JPH0346086B2 - - Google Patents

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JPH0346086B2
JPH0346086B2 JP61064800A JP6480086A JPH0346086B2 JP H0346086 B2 JPH0346086 B2 JP H0346086B2 JP 61064800 A JP61064800 A JP 61064800A JP 6480086 A JP6480086 A JP 6480086A JP H0346086 B2 JPH0346086 B2 JP H0346086B2
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JP
Japan
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protoplasts
plant
plants
medium
woody
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JP61064800A
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JPS62224224A (ja
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Kazuya Ito
Keigo Doi
Yoshasu Tatemichi
Masaru Shibata
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、木本性植物のプロトプラストから植
物体を再生する方法に関するものである。 〔従来の技術〕 植物の細胞壁を分解する酵素を利用して細胞壁
を除去した細胞、すなわちプロトプラストを得る
技術が開発され(COCKING E.C.、Natur、
187、962−963,1960)、最近になつて多くの植物
についてこの方法が適用され、この方法によつて
得られた2種類の植物から得られたプロトプラス
トを人為的に融合させる細胞融合技術が試みられ
るようになつた(CARLSON et al.、Proc.
Natl.Acod.Sci.USA、69, 2292−2294,
1972)。 これまで植物の品種改良の一つの手法として行
われて来た交雑育種は同種間の植物、或いはアカ
マツとクロマツとを交雑して得られるアイグロマ
ツなどのように極めて近縁間の植物に限られてい
た。ところが、この細胞融合技術を用いることに
よつて、種の違いだけでなく属や科を異にする植
物間の交雑が可能となり、これらの雑種が得られ
る可能性が大きくなつた。すなわち、植物の分類
のうえでは極めて遠縁にあたる植物の持つ優れた
性質であつても、細胞融合技術を利用することに
よつて、対象植物にこの性質を付与することが可
能となり、品種改良の可能性の範囲が極めて大き
くなつて来た。 さらに、ポプラをはじめとする木本性植物は、
種子の発芽から開花までに長年月を要するため、
従来行なわれてきた花器を利用する交雑を行なう
ためには長期間を要してきた。 これに対して、細胞融合技術を利用して植物の
品種の改良或いは形質を改良する方法は、この年
数を短縮することが出来る点などからも極めて有
用で重要な方法である。 しかしながら、木本性植物については、融合し
たプロトプラストからだけでなく、単一のプロト
プラストからでも植物体が再生された例はトロビ
タオレンジ(小林省蔵ら、育種学雑誌、34巻(別
2)、32−33、1984)、およびコウゾ(岡成美・大
山勝夫、育種学雑誌、34巻(別2)、26−27、
1984)等極めて少数のものしかない。 従つて、たとえ細胞融合技術が確立されたとし
ても、融合した細胞を培養する方法が開発されな
い限り細胞融合技術を利用することは不可能であ
り、この前段階としてのプロトプラストからの植
物体の再生技術の早急な確立が望まれている。 〔発明の構成〕 本発明は、木本性植物のプロトプラストを、草
本性植物のプロトプラストの存在下に、細胞融合
処理を行なう薬液で処理した後分化させることを
特徴とする木本性プロトプラストから分化した植
物体を再生させる方法である。 本発明者らは、木本性植物のプロトプラストか
ら植物体を再生させる方法について研究を行なつ
ていたところ、木本性植物のプロトプラストを、
草本性植物のプロトプラストの存在下に細胞融合
を行なう薬液で処理した後分化させることによ
り、木本性植物のプロトプラストから分化した植
物体を容易に再生しうることを見いだした。 以下、本発明で用いうる植物、細胞融合剤、プ
ロトプラストの培養培地並びに培養条件について
詳しく説明する。 植 物 本発明を適用しうる植物は特に限定されるもの
ではないが、木本性植物としては、例えばポプ
ラ、ユーカリ、アカシア、パラゴムノキ、ウル
シ、コーヒー等の常縁広葉樹類、ミカン、レモ
ン、桜桃、リンゴ、ナシ、モモ、アボガド、カ
キ、クルミ、ブドウ、イチヂク、アーモンド、マ
ンゴウ等の果樹類、バラ、ツバキ、ウメ、サクラ
等の花木類、マツ、スギ、ヒノキ、モミ、トウヒ
等の針葉樹などをあげることができる。一方、草
本性植物としては、例えばケナフ、タバコ、ペチ
ユニアなどをあげることができる。 用いる材料としては、葉肉組織をはじめとする
植物体の一部、或いは茎、根などから誘導された
培養細胞を例示することができる。更に、茎を環
状剥皮した後栄養培地に挿木することにより得ら
れる苗条、茎頂を培養することにより得られる苗
条原基を用いることも可能である。 細胞融合剤 本発明で使用しうる細胞融合剤としてはポリエ
チレングリコール(以下、PEGと略記する)、ポ
リビニルアルコール、デキストラン等を例示でき
るが、特にPEGが好適である。細胞融合剤を使
用しないで電気的な方法で処理することも可能で
ある。 プロトプラストの培養培地 本発明で使用されるプロトプラストの培養培地
としては、従来から知られている植物の組織培養
培地、例えばガンボルグのB5培地、ムシゲ・ス
クーグのMS培地等を例示できるが、とくに表−
1に示すB5改変培地が好適である。 この培地の植物ホルモン類としては、例えばナ
フタレン酢酸(NAA)、2,4−ジクロロフエ
ノキシ酢酸(2,4−D)、インドール酢酸
(IAA)、インドール酪酸(IBA)等のオーキシン
類、およびベンジルアデニン(BA)、KT−30、
カイネチン、ゼアチン等のサイトカイニン類を例
示できる。
【表】
【表】 プロトプラストの培養条件 本発明において、木本性植物のプロトプラスト
を、草本性植物のプロトプラストの存在下に、細
胞融合処理を行なう液で処して得られたプロトプ
ラストの培養初期には光の照射は必要ではなく、
暗所での培養がプロトプラストの生育に望まし
い。また、培養期間中の温度としては20ないし30
℃が好ましいが、特に25ないし28℃の間の温度が
好適である。 暗所にて培養されたプロトプラストを、前記の
培養培地を定期的に交換しながら、培養の途中か
ら拡散光を照射して培養を継続する。 この結果得られた細胞塊を、苗条の再生を促進
する培地に移植する。さらに引き続いて、再生し
た苗条を発根を促進する培地に移植して培養を継
続することによつて、木本性植物のプロトプラス
トから再生された完全な植物体を得ることができ
る。 以下実施例によつて本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例 1 (1) 供試ポプラ Populus charkowiensis XP.caudinaのポプ
ラの品種の成木の枝を切り取つて、長さ約2cm
程度に切断し、通常の方法によつて滅菌した
後、形成層が露出する程度に無菌的に樹皮を剥
皮する。これをNAA0.01mg/、BA0.2mg/
、シヨ糖30g/及び寒天を8g/の濃度
で含むガンボルグのB5固型培地に挿木して、
苗条の再生を誘導した。 (2) 供試ケナフ ケナフ(HibiscuCannabinus)の茎、あるい
は葉、さらには根を通常の方法で滅菌して、
2,4−Dを4mg/、BAを0.2mg/、及び
シヨ糖30g/の濃度で含むガンボルグのB5
固型培地に置床してカルスを誘導した。 (3) プロトプラストの単離法 ポプラの挿木した茎から再生した菌条および
ケナフのカルスからプロトプラストを単離する
ために、セルラーゼ(オノズカRS)を1%、
ペクトリアーゼY−23を0.1%及びスンニトー
ルを13%の濃度を含む酵素液をPH5.6に調整し
た。そして、明所において、30℃の温度下でゆ
るやかに振とうしながら6時間酵素処理を行つ
て両種のプロトプラストをそれぞれ単離した。
処理終了後、酵素液を除去して、13%のマンニ
トール液で2回洗浄し、両プロトプラストをそ
れぞれ5×105個/mlの濃度になるように13%
のマンニトール液に懸濁した。 (4) プロトプラストの融合処理液での処理ポプラ
とケナフのそれぞれのプロトプラスト懸濁液を
混合して、該混合物200μを直径6cmのシヤ
ーレの中に置いた直径22mmのカバーグラスのう
えに載せた。次に、この周囲にPEG(分子量
6000)を40重量%、ハイドロキシエチルピペラ
ジンエタンスルフオニツク酸を50mM、及び塩
化カルシウムを100mMの濃度で含むPEG液を
200μ添加してゆつくり混ぜ合わせた。室温
で約30分放置したのち、塩化カルシウムを50m
M、マンニトールを13%を含む洗浄液を0.2ml
添加し、さらに15分後に1ml加えた。さらに、
15分ずつの間隔で1ml及び4mlの洗浄液を添加
した。1000rpmで3分間遠心した後上清を除去
してから、新鮮な洗浄液を4ml添加した。再
度、同様な遠心操作を繰り返した後、表−1に
示すプロトプラスト培養用培地で1回洗浄した
後培養を開始した。 (5) プロトプラストの培養 洗浄を終了したポプラのプロトプラストを暗
条件下、28℃で約1カ月培養した。増殖したコ
ロニーをマンニトールの濃度を6%、3%、0
%と徐々に低くした培地へ順次移植して、プロ
トプラストの培養開始後約4ヶ月後には表−2
に示す苗条再生用の培地に移植した。苗条再生
用培地に移植後約2週間で第1図に示すように
苗条が再生し、これをさらに表−3に示す発根
用培地に移植したところ根が伸長した。このよ
うにして再生した植物体は、第2図に示すよう
に形態的にポプラと同一であつた。
【表】
〔発明の効果〕
以上説明したように、木本性植物と草本性植物
のプロトプラストを融合処理を行なう薬剤による
処理を行なわす単独で培養すると植物体の再生は
見られない。ところが、融合処理を行なう薬剤に
よる処理を行なつた後培養を行なうことによつ
て、プロトプラストから分化した木本性植物の完
全な植物体を再生することが可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ポプラのプロトプラストをケナフの
プロトプラストの存在下に、細胞融合処理を行う
薬液で処理したプロトプラストから再生されたポ
プラの苗条の形態を示す写真、第2図は、第1図
に示す苗条から得られたポプラの形態を示す写真
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 木本性植物のプロトプラストを、草本性植物
    のプロトプラストの存在下に、細胞融合処理を行
    なう薬液で処理した後分化させることを特徴とす
    る木本性植物のプロトプラストからなる分化した
    植物体を再生する方法。
JP61064800A 1986-03-25 1986-03-25 木本性植物のプロトプラストから植物体を再生する方法 Granted JPS62224224A (ja)

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JP61064800A JPS62224224A (ja) 1986-03-25 1986-03-25 木本性植物のプロトプラストから植物体を再生する方法

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JPS62224224A JPS62224224A (ja) 1987-10-02
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