JPH0345571B2 - - Google Patents
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- JPH0345571B2 JPH0345571B2 JP15060787A JP15060787A JPH0345571B2 JP H0345571 B2 JPH0345571 B2 JP H0345571B2 JP 15060787 A JP15060787 A JP 15060787A JP 15060787 A JP15060787 A JP 15060787A JP H0345571 B2 JPH0345571 B2 JP H0345571B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野
本発明は、負の所定値から正の所定値迄変化す
る等価リアクタンスを発生させることの出来るリ
アクタンス回路に関するもので、特に発振回路の
発振周波数を制御するに適したリアクタンス回路
に関する。 (ロ) 従来の技術 コンデンサやコイル等の基本リアクタンス素子
に基づき負の所定値から正の所定値迄変化する等
価リアクタンスを発生させることの出来る可変リ
アクタンス回路は、特開昭59−57515号公報に記
載されている。第2図は、前記可変リアクタンス
回路を示す回路図で、1はエミツタが共通接続さ
れた第1及び第2トランジスタ2及び3と、該第
1及び第2トランジスタ2及び3の共通エミツタ
に接続された第1可変電流源4と、前記第1及び
第2トランジスタ2及び3のベース間に接続され
た抵抗5と、前記第1トランジスタ2のベース・
コレクタ間に接続されたコンデンサ6と、前記第
1及び第2トランジスタ2及び3のコレクタ間に
接続された電流ミラー回路7とから成り、前記第
1トランジスタ2のコレクタに接続された入力端
子8から見て、正の等価リアクタンス(電圧に対
して電流が進み位相となる。)として動作する第
1リアクタンス回路、及び9はエミツタが共通接
続された第3及び第4トランジスタ10及び11
と、該第3及び第4トランジスタ10及び11の
共通エミツタに接続された第2可変電流源12
と、前記第3及び第4トランジスタ10及び11
のベース間に接続された抵抗5と、前記第3及び
第4トランジスタ10及び11のコレクタ間に接
続された電流ミラー回路7とから成り、前記第3
トランジスタ10のコレクタに接続された入力端
子8から見て、負の等価リアクタンス(電圧に対
して電流が遅れ位相となる。)として動作する第
2リアクタンス回路である。 しかして、正の等価リアクタンスとして動作す
る前記第1リアクタンス回路1のリアクタンス
X1は、 X1=2ωgmR1C1 ……(1) [ただし、gmは相互コンダクタンス、R1は抵抗
5の抵抗値、C1はコンデンサ6の容量値] となり、負の等価リアクタンスとして動作する前
記第2リアクタンス回路9のリアクタンスX2は、 X2=−2ωgmR1C1 ……(2) となる。また、差動増幅部の相互コンダクタンス
gmは、 gm=αqI/4KT=α/104I ……(3) [ただし、Tは絶対温度、qは電子の電荷量、K
はボルツマン定数、αは電流増幅率、Iは差動増
幅部の定電流源に流れる電流] と表わすことが出来るので、第2図のリアクタン
ス回路は、前記第(1)式で示される正のリアクタン
スX1と、前記第(2)式で示される負のリアクタン
スX2とを有し、前記正及び負のリアクタンスX1
及びX2を、第1及び第2可変電流源4及び12
の電流を変えることにより変化させることが出来
る可変リアクタンス回路と言うことが出来る。従
つて、第2図の可変リアクタンス回路は、第1及
び第2可変電流源4及び12に流れる電流を適宜
調整すれば、負の所定値から正の所定値迄リニア
に変化するリアクタンスを得ることが出来る。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、第2図の第2リアクタンス回路
9は正帰還ループを有しており、大きな負のリア
クタンスを得ようとして第1可変電流源4をオフ
とし、第2可変電流源12に流れる電流を大とす
ると、第3及び第4トランジスタ10及び11か
ら成る差動増幅回路の利得が上昇し、発振が生ず
る可能性があつた。すなわち、今第4トランジス
タ11のベース電圧が入力端子8からの入力信号
に応じて上昇し、第4トランジスタ11のコレク
タ電流がΔi増加すると、電流ミラー回路7の入
力側の電流がΔi増加するので、その出力側の電
流もΔi増加する。一方、前記第4トランジスタ
11のコレクタ電流の増加に伴い、第3トランジ
スタ10のコレクタ電流はΔi減少する。すると、
電流ミラー回路7からの2Δiの出力電流に応じ
て、入力端子8には高いレベルの電圧が発生す
る。そして、前記高いレベルの電圧はコンデンサ
6を介して第4トランジスタ11のベースに正帰
還される為、発振が生じる可能性があつた。前記
発振を防止する為には、例えば第4トランジスタ
11のコレクタ・ベース間に位相補正用のコンデ
ンサを挿入すれば良い。そうすれば負帰還路が形
成され前記発振を打ち消す様に働く。ところが、
前述の如き位相補正用のコンデンサを挿入する
と、第1リアクタンス回路1の動作時に第1リア
クタンス回路1に正帰還路が形成されてしまうと
いう問題が生じる。すなわち、第1リアクタンス
回路1は、本来第1トランジスタ2のベース、第
2トランジスタ3のコレクタ、電流ミラー回路7
の入力側、電流ミラー回路7の出力側、コンデン
サ6及び第1トランジスタ2のベースという負帰
還路が形成されている。ところが、前述の如き位
相補正用のコンデンサが挿入されると、第1トラ
ンジスタ2のベース、第2トランジスタ3のコレ
クタ、前記位相補正用のコンデンサ及び第1トラ
ンジスタ2のベースというループで正帰還路が形
成され、前記負帰還路に対して寄生発振等の悪影
響を及ぼすという問題があつた。 (ニ) 問題点を解決するための手段 本発明は、上述の点に鑑み成されたもので、差
動接続された第1及び第2トランジスタのいずれ
か一方のベース・コレクタ間に第1リアクタンス
素子を接続するとともに前記第1及び第2トラン
ジスタの動作電流を制御することにより、正の等
価リアクタンスを呈するようにした負帰還型の第
1リアクタンス回路と、差動接続された第3及び
第4トランジスタのいずれか一方のベースと基準
電源との間に第2リアクタンス素子を接続すると
ともに前記第3及び第4トランジスタの動作電流
を制御することにより、負の等価リアクタンスを
呈するようにした負帰還型の第2リアクタンス回
路と、前記第1及び第2リアクタンス回路の入力
端に共通に接続される入力端子とを備えることを
特徴とする。 (ホ) 作用 本発明に依れば、第1可変電流源に流れる電流
を制御することにより、第1リアクタンス素子の
所定倍の正の等価リアクタンスを呈するようにし
た負帰還型の第1リアクタンス回路と、第2可変
電流源に流れる電流を制御することにより、第2
リアクタンス素子の所定倍の負の等価リアクタン
スを呈するようにした負帰還型の第2リアクタン
ス回路との入力端子を共通して使用しているの
で、前記第1及び第2可変電流源に流れる電流を
適宜調整すれば、前記入力端子に負の所定値から
正の所定値までの等価リアクタンスを得ることが
出来る。 (ヘ) 実施例 第1図は、本発明の一実施例を示す回路図で、
13はエミツタが共通接続された第1及び第2ト
ランジスタ14及び15と、該第1及び第2トラ
ンジスタ14及び15の共通エミツタに接続され
た第1可変電流源16と、前記第1及び第2トラ
ンジスタ14及び15のベース間に接続された抵
抗17及び18と、一端が前記抵抗17に他端が
入力端子19に接続された第1コンデンサ20
と、前記第1及び第2トランジスタ14及び15
のコレクタ間に接続された電流ミラー回路21と
から成り、前記第1トランジスタ14のコレクタ
に接続された入力端子19から見て、正の等価リ
アクタンスとして動作する第1リアクタンス回
路、及び22はエミツタが共通接続された第3及
び第4トランジスタ23及び24と、該第3及び
第4トランジスタ23及び24の共通エミツタに
接続された第2可変電流源25と、前記第3トラ
ンジスタ23のベースと点Aとの間に接続された
第2コンデンサ26及び抵抗27と、前記第4ト
ランジスタ24のベースと点Aとの間に接続され
た抵抗28と、前記第3トランジスタ23のベー
スと入力端子19との間に接続された結合コンデ
ンサ29及び抵抗30と、前記第3及び第4トラ
ンジスタ23及び24のコレクタ間に接続された
電流ミラー回路21とから成り、前記第3トラン
ジスタ23のコレクタに接続された入力端子19
から見て、負の等価リアクタンスとして動作する
第2リアクタンス回路である。 今、第1可変電流源16に電流I0を流し、第2
可変電流源25に電流を流さないとする。する
と、第1図の回路は第2図の第1リアクタンス回
路1と同様の構成になり、抵抗17の値をR1、
第1コンデンサ20の値をC1とすれば、入力端
子19から見た正の等価リアクタンスは、第(1)式
と等しい値になる。その為、第1可変電流源4に
流す電流の値に応じて、零から正の所定値までの
等価リアクタンスを発生する可変リアクタンス回
路が得られる。 次に、第1可変電流源4に電流を流さず第2可
変電流源12に電流I0を流すとする。この状態
で、入力端子19にe0の入力信号が印加され、そ
れに応じて結合コンデンサ29にicの電流が流れ
たとすれば、該電流icは、 ic=e0/Z1+Z2 ……(4) [ただし Z1は抵抗30と結合コンデンサ29 との合成インピーダンス Z2は第2コンデンサ26と抵抗27 との合成インピーダンス] となる。尚、合成インピーダンスZ1及びZ2は Z1=Ra+1/jωC1 ……(5) Z2=1/1/R1+jωCa ……(6) [ただし、 Raは抵抗30の抵抗値 C1は結合コンデンサ29の容量 R1は抵抗27の抵抗値 Caは第2コンデンサ26の容量 ωは角周波数] と表わされる。第3トランジスタ23のベース電
圧ecは ec=icZ2 ……(7) となり、一方第3トランジスタ23のコレクタ電
流i1は、 i1=gmec ……(8) となるので、第(8)式に第(7)式を代入すればコレク
タ電流i1は i1=gmicZ2 ……(9) となる。入力端子19にe0の入力信号を印加した
とき前記入力端子19に流れる電流iは、 i=2i1+ic ……(10) と表わされるので、第(10)式に第(4)式及び第(9)式を
代入すれば電流iは、 i=(2gm/1/R1+jωCa+1)e/{Ra+1
/jωC1}+{1/(1/R1+jωCa)}……(10)′ と表わすことができる。 ここで、第(10)′式にRa≫1/ωC1、R1≫1/
ωCaという条件を代入すれば、電流iは i≒(1+2gm/jωCa)e/Ra+1/jωCa……(10)
″ となり、更に第(10)″式にRa≫1/ωCaという条件
を代入すれば、電流iは i≒(1/Ra+2gm/jωCaRa)e ……(10) と近似できる。これは、入力端子19から見た場
合、第1図の第2リアクタンス回路22が、第3
図に示す如く、抵抗値がRaの抵抗31と、誘導
リアクタンスがωCaRa/2gmのコイル32とか
ら成る並列回路に等価変換されることを示してい
る。 また、第(3)式に基づきgmをαI0/104と表わせ
ば、前記誘導リアクタンスXは、 X=ωCaRa(104/αI0) ……(11) となり、第2可変電流源25の電流I0を変化させ
ることにより第2リアクタンス回路22が可変リ
アクタンス回路として動作することが解かる。 従つて、第1及び第2リアクタンス回路13及
び22を第1図の如く接続し、第1及び第2可変
電流源16及び25に流れる電流を可変すれば、
入力端子19から見た等価リアクタンスを負の所
定値から正の所定値迄変化させることが出来るリ
アクタンス回路を提供出来る。 ところで、第1図の第2リアクタンス回路22
は正帰還路を有していない。その為、第2可変電
流源25に流れる電流を大としても発振の生ずる
可能性はない。又、前記第2リアクタンス回路2
2は、2つの負帰還ループを有している。その
為、動作が安定するという利点を有している。
尚、第1図の実施例においては電流ミラー回路2
1を負荷として出力を取り出す場合について説明
したが、第1及び第4トランジスタ14及び23
のコレクタと電源との間に抵抗等の負荷を接続し
ても良い。 第4図は、本発明の別の実施例を示すもので、
第1トランジスタ14のベースには、抵抗17と
コイル33の直列回路の接続中点が接続され、第
3トランジスタ23のベースには、コイル34と
抵抗30の直列回路の接続中点が接続され入力端
子19に負の所定値から正の所定値迄の等価リア
クタンスを発生せしめんとするものである。回路
動作は第1図の場合と同様で、入力端子19には
コイル33及び34の値の所定倍の等価リアクタ
ンスが発生する。その為、第1及び第2可変電流
源16及び25に流れる電流値を変化させること
で、正の所定値から負の所定値までの等価リアク
タンスを得ることが出来る。 (ト) 発明の効果 以上述べた如く、本発明に依れば正帰還ループ
を用いること無く負のリアクタンス回路を構成す
ることが出来るので、第2可変電流源に流れる電
流を増大させ、大きな負のリアクタンスを得よう
としても発振が生ずるのを防止出来る。その為、
正のリアクタンス回路と組み合せて使用すれば、
第1及び第2可変電流源に流れる電流の値に応じ
て負の所定値から正の所定値迄の広い範囲に渡つ
て、等価リアクタンスを得ることが出来、発振回
路と組み合せて使用すれば、その発振周波数を正
負に安定に制御することが出来る。 【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の一実施例を示す回路図、第
2図は従来の可変リアクタンス回路を示す回路
図、第3図は、第1図の等価回路図、及び第4図
は、本発明の別の実施例を示す回路図である。 13……第1リアクタンス回路、14……第1
トランジスタ、15……第2トランジスタ、16
……第1可変電流源、17……抵抗、19……入
力端子、20……第1コンデンサ、21……電流
ミラー回路、22……第2リアクタンス回路、2
3……第3トランジスタ、24……第4トランジ
スタ、25……第2可変電流源、26……第2コ
ンデンサ、27……抵抗、29……結合コンデン
サ、30……抵抗。
る等価リアクタンスを発生させることの出来るリ
アクタンス回路に関するもので、特に発振回路の
発振周波数を制御するに適したリアクタンス回路
に関する。 (ロ) 従来の技術 コンデンサやコイル等の基本リアクタンス素子
に基づき負の所定値から正の所定値迄変化する等
価リアクタンスを発生させることの出来る可変リ
アクタンス回路は、特開昭59−57515号公報に記
載されている。第2図は、前記可変リアクタンス
回路を示す回路図で、1はエミツタが共通接続さ
れた第1及び第2トランジスタ2及び3と、該第
1及び第2トランジスタ2及び3の共通エミツタ
に接続された第1可変電流源4と、前記第1及び
第2トランジスタ2及び3のベース間に接続され
た抵抗5と、前記第1トランジスタ2のベース・
コレクタ間に接続されたコンデンサ6と、前記第
1及び第2トランジスタ2及び3のコレクタ間に
接続された電流ミラー回路7とから成り、前記第
1トランジスタ2のコレクタに接続された入力端
子8から見て、正の等価リアクタンス(電圧に対
して電流が進み位相となる。)として動作する第
1リアクタンス回路、及び9はエミツタが共通接
続された第3及び第4トランジスタ10及び11
と、該第3及び第4トランジスタ10及び11の
共通エミツタに接続された第2可変電流源12
と、前記第3及び第4トランジスタ10及び11
のベース間に接続された抵抗5と、前記第3及び
第4トランジスタ10及び11のコレクタ間に接
続された電流ミラー回路7とから成り、前記第3
トランジスタ10のコレクタに接続された入力端
子8から見て、負の等価リアクタンス(電圧に対
して電流が遅れ位相となる。)として動作する第
2リアクタンス回路である。 しかして、正の等価リアクタンスとして動作す
る前記第1リアクタンス回路1のリアクタンス
X1は、 X1=2ωgmR1C1 ……(1) [ただし、gmは相互コンダクタンス、R1は抵抗
5の抵抗値、C1はコンデンサ6の容量値] となり、負の等価リアクタンスとして動作する前
記第2リアクタンス回路9のリアクタンスX2は、 X2=−2ωgmR1C1 ……(2) となる。また、差動増幅部の相互コンダクタンス
gmは、 gm=αqI/4KT=α/104I ……(3) [ただし、Tは絶対温度、qは電子の電荷量、K
はボルツマン定数、αは電流増幅率、Iは差動増
幅部の定電流源に流れる電流] と表わすことが出来るので、第2図のリアクタン
ス回路は、前記第(1)式で示される正のリアクタン
スX1と、前記第(2)式で示される負のリアクタン
スX2とを有し、前記正及び負のリアクタンスX1
及びX2を、第1及び第2可変電流源4及び12
の電流を変えることにより変化させることが出来
る可変リアクタンス回路と言うことが出来る。従
つて、第2図の可変リアクタンス回路は、第1及
び第2可変電流源4及び12に流れる電流を適宜
調整すれば、負の所定値から正の所定値迄リニア
に変化するリアクタンスを得ることが出来る。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、第2図の第2リアクタンス回路
9は正帰還ループを有しており、大きな負のリア
クタンスを得ようとして第1可変電流源4をオフ
とし、第2可変電流源12に流れる電流を大とす
ると、第3及び第4トランジスタ10及び11か
ら成る差動増幅回路の利得が上昇し、発振が生ず
る可能性があつた。すなわち、今第4トランジス
タ11のベース電圧が入力端子8からの入力信号
に応じて上昇し、第4トランジスタ11のコレク
タ電流がΔi増加すると、電流ミラー回路7の入
力側の電流がΔi増加するので、その出力側の電
流もΔi増加する。一方、前記第4トランジスタ
11のコレクタ電流の増加に伴い、第3トランジ
スタ10のコレクタ電流はΔi減少する。すると、
電流ミラー回路7からの2Δiの出力電流に応じ
て、入力端子8には高いレベルの電圧が発生す
る。そして、前記高いレベルの電圧はコンデンサ
6を介して第4トランジスタ11のベースに正帰
還される為、発振が生じる可能性があつた。前記
発振を防止する為には、例えば第4トランジスタ
11のコレクタ・ベース間に位相補正用のコンデ
ンサを挿入すれば良い。そうすれば負帰還路が形
成され前記発振を打ち消す様に働く。ところが、
前述の如き位相補正用のコンデンサを挿入する
と、第1リアクタンス回路1の動作時に第1リア
クタンス回路1に正帰還路が形成されてしまうと
いう問題が生じる。すなわち、第1リアクタンス
回路1は、本来第1トランジスタ2のベース、第
2トランジスタ3のコレクタ、電流ミラー回路7
の入力側、電流ミラー回路7の出力側、コンデン
サ6及び第1トランジスタ2のベースという負帰
還路が形成されている。ところが、前述の如き位
相補正用のコンデンサが挿入されると、第1トラ
ンジスタ2のベース、第2トランジスタ3のコレ
クタ、前記位相補正用のコンデンサ及び第1トラ
ンジスタ2のベースというループで正帰還路が形
成され、前記負帰還路に対して寄生発振等の悪影
響を及ぼすという問題があつた。 (ニ) 問題点を解決するための手段 本発明は、上述の点に鑑み成されたもので、差
動接続された第1及び第2トランジスタのいずれ
か一方のベース・コレクタ間に第1リアクタンス
素子を接続するとともに前記第1及び第2トラン
ジスタの動作電流を制御することにより、正の等
価リアクタンスを呈するようにした負帰還型の第
1リアクタンス回路と、差動接続された第3及び
第4トランジスタのいずれか一方のベースと基準
電源との間に第2リアクタンス素子を接続すると
ともに前記第3及び第4トランジスタの動作電流
を制御することにより、負の等価リアクタンスを
呈するようにした負帰還型の第2リアクタンス回
路と、前記第1及び第2リアクタンス回路の入力
端に共通に接続される入力端子とを備えることを
特徴とする。 (ホ) 作用 本発明に依れば、第1可変電流源に流れる電流
を制御することにより、第1リアクタンス素子の
所定倍の正の等価リアクタンスを呈するようにし
た負帰還型の第1リアクタンス回路と、第2可変
電流源に流れる電流を制御することにより、第2
リアクタンス素子の所定倍の負の等価リアクタン
スを呈するようにした負帰還型の第2リアクタン
ス回路との入力端子を共通して使用しているの
で、前記第1及び第2可変電流源に流れる電流を
適宜調整すれば、前記入力端子に負の所定値から
正の所定値までの等価リアクタンスを得ることが
出来る。 (ヘ) 実施例 第1図は、本発明の一実施例を示す回路図で、
13はエミツタが共通接続された第1及び第2ト
ランジスタ14及び15と、該第1及び第2トラ
ンジスタ14及び15の共通エミツタに接続され
た第1可変電流源16と、前記第1及び第2トラ
ンジスタ14及び15のベース間に接続された抵
抗17及び18と、一端が前記抵抗17に他端が
入力端子19に接続された第1コンデンサ20
と、前記第1及び第2トランジスタ14及び15
のコレクタ間に接続された電流ミラー回路21と
から成り、前記第1トランジスタ14のコレクタ
に接続された入力端子19から見て、正の等価リ
アクタンスとして動作する第1リアクタンス回
路、及び22はエミツタが共通接続された第3及
び第4トランジスタ23及び24と、該第3及び
第4トランジスタ23及び24の共通エミツタに
接続された第2可変電流源25と、前記第3トラ
ンジスタ23のベースと点Aとの間に接続された
第2コンデンサ26及び抵抗27と、前記第4ト
ランジスタ24のベースと点Aとの間に接続され
た抵抗28と、前記第3トランジスタ23のベー
スと入力端子19との間に接続された結合コンデ
ンサ29及び抵抗30と、前記第3及び第4トラ
ンジスタ23及び24のコレクタ間に接続された
電流ミラー回路21とから成り、前記第3トラン
ジスタ23のコレクタに接続された入力端子19
から見て、負の等価リアクタンスとして動作する
第2リアクタンス回路である。 今、第1可変電流源16に電流I0を流し、第2
可変電流源25に電流を流さないとする。する
と、第1図の回路は第2図の第1リアクタンス回
路1と同様の構成になり、抵抗17の値をR1、
第1コンデンサ20の値をC1とすれば、入力端
子19から見た正の等価リアクタンスは、第(1)式
と等しい値になる。その為、第1可変電流源4に
流す電流の値に応じて、零から正の所定値までの
等価リアクタンスを発生する可変リアクタンス回
路が得られる。 次に、第1可変電流源4に電流を流さず第2可
変電流源12に電流I0を流すとする。この状態
で、入力端子19にe0の入力信号が印加され、そ
れに応じて結合コンデンサ29にicの電流が流れ
たとすれば、該電流icは、 ic=e0/Z1+Z2 ……(4) [ただし Z1は抵抗30と結合コンデンサ29 との合成インピーダンス Z2は第2コンデンサ26と抵抗27 との合成インピーダンス] となる。尚、合成インピーダンスZ1及びZ2は Z1=Ra+1/jωC1 ……(5) Z2=1/1/R1+jωCa ……(6) [ただし、 Raは抵抗30の抵抗値 C1は結合コンデンサ29の容量 R1は抵抗27の抵抗値 Caは第2コンデンサ26の容量 ωは角周波数] と表わされる。第3トランジスタ23のベース電
圧ecは ec=icZ2 ……(7) となり、一方第3トランジスタ23のコレクタ電
流i1は、 i1=gmec ……(8) となるので、第(8)式に第(7)式を代入すればコレク
タ電流i1は i1=gmicZ2 ……(9) となる。入力端子19にe0の入力信号を印加した
とき前記入力端子19に流れる電流iは、 i=2i1+ic ……(10) と表わされるので、第(10)式に第(4)式及び第(9)式を
代入すれば電流iは、 i=(2gm/1/R1+jωCa+1)e/{Ra+1
/jωC1}+{1/(1/R1+jωCa)}……(10)′ と表わすことができる。 ここで、第(10)′式にRa≫1/ωC1、R1≫1/
ωCaという条件を代入すれば、電流iは i≒(1+2gm/jωCa)e/Ra+1/jωCa……(10)
″ となり、更に第(10)″式にRa≫1/ωCaという条件
を代入すれば、電流iは i≒(1/Ra+2gm/jωCaRa)e ……(10) と近似できる。これは、入力端子19から見た場
合、第1図の第2リアクタンス回路22が、第3
図に示す如く、抵抗値がRaの抵抗31と、誘導
リアクタンスがωCaRa/2gmのコイル32とか
ら成る並列回路に等価変換されることを示してい
る。 また、第(3)式に基づきgmをαI0/104と表わせ
ば、前記誘導リアクタンスXは、 X=ωCaRa(104/αI0) ……(11) となり、第2可変電流源25の電流I0を変化させ
ることにより第2リアクタンス回路22が可変リ
アクタンス回路として動作することが解かる。 従つて、第1及び第2リアクタンス回路13及
び22を第1図の如く接続し、第1及び第2可変
電流源16及び25に流れる電流を可変すれば、
入力端子19から見た等価リアクタンスを負の所
定値から正の所定値迄変化させることが出来るリ
アクタンス回路を提供出来る。 ところで、第1図の第2リアクタンス回路22
は正帰還路を有していない。その為、第2可変電
流源25に流れる電流を大としても発振の生ずる
可能性はない。又、前記第2リアクタンス回路2
2は、2つの負帰還ループを有している。その
為、動作が安定するという利点を有している。
尚、第1図の実施例においては電流ミラー回路2
1を負荷として出力を取り出す場合について説明
したが、第1及び第4トランジスタ14及び23
のコレクタと電源との間に抵抗等の負荷を接続し
ても良い。 第4図は、本発明の別の実施例を示すもので、
第1トランジスタ14のベースには、抵抗17と
コイル33の直列回路の接続中点が接続され、第
3トランジスタ23のベースには、コイル34と
抵抗30の直列回路の接続中点が接続され入力端
子19に負の所定値から正の所定値迄の等価リア
クタンスを発生せしめんとするものである。回路
動作は第1図の場合と同様で、入力端子19には
コイル33及び34の値の所定倍の等価リアクタ
ンスが発生する。その為、第1及び第2可変電流
源16及び25に流れる電流値を変化させること
で、正の所定値から負の所定値までの等価リアク
タンスを得ることが出来る。 (ト) 発明の効果 以上述べた如く、本発明に依れば正帰還ループ
を用いること無く負のリアクタンス回路を構成す
ることが出来るので、第2可変電流源に流れる電
流を増大させ、大きな負のリアクタンスを得よう
としても発振が生ずるのを防止出来る。その為、
正のリアクタンス回路と組み合せて使用すれば、
第1及び第2可変電流源に流れる電流の値に応じ
て負の所定値から正の所定値迄の広い範囲に渡つ
て、等価リアクタンスを得ることが出来、発振回
路と組み合せて使用すれば、その発振周波数を正
負に安定に制御することが出来る。 【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の一実施例を示す回路図、第
2図は従来の可変リアクタンス回路を示す回路
図、第3図は、第1図の等価回路図、及び第4図
は、本発明の別の実施例を示す回路図である。 13……第1リアクタンス回路、14……第1
トランジスタ、15……第2トランジスタ、16
……第1可変電流源、17……抵抗、19……入
力端子、20……第1コンデンサ、21……電流
ミラー回路、22……第2リアクタンス回路、2
3……第3トランジスタ、24……第4トランジ
スタ、25……第2可変電流源、26……第2コ
ンデンサ、27……抵抗、29……結合コンデン
サ、30……抵抗。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 差動接続された第1及び第2トランジスタの
いずれか一方のベース・コレクタ間に第1リアク
タンス素子を接続するとともに前記第1及び第2
トランジスタの動作電流を制御することにより、
正の等価リアクタンスを呈するようにした負帰還
型の第1リアクタンス回路と、差動接続された第
3及び第4トランジスタのいずれか一方のベース
と基準電源との間に第2リアクタンス素子を接続
するとともに前記第3及び第4トランジスタの動
作電流を制御することにより、負の等価リアクタ
ンスを呈するようにした負帰還型の第2リアクタ
ンス回路と、前記第1及び第2リアクタンス回路
の入力端に共通に接続される入力端子とを備え、
前記第1及び第2トランジスタの動作電流及び前
記第3及び第4トランジスタの動作電流を各々、
制御することにより、前記入力端子から見た等価
リアクタンスを負の所定値から正の所定値迄変化
させる様にしたことを特徴とするリアクタンス回
路。 2 差動接続された第1及び第2トランジスタの
いずれか一方のベースと基準電源との間に第1リ
アクタンス素子を接続するとともに前記第1及び
第2トランジスタの動作電流を制御することによ
り、正の等価リアクタンスを呈するようにした負
帰還型の第1リアクタンス回路と、差動接続され
た第3及び第4トランジスタのいずれか一方のベ
ース・コレクタ間に第2リアクタンス素子を接続
するとともに前記第3及び第4トランジスタの動
作電流を制御することにより、負の等価リアクタ
ンスを呈するようにした負帰還型の第2リアクタ
ンス回路と、前記第1及び第2リアクタンス回路
の入力端に共通に接続される入力端子とを備え、
前記第1及び第2トランジスタの動作電流及び前
記第3及び第4トランジスタの動作電流を各々、
制御することにより、前記入力端子から見た等価
リアクタンスを負の所定値から正の所定値迄変化
させる様にしたことを特徴とするリアクタンス回
路。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62150607A JPS63314013A (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | リアクタンス回路 |
US07/206,272 US4990872A (en) | 1987-06-17 | 1988-06-13 | Variable reactance circuit producing negative to positive varying reactance |
CA000569568A CA1289619C (en) | 1987-06-17 | 1988-06-15 | Reactance circuit |
KR1019880007212A KR970004620B1 (ko) | 1987-06-17 | 1988-06-16 | 리액턴스 회로 |
DE88109694T DE3887009T2 (de) | 1987-06-17 | 1988-06-16 | Elektronisches Netzwerk zur Nachbildung von Blindwiderständen. |
EP88109694A EP0295704B1 (en) | 1987-06-17 | 1988-06-16 | Reactance circuit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62150607A JPS63314013A (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | リアクタンス回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63314013A JPS63314013A (ja) | 1988-12-22 |
JPH0345571B2 true JPH0345571B2 (ja) | 1991-07-11 |
Family
ID=15500582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62150607A Granted JPS63314013A (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | リアクタンス回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63314013A (ja) |
-
1987
- 1987-06-17 JP JP62150607A patent/JPS63314013A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63314013A (ja) | 1988-12-22 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |