JPH0347151Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、コンポーネントタイプの空気調和
機、詳しくは本体ケーシングに熱交換器を内装す
ると共に、前記本体ケーシングにフアンを介装し
た複数の送風ダクトを接続するごとくした空気調
和機に関する。

（従来の技術） 従来この種コンポーネントタイプの空気調和機
として、実開昭60−21653号公報に記載されたも
のが知られており、この公報記載の空気調和機
は、第５図に示したごとく、本体ケーシング１の
内部に圧縮機Ｃ及び熱交換器２などを設けると共
に、前記本体ケーシング１における前記熱交換器
２の空気吹出方向前方部に、所定間隔をおいて複
数の送風ダクト３を接続する一方、該各送風ダク
ト３にそれぞれフアン４を介装させ、この各フア
ン４の回転駆動に伴い前記熱交換器２で熱交換さ
れた調和空気を、前記各送風ダクト３を介して室
内側に吹出供給するごとくしている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで以上の空気調和機においては、前記本
体ケーシング１における前記熱交換器２の空気吹
出方向前方部に、該熱交換器２と所定間隔離して
前記各送風ダクト３が接続されているため、この
各送風ダクト３のうち、１つの送風ダクト３の能
力を調節したような場合、他の送風ダクト３の能
力に影響を及ぼすのであり、例えば１つのフアン
４の回転数を大として、該フアン４が介装される
送風ダクト３からの空気吹出量を大に調節したよ
うな場合には、この送風ダクト３に前記熱交換器
２で熱交換された調和空気が多量に取り入れら
れ、他の送風ダクト３への調和空気の取入量が小
となつて、これら送風ダクト３から吹出される調
和空気の吹出量が減少されるなどの問題があつ
た。

本考案は以上のごとき問題に鑑みて考案したも
ので、その目的は、前記熱交換器を複数区分に分
割して、この分割箇所に任意の分割割合で前記各
送風ダクトを密着状に接続することにより、他の
送風ダクトに影響を及ぼすことなく、各送風ダク
トの能力を自由に変更することができる空気調和
機を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案の空気調和機は、図面に示したごとく、
本体ケーシング１に熱交換器２を内装すると共
に、前記本体ケーシング１にフアン４を介装した
複数の送風ダクト３を接続するごとくした空気調
和機において、前記熱交換器２に、該熱交換器２
をその長さ方向に沿つて複数区分に分割する分割
体５を幅方向に架設し、この分割体５と前記熱交
換器２の管板２ｃとの間、又は前記各分割体５，
５の間に、前記送風ダクト３を密着状に接続した
ことを特徴とするものである。

（作用） しかして前記各送風ダクト３は、前記分割体５
を介して任意の分割割合で前記熱交換器２に取付
けられるのであり、従つて前記分割体５による分
割割合で前記送風ダクト３の能力が、他の送風ダ
クト３に影響を与えることなく、自由に変更でき
るのである。

（実施例） 以下本考案にかかる空気調和機を図面の実施例
によつて説明する。

第２図はコンポーネント式空気調和機における
室内側ユニツトの全体構造を示しており、本体ケ
ーシング１の内部に熱交換器２を設けると共に、
前記本体ケーシング１の前記熱交換器２との対向
部位に、長さ方向一端が室内側に開口された３つ
の送風ダクト３をそれぞれ接続する一方、これら
各送風ダクト３の中間部位には、それぞれフアン
４を介装させている。

前記熱交換器２は、第３図で明らかなごとく、
列状に配設された多数枚の放熱板２ａと、該放熱
板２ａ間に迂回状に配設された配管２ｂとを備
え、前記放熱板２ａの長さ方向両側に、それぞれ
管板２ｃ，２ｃを取付けると共に、前記放熱板２
ａの上下部に、それぞれ上下フレーム２ｄ，２ｄ
を取付けて構成される。

しかして前記熱交換器２に、該熱交換器２をそ
の長さ方向に沿つて複数区分に分割する複数の分
割体５を幅方向に架設し、この１つの分割体５と
前記熱交換器２に設けた管板２ｃとの間、又は前
記分割体５，５の間に、前記各送風ダクト３を密
着状に接続するのである。

具体的には、第１図に示したごとく、幅方向両
側に前記熱交換器２の長さ方向に沿つて平行状に
延びる取付板５ａ，５ａをもち、該各取付板５ａ
を連結部材５ｂで連結一体化して成る複数の分割
体５を形成し、この各分割体５を、前記熱交換器
２における各管板２ｃの間に等間隔に、しかも前
記各分割体５の連結部材５ｂが前記熱交換器２の
各放熱板２ａを幅方向に貫通するごとく取付け
る。

斯くして前述した３つの送風ダクト３を前記熱
交換器２に接続する場合、第１図の左側に位置す
る送風ダクト３は、その端縁に設けた鍔部３ａ
を、前記熱交換器２の左側管板２ｃと、この熱交
換器２に取付けた複数の分割体５のうち、左方１
番目に位置される分割体５の取付板５ａとに、複
数の固定ビス６を介して固定するのであり、また
中間に位置される送風ダクト３は、前記１番目の
分割体５と３番目に位置する分割体の各取付板５
ａに、前記固定ビス６を介して固定するのであ
り、更に右側に位置する送風ダクト３は、前記熱
交換器２の右側管板２ｃと、左方３番目に位置す
る分割体５の取付板５ａとに、前記固定ビス６を
介して固定するのである。

斯くすることにより前記左側に位置する送風ダ
クト３の前記熱交換器２に対する対向面積が小と
なつて、この送風ダクト３の能力が小となり、ま
た前記中間部位と右側に位置する各送風ダクト３
の前記熱交換器２に対する対向面積が大となつ
て、この各送風ダクト３の能力が大となるのであ
り、以上のごとく前記各送風ダクト３を、前記熱
交換器２の管板２ｃ又は前記各分割体５の任意の
ものを選択してそれぞれ取付けることにより、前
記熱交換器２の前記各送風ダクト３による分割割
合が異なることとなつて、これら各送風ダクト３
の能力が任意に変更されるのである。

また前記各分割体５は、前記熱交換器２の長さ
方向に沿つて任意の箇所に取付可能となすことも
できるのであり、例えば第３図及び第４図に示し
たごとく、取付板５ａと、該取付板５ａに対して
直交状に延びる挿入板５ｃとにより、前記分割体
５を断面Ｔ形状に形成し、この分割体５の前記挿
入板５ｃを、前記熱交換器２の任意箇所で前記放
熱板２ａ間に挿入させ、かつ前記分割体５におけ
る取付板５ａの外方に前記送風ダクト３の鍔部３
ａを当てがい、該鍔部３ａから前記取付板５ａを
経て前記熱交換器２の上下フレーム２ｄへと前記
固定ビス６を螺締することにより、前記分割体５
を前記熱交換器２の任意箇所に取付可能としても
よいのである。

この場合、前記分割体５の挿入板５ｃは、前記
熱交換器２の配管２ｂに当接しない程度の長さに
形成される。

第３図の実施例では、前記熱交換器２の上下フ
レーム２ｄに、それぞれ等間隔に前記分割体５を
取付けるための複数の取付孔を形成し、また前記
分割体５には、前記送風ダクト３を取付けるため
の複数の取付孔を形成している。

また第４図においては、前記分割体５と前記送
風ダクト３の鍔部３ａとの間に、パツキング７を
介装させ、該パツキング７により前記送風ダクト
３の鍔部３ａと前記分割体５との間を気密状に接
続するごとくしている。

尚、第２図の実施例においては、前記熱交換器
２から延びる前記配管２ｂに、膨張弁８と逆止弁
９とを介装させている。

（考案の効果） 以上説明したごとく本考案にかかる空気調和機
では、熱交換器２に、該熱交換器２を長さ方向に
沿つて複数区分に分割する分割体５を幅方向に架
設し、この分割体５と前記熱交換器２の管板２ｃ
との間、又は前記各分割体５，５の間に、前記送
風ダクト３を密着状に接続するごとくしたから、
前記分割体５で前記熱交換器２の分割割合を変更
することにより、前記送風ダクト３の能力を、他
の送風ダクト３に影響を及ぼしたりすることな
く、自由に変更できるに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる空気調和機の要部を示
す平断面図、第２図は空気調和機の全体構造を簡
略的に示す図面、第３図は他の空気調和機例を示
す斜面図、第４図は同空気調和機の縦断側面図、
第５図は従来例を示す図面である。 １……本体ケーシング、２……熱交換器、２ｃ
……管板、３……送風ダクト、４……フアン、５
……分割体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケーシング１に熱交換器２を内装すると共
   に、前記本体ケーシング１にフアン４を介装した
   複数の送風ダクト３を接続するごとくした空気調
   和機において、前記熱交換器２に、該熱交換器２
   をその長さ方向に沿つて複数区分に分割する分割
   体５を幅方向に架設し、この分割体５と管板２ｃ
   又は各分割体５，５間に、前記送風ダクト３を密
   着状に接続したことを特徴とする空気調和機。