JPH0347080Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、主に支保工を構成するサポートを
支持固定する際に好適なサポートスタンドに関す
る。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、支保工に用いられるサポートは、各サポ
ートの上部を大引き等に釘止めしたり、或いはサ
ポートの下部夫々に根がらみを架設したりしてサ
ポートを固定していた。したがつて、支保工構築
時の作業のみならず、支保工解体時の作業にまで
手間が掛る不都合があつた。また、各サポートに
根がらみを架設する際には、この根がらみが妨げ
となつてコーナーの近辺や壁際等にサポートを支
持することが難しい。更に、通常使用されている
サポートには、ネジ形サポートと称される直径
62.5mmの外管を有するサポートや、パーマネント
形サポートと称される直径48.6mm外管を有するサ
ポート等があり、これらを併用した際には、根が
らみの通りが悪くなるなど、架設作業に支障を来
す不都合が生じた。

〔考案の目的〕

そこで、この考案は上述の欠点や不都合等を解
消すべく案出されたもので、垂直に立設した各種
サポートや径が異なつた各種パイプ等を支持固定
することが容易で、しかも、コーナーの近辺や壁
際等に立設したサポート等でも支持することが可
能なサポートスタンドの提供を目的とする。

〔考案の概要〕

上述の目的を達成すべくこの考案は、後脚を中
心として左右斜め前方に位置する一対の前脚を形
成した三脚と、後脚上端から後方斜め下方向に延
長された縦支持杆と、縦支持杆の長手方向に沿つ
てスライド自在に設けられ、垂直に立設する所定
支持材の側面を係止せしめるスライド体とから成
り、各脚の長手中央から夫々水平に延長され、三
脚の頂部下方で夫々の端部が水平方向に揺動する
ように軸着された水平支持杆に縦支持杆の下端を
連結し、所定支持材の側面を、三脚頂部の前端と
水平支持杆の交叉部前端とにスライド体で当接さ
せて支持せしめることにより、コーナーの近辺や
壁際等でも各種径のパイプやサポート等を支持固
定することに成功した。

〔考案の実施例〕

以下、図面を参照してこの考案の実施例を詳細
に説明する。

図に示す符号１は、１本の後脚１Ａを中心とし
て左右前方に位置する一対の前脚とから成る三脚
である。そして、各脚には夫々自身の長手中央か
ら水平方向に延長された水平支持杆２を有し、後
脚１Ａの頂部を中心に左右の前脚１Ｂを軸着する
と共に、後脚１Ａの水平支持杆２先端を中心に左
右前脚１Ｂの水平支持杆２先端を軸着してある。
図示例では、後脚１Ａの上端及び後脚１Ａの水平
支持杆２先端に、平面略蝶形の連結板５を設けて
あり、この連結板５の左右側片に前脚１Ｂの頂部
や前脚１Ｂの水平支持杆２先端を軸着させてあ
る。また、この際、連結板５の軸着部前方に夫々
係止突起５Ｂを突設し、各前脚１Ｂが後脚１Ａか
ら夫々135゜の範囲で回動するように設けてある
（第４図参照）。そして使用後の三脚１は後脚１Ａ
の両側に前脚１Ｂを重合できるようにしてある
（第５図参照）。

符号３は縦支持杆で、この縦支持杆３は三脚１
の頂部下側面から後脚１Ａの水平支持杆２に斜め
に連結してある。図示においては、後脚１Ａ頂部
の連結板５下側面から後脚１Ａの水平支持杆２上
側面に縦支持杆３を連結してあり、この縦支持杆
３と水平支持杆とで成す鋭角を80゜50′に形成して
ある（第３図参照）。

符号４はスライド体で、縦支持杆３の長手方向
に沿つてスライド自在に設けられたスライド部４
Ａと、このスライド部４Ａから延長されて前脚１
Ｂの上端と水平支持杆２との各交叉部分に当接さ
せて立設せしめる所定支持材の側面を把持固定す
るフツク部４Ｂとから成る。第３図で示すスライ
ド体４は、縦支持杆３の周側面に緩巻するスライ
ド部４Ａと平面鉤形状に屈曲したフツク部４Ｂと
を短冊状の金属板を屈曲して一体に設けてある。
また、所定支持材は、前記連結板５の前端に夫々
当接せしめるようにしてある。

而して、この考案の使用方法は次の通りであ
る。

第６図及びで示す如く、異径サポートＰを
支持する際は、スライド体４を上下にスライドさ
せて縦支持杆３とフツク部４Ｂとの間隔を調整し
たサポートＰやパイプ等の夫々の径に適応させ
る。また、通常は、第４図で示す如く後脚１Ａか
ら各前脚１Ｂを135゜づつ開いた状態でサポートＰ
等を支持するが、コーナー近辺や壁際等にサポー
トＰ等を立設支持する際には、前脚１Ｂの拡開角
度を適宜に設定して支持する（第７図参照）。

〔考案の効果〕

この考案は上述の如く構成したことにより、垂
直に立設した各種サポートＰや異形パイプ等を容
易に支持固定することが可能になつた。

すなわち、後脚１Ａを中心として左右斜め前方
に位置する一対の前脚１Ｂを形成した三脚１と、
後脚１Ａ上端から後方斜め下方向に延長された縦
支持杆３と、縦支持杆３の長手方向に沿つてスラ
イド自在に設けられ、垂直に立設する所定支持材
の側面を係止せしめるスライド体４とから成り、
各脚の長手中央から夫々水平に延長され、三脚１
の頂部下方で夫々の端部が水平方向に揺動するよ
うに軸着された水平支持杆２に縦支持杆３の下端
を連結したことにより、三脚１自体の高さを変え
ずに後脚１Ａを中心として前脚１Ｂの拡開角度を
適宜に設定できる。

また縦支持杆３は、後脚１Ａ上端から後脚１Ａ
の水平支持杆２に斜めに連結されており、この縦
支持杆３の長手方向に沿つてスライド自在に設け
られたスライド体４は所定支持材の側面を、三脚
１頂部の前端と水平支持杆２の交叉部前端とに当
接させてこの支持材を支持することにより、スラ
イド体４を縦支持杆３に沿つて上下にスライドさ
せるだけで各種サポートや異径パイプ等の支持材
を容易に支持固定できる。また、サポート等の支
持材は、三脚１頂部の前端と水平支持杆２の交叉
部前端とに夫々自身の側面を当接させ、各当接部
分の間に位置する側面をスライド体４で係止緊締
するから、支持材の支持固定を確実に行える。そ
して、支保工解体時にはスライド体４をスライド
させるだけで支持状態が解除されるから解体作業
も迅速に行える。

しかも、三脚１は三脚１自体の高さを変えずに
前脚１Ｂの拡開角度を調整できるから、支持材を
支持固定したままの状態でも前脚１Ｂの設置位置
を変更させることができ、その上コーナーの近辺
や壁際に沿つて立設した支持材を支持固定するこ
とが可能である。

更に、各前脚１Ｂは、後脚１Ａを中心にして
夫々水平方向に揺動するように軸着されているか
ら、使用後は後脚１Ａに各前脚１Ｂを重合させて
収納でき、運搬や保管に便利である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は使用状態を示す側面図、第２図は分解斜視図、
第３図はスライド金具を示す部分拡大図、第４図
は展開した状態を示す平面図、第５図は折畳み時
の斜視図、第６図及びは夫々異なつた径のパ
イプを支持した状態を示す側面図、第７図は他の
使用状態を示す平面図である。 Ｐ……サポート、１………三脚、１Ａ……後
脚、１Ｂ……前脚、２……水平支持杆、３……縦
支持杆、４……スライド体、４Ａ……スライド
部、４Ｂ……フツク部、５……連結板、５Ａ……
ボルト孔、５Ｂ……係止突起、６……止着ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後脚を中心として左右斜め前方に位置する一対
   の前脚を形成した三脚と、後脚上端から後方斜め
   下方向に延長された縦支持杆と、縦支持杆の長手
   方向に沿つてスライド自在に設けられ、垂直に立
   設する所定支持材の側面を係止せしめるスライド
   体とから成り、各脚の長手中央から夫々水平に延
   長され、三脚の頂部下方で夫々の端部が水平方向
   に揺動するように軸着された水平支持杆に縦支持
   杆の下端を連結し、所定支持材の側面を、三脚頂
   部の前端と水平支持杆の交叉部前端とにスライド
   体で当接させて支持せしめることを特徴とするサ
   ポートスタンド。