JPH0346972B2 - - Google Patents
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- JPH0346972B2 JPH0346972B2 JP61037844A JP3784486A JPH0346972B2 JP H0346972 B2 JPH0346972 B2 JP H0346972B2 JP 61037844 A JP61037844 A JP 61037844A JP 3784486 A JP3784486 A JP 3784486A JP H0346972 B2 JPH0346972 B2 JP H0346972B2
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- JP
- Japan
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- oxygen
- wafer
- atoms
- oxygen concentration
- epitaxial layer
- Prior art date
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-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10P—GENERIC PROCESSES OR APPARATUS FOR THE MANUFACTURE OR TREATMENT OF DEVICES COVERED BY CLASS H10
- H10P36/00—Gettering within semiconductor bodies
- H10P36/03—Gettering within semiconductor bodies within silicon bodies
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- Recrystallisation Techniques (AREA)
Description
本発明はダイオード、トランジスタ、IC等の
半導体装置に関するものである。 従来の半導体素子の製造にはCZ結晶とFZ結晶
とが使用されている。これらの結晶は素子の種
類、素子の製造条件によつて使いわけされている
が、いずれも一長一短の性質を有している。 即ちまずCZ結晶について述べると、この結晶
は通常1018オーダー、例えば1.3×1018原子/cm3程
度と高濃度の酸素を含有している。ところがCZ
結晶を例えば1100℃で熱処理すれば、この熱処理
温度での酸素固溶限界(4×1017原子/cm3)をこ
える過剰分の酸素が析出物として成長してしま
い、またこの析出物から積層欠陥や転位も発生す
る。これらの結晶欠陥は素子の特性を悪化させる
ことになる。但し、酸素やその析出物は、半導体
ウエハの周辺や裏面で発生した転位がウエハ全体
に伝播するのを阻止するという、いわゆるピンニ
ング(Pinning)効果を有している。 他方、FZ結晶には通常5×1015原子/cm3以下
(例えば1015原子/cm3)の酸素しか含まれていな
いので、CZ結晶において見られたような上述の
欠陥は発生しないが、酸素濃度が低いために上記
のピンニング効果がなく、ウエハの周辺や裏面か
らの多くの転位が熱処理中に伝播してしまうとい
う欠点がある。 本発明は上述の如き欠点を是正すべく発明され
たものであつて、シリコン基板上に酸素を5×
1015〜1×1017原子/cm3含有するエピタキシヤル
層を有し、該エピタキシヤル層に半導体素子が形
成されていることを特徴とする半導体装置に係る
ものである。このように構成することによつて、
従来のCZ結晶及びFZ結晶の夫々の長所を生かし
つつ結晶欠陥の発生を皆無にした装置を提供する
ことができる。 一般に、半導体素子の製造においては出発材料
として使用する結晶を問題にする場合、CZ結晶
かFZ結晶かという択一的な議論はなされてきた
が、その本質である酸素濃度についてはあまり考
慮されていなかつた。本発明は従来の考え方を根
本的に変更し、結晶中の酸素濃度を従来のFZ結
晶より高い5×1015原子/cm3以上としてFZ結晶
にはなかつた上記のピンニング効果を具備せし
め、またその酸素濃度を各種熱処理温度での固溶
限界以下である1×1017原子/cm3以下として過剰
酸素による析出物の成長を防止したのである。各
熱処理温度における酸素固溶限は下記に示す通り
である。 熱処理温度(℃) 酸素固溶限(原子/cm3) 900 1×1017 1000 2×1017 1100 4×1017 1200 7×1017 1300 1.3×1018 1400 1.8×1018 従つて、酸素濃度の下限を5×1015原子/cm3以
上とし、また上限を1×1017原子/cm3以下とした
本発明によれば、FZ結晶の利点を生かしつつそ
の欠点を除去できる上に、酸素濃度最高温度にお
ける1017オーダーの固溶限以下に保持することが
でき、このために、1300〜1400℃以下、特に実用
温度範囲である1000〜1200℃において酸素の析出
を有効に防止して欠陥の発生をなくすことができ
る。この結果、雑音特性、漏れ電流特性、スイツ
チング特性、CCD等のストレイジ特性等を飛躍
的に改善できる。 次に、まず、本発明の前提技術に付き詳細に説
明する。 試 料 まず試料としては、酸素濃度が〜1018原子/cm3
(CZウエハ:試料1)、〜1017原子/cm3(試料
2)、〜1016原子/cm3(試料3)、〜1015原子/cm3
(FZウエハ:試料4)の4種類のシリコンウエハ
を使用した。このうち、酸素濃度が〜1017又は〜
1016原子/cm3のウエハ(試料2及び3)はEZウ
エハと称され、CZ法で得られたインゴツトをFZ
法によつて酸素濃度を減らしつつ結晶に育成し、
この育成結晶から切り出して得られたものであ
る。 そして素子特性の評価のために、上記の各ウエ
ハを用いてMOSキヤパシタ(図示せず)を製作
する。なお各ウエハは20〜30Ω−cmでデイスロケ
ーシヨンのないP型のものであり、表面は機械的
化学的研磨され、裏面は化学エツチングによつて
仕上げられている。そしてMOSキヤパシタを製
作するには次の各工程を経る。 O工程:酸素の影響が結晶欠陥の発生及び素子の
特性に顕著に現われるように、高温で長時間
(1100℃、乾燥O2中、100時間)熱酸化する工
程。 P工程:結晶欠陥を裏面ゲツタリングで除去し得
るかどうかを明確にするため、燐を1100℃で1
時間裏面に付着させて拡散させる工程。 M工程:熱酸化膜上に電極を形成して通常の
MOS素子を製作する工程。 これら各工程を3通りに組合せて3種類の
MOSキヤパシタを製作した。即ち、(1)、O工程
→P工程→M工程(以下O→P→M工程と称す
る。)の順で製作する場合。(2)、P工程→O工程
→M工程(以下P→O→M工程と称する。)の順
で製作する場合。(3)、O工程→M工程(以下O→
M工程と称する。)の順で製作する場合の3通り
であつた。 結晶欠陥の観察方法 まずMOSキヤパシタに対して段階的に電圧を
印加して電極下に空乏層を発生させ、一旦低下し
たキヤパシタンスが定常状態に到達する迄の回復
時間tf(generation time)を測定した。しかる
後、工程中に発生した欠陥を観察するために、表
面の電極及び酸化膜と裏面に存在している拡散に
よるダメージ層とを除去した。ウエハ内のデイス
ロケーシヨンの分布はX線トラバーストポグラフ
イーによつて、また表面から深さ方向への欠陥の
分布はX線セクシヨントポグラフイーによつて観
察した。またX線トポグラフイーでは撮影できな
い小さな結晶欠陥は、ウエハ表面を腐食処理して
欠陥露光させてから光学顕微鏡で観察した。 結 果 (a) ウエハ周辺からのデイスロケーシヨンの伝播 デイスロケーシヨンの伝播範囲は明らかに酸
素濃度に関係しており、酸素濃度〜1018原子/
cm3の試料1では伝播は殆ど見られなかつた。ま
たウエハ全体におけるデイスロケーシヨン密度
は、試料1(酸素濃度〜1018原子/cm3)→試料
2(酸素濃度〜1017原子/cm3)→試料3(酸素濃
度〜1016原子/cm3)→試料4(酸素濃度〜1015
原子/cm3)の順に多くなり、この順にデイスロ
ケーシヨンの伝播範囲が広くなつていることが
分かつた。 (b) ウエハ断面内での欠陥分布 試料1では多くの析出物と積層欠陥が一様に
成長したが、試料2及び3(EZウエハ)及び試
料4(FZウエハ)では析出物や積層欠陥が発生
しなかつた。但し、これらのウエハでもP−O
−M工程による素子では、P工程によるデイス
ロケーシヨンがO工程で動き易くなつて、ウエ
ハの周辺又は裏面からデイスロケーシヨンが伝
播してきてウエハ全体に分布した。 (c) ウエハ表面での欠陥観察 試料1では処理方法によらず一次積層欠陥
(O工程で発生したもの)とデイスロケーシヨ
ンとが多数観察された。試料2、3及び4では
欠陥の発生はウエハの処理方法に依存した。即
ち、O−P−M工程で処理されたウエハには欠
陥が殆ど発生しないが、P−O−M工程で処理
されたウエハには多数のデイスロケーシヨンが
発生した。またO−M工程で処理されたウエハ
には二次積層欠陥(M工程で発生した微小な積
層欠陥)が観察された。 以上の結果は下記表に示した。
半導体装置に関するものである。 従来の半導体素子の製造にはCZ結晶とFZ結晶
とが使用されている。これらの結晶は素子の種
類、素子の製造条件によつて使いわけされている
が、いずれも一長一短の性質を有している。 即ちまずCZ結晶について述べると、この結晶
は通常1018オーダー、例えば1.3×1018原子/cm3程
度と高濃度の酸素を含有している。ところがCZ
結晶を例えば1100℃で熱処理すれば、この熱処理
温度での酸素固溶限界(4×1017原子/cm3)をこ
える過剰分の酸素が析出物として成長してしま
い、またこの析出物から積層欠陥や転位も発生す
る。これらの結晶欠陥は素子の特性を悪化させる
ことになる。但し、酸素やその析出物は、半導体
ウエハの周辺や裏面で発生した転位がウエハ全体
に伝播するのを阻止するという、いわゆるピンニ
ング(Pinning)効果を有している。 他方、FZ結晶には通常5×1015原子/cm3以下
(例えば1015原子/cm3)の酸素しか含まれていな
いので、CZ結晶において見られたような上述の
欠陥は発生しないが、酸素濃度が低いために上記
のピンニング効果がなく、ウエハの周辺や裏面か
らの多くの転位が熱処理中に伝播してしまうとい
う欠点がある。 本発明は上述の如き欠点を是正すべく発明され
たものであつて、シリコン基板上に酸素を5×
1015〜1×1017原子/cm3含有するエピタキシヤル
層を有し、該エピタキシヤル層に半導体素子が形
成されていることを特徴とする半導体装置に係る
ものである。このように構成することによつて、
従来のCZ結晶及びFZ結晶の夫々の長所を生かし
つつ結晶欠陥の発生を皆無にした装置を提供する
ことができる。 一般に、半導体素子の製造においては出発材料
として使用する結晶を問題にする場合、CZ結晶
かFZ結晶かという択一的な議論はなされてきた
が、その本質である酸素濃度についてはあまり考
慮されていなかつた。本発明は従来の考え方を根
本的に変更し、結晶中の酸素濃度を従来のFZ結
晶より高い5×1015原子/cm3以上としてFZ結晶
にはなかつた上記のピンニング効果を具備せし
め、またその酸素濃度を各種熱処理温度での固溶
限界以下である1×1017原子/cm3以下として過剰
酸素による析出物の成長を防止したのである。各
熱処理温度における酸素固溶限は下記に示す通り
である。 熱処理温度(℃) 酸素固溶限(原子/cm3) 900 1×1017 1000 2×1017 1100 4×1017 1200 7×1017 1300 1.3×1018 1400 1.8×1018 従つて、酸素濃度の下限を5×1015原子/cm3以
上とし、また上限を1×1017原子/cm3以下とした
本発明によれば、FZ結晶の利点を生かしつつそ
の欠点を除去できる上に、酸素濃度最高温度にお
ける1017オーダーの固溶限以下に保持することが
でき、このために、1300〜1400℃以下、特に実用
温度範囲である1000〜1200℃において酸素の析出
を有効に防止して欠陥の発生をなくすことができ
る。この結果、雑音特性、漏れ電流特性、スイツ
チング特性、CCD等のストレイジ特性等を飛躍
的に改善できる。 次に、まず、本発明の前提技術に付き詳細に説
明する。 試 料 まず試料としては、酸素濃度が〜1018原子/cm3
(CZウエハ:試料1)、〜1017原子/cm3(試料
2)、〜1016原子/cm3(試料3)、〜1015原子/cm3
(FZウエハ:試料4)の4種類のシリコンウエハ
を使用した。このうち、酸素濃度が〜1017又は〜
1016原子/cm3のウエハ(試料2及び3)はEZウ
エハと称され、CZ法で得られたインゴツトをFZ
法によつて酸素濃度を減らしつつ結晶に育成し、
この育成結晶から切り出して得られたものであ
る。 そして素子特性の評価のために、上記の各ウエ
ハを用いてMOSキヤパシタ(図示せず)を製作
する。なお各ウエハは20〜30Ω−cmでデイスロケ
ーシヨンのないP型のものであり、表面は機械的
化学的研磨され、裏面は化学エツチングによつて
仕上げられている。そしてMOSキヤパシタを製
作するには次の各工程を経る。 O工程:酸素の影響が結晶欠陥の発生及び素子の
特性に顕著に現われるように、高温で長時間
(1100℃、乾燥O2中、100時間)熱酸化する工
程。 P工程:結晶欠陥を裏面ゲツタリングで除去し得
るかどうかを明確にするため、燐を1100℃で1
時間裏面に付着させて拡散させる工程。 M工程:熱酸化膜上に電極を形成して通常の
MOS素子を製作する工程。 これら各工程を3通りに組合せて3種類の
MOSキヤパシタを製作した。即ち、(1)、O工程
→P工程→M工程(以下O→P→M工程と称す
る。)の順で製作する場合。(2)、P工程→O工程
→M工程(以下P→O→M工程と称する。)の順
で製作する場合。(3)、O工程→M工程(以下O→
M工程と称する。)の順で製作する場合の3通り
であつた。 結晶欠陥の観察方法 まずMOSキヤパシタに対して段階的に電圧を
印加して電極下に空乏層を発生させ、一旦低下し
たキヤパシタンスが定常状態に到達する迄の回復
時間tf(generation time)を測定した。しかる
後、工程中に発生した欠陥を観察するために、表
面の電極及び酸化膜と裏面に存在している拡散に
よるダメージ層とを除去した。ウエハ内のデイス
ロケーシヨンの分布はX線トラバーストポグラフ
イーによつて、また表面から深さ方向への欠陥の
分布はX線セクシヨントポグラフイーによつて観
察した。またX線トポグラフイーでは撮影できな
い小さな結晶欠陥は、ウエハ表面を腐食処理して
欠陥露光させてから光学顕微鏡で観察した。 結 果 (a) ウエハ周辺からのデイスロケーシヨンの伝播 デイスロケーシヨンの伝播範囲は明らかに酸
素濃度に関係しており、酸素濃度〜1018原子/
cm3の試料1では伝播は殆ど見られなかつた。ま
たウエハ全体におけるデイスロケーシヨン密度
は、試料1(酸素濃度〜1018原子/cm3)→試料
2(酸素濃度〜1017原子/cm3)→試料3(酸素濃
度〜1016原子/cm3)→試料4(酸素濃度〜1015
原子/cm3)の順に多くなり、この順にデイスロ
ケーシヨンの伝播範囲が広くなつていることが
分かつた。 (b) ウエハ断面内での欠陥分布 試料1では多くの析出物と積層欠陥が一様に
成長したが、試料2及び3(EZウエハ)及び試
料4(FZウエハ)では析出物や積層欠陥が発生
しなかつた。但し、これらのウエハでもP−O
−M工程による素子では、P工程によるデイス
ロケーシヨンがO工程で動き易くなつて、ウエ
ハの周辺又は裏面からデイスロケーシヨンが伝
播してきてウエハ全体に分布した。 (c) ウエハ表面での欠陥観察 試料1では処理方法によらず一次積層欠陥
(O工程で発生したもの)とデイスロケーシヨ
ンとが多数観察された。試料2、3及び4では
欠陥の発生はウエハの処理方法に依存した。即
ち、O−P−M工程で処理されたウエハには欠
陥が殆ど発生しないが、P−O−M工程で処理
されたウエハには多数のデイスロケーシヨンが
発生した。またO−M工程で処理されたウエハ
には二次積層欠陥(M工程で発生した微小な積
層欠陥)が観察された。 以上の結果は下記表に示した。
【表】
この表から、デイスロケーシヨン密度はO−
P−M工程及びO−M工程では非常に少なく、
二次積層欠陥はO−P−M工程及びP−O−M
工程では非常に少ないことが分り、またこれら
の工程において酸素濃度が1017原子/cm3より少
ないと、一次積層欠陥密度が著しく少なくなる
ことが分る。 デイスロケーシヨンの発生原因は2種類考え
られる。まずCZウエハ(酸素濃度1018原子/
cm3)では、デイスロケーシヨンがO工程中にウ
エハ内部で成長する析出物からパンチアウトさ
れ、表面近傍の析出物から出たものは容易に表
面に到達する。EZウエハ(酸素濃度1017又は
1016原子/cm3)やFZウエハ(酸素濃度1015原
子/cm3)では、酸化温度1100℃での固溶限が4
×1017原子/cm3)であるために析出物は成長せ
ず、従つてデイスロケーシヨンも著しく少なく
なる。一方、P−O−M工程で処理されたウエ
ハでは、上述したようにP工程によるミスフイ
ツトデイスロケーシヨンがO工程中に表面にま
で伝播する。CZウエハではこの種の伝播は、
上記のピンニング効果のために殆どない。EZ
ウエハにおけるデイスロケーシヨンの伝播が
FZウエハの場合よりも起こりにくいのは、酸
素原子又はそのクラスタのピンニング効果によ
るものと考えられる。 一次積層欠陥はCZウエハのみに観察され、
他のウエハでは殆ど観察されなかつたが、CZ
ウエハでの一次積層欠陥はウエハ内部の酸素に
関与した歪が原因であると思われる。二次積層
欠陥は、長時間酸化後にウエハを炉から引出す
冷却過程で生じる過剰の金属不純物等が表面近
くに集まつてできた微小欠陥が原因となつて発
生する。O−P−M及びP−O−M工程ではそ
のような微小欠陥が発生しなかつたのは、P拡
散によるミスフイツトデイスロケーシヨン(格
子歪)が過剰の金属不純物等を吸収して微小欠
陥の発生を阻止したためであると思われる。ま
たO−M工程では、酸素濃度が1017又は1016原
子/cm3のものが1015原子/cm3のものより少ない
のは、酸素と金属不純物等とが相互作用し、Si
−SiO2界面に成長するはずの微小欠陥の発生
をある程度阻止したためと考えられる。CZウ
エハでは、一次積層欠陥や析出物が過剰金属不
純物等を吸収する働きがあるので、その発生核
である微小欠陥の成長がなく、二次積層欠陥の
発生がなくなる。 (d) 回復時間と欠陥との関係 一般に、工程中に発生した結晶欠陥の密度は上
述の回復時間tfに反比例し、欠陥密度が小さい
程、tfが大きい。上述の各ウエハに対して3通り
の工程で処理したときに得られた結果を第1図に
示した。これによれば、いずれの処理において
も、ウエハの酸素濃度が1015(実際には5×1015)
原子/cm3以上、1018原子/cm3以下、即ちEZウエ
ハでは回復時間tfが大きくて望ましいことが分
る。 特にEZウエハのうち、酸素濃度が1016〜7×
1017原子/cm3であるものが、回復時間が大きいこ
と及び実用性の両面からみてより望ましく、その
範囲では酸素濃度が大きくて固溶限近傍のものが
デイスロケーシヨンの動きを防止し易い点で更に
望ましい。なおO−M工程の場合は、7×1015〜
1017原子/cm3の酸素濃度が良好な結果をもたら
す。 第1図の結果を更に詳述すると、P−O−M工
程による素子では、主としてP拡散によるミスフ
イツトデイスロケーシヨンが素子特性を支配する
が、裏面のゲツタリング効果が大きいためにデイ
スロケーシヨンは不純物によつてデコレートされ
ておらず、特性への影響は比較的小さい。またO
−M工程による素子の特性が最も悪いのは、デコ
レートされた積層欠陥が原因になつているものと
思われる。またO−P−M工程による素子では、
デイスロケーシヨンも積層欠陥も少ないために最
良の特性を示すものと思われる。 以上説明したように、この例によるウエハは熱
処理によつて生じ得る結晶欠陥の発生又は成長を
防止することができる。従つて、従来公知の方法
で、ウエハ内にダイオードやトランジスタ等の素
子を形成した場合、このプロセス温度では結晶欠
陥が現われないことから、素子動作時の雑音特
性、漏れ電流特性等を飛躍的に改善することがで
きる。なお、上述の熱処理によつてウエハ表面に
成長した熱酸化膜は除去してもよいし、或いはそ
のまま残して従来公知のように拡散マスクとして
用いてもよい。 次に、本発明による半導体装置の第1の実施例
を第2図に付き述べる。 第2図はいわゆるエピタキシヤルウエハを示
し、通常のCZ又はFZ結晶からなるシリコン基板
1をラツピング、エツチング、研磨した後、その
表面にエピタキシヤル層2を成長させている。こ
のエピタキシヤル層には、上述した濃度、最も望
ましくは1×1017原子/cm3の酸素が含まれてい
る。この酸素濃度は、素子の製造工程中、900℃
での熱処理における固溶限に対応している。なお
エピタキシヤル成長前には、結晶性の良いエピタ
キシヤル層を得るために、基板1の表面にダメー
ジを与えてゲツタリング作用をもたせてもよく、
更に引続いて、ダメージを与えた後に不活性ガス
中でアニールする工程を行つてもよい。またエピ
タキシヤル層2に酸素を所定量ドープする方法は
様々であつてよいが、最も簡単な方法は、反応ガ
ス中に酸素や炭酸ガス(酸素供給源)を微量含ま
せた状態で、エピタキシヤル成長を行う方法であ
る。 一般に、従来のエピタキシヤルウエハではエピ
タキシヤル層にはドーパント以外のいわゆる不純
物は極力含まれないようにしている。しかしなが
ら、この例では、エピタキシヤル層に対して酸素
を所定量含有させることによつて、前述したCZ
及びFZウエハの両方の長所を兼ね備えたウエハ
とすることができる。 なおエピタキシヤル層2には酸素以外にも、こ
れと同様の作用を行う他の不純物(例えばSn、
Ge、C)を含有させてもよい。 なおエピタキシヤル層2にはダイオードやトラ
ンジスタ等の素子が形成される。 次に、本発明による半導体装置の第1の参考例
を第3図に付き述べる。 第3図においては、基板11として前述した濃
度範囲の酸素を含有するEZ結晶からなるものが
用いられる。特に基板11の酸素濃度は、半導体
素子を形成する工程中、900℃での熱処理におけ
る固溶限以下、即ち1×1017原子/cm3以下である
のが望ましい。また通常のエピタキシヤル層はウ
エハの表面、即ち半導体素子を形成する側に成長
させるが、この例では基板11の裏面にエピタキ
シヤル層12を成長させている。このエピタキシ
ヤル層12自体は従来公知の方法で成長させる
が、それには5×1015原子/cm3以上の酸素が含ま
れていることが必要である。酸素濃度がこれより
少ないと、前述したことから明らかなように、酸
素によるピンニング効果に乏しくなつてウエハ内
に転移が伝播してしまう。 この例では、基板11が所定量の酸素を含有し
ているので前述したと同様に結晶欠陥の発生又は
成長を防止し、基板11内に素子を形成したとき
に素子特性が良好になると共に、エピタキシヤル
層12にゲツタリング効果をもたせている。即
ち、エピタキシヤル層12は、低温(1000℃以
下)、高成長速度で裏面を予め荒らした状態で成
長させることにより、結晶性の悪いものとなつて
いる。この結晶性が悪い程、エピタキシヤル層1
2内に積層欠陥等の結晶欠陥が多くなり、基板1
1内の不純物等をゲツタリングする効果が向上す
る。然も上述したように5×1015原子/cm3以上と
FZ結晶よりも多くの酸素を含有しているので、
酸素によるピンニング効果にも優れている。なお
この例によるウエハは300μ以下と薄いときに特
に有効である。 次に、本発明による半導体装置の第2の参考例
を第4図及び第5図に付き述べる。 この例では、酸素濃度が5×1015原子/cm3以下
のシリコン単結晶(望ましくはFZ結晶)を用い
て、通常の方法で鏡面仕上げされたウエハを製作
する。そしてこのウエハを高温で熱酸化し、この
熱酸化中にウエハ内へ拡散される酸素が次に述べ
る濃度分布を示すようになる迄熱酸化を継続す
る。 熱酸化中にウエハ内へ拡散される酸素の濃度分
布N(x)は、N(x)=Ns・erfc(x/2〓Dt)で表 わされる。但、xはウエハ表面からの距離(単位
cm)、Nsはウエハ表面における酸素濃度であつて
酸化温度によるシリコン中の酸素の固溶限(例え
ば1300℃で1.3×1018原子/cm3、1200℃で7×1017
原子/cm3、1100℃で4×1017原子/cm3、1000℃で
2×1017原子/cm3)、Dはシリコン中での酸素の
拡散係数(単位cm2/sec)、tは熱酸化時間(単位
sec)である。 酸素濃度N(x)は第4図に示すような分布を
有している。この例では、酸素濃度が表面濃度
Nsの1/2になる地点迄の表面からの距離をXjとす
ると、Xjが10μ以上となる迄上述の熱酸化を継続
させる。この場合、表面濃度Nsは1×1017〜1
×1018原子/cm3であるのが望ましい。Xjは熱酸化
温度及び時間によつて決まり、これらは下記表に
示す関係にあることが分つた。
P−M工程及びO−M工程では非常に少なく、
二次積層欠陥はO−P−M工程及びP−O−M
工程では非常に少ないことが分り、またこれら
の工程において酸素濃度が1017原子/cm3より少
ないと、一次積層欠陥密度が著しく少なくなる
ことが分る。 デイスロケーシヨンの発生原因は2種類考え
られる。まずCZウエハ(酸素濃度1018原子/
cm3)では、デイスロケーシヨンがO工程中にウ
エハ内部で成長する析出物からパンチアウトさ
れ、表面近傍の析出物から出たものは容易に表
面に到達する。EZウエハ(酸素濃度1017又は
1016原子/cm3)やFZウエハ(酸素濃度1015原
子/cm3)では、酸化温度1100℃での固溶限が4
×1017原子/cm3)であるために析出物は成長せ
ず、従つてデイスロケーシヨンも著しく少なく
なる。一方、P−O−M工程で処理されたウエ
ハでは、上述したようにP工程によるミスフイ
ツトデイスロケーシヨンがO工程中に表面にま
で伝播する。CZウエハではこの種の伝播は、
上記のピンニング効果のために殆どない。EZ
ウエハにおけるデイスロケーシヨンの伝播が
FZウエハの場合よりも起こりにくいのは、酸
素原子又はそのクラスタのピンニング効果によ
るものと考えられる。 一次積層欠陥はCZウエハのみに観察され、
他のウエハでは殆ど観察されなかつたが、CZ
ウエハでの一次積層欠陥はウエハ内部の酸素に
関与した歪が原因であると思われる。二次積層
欠陥は、長時間酸化後にウエハを炉から引出す
冷却過程で生じる過剰の金属不純物等が表面近
くに集まつてできた微小欠陥が原因となつて発
生する。O−P−M及びP−O−M工程ではそ
のような微小欠陥が発生しなかつたのは、P拡
散によるミスフイツトデイスロケーシヨン(格
子歪)が過剰の金属不純物等を吸収して微小欠
陥の発生を阻止したためであると思われる。ま
たO−M工程では、酸素濃度が1017又は1016原
子/cm3のものが1015原子/cm3のものより少ない
のは、酸素と金属不純物等とが相互作用し、Si
−SiO2界面に成長するはずの微小欠陥の発生
をある程度阻止したためと考えられる。CZウ
エハでは、一次積層欠陥や析出物が過剰金属不
純物等を吸収する働きがあるので、その発生核
である微小欠陥の成長がなく、二次積層欠陥の
発生がなくなる。 (d) 回復時間と欠陥との関係 一般に、工程中に発生した結晶欠陥の密度は上
述の回復時間tfに反比例し、欠陥密度が小さい
程、tfが大きい。上述の各ウエハに対して3通り
の工程で処理したときに得られた結果を第1図に
示した。これによれば、いずれの処理において
も、ウエハの酸素濃度が1015(実際には5×1015)
原子/cm3以上、1018原子/cm3以下、即ちEZウエ
ハでは回復時間tfが大きくて望ましいことが分
る。 特にEZウエハのうち、酸素濃度が1016〜7×
1017原子/cm3であるものが、回復時間が大きいこ
と及び実用性の両面からみてより望ましく、その
範囲では酸素濃度が大きくて固溶限近傍のものが
デイスロケーシヨンの動きを防止し易い点で更に
望ましい。なおO−M工程の場合は、7×1015〜
1017原子/cm3の酸素濃度が良好な結果をもたら
す。 第1図の結果を更に詳述すると、P−O−M工
程による素子では、主としてP拡散によるミスフ
イツトデイスロケーシヨンが素子特性を支配する
が、裏面のゲツタリング効果が大きいためにデイ
スロケーシヨンは不純物によつてデコレートされ
ておらず、特性への影響は比較的小さい。またO
−M工程による素子の特性が最も悪いのは、デコ
レートされた積層欠陥が原因になつているものと
思われる。またO−P−M工程による素子では、
デイスロケーシヨンも積層欠陥も少ないために最
良の特性を示すものと思われる。 以上説明したように、この例によるウエハは熱
処理によつて生じ得る結晶欠陥の発生又は成長を
防止することができる。従つて、従来公知の方法
で、ウエハ内にダイオードやトランジスタ等の素
子を形成した場合、このプロセス温度では結晶欠
陥が現われないことから、素子動作時の雑音特
性、漏れ電流特性等を飛躍的に改善することがで
きる。なお、上述の熱処理によつてウエハ表面に
成長した熱酸化膜は除去してもよいし、或いはそ
のまま残して従来公知のように拡散マスクとして
用いてもよい。 次に、本発明による半導体装置の第1の実施例
を第2図に付き述べる。 第2図はいわゆるエピタキシヤルウエハを示
し、通常のCZ又はFZ結晶からなるシリコン基板
1をラツピング、エツチング、研磨した後、その
表面にエピタキシヤル層2を成長させている。こ
のエピタキシヤル層には、上述した濃度、最も望
ましくは1×1017原子/cm3の酸素が含まれてい
る。この酸素濃度は、素子の製造工程中、900℃
での熱処理における固溶限に対応している。なお
エピタキシヤル成長前には、結晶性の良いエピタ
キシヤル層を得るために、基板1の表面にダメー
ジを与えてゲツタリング作用をもたせてもよく、
更に引続いて、ダメージを与えた後に不活性ガス
中でアニールする工程を行つてもよい。またエピ
タキシヤル層2に酸素を所定量ドープする方法は
様々であつてよいが、最も簡単な方法は、反応ガ
ス中に酸素や炭酸ガス(酸素供給源)を微量含ま
せた状態で、エピタキシヤル成長を行う方法であ
る。 一般に、従来のエピタキシヤルウエハではエピ
タキシヤル層にはドーパント以外のいわゆる不純
物は極力含まれないようにしている。しかしなが
ら、この例では、エピタキシヤル層に対して酸素
を所定量含有させることによつて、前述したCZ
及びFZウエハの両方の長所を兼ね備えたウエハ
とすることができる。 なおエピタキシヤル層2には酸素以外にも、こ
れと同様の作用を行う他の不純物(例えばSn、
Ge、C)を含有させてもよい。 なおエピタキシヤル層2にはダイオードやトラ
ンジスタ等の素子が形成される。 次に、本発明による半導体装置の第1の参考例
を第3図に付き述べる。 第3図においては、基板11として前述した濃
度範囲の酸素を含有するEZ結晶からなるものが
用いられる。特に基板11の酸素濃度は、半導体
素子を形成する工程中、900℃での熱処理におけ
る固溶限以下、即ち1×1017原子/cm3以下である
のが望ましい。また通常のエピタキシヤル層はウ
エハの表面、即ち半導体素子を形成する側に成長
させるが、この例では基板11の裏面にエピタキ
シヤル層12を成長させている。このエピタキシ
ヤル層12自体は従来公知の方法で成長させる
が、それには5×1015原子/cm3以上の酸素が含ま
れていることが必要である。酸素濃度がこれより
少ないと、前述したことから明らかなように、酸
素によるピンニング効果に乏しくなつてウエハ内
に転移が伝播してしまう。 この例では、基板11が所定量の酸素を含有し
ているので前述したと同様に結晶欠陥の発生又は
成長を防止し、基板11内に素子を形成したとき
に素子特性が良好になると共に、エピタキシヤル
層12にゲツタリング効果をもたせている。即
ち、エピタキシヤル層12は、低温(1000℃以
下)、高成長速度で裏面を予め荒らした状態で成
長させることにより、結晶性の悪いものとなつて
いる。この結晶性が悪い程、エピタキシヤル層1
2内に積層欠陥等の結晶欠陥が多くなり、基板1
1内の不純物等をゲツタリングする効果が向上す
る。然も上述したように5×1015原子/cm3以上と
FZ結晶よりも多くの酸素を含有しているので、
酸素によるピンニング効果にも優れている。なお
この例によるウエハは300μ以下と薄いときに特
に有効である。 次に、本発明による半導体装置の第2の参考例
を第4図及び第5図に付き述べる。 この例では、酸素濃度が5×1015原子/cm3以下
のシリコン単結晶(望ましくはFZ結晶)を用い
て、通常の方法で鏡面仕上げされたウエハを製作
する。そしてこのウエハを高温で熱酸化し、この
熱酸化中にウエハ内へ拡散される酸素が次に述べ
る濃度分布を示すようになる迄熱酸化を継続す
る。 熱酸化中にウエハ内へ拡散される酸素の濃度分
布N(x)は、N(x)=Ns・erfc(x/2〓Dt)で表 わされる。但、xはウエハ表面からの距離(単位
cm)、Nsはウエハ表面における酸素濃度であつて
酸化温度によるシリコン中の酸素の固溶限(例え
ば1300℃で1.3×1018原子/cm3、1200℃で7×1017
原子/cm3、1100℃で4×1017原子/cm3、1000℃で
2×1017原子/cm3)、Dはシリコン中での酸素の
拡散係数(単位cm2/sec)、tは熱酸化時間(単位
sec)である。 酸素濃度N(x)は第4図に示すような分布を
有している。この例では、酸素濃度が表面濃度
Nsの1/2になる地点迄の表面からの距離をXjとす
ると、Xjが10μ以上となる迄上述の熱酸化を継続
させる。この場合、表面濃度Nsは1×1017〜1
×1018原子/cm3であるのが望ましい。Xjは熱酸化
温度及び時間によつて決まり、これらは下記表に
示す関係にあることが分つた。
【表】
【表】
この熱酸化は乾燥O2中又は湿潤O2中で行つて
よく、或いはHClを含む酸化性雰囲気中で行つて
もよい。 またこの熱酸化後に、従来公知の熱拡散等の方
法で素子を形成する工程は、上述の熱酸化温度よ
り高い温度(但、900℃以下は含まない。)で行う
のが望ましい。即ち、熱酸化温度より低温で行う
と、この低温での酸素固溶限が熱酸化時の酸素固
溶限より低いために、これらの差に基く過剰の酸
素が析出してしまうからである。なお900℃以下
の温度は実用的でないし、酸素の析出速度が遅く
なつてその析出が無視できることになる。この素
子形成時の拡散マスクとして、上述の熱酸化によ
る熱酸化膜を使用してもよい。 以上のように、熱酸化すれば、表面及び裏面か
ら距離Xj迄の領域21a,21bは酸素濃度が
高く、特に素子を形成すべき表面及び裏面近傍で
の酸素濃度は固溶限に近い値を有している。即
ち、領域21a,21bの酸素濃度は固溶限の1/
2〜1の範囲にあつて、1100〜1300℃で熱酸化し
た場合にはほぼ2×1017〜1018原子/cm3である。
従つて、領域21a,21bにおいては熱処理時
に転位の伝播が起こらず、また酸素固溶限より少
ない酸素濃度を有しているために析出物が発生し
ない。逆にXjが10μより短いと、ウエハ内の転位
が表面及び裏面側へ現われ出てしまつて望ましく
ない。この場合、ウエハ21の領域21aに形成
する素子の深さが表面から例えば10μに及ぶとき
には、上述のXjは20μ以上にするのが望ましい。 なおCCDのように長い製造工程を経て製造さ
れる素子の場合にこの例によるウエハを使用する
と、第5図のように転位20がウエハの周辺から
酸素濃度の少ない中間領域21cへと伝播する。
しかしながら、この転位20はゲツタリング作用
を発揮するために、更に効果が大きくなる。 なお、第4図に示した酸素濃度分布と類似の酸
素濃度分布を得るには、上述した方法に限らず、
従来公知のイオンインプランテーシヨンによつて
酸素を打込むことによつても得ることができる。
このイオン注入では酸素がガウス分布に従つて分
布することになるので、イオンのドーズ量、エネ
ルギー等を制御するだけで上述のXjを容易に得
ることができる。 次に、本発明による半導体装置の第2の実施例
を第6図に付き述べる。 この例によるウエハは、通常のシリコン基板3
1とこの表面に成長させたエピタキシヤル層32
と、スクライブラインとなるポリシリコン層30
とによつて構成されている。エピタキシヤル層3
2は第2図で述べた方法等の従来公知の方法で成
長し、熱酸化等の熱処理温度時の固溶限以下の前
述した濃度の酸素を含有している。またポリシリ
コン層30も従来公知の方法で成長させることが
できるが、例えば基板31をまず熱酸化し、この
熱酸化膜をスクライブラインに対応して所定パタ
ーンにエツチングし、しかる後に基板表面にシリ
コンをエピタキシヤル成長させる。この結果、熱
酸化膜の部分にはポリシリコン層30が成長し、
このポリシリコン層が存在しない領域にはエピタ
キシヤル層32が成長する。 このように、エピタキシヤル層32に固溶限以
下(但、FZ結晶よりは多い)と少量の酸素を含
有させているので、酸素が関与する析出物や転
位、積層欠陥の発生を防止できることは明らであ
る。従つてエピタキシヤル層32に素子を形成し
た場合に特性が著しく向上する。然も、スクライ
ブライン上にポリシリコン層30を形成したの
で、ウエハ周辺から本来的に伝播してくる転位は
ポリシリコン層30によつて伝播が阻止され、エ
ピタキシヤル層32での欠陥発生の防止効果が更
に向上する。またスクライブラインがポリシリコ
ン層30で形成されているために、従来のスクラ
イブライン形成時に不可避であつた機械的、熱的
応力がポリシリコン層30で緩和され、そのダメ
ージが素子特性に何ら影響を与えない。即ち、通
常はスクライブライン上に必要以上に高濃度のリ
ンやボロン等のシリコンより原子半径の小さい不
純物を拡散しているために、この拡散領域から発
生する転位等の結晶欠陥によつて素子特性が損わ
れる。また近年利用されているレーザースクライ
バでは熱応力が原因となるダメージによつて素子
特性が不良となる。 なお、スクライブラインのみではなく、第6図
に一点鎖線で示すように、エピタキシヤル層のう
ち素子を形成すべき領域以外のすべての領域(即
ち素子の特性に関係のない領域)にポリシリコン
層30を形成することもできる。この場合は素子
形成領域に対する転位の影響を更に良好に防止す
ることができる。 なお基板31として酸素濃度が5×1015〜1×
1017原子/cm3のものを予め用意し、しかる後に高
濃度のシリコンイオンをスクライブラインに対応
して基板中に打込み(打込み量は2×1022個/cm3
程度)、基板内に上述のポリシリコン層30と同
様の酸素高濃度領域をスクライブラインとして形
成することも可能である。この場合は、エピタキ
シヤル層は成長させないが、イオン打込み後に不
活性ガス(例えばN2、Ar)中にて高温(例えば
1100℃以上)で長時間アニールすることが必要で
ある。このようにスクライブラインを酸素高濃度
領域で形成しても、第6図の場合と同様にウエハ
周辺からの転位の伝播を防止して素子形成領域で
の欠陥の発生をなくすことができる。その上、基
板自体が所定濃度の酸素を含有しているために、
この酸素濃度が原因となる転位や析出物を有効に
抑止できる。 なお参考迄に述べると、酸素高濃度領域でスク
ライブラインを形成すると、基板の酸素濃度が低
くても(例えばFZ結晶と同程度でも)、少なくと
もウエハ周辺からの素子形成領域への転位の伝播
は防止できる。 以上、本発明を各種実施例に基いて説明した
が、これらの実施例は本発明の技術的思想に基い
て更に変形が可能であることが理解されるであろ
う。例えばウエハとしてシリコン以外の材質のも
のが使用可能であり、形成すべき半導体素子も
様々であつてよいし、ICやCCDにも勿論適用で
きる。
よく、或いはHClを含む酸化性雰囲気中で行つて
もよい。 またこの熱酸化後に、従来公知の熱拡散等の方
法で素子を形成する工程は、上述の熱酸化温度よ
り高い温度(但、900℃以下は含まない。)で行う
のが望ましい。即ち、熱酸化温度より低温で行う
と、この低温での酸素固溶限が熱酸化時の酸素固
溶限より低いために、これらの差に基く過剰の酸
素が析出してしまうからである。なお900℃以下
の温度は実用的でないし、酸素の析出速度が遅く
なつてその析出が無視できることになる。この素
子形成時の拡散マスクとして、上述の熱酸化によ
る熱酸化膜を使用してもよい。 以上のように、熱酸化すれば、表面及び裏面か
ら距離Xj迄の領域21a,21bは酸素濃度が
高く、特に素子を形成すべき表面及び裏面近傍で
の酸素濃度は固溶限に近い値を有している。即
ち、領域21a,21bの酸素濃度は固溶限の1/
2〜1の範囲にあつて、1100〜1300℃で熱酸化し
た場合にはほぼ2×1017〜1018原子/cm3である。
従つて、領域21a,21bにおいては熱処理時
に転位の伝播が起こらず、また酸素固溶限より少
ない酸素濃度を有しているために析出物が発生し
ない。逆にXjが10μより短いと、ウエハ内の転位
が表面及び裏面側へ現われ出てしまつて望ましく
ない。この場合、ウエハ21の領域21aに形成
する素子の深さが表面から例えば10μに及ぶとき
には、上述のXjは20μ以上にするのが望ましい。 なおCCDのように長い製造工程を経て製造さ
れる素子の場合にこの例によるウエハを使用する
と、第5図のように転位20がウエハの周辺から
酸素濃度の少ない中間領域21cへと伝播する。
しかしながら、この転位20はゲツタリング作用
を発揮するために、更に効果が大きくなる。 なお、第4図に示した酸素濃度分布と類似の酸
素濃度分布を得るには、上述した方法に限らず、
従来公知のイオンインプランテーシヨンによつて
酸素を打込むことによつても得ることができる。
このイオン注入では酸素がガウス分布に従つて分
布することになるので、イオンのドーズ量、エネ
ルギー等を制御するだけで上述のXjを容易に得
ることができる。 次に、本発明による半導体装置の第2の実施例
を第6図に付き述べる。 この例によるウエハは、通常のシリコン基板3
1とこの表面に成長させたエピタキシヤル層32
と、スクライブラインとなるポリシリコン層30
とによつて構成されている。エピタキシヤル層3
2は第2図で述べた方法等の従来公知の方法で成
長し、熱酸化等の熱処理温度時の固溶限以下の前
述した濃度の酸素を含有している。またポリシリ
コン層30も従来公知の方法で成長させることが
できるが、例えば基板31をまず熱酸化し、この
熱酸化膜をスクライブラインに対応して所定パタ
ーンにエツチングし、しかる後に基板表面にシリ
コンをエピタキシヤル成長させる。この結果、熱
酸化膜の部分にはポリシリコン層30が成長し、
このポリシリコン層が存在しない領域にはエピタ
キシヤル層32が成長する。 このように、エピタキシヤル層32に固溶限以
下(但、FZ結晶よりは多い)と少量の酸素を含
有させているので、酸素が関与する析出物や転
位、積層欠陥の発生を防止できることは明らであ
る。従つてエピタキシヤル層32に素子を形成し
た場合に特性が著しく向上する。然も、スクライ
ブライン上にポリシリコン層30を形成したの
で、ウエハ周辺から本来的に伝播してくる転位は
ポリシリコン層30によつて伝播が阻止され、エ
ピタキシヤル層32での欠陥発生の防止効果が更
に向上する。またスクライブラインがポリシリコ
ン層30で形成されているために、従来のスクラ
イブライン形成時に不可避であつた機械的、熱的
応力がポリシリコン層30で緩和され、そのダメ
ージが素子特性に何ら影響を与えない。即ち、通
常はスクライブライン上に必要以上に高濃度のリ
ンやボロン等のシリコンより原子半径の小さい不
純物を拡散しているために、この拡散領域から発
生する転位等の結晶欠陥によつて素子特性が損わ
れる。また近年利用されているレーザースクライ
バでは熱応力が原因となるダメージによつて素子
特性が不良となる。 なお、スクライブラインのみではなく、第6図
に一点鎖線で示すように、エピタキシヤル層のう
ち素子を形成すべき領域以外のすべての領域(即
ち素子の特性に関係のない領域)にポリシリコン
層30を形成することもできる。この場合は素子
形成領域に対する転位の影響を更に良好に防止す
ることができる。 なお基板31として酸素濃度が5×1015〜1×
1017原子/cm3のものを予め用意し、しかる後に高
濃度のシリコンイオンをスクライブラインに対応
して基板中に打込み(打込み量は2×1022個/cm3
程度)、基板内に上述のポリシリコン層30と同
様の酸素高濃度領域をスクライブラインとして形
成することも可能である。この場合は、エピタキ
シヤル層は成長させないが、イオン打込み後に不
活性ガス(例えばN2、Ar)中にて高温(例えば
1100℃以上)で長時間アニールすることが必要で
ある。このようにスクライブラインを酸素高濃度
領域で形成しても、第6図の場合と同様にウエハ
周辺からの転位の伝播を防止して素子形成領域で
の欠陥の発生をなくすことができる。その上、基
板自体が所定濃度の酸素を含有しているために、
この酸素濃度が原因となる転位や析出物を有効に
抑止できる。 なお参考迄に述べると、酸素高濃度領域でスク
ライブラインを形成すると、基板の酸素濃度が低
くても(例えばFZ結晶と同程度でも)、少なくと
もウエハ周辺からの素子形成領域への転位の伝播
は防止できる。 以上、本発明を各種実施例に基いて説明した
が、これらの実施例は本発明の技術的思想に基い
て更に変形が可能であることが理解されるであろ
う。例えばウエハとしてシリコン以外の材質のも
のが使用可能であり、形成すべき半導体素子も
様々であつてよいし、ICやCCDにも勿論適用で
きる。
第1図は本発明の前提技術を示しており各種酸
素濃度のウエハを用いて製作したMOSキヤパシ
タのキヤパシタンス回復時間tfと酸素濃度との関
係を示すグラフ、第2図は第2の実施例によるウ
エハの断面図、第3図は第1の参考例によるウエ
ハの断面図、第4図は第2の参考例によるウエハ
内の酸素濃度分布を示すグラフ、第5図は同参考
例によるウエハの転位発生状況を示す断面図、第
6図は第2の実施例によるウエハの断面図であ
る。なお図面に用いた符号において、 1,11,21,31……基板、2,12,3
2……エピタキシヤル層、20……転位、30…
…ポリシリコン層である。
素濃度のウエハを用いて製作したMOSキヤパシ
タのキヤパシタンス回復時間tfと酸素濃度との関
係を示すグラフ、第2図は第2の実施例によるウ
エハの断面図、第3図は第1の参考例によるウエ
ハの断面図、第4図は第2の参考例によるウエハ
内の酸素濃度分布を示すグラフ、第5図は同参考
例によるウエハの転位発生状況を示す断面図、第
6図は第2の実施例によるウエハの断面図であ
る。なお図面に用いた符号において、 1,11,21,31……基板、2,12,3
2……エピタキシヤル層、20……転位、30…
…ポリシリコン層である。
Claims (1)
- 1 シリコン基板上に酸素を5×1015〜1×1017
原子/cm3含有するエピタキシヤル層を有し、該エ
ピタキシヤル層に半導体素子が形成されているこ
とを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61037844A JPS61198638A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61037844A JPS61198638A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 半導体装置 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4385378A Division JPS54136274A (en) | 1978-04-14 | 1978-04-14 | Semiconductor device |
Related Child Applications (5)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6554286A Division JPS6249631A (ja) | 1986-03-24 | 1986-03-24 | 半導体装置の製造方法 |
| JP6554186A Division JPS6249630A (ja) | 1986-03-24 | 1986-03-24 | 半導体装置の製造方法 |
| JP6553986A Division JPS6249629A (ja) | 1986-03-24 | 1986-03-24 | 半導体装置 |
| JP6554086A Division JPS6254445A (ja) | 1986-03-24 | 1986-03-24 | 半導体装置 |
| JP6553886A Division JPS6249628A (ja) | 1986-03-24 | 1986-03-24 | 半導体装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61198638A JPS61198638A (ja) | 1986-09-03 |
| JPH0346972B2 true JPH0346972B2 (ja) | 1991-07-17 |
Family
ID=12508840
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61037844A Granted JPS61198638A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 半導体装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61198638A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19520175A1 (de) * | 1995-06-01 | 1996-12-12 | Wacker Siltronic Halbleitermat | Verfahren zur Herstellung einer epitaktisch beschichteten Halbleiterscheibe |
-
1986
- 1986-02-22 JP JP61037844A patent/JPS61198638A/ja active Granted
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| JOURNAL OF APPLIED PHYSICS=1975 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61198638A (ja) | 1986-09-03 |
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