JPH034582Y2

JPH034582Y2 -

Info

Publication number: JPH034582Y2
Application number: JP1983011571U
Authority: JP
Priority date: 1983-01-29
Filing date: 1983-01-29
Publication date: 1991-02-06
Also published as: JPS59117835U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、リア・エンジン・バスに使用され
るフアン・シユラウドに関する。

一般に、リア・エンジン・バスは、エンジンが
シヤシ・フレームの後方に搭載され、そのエンジ
ンのための冷却系統としてのラジエータおよびク
ーリング・フアンがそのエンジンの横に並んで配
置され、しかも、そのラジエータには、そのクー
リング・フアンを被うようにしてフアン・シユラ
ウドが取り付けられてきている。

すなわち、そのクーリング・フアンは、そのエ
ンジンによつてベルト駆動され、そのラジエータ
内の冷却液を冷却し、さらに、そのエンジン側へ
の送風を行ない、そのエンジンを冷却するように
構成されてきている。

しかし、そのフアン・シユラウドは、エンジ
ン・ルーム内で、そのバスの車体のリア・パネル
側に向けて開放されているため、そのクーリン
グ・フアンから送られる風が、そのリア・パネル
やバルク・ヘツドなどに当り、その結果、そのエ
ンジン側への送風量が低下し、従つて、エンジ
ン・ルームに熱がこもり易くなり、殊に、そのエ
ンジンの各種の補機の温度が上昇し、そのクーリ
ング・フアンによつて良好な冷却効率を得ること
は困難であつた。

また、実公昭46−16809号公報には、ダクトの
側面に開口を形成し、ベルトをその開口に通して
機関のプーリと冷却フアンのプーリとに巻き掛
け、そのフアンをその機関で駆動させるところの
自動車用水冷機関の冷却装置が開示されている
が、そのように、そのダクトには、吐出口に加え
て、そのベルトのための開口がダクト側面に形成
されるので、そのダクトの構造が複雑で製作が厄
介になつた。

この考案の目的・課題は、クーリング・フアン
によつて起こされる風を効率良くエンジン側に送
り、そのエンジンはもとより、各種の補機の温度
上昇を防止し、冷却効率を向上し、その風による
バス・ボデイの振動を未然に防止し、そして、構
造を簡単にしてフアン・ベルトを巻掛け可能に
し、そして、ラジエータに取り付けることを容易
にし、製作を容易にし、生産コストを低廉にする
ところのリア・エンジン・バスに使用されるフア
ン・シユラウドの提供にある。

上述の目的・課題に関連して、この考案のリ
ア・エンジン・バスに使用されるフアン・シユラ
ウドは、バス・ボデイから適宜に隔てられ、クー
リング・フアンを被つてエンジンのプーリ側に横
に並べて配置され、そして、ラジエータに取り付
けられるフアン・シユラウド部分と、そのバス・
ボデイから適宜に隔てられてそのフアン・シユラ
ウド部分の出口側に一体的に形成されてある吐出
ケーシング部分と、そのクーリング・フアンのプ
ーリおよびエンジンのプーリの間で、かつ、シヤ
シ・フレームの上方の位置でその吐出ケーシング
部分の側面に形成され、そのクーリング・フアン
によつて起こされてそのラジエータを通過する風
をエンジン・ルームに送り、そして、そのエンジ
ンのプーリおよびクーリング・フアンのプーリに
巻き掛けられるフアン・ベルトを通させる吐出口
とを含むところにある。

以下、この考案のリア・エンジン・バスに使用
されるフアン・シユラウドの特定された具体例に
ついて、図面を参照して説明する。

第１ないし３図は、この考案のリア・エンジ
ン・バスに使用されるフアン・シユラウドの具体
例１０を示している。

そのフアン・シユラウド１０は、リア・エンジ
ン・バス１５が、シヤシ・フレーム１６の後方に
エンジン１７を搭載させ、そして、ラジエータ１
８とクーリング・フアン１９とをそのエンジン１
７の横に並べて配置させたので、そのリア・エン
ジン・バス１５のバス・ボデイから適宜に隔てら
れ、そのクーリング・フアン１９を被つてエンジ
ン１７のプーリ側に横に並べて配置され、そし
て、ラジエータ１８に取り付けられたフアン・シ
ユラウド部分１１と、そのバス・ボデイから適宜
に隔てられてそのフアン・シユラウド部分１１の
出口側に一体的に形成された吐出ケーシング部分
１２と、そのクーリング・フアン１９のプーリお
よびエンジン１７のプーリの間で、かつ、シヤ
シ・フレーム１６の上方の位置でその吐出ケーシ
ング部分１２の側面に形成され、そのクーリン
グ・フアン１９によつて起こされてそのラジエー
タ１８を通過した風をエンジン・ルーム２３に送
り、そして、そのエンジン１７のプーリおよびク
ーリング・フアン１９のプーリに巻き掛けられた
フアン・ベルト２１を通させる吐出口１３とを含
み、そのエンジン・ルーム２３内に円滑に、そし
て、強制的に送られたその風でそのエンジン１７
やそれの各種の補機を冷却するところに製作され
た。

そのフアン・シユラウド部分１１および吐出ケ
ーシング部分１２は、合成樹脂から一体的に形成
されている。

すなわち、そのフアン・シユラウド部分１１
は、そのクーリング・フアン１９を被つてそのラ
ジエータ１８にボルト締めされるように形成さ
れ、また、その吐出ケーシング部分１２は、略円
筒形をなして、そのフアン・シユラウド部分１１
の出口側に一体的に形成されている。

勿論、そのフアン・シユラウド部分１１は、そ
のクーリング・フアン１９を保護し、そのクーリ
ング・フアン１９が回転される際、そのラジエー
タ１８のコアに空気を効率良く通し、また、その
吐出ケーシング部分１２は、そのクーリング・フ
アン１９の下流側に空気室を形成するように構成
されている。

従つて、そのフアン・シユラウド部分１１およ
び吐出ケーシング部分１２は、その吐出ケーシン
グ部分１２がそのフアン・シユラウド部分１１の
出口側に一体的に形成されるように、合成樹脂か
ら射出成形されている。

また、そのフアン・シユラウド部分１１の内
径、および、その吐出ケーシング部分１２の容積
は、そのクーリング・フアン１９の大きさに応じ
て決定されることは勿論である。

その吐出口１３は、図示されたように、そのク
ーリング・フアン１９がそのエンジン１７によつ
てベルト駆動されるので、そのエンジン１７のプ
ーリに臨ませられて、その吐出ケーシング部分１
２の側面に形成され、そして、そのフアン・ベル
ト２１を通させてそのエンジン１７のプーリとそ
のクーリング・フアン１９のプーリとにそのフア
ン・ベルト２１を巻き掛け可能にしてある。

また、この吐出口１３は、そのクーリング・フ
アン１９によつて起こされる風が、そのエンジン
１７側に向けて効率良く流れることも考慮して位
置された。すなわち、そのリア・エンジン・バス
１５において、その吐出ケーシング部分１２付近
には、シヤシ・フレーム１６が配置されているの
で、その吐出口１３は、そのシヤシ・フレーム１
６よりも上方に位置され、そのエンジン１７側に
向けて流される風に対して、そのシヤシ・フレー
ム１６が妨げにならないように位置決めされた。

次に、上述のフアン・シユラウド１０を備えた
そのリア・エンジン・バス１５が運転される際の
そのエンジン１７の冷却について述べるに、その
エンジン１７が運転されると、そのエンジン１７
の動力がそのフアン・ベルト２１を介してそのク
ーリング・フアン１９に伝達され、そのクーリン
グ・フアン１９が回転される。

そのクーリング・フアン１９が回転されると、
空気がそのラジエータ１８のコアを通過してその
フアン・シユラウド部分１１に吸い込まれる。そ
の際、ラジエータ１８内の冷却液はその空気によ
つて冷却され、すなわち、そのエンジン１７およ
びラジエータ１８を循環する冷却液が冷却され
る。

さらに、そのフアン・シユラウド部分１１内に
吸い込まれた空気は、その吐出ケーシング部分１
２内に流され、その吐出ケーシング部分１２内の
空気はその吐出口１３からそのエンジン１７側に
向けて強制的に流される。

従つて、そのクーリング・フアン１９によつて
送られる風がそのシヤシ・フレーム１６やバル
ク・ヘツド２２に当ることなく、換言するなら
ば、そのエンジン・ルーム２３内において、その
エンジン１７側に集中して送風が行なわれ、その
エンジン１７への送風量が多くなり、冷却効率が
向上される。

また、この場合、そのフアン・シユラウド部分
１１および吐出ケーシング部分１２が、そのバ
ス・ボデイから適宜に隔てられたので、そのクー
リング・フアン１９で起こされたその風が、その
バス・ボデイやそのバルク・ヘツド２２に直接的
に当たることが避けられ、それらの振動が未然に
防止され、それに伴つて、騒音の発生が抑制され
た。

上述から理解されるように、この考案のリア・
エンジン・バスに使用されるフアン・シユラウド
は、バス・ボデイから適宜に隔てられ、クーリン
グ・フアンを被つてエンジンのプーリ側に横に並
べて配置され、そして、ラジエータに取り付けら
れるフアン・シユラウド部分と、そのバス・ボデ
イから適宜に隔てられそのフアン・シユラウド部
分の出口側に一体的に形成されてある吐出ケーシ
ング部分と、そのクーリング・フアンのプーリお
よびエンジンのプーリの間で、かつ、シヤシ・フ
レームの上方の位置でその吐出ケーシング部分の
側面に形成され、そのクーリング・フアンによつ
て起こされてそのラジエータを通過する風をエン
ジン・ルームに送り、そして、そのエンジンのプ
ーリおよびクーリング・フアンのプーリに巻き掛
けられるフアン・ベルトを通させる吐出口とを含
むところにあるので、この考案のリア・エンジ
ン・バスに使用されるフアン・シユラウドでは、
そのクーリング・フアンによつて起こされてその
ラジエータを通過する風が、そのエンジン・ルー
ムに効率良く送られ、特に、そのシヤシ・フレー
ムの上方からそのエンジン・ルームに円滑に、そ
して、強制的に送られ、そのエンジンおよびそれ
の各種の補機の冷却効率が向上され、そして、そ
のエンジンおよび各種の補機が冷却されてそれら
の温度上昇が防止され、また、その風がバス・ボ
デイに直接的に当たることが避けられてその風に
よるそのバス・ボデイの振動が未然に防止され、
それに伴つて、そのバス・ボデイの振動による騒
音の発生が未然に回避され、さらに、構造が簡単
になり、フアン・ベルトがその吐出口において巻
き掛け可能になり、さらには、そのフアン・シユ
ラウド部分とその吐出ケーシング部分との一体構
造によつて、そのラジエータに取り付けることが
容易になり、また、製作が容易になつて生産コス
トが低廉になり、極めて実用的になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のリア・エンジン・バスに使
用されるフアン・シユラウドの具体例を示す概説
図、第２図は第１図の２−２線に沿つて示した縦
断面図、および、第３図は第１図に示されたラジ
エータおよびフアン・シユラウドを示す側面図で
ある。１１……フアン・シユラウド部分、１２……吐
出ケーシング部分、１３……吐出口、１５……リ
ア・エンジン・バス、１７……エンジン、１８…
…ラジエータ、１９……クーリング・フアン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】バス・ボデイから適宜に隔てられ、クーリン
グ・フアンを被つてエンジンのプーリ側に横に並
べて配置され、そして、ラジエータに取り付けら
れるフアン・シユラウド部分と、そのバス・ボデイから適宜に隔てられてそのフ
アン・シユラウド部分の出口側に一体的に形成さ
れてある吐出ケーシング部分と、そのクーリング・フアンのプーリおよびエンジ
ンのプーリの間で、かつ、シヤシ・フレームの上
方の位置でその吐出ケーシング部分の側面に形成
され、そのクーリング・フアンによつて起こされ
てそのラジエータを通過する風をエンジン・ルー
ムに送り、そして、そのエンジンのプーリおよび
クーリング・フアンのプーリに巻き掛けられるフ
アン・ベルトを通させる吐出口とを含むリア・エ
ンジン・バスに使用されるフアン・シユラウド。