠行為を阻止し得る施錠装置に
関するものである。

〔従来の技術〕

ディスクタンブラ−形式のシリンダー錠は、シリンダー
内に回動可能に嵌挿されたローターを有している。この
ローターには、半径方向に穿設された摺動溝が軸方向に
所定個散設けられ、そこに、板状のタンブラ−がスプリ
ングによって半径方向に付勢された状態で挿入配置され
ている。一方、ローターが嵌挿されたシリンダーの内周
面には、タンブラ−の突出方向先端部が係脱するための
係合溝が長手方向に形成されている。通常、タンブラ−
の突出方向先端部は、スプリングの付勢力によって、前
記係合溝に嵌入しており、このため、ローターは、シリ
ンダーに対して回動不能の状態にある。この状態におい
て、ローターのほぼ中心部に設けられたキー挿入孔に所
定のキープレートを差し込むと、タンブラ−は、その突
出方向先端部が、少なくともローター外周面と同一面に
なるまで引き戻され、シリンダーの係合溝とタンブラ−
との係合が解かれる。従って、ローターがシリンダーに
対して回動自在の状態に移り、解錠が可能となるもので
ある。

〔発明が解決しようとする課題〕

このディスクタンブラ−形式のシリンダー錠は、タンブ
ラ−の突出方向先端部が、シリンダーの内周面に形成さ
れた係合溝に、スプリングの付勢力によって嵌入して、
ローターをシリンダーに対して回動不能の状態としてい
るため、不正な手段により、つまり、正規のキープレー
トを差し込まず、シリンダーの係合溝に嵌入しているタ
ンブラ−を１個ずつ揃えてシリンダー錠をこじあける、
いわゆるピッキング行為により、解錠されて盗難が起こ
るという事態が生じやすく、その対策が急務となってい
る。

ピッキングは、ローターに無理な回転力を与えておき、
タンブラ−を動かしつつ、その突出方向先端部とシリン
ダーの係合溝との正規な保合位置を探り、タンブラ−の
突出方向先端部をシリンダニの保合溝の角部にわずかに
引掛けるという作業を、各タンブラ−に対して行うこと
によりなされる。これは、従来の錠前装置が、シリンダ
ー内周面の係合溝に係脱するタンブラ−を、ローターの
回動時にも、ローター外周面からの出没方向に動かし得
る構成となっているため、不心得者の標的となるもので
ある。

そこで、本発明は、ローターを無理に回動しようとする
と、タンブラ−を、シリンダー内周面の係合溝から離脱
しないようにロックして、不正な手段による解錠行為を
極力防止し得る錠前装置を提供することを目的としてな
されたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的を達成するため、その手段を、ローター外
周面から出没するタンブラ−がシリンダー内周面の係合
溝に係脱する構成のシリンダー錠と、このシリンダー錠
への挿入時に前記タンブラ−を前記ローター内に引き込
むキー溝を有するキープレートとからなる錠前装置にお
いて、前記タンブラ−におけるローター外周面からの出
没方向と平行な側縁に、切欠歯を刻設する一方、前記ロ
ーターには、その外周面から内部に貫通する透孔を、前
記タンブラ−の出没方向と直交する方向に穿設し、シリ
ンダー内周面における前記ローターの透孔と対応する位
置に、条溝を凹設して、この条溝に係合ピンを嵌入する
とともに、前記ローターに穿設した透孔の内部に、−一
側を前記タンブラ−の切欠歯に、他側を前記係合ピンに
対向させて挿通され、前記ローターへの回動力に対し、
前記係合ピンが、前記条溝からシリンダー内周面に向っ
て転勤する過程において押圧されて、前記タンブラ−の
外側面の切欠歯に係合するタンブラ−ロック板を備える
ことを特徴とする錠前装置とした。

〔作用〕

ローターに穿設した透孔に内挿されたタンブラ−ロック
板は、ローターに回動力が加わると、保合ピンにより押
圧され、タンブラ−の側縁の切欠歯に食い込んで、タン
ブラ−の出没方向への動きを阻止する。

〔実施例〕

以下に、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１図は、本例による錠前装置の分解斜視図で、ディス
クタンブラ−形式のシリンダー錠１０と、キープレート
２０とからなる。シリンダー錠１０は、シリンダー１と
、このシリンター１内に回動可能に嵌挿されるローター
２を有する。ローター２には、半径方向に穿設された摺
動溝３が、軸方向に所定個散設けられ、そのそれぞれに
、板状のタンブラ−４を挿入配置させている。第２図に
示すシリンダー錠１０の断面図をも参照して、各タンブ
ラ−４には、突出部４ａを形成し、ロータ−２内面との
間にスプリング５を介装して、このスプリング５により
タンブラ−４を半径方向に付勢している。ローター２が
嵌挿されたシリンダー１の内周面には、前記板状のタン
ブラ−４の突出方向先端部４ｂが係脱するための係合溝
１ａを長手方向に形成し、それぞれのタンブラ−の突出
方向先端部４ｂは、前記スプリング５の付勢力によって
、この係合溝１ａに嵌入されている。したがって、キー
プレート２０を差し込まない状態におけるシリンダー錠
１０は、タンブラ−の突出方向先端部４ｂの動きが係合
溝１ａの範囲で規制され、ローター２が、シリンダー１
に対して回動不能の状態にある。

さて、それぞれの板状のタンブラ−４には、ロータ−２
外周面からの突出方向と平行な側縁に、切欠歯４ｃを刻
設している。

また、ローター２には、その外周面から内部に貫通する
透孔２ａを、前記タンブラ−４の出没方向と直交する方
向に穿設し、ロータ−２内部において、前記タンブラ−
の切欠歯４ｃと対向させている。そして、ローター２の
透孔２ａの内部には、一側を鋭角としたタンブラ−ロッ
ク板６を、前記タンブラ−の切欠歯４ｃと対向するよう
に挿通する。タンブラ−ロック板６の他側には、これに
対向するように保合ピン７を沿わせる。一方、シリンダ
−１内周面における前記ローターの透孔２ａと対応する
位置には、条溝１ｂが凹設され、シリンダー１内にロー
ター２が嵌挿されたとき、前記係合ピン７がこの条溝１
ｂに嵌入するように構成されている。前記タンブラ−ロ
ック板６の一側とｔ：ｌ−ター２の内面との間には、こ
のタンブラ−ロック板６をタンブラ−の切欠歯４ｃから
離隔する方向に作用するタンブラ−ロック板戻しスプリ
ング８を介設し、また、タンブラ−ロック板６の他側と
係合ピン７との間には、前記タンブラ−ロック板戻しス
プリング８より強い弾溌力を有するタンブラ−ロック仮
押えスプリング９を介設する。

前記シリンダ−１内周面の係合溝１ａとローター２の各
タンブラ−４、および、シリンダ−１内周面の条溝１ｂ
とローター２の係合ピン７のそれぞれの係合位置を合致
させ、前記各タンブラ−４と係合ピン７とをロータ−２
外周面と同一面となるまで引込めた状態で、ローター２
をシリンダーｌに嵌挿すると、各タンブラ−４は、スプ
リング５の作用により押し上げられて、その突出方向先
端部４ｂがシリンダ−１内周面の保合溝１ａに嵌入し、
また、係合ピン７は、タンブラ−ロック仮押えスプリン
グ９およびタンブラ−ロック板６を介して、タンブラ−
ロック板戻しスプリング８の付勢力により、シリンダ−
１内周面の条溝１ｂに入り込む。

第３図は、第２図のシリンダー錠１ｏのキーガイド孔１
１に、キープレート２ｏを差し込んだ状態の錠前装置の
断面図である。キーブレー）２０の挿入により、シリン
ダー錠１０における各タンブラ−４は、それぞれキープ
レート２ｏのキー溝２０ａの段数に対応した段差分だけ
、その突出方向先端部４ｂがシリンダーの係合溝１ａが
らローター２の摺動溝３の側に引込む。すなわち、各タ
ンブラ−４は、その突出方向先端部４ｂが、少なくとも
ロータ−２外周面と同一面になるまで引き戻され、シリ
ンダー１のそれぞれの係合溝１ａと、タンブラ−４との
係合が解かれ、ローター２がシリンダー１に対し回動自
在の状態となる。

第４図は、第３図においてシリンダー錠１ｏに挿入され
たキーブレー１−２０を、時計廻り方向に回転させ始め
た状態を示す錠前装置の断面図である。ローター２の回
転に伴って、係合ピン７が条溝１ｂから脱れシリンダ−
１内周面に向って転動する過程において、保合ピン７が
、ローター２の中心部に向って押圧され、タンブラ−ロ
ック仮押えスプリング９を介してタンブラ−ロック板６
を透孔２ａの内方に移動させ、タンブラ−ロック板戻し
スプリング８を圧縮して、その先端部をタンブラ−４の
側縁の切欠歯４ｃに係合する。保合ピン７が、さらに押
圧されると、タンブラーロック仮押えスプリング９が圧
縮され、タンブラ−ロック板６の先端部がタンブラ−４
の側縁の切欠歯４Ｃに確実に噛合する。したがって、ロ
ーター２は、係合ピン７がシリンダ−１内周面に沿って
転動しつつ、タンブラ−４がロータ−２外周面からの出
没方向に移動不可能な状態で、回動する。

次に、第５図は、第２図のシリンダー錠１０のキーガイ
ド孔１１に、正規のキープレートを差し込まず、無理に
ローターを回転させようとしている状態を示すシリンダ
ー錠１０の断面図である。

タンブラ−４の突出方向先端部４ｂがシリンダー１の保
合溝１ａに係合した状態で、ローター２に回動力を与え
ると、前記タンブラ−の突出方向先端部４ｂがシリンダ
ーの係合溝１ａの範囲内で僅かに移動し、これに伴って
、係合ピン７が条溝１ｂから脱れ、シリンダ−１内周面
に乗り上げる過程において、保合ピン７が、タンブラ−
ロック仮押えスプリング９を介してタンブラ−ロック板
６を押し込み、タンブラ−ロック板戻しスプリング８を
圧縮して、タンブラ−ロック板６の先端がタンブラ−４
の側縁の切欠歯４ｃに噛合する。したがって、タンブラ
−４をロータ−２外周面からの出没方向に移動させるこ
とは不可能で、タンブラ−４は、その突出方向先端部４
ｂがシリンダー１の保合溝１ａに係合した状態を維持し
、ローター２のシリンダー１に対する回動は不能である
。

このように、タンブラ−ロック板６の先端をタンブラ−
４の側縁の切欠歯４ｃに噛合させるには、本例では、す
べてのタンブラ−４の突出方向先端部４ｂをシリンダー
１の保合溝１ａの範囲内で僅かに回転させる必要がある
が、設計上、この僅かの回転も許されない場合は、所定
数のタンブラ−のうちの特定のタンブラ−にのみ本手段
を適用し、当該タンブラ−の突出方向先端部が、ロータ
ー外周面と同一面となるまで引き戻されない限り、解錠
できない構成としてもよい。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明の錠前装置は、
正規な手段によらず、ローターを無理に回動しようとす
ると、タンブラ−の側縁の切欠歯にタンブラ−ロック板
の先端が噛合し、タンブラ−の突出方向先端部がシリン
ダーの係合溝に係合した状態で、タンブラ−のローター
外周面からの出没方向への移動を阻止する。したがって
、タンブラ−はロックされ、ピッキング行為を未然に防
止することができる。また、従来の錠前装置に比較して
、最小限の部品点数の増加で足り、生産設備を大きく変
更する必要がない。したがって、製造コストにもほとん
ど影響を与えることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は、いずれも本発明の実施例図であって、第１図は
、錠前装置の分解斜視図、第２図は、シリンダー錠の断
面図、第３図は、キープレートを差し込んだ状態の錠前
装置の断面図、第４図は、第３図におけるキープレート
を時計廻り方向に回転させ始めた状態を示す錠前装置の
断面図、第５図は、キープレートを差し込まずにロータ
ーを回転させた状態を示すシリンダー錠の断面図である
。 １・・・シリンダー　　　　１ａ・・・係合溝１ｂ・・
・条溝　　　　　　　２・・・ローター２ａ・・・透孔
　　　　　　３・・・摺動溝４・・・タンブラ−４ａ・
・・突出部 ４ｂ・・・突出方向先端部　４ｃ・・・切欠歯５・・・
スプリング ６・・・タンブラ−ロック板 ７・・・保合ピン ８・・・タンブラ−ロック板戻しスプリング９・・・タ
ンブラ−ロック仮押えスプリング１０・・・シリンダー
錠　　１１・・・キーガイド孔２０・・・キープレート
　　２０・・・キー溝第２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ローター外周面から出没するタンブラーがシリンダー内
   周面の係合溝に係脱する構成のシリンダー錠と、このシ
   リンダー錠への挿入時に前記タンブラーを前記ローター
   内に引き込むキー溝を有するキープレートとからなる錠
   前装置において、前記タンブラーにおけるローター外周
   面からの出没方向と平行な側縁に、切欠歯を刻設する一
   方、前記ローターには、その外周面から内部に貫通する
   透孔を、前記タンブラーの出没方向と直交する方向に穿
   設し、 シリンダー内周面における前記ローターの透孔と対応す
   る位置に、条溝を凹設して、この条溝に係合ピンを嵌入
   するとともに、 前記ローターに穿設した透孔の内部に、一側を前記タン
   ブラーの切欠歯に、他側を前記係合ピンに対向させて挿
   通させ、前記ローターへの回動力に対し、前記係合ピン
   が、前記条溝からシリンダー内周面に向って転動する過
   程において押圧されて、前記タンブラーの外側面の切欠
   歯に係合するタンブラーロック板を備えることを特徴と
   する錠前装置。