JPH0345128B2 - - Google Patents

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JPH0345128B2
JPH0345128B2 JP56109408A JP10940881A JPH0345128B2 JP H0345128 B2 JPH0345128 B2 JP H0345128B2 JP 56109408 A JP56109408 A JP 56109408A JP 10940881 A JP10940881 A JP 10940881A JP H0345128 B2 JPH0345128 B2 JP H0345128B2
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JP
Japan
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tire
cord
tires
polyester
mde
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JP56109408A
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JPS5812804A (ja
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Hideo Saruyama
Hajime Arai
Isoo Saito
Kotaro Fujioka
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to DE3226346A priority patent/DE3226346C2/de
Publication of JPS5812804A publication Critical patent/JPS5812804A/ja
Publication of JPH0345128B2 publication Critical patent/JPH0345128B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/0042Reinforcements made of synthetic materials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は空気入りタイヤに関するもので、更に
詳しくはタイヤのベルトやカーカスの補強用コー
ドとして高弾性率で寸法安定性が改善され、かつ
耐疲労性および耐化学劣化性が改良されたポリエ
ステルコードを用いた高性能な空気入りタイヤに
関する。 空気入りタイヤの補強材としては有機繊維とし
てレーヨン、ポリアミド、ポリエステル、が良く
知られており、無機繊維としてはスチール、ガラ
ス繊維が代表的なものといえる。有機繊維として
は現在、ポリアミドが高強度、耐久性を生かしそ
の主流であるといえる。一方、レーヨンは高弾性
率、寸法安定性が良好なため、特に乗用車分野の
ラジアルタイヤ用補強材としてユニークな地位を
保つている。ポリエステル、特に汎用素材として
のポリエチレンテレフタレートは、特性的にはポ
リアミドとレーヨンの中間に存在すると考えるこ
とができ、フラツトスポツトが発生しない点を生
かし乗用車用タイヤ補強材として近年益々使用量
が増大している。ところでレーヨンは原料セルロ
ース資源確保の不安定性、および製造過程で発生
する悪臭、汚水等の環境上の問題から年々生産量
が少なくなり、代替素材の探索がおこなわれてい
るのが実情である。 ポリアミドは耐久性が優れているものの、初期
弾性率が低く、またクリープ性が劣り、さらにフ
ラツトスポツトも発生するためレーヨンの代替は
困難である。一方ポリエステル、特にポリエチレ
ンテレフタレートはその初期弾性率がポリアミド
に比較して良好ではあるが、レーヨンの水準には
到達できず、また耐久性能はポリアミドより劣つ
ている。さらにポリエステルはレーヨンに比較し
て高温下での収縮率が大きくタイヤの製造過程で
のユニフオーミテイ確保のうえで問題がある。し
かしながらこの繊維は汎用合成繊維としては特性
が最もレーヨンに近く、性能改善の可能性を有し
ているために、近年これに関し多くの改良技術が
開示されてきている。 たとえば、(i)低重合度ポリマを用いて結晶化度
を増大させる方法(特公昭49−21260、同51−
45690、特開昭53−58028、同55−122024、同55−
122015、同55−158324号公報)と、(ii)熱処理を強
くして結晶化度を増大させること、およびこれと
熱弛緩率を増加させることを組合わせる方法(特
公昭47−49771、同48−16450、同52−8417、特開
昭48−41027、同55−158324号公報)等の改良技
術がある。 しかし(i)の方法では低重合度化に伴う強度の低
下および屈曲疲労性の悪化を同時に生じて、総合
性能として満足できるポリエステル繊維が得られ
ず、(ii)の方法では収縮率を小さくすることは可能
であるが、同時に強度の低下や伸度および中間伸
度の増加を生じ、総合性能の優れた繊維を得るこ
とができない。 空気入りタイヤの補強材としてのポエステルコ
ードは、タイヤの完成に至るまでの間に、スダレ
織物とされた後に接着剤付与の熱処理を受ける。
この接着剤付与はポリエステルの融点近傍で実施
され、同時に緊張および弛緩状態で熱処理を受け
る。このような工程を通過することを前提として
原糸物性の設計や、コードの物性の最適化を計る
必要があり、このような観点に立つたポリエステ
ルタイヤコードの製造技術は特公昭56−7882号公
報において最近開示されたが、該公報の加硫前コ
ードの破断伸度は規定されておらず、実施例は24
〜31%とむしろこれまで公知の比較例の値17〜23
%よりも大きな値を示している。このようなコー
ドを用いたタイヤは、破断伸度が大きいため、ク
リープ性や操縦性のうえで不安が残る。 本発明者らはこのような背景のもとに、完成さ
れたタイヤの中の補強コードの初期モジユラスを
高く保持し、自動車の操縦性能に優れ、かつタイ
ヤの耐久性能も同時に優れており、またユニフオ
ーミテイやクリープ性能も改善し得るポリエステ
ルコードの開発に鋭意努力した結果、所期のポリ
エステルコードを得ることができ、このポリエス
テルコードをタイヤに使用した場合、総合性能を
大幅に改良したタイヤの開発に成功し、本発明を
完成するに至つた。 すなわち、本発明はトレツド部の内側に配置し
たベルトで補強されたカーカスを有する空気入り
タイヤにおいて、前記ベルトおよびカーカスプラ
イの少なくとも一方がポリエステルコードにて補
強されており、該ポリエステルコードは実質的に
ポリエチレンテレフタレート繊維からなり、該タ
イヤ中のポリエステルコードは、下記の特性を同
時に満足することを特徴とする空気入りタイヤで
ある。 (イ) DT/D≧4.5(g/d) (ロ) 5≦Mt≦25(g/d) (ハ) 0.05≦Mt/Mi≦0.50 (ニ) 8.0≦DE≦25.0(%) (ホ) 1.0≦△S≦7.0(%) (ヘ) 2.5≦MDE≦8.0(%) (ト) 4.0≦MDE+△S≦13.0(%) (ただし、上記(イ)〜(ト)においてDT/Dは強
度、Mtはターミナルモジユラス、Miは初期モジ
ユラス、DEは破断時伸度、△Sは177℃における
乾熱収縮率、およびMDEは2.25g/d応力時の
伸度をそれぞれ表わし、それらの定義は、以下の
記載に従うものとする。) 本発明のタイヤの中に補強材として用いられて
いるポリエステルタイヤコードは、実質的にポリ
エチレンテレフタレート繊維からなり、該コード
のDT/Dは4.5g/d以上、好ましくは5.0g/
d以上であり、4.5g/d未満では該タイヤの補
強材として役に立たない。Mtは25〜5g/d、
特に好ましくは20〜5g/dである。従来のタイ
ヤ中のコードのMtは25g/dを越えた値を示し、
本発明のごとき疲労性の改良効果が得られない。
またMtを5g/d未満とするとDT/Dを前記範
囲に保つことが困難である。MtとMiの関係は
Mt/Miが0.50〜0.05の範囲、特に好ましくは0.45
〜0.05の範囲である。Mt/Miが0.50を越えると、
タイヤの屈曲疲労性が著しく低下してしまい本発
明のタイヤ性能を得ることができない。また
Mt/Miが0.05未満となると、DT/Dの特性を
満たすことが困難となる。これまでのタイヤの中
のコードはMt/Miが0.50を越えており、Mtを減
少させると同時にMiも減少してしまい、Miを高
く保ちつつMtを減少させることが不可能であつ
た。本発明ではMtが小さな値を示すと同時にMi
は大きな値を示し、結果としてMt/Miが小さな
値を示すことが特徴である。またDEは25〜8%
の範囲、特に好ましくは20〜8%の範囲である。
DEが25%を越えるとタイヤのクリープ性能が低
下したり、操縦性能が悪化する。またDEが8%
未満では収縮率が大きくなつたり、Mtが増大し、
本発明のタイヤ性能が得られない。△Sは1.0〜
7.0%、特に好ましくは6.5%〜1.0%である。△S
が7.0%を越えるとタイヤのユニフオーミテイが
低下する。△Sが1.0%未満ではMiが減少し自動
車の操縦安定性や乗心地が悪化する。MDEは8.0
〜2.5%、特に好ましくは7.0〜3.0%であり、かつ
MDEと△Sの和をPとしたときPが13.0〜4.0、
特に好ましくは12.0〜5.0%である。一般にポリ
エステルの重合度を一定として、さらに一定の製
糸方法で製造されたポリエステル繊維から製造さ
れたポリエステルコードでは接着剤処理の際の温
度と延伸比を変化させることによつて、MDEと
△Sの特性を変化させることができる。高弾性率
を目的とする場合には延伸比を大としMDEを小
さく設定し、逆にユニフオーミテイを向上させる
場合には、延伸比を小さくして△Sを小さくす
る。しかしこの場合にはMDEと△Sの和はほぼ
一定の値を示し、MDEおよび△Sのいずれかを
所期の特性に合わせようとすると必然的に他方が
不利な特性を示すようになる。したがつて、いず
れの特性を向上させるにしてもこの和、Pを小さ
くすることが望まれるわけである。これまでのタ
イヤではPの値を13%以下とする為には重合度を
下げて結晶性を向上させ、△Sを小さくする手段
が主であつたが、これでは逆に屈曲疲労性が低下
してしまい実用的なタイヤを得ることが不可能で
あつた。別の手段としてはコードの撚数を少なく
することもあげられるが、これも同様に屈曲疲労
性が大幅に低下してしまう。本発明では後述する
ポリエステル繊維を使用することにより、△Sを
大幅に減少させることができ、Pの値を13%以下
と小さくすることが可能となつた。この方法によ
り、弾性率が高く、同時に寸法安定性も良好なタ
イヤを得ることが可能になつた。 本発明のタイヤがこれまでのタイヤと異なる点
は、タイヤから取出したポリエステルコードが前
記したDT/D、Mt,Mt/Mi,DE、△S、さ
らに好ましくはMDEおよびMDE+△Sを同時に
満足することであり、特にMtおよびMt/Miが
小さな値を示すことが特徴である。 屈曲疲労性を改良するためにMtを小さくする
ことが効果的であることは公知であるが、これま
でのタイヤではMtを小さくするとMiが減小し、
MDEやDEが増大することが不可避であつた。一
方MDEおよびDEを本発明の範囲として同時に△
Sを7.0%以下とすることも不可能であつた。 本発明のタイヤを製造するにあたり使用するタ
イヤコードは先に提案した下記の特性を有するポ
リエステル繊維を用いて製造することができる。 すなわち (イ) 初期引張抵抗度≧100(g/d) (ロ) ターミナルモジユラス≦15(g/d) (ハ) △S150℃/IV≦8.0(%) (ニ) 複屈折nD=170×10-3〜190×10-3 (ホ) 結晶配向関数fc≧0.93 (ヘ) 非晶分子配向関数≦0.92 (ト) 結晶サイズD≧47(Å) (チ) 長周期Lp≦145(Å) (但し、上記(ハ)の△S150℃は150℃における乾
熱収縮率、IVは極限粘度を表わす。また特性の
定義は以下の記載に従うものとする。)またさら
に好ましくは上記特性の他の下記の化学特性を同
時に満足するポリエステル繊維である。 (リ) IV≧0.70 (ヌ) カルボキシル末端基濃度COOH≦25(eq/
106g) (但し、COOHの定義は以下の記載に従うも
のとする。) 上記特性を満足するポリエステル繊維は下記の
製造方法によつて得ることができる。 (イ) 分子鎖の全繰返し単位数の90モル%以上がポ
リエチレンテレフタレート単位であるポリマー
を溶融紡糸すること。 (ロ) 溶融紡糸された紡出糸条を固化後の紡出糸条
の引取速度にして2Km/分以上、特に好ましく
は2.7Km/分以上で引取ローラーで引取ること。 (ハ) 紡糸口金直下の雰囲気を加熱筒または保温筒
で囲み、該雰囲気の温度を、前記引取ローラー
を経た糸条の複屈折nSが下記の式を満足するよ
うに保つこと。 1.3×10-3×(7.2V2−20V+30)≧△nS≧0.7×
10-3×(7.2V2−20V+30) (但し、上式中のVは紡出糸条の引取速度
(Km/分)を表わす。) (ニ) 引取られた紡出糸条を1.4〜3.5倍に延伸する
こと。 このようにして得られたポリエステル繊維から
なるマルチフイラメントに下撚および上撚を与え
て未処理コードとするが、このときの撚数は下記
式で示される撚係数Kが1000〜3300の範囲、より
好ましくは1300〜3000の範囲となるようにすると
良い。 K=N√ 〔但し、Kは撚係数、Nはコードの10cmあたり
の撚数、Dは未処理コードの繊度(デニール)で
ある。〕 この未処理コードに接着剤を付与して乾燥した
のち、200℃〜ポリエステルの融点、特に好まし
くは230〜255℃で30〜300秒間緊張状態で熱処理
をおこなう。この熱処理の際の延伸比を適切に設
定することにより処理後のコード(以後処理コー
ドと称する。)の中間伸度を所期の値とすること
ができる。本発明のタイヤから取出したコードの
物性を得るためには、この処理コードを製造する
際の熱処理条件として、熱処理温度をできるだけ
高く、また熱処理の際の延伸比をできるだけ小さ
くすることが有利である。このためには未処理コ
ードの中間伸度つまり、ポリエステル繊維の中間
伸度をできるだけ小さく設定することが有利であ
る。 例えばK=2100〜2600の場合には下記の通りで
ある。 原糸の4.5g/d荷重時の伸度=3.5〜7.0%未処
理コードの2.25g/d荷重時伸度=4.5〜8.0% 接着剤処理温度=235〜255℃ 接着剤処理時の最終延伸比=0.97〜1.07(但し、
最終延伸比とは熱処理ゾーンとノルマライジング
ゾーンのそれぞれにおける延伸比の積である。) Kの値がこれよりも小さい場合には最終延伸比
をより小さく、逆にKの値がこれよりも大きい場
合には最終延伸比をより大きくする。 このようにして得られたポリエチレンテレフタ
レート繊維からなるコードを用いて本発明のタイ
ヤを製造する。即ち、トレツド部の内側に配置し
たベルトで補強されたカーカスを有する空気入り
タイヤであつて、前記ベルトおよびカーカスプラ
イの少なくとも一方に前記の方法で得たポリエチ
レンテレフタレート繊維からなるコードが使用さ
れたタイヤとするのである。 本発明に係る空気入りタイヤは第1に弾性率が
高く、操縦安定性に優れ、第2にユニフオーミイ
テイが良好であり、第3に屈曲疲労性に優れてお
り、第4にクリープ性が小さい等々の優れた特性
を有する。これらの優れた特性を生かして、これ
までレーヨンコードを用いていた乗用車用高性能
ラジアルタイヤ、またポリアミドコードを用いて
いた大型タイヤ、およびスチールコードを用いて
いた大型ラジアルタイヤ分野への代替が可能とな
り、高性能化ならびに軽量化が達成可能となる。 以下実施例により本発明を説明する。なお上記
説明および実施例に記載した原糸およびコードの
特性の定義ならびに測定方法を以下に示す。 1 引張試験 JIS−L1017の方法でおこなつた。中間伸度
(MDE)は原糸の場合は、原糸の繊度1デニール
当り4.5g応力時伸度、コードの場合はコードを
構成する原糸の繊度1デニール当り2.25g/d応
力時の伸度とした。なお荷重伸長曲線より得られ
る切断強度、初期モジユラス(初期弾性率あるい
は初期引張抵抗度)、ターミナルモジユラス等は、
測定の際の試料の伸長に伴なうデニールの減少を
補正していない。また、タイヤ中からサンプリン
グしたコードのDT/Dの算出に用いた繊度(デ
ニール)は処理コードの繊度(デニール)をその
まま用いた。荷重−伸度曲線は次の条件で測定し
て得られたものである。試料をカセ状にとり、20
℃、65RHに調節された雰囲気に24時間放置後
“テンシロン”UTM−4L型引張試験機(東洋ボ
ールドウイン社製)を用いて、試長25cm、引張速
度30cm/分で測定した。ここで得られた荷重伸長
曲線より、初期モジユラスはJIS−L1017の定義
により測定した。同様にターミナルモジユラスは
切断伸度より2.4%を引いた曲線上における応力
の増加分を2.4×10-2で除して求めた。これを図
面の曲線XとY上でMtなる鎖線で囲んで示した
(従来のポリエチレンテレフタレート繊維のMiは
曲線Xで示され、本発明に係るものは、曲線Yで
示されている)。 2 乾熱収縮率△S 試料をカセ状にとり20℃、65%RHの温調室に
24時間以上放置したのち、試料の0.1g/dに相当
する荷重をかけて測定された長さl0の試料を無張
力状態で原糸では150℃、コードでは177℃のオー
ブン中に30分放置したのち、オーブンから取り出
し前記温調室で4時間放置し、再び上記荷重をか
けて測定した長さl1から次式により算出した。 △S=(l0−l1)/l0×100(%) 3 複屈折 ニコン(株)製POH型偏光顕微鏡を用いD線を光
源として、通常のベレツクコンペンセータ法によ
り求めた。なお未延伸糸の複屈折を△nS、延伸糸
のそれを△nDとした。 4 非晶分子配向パラメータ 試料を螢光剤“Mikephor E T N”の
0.2wt%の水溶液中に55℃、3時間浸漬し、充分
洗浄したのち風乾して測定試料とした。日本分光
工業(株)製FOM−1偏光光度計を用い、励起波長
365nm、螢光波長420nmで偏光螢光の相対強度を
測定し、次式により求めた。 =1−B/A 但し、A:繊維軸方向の偏光螢光の相対強度 B:繊維軸と直角方向の螢光偏光の相対強度 5 X線回折 理学電機(株)製広角X線および小角X線散乱装置
を使つてCuKaを線源として測定した。 (イ) 結晶配向関数fC (010)、(100)赤道線干渉のデバイ環上に沿つ
た強度分布曲線の半価巾H゜から次式を用いて算
出し、(010)と(100)から求めた値の平均値と
する。 fC=(180゜−H゜)/180゜ (ロ) 結晶サイズD 見かけの結晶サイズを赤道線走査の(010)、
(100)強度分布曲線の半価巾β′よりScherrerの次
式を用いて求めた。 D=Kλ/βcosθ 但し、K:Scherrerの定数(K=1とした) λ:X線波長(1.5418Å) θ:回折角(Bragg角)(゜) β:半価巾(ラジアン) β2=β′2−β″2 β′:実測半価巾(ラジアン) β″:装置補正、完全結晶(Si単結晶)の半価巾=
0.75゜(0.01309ラジアン) (ハ) 長周期Lp 小角散乱写真フイルム上の4点干渉の繊維軸方
向の干渉間距離、カメラ半径、装置の幾何学条件
より散乱角からBraggの式より求めた。 6 極限粘度IV オストワルド型粘度計を用いてオルソクロルフ
エノール(OCP)100mlに対しサンプル8gを溶
解した溶液の相対粘度ηrを25℃に於いて測定。次
式により算出した。 IV=0.0242ηr+0.2634 ηr=(t×d)/(t0×d0) 但し、t,t0はそれぞれサンプル溶液およびOCP
の落下時間、d,d0はそれぞれサンプル溶液およ
びOCPの25℃に於ける密度である。 7 カルボキシル末端基濃度COOH 試料1gのサンプルを0−クレゾール20mlに溶
解し、完全溶解後冷却してからクロロホルム40ml
を加えた後NaOHのメタノール溶液にて電位差
滴定をおこない求めた。 8 タイヤ中のコードの採取法 未走行、走行後のタイヤからコードを取出し付
着しているゴムをハサミで除去後測定した。IV、
COOHの測定は溶媒に溶解した後、不溶のゴム
を別して測定した。 実施例で使用するポリエチレンテレフタレート
繊維は次の方法により製造した。 本発明の実施例に用いる原糸A〜D、および比
較実施例に用いる原糸F,G,Hは、極限粘度
(IV)=1.20、カルボキシル末端基10eq/106gの
ポリエチレンテレフタレートチツプをエクストル
ーダ型紡糸機を用い、ポリマー温度305℃にて孔
径0.6mm、孔数144ホールの口金を用いて紡出し
た。比較実施例Eではカルボキシル末端基が
25eq/106gのチツプを用いて同様に紡出した。 実施例A〜Dおよび比較実施例Eのポリエステ
ルタイヤコードは以下の方法で製造したものであ
る。すなわち、ポリエステルポリマを310℃の高
温雰囲気中に紡出し、高温雰囲気を通過させた
後、直ちに冷却固化せしめ、4500〜2000m/分の
引取速度で引取り、比較的高い複屈折を有する未
延伸糸を捲取る。次いで該未延糸を2本合糸しな
がら2段延伸法によつて延伸する。即ち90℃に加
熱した給糸ロール(FR)と110℃の加熱ロール
(1DR)との間で1.05〜1.75の範囲で延伸し、連
続して200℃の熱板に接触させながら、前記該加
熱ロール(1DR)と220℃に加熱したロール
(2DR)との間で1.5倍に延伸し、次いで常温の張
力調整ロール(RR)との間で1.5%の弛緩を与え
たのち捲取つた。得られた原糸特性は第1表記載
の通りであり、A〜DともMtが低く、また乾熱
収縮率が低いが、比較実施例Eではカルボキシル
末端基濃度が多くなつている。 上記得られたポリエステル延伸糸をコード構造
1500D/2、撚数40T/40T/10cmで撚糸し、
RFLを主成分とする接着液に浸漬後150℃の乾熱
炉で乾燥したのち、連続して245℃の乾熱炉で3
%延伸し、次いで同じ温度の乾熱炉で1%の弛緩
をしながら熱処理した。乾燥、延伸、熱処理を行
つた炉中のコードの滞留時間はそれぞれ70秒、60
秒、60秒であつた。 比較実施例Fは口金孔径0.3mm、孔数480ホール
の口金を用いて紡出し、前記実施例A〜D、およ
び比較実施例Eの如く口金の下部に高温雰囲気を
作らず、紡出糸は直ちに20℃の気流で冷却固化せ
しめたのち1000m/分の引取速度で引取り、連続
して250℃に加熱された過熱蒸気中を通過させ、
2.11倍に延伸して捲取つた。1000m/分で引取
り、延伸される前の繊維の複屈折は40×10-3で、
比較的高い値を有していた。次いで該1段延伸糸
は200℃の熱板(長さ50cm)に接触させながら
1.38倍に延伸し、連続して210℃の熱板に接触さ
せながら1.05倍で熱処理して捲取つた。この時の
総合延伸倍率3.06倍は限界延伸倍率3.16に近い延
伸倍率で延伸したもので、得られた延伸糸は伸度
が低く、Mtは著しく高くなつた。 又比較実施例Gは前記実施例A〜D及び比較実
施例Eと同様口金下50cmの間が310℃に保持され
た雰囲気中に紡出し、高温雰囲気を通過させた
後、20℃の気流で冷却固化せしめ、500m/分の
引取速度で引取り、2.5×10-3の低い複屈折の未
延伸糸を得た。次いで該未延伸糸を1段目の延伸
を3.87倍、2段目を1.5倍に延伸し、次いで1.5%
の弛緩を与えた後捲取つた。原糸の強度、伸度は
高いがMtも高かつた。 Gの未延伸糸を用いて2段目の延伸倍率を1.35
倍とした以外は延伸糸Gと同一の方法で延伸した
原糸HはMt、△S150℃が減少したが同時にMiが
減少、伸度が増加した。 上記A〜Hの繊維の主要製糸条件及び原糸特性
を第1表に示す。 比較実施例F,G、およびHは前記実施例A〜
Dおよび比較実施例Eと同じ方法で撚糸および接
着剤付与、高温延伸熱処理をしてタイヤコードと
したものであるが、GおよびHについてはこの他
に接着剤付与の際の熱処理時の延伸比を変動させ
て、MDEおよび△Sを変化させた処理コードを
作り、これをG1,H1とした。
【表】
【表】 実施例 1 前記A,B,C,D,E,F,G,Hの8種の
コードをカーカスに適用し、タイヤサイズ10.0−
20のトラツク・バス用のバイアスタイヤを製造し
た(タイヤNo.1〜8)。このタイヤを貨物トラツ
クに装着し、それぞれ6万Km走行した後のタイヤ
を分解し、走行前後のコード強力と比較し、強力
保持率を求めた。なお前記タイヤは8枚のカーカ
スから構成されているが、評価用のコードはいず
れもタイヤの内側から2枚目のカーカスプライか
ら採取した。結果を第1表に示す。 走行前のタイヤから取出したコードA〜Dは
Mtが25g/d以下でかつMt/Miが0.50以下の値
を示しているが、F.GのMtは25g/dより大、
また、F〜HのMt/Miは0.50より大きな値を示
している。コードA〜Dのタイヤ走行後の強力保
持率は後者F〜Hのコードを用いたタイヤNo.6〜
8よりもはるかに高い強力保持率を示している。 またコードEはMt、Mt/Mi、DT/Dおよび
DEが良好な値を示しているにもかかわらず、強
力保持率がA〜Dの値より低くなつているがこれ
はCOOHが高いため走行中のタイヤの発熱によ
り熱劣化が生じたためと考えられる。またコード
Hを用いたタイヤNo.8では、Mtが23.3g/dと
低いにもかかわらず、Mt/Miが大きな値を示
し、またDT/Dが4.5g/dを低くコードの初強
力が低いため、走行途中で破壊した。
【表】
【表】 実施例 2 コードA,B,F,G、およびG1,H1の6種
類のコードをカーカスプライに使用したラジアル
タイヤを製造した(タイヤサイズ165SR−13)。
トレツドの内側には2枚のスチールベルトを配置
し、補強した。これらのNo.9〜14のタイヤを乗用
車に装着し、5万Km走行後のカーカス部のコード
残強力を測定し、操縦性能およびユニフオ−ミテ
イの結果を併せて第3表に示した。前記した実施
例−1同様MtおよびMt/Miが小さな値を示す
コードAおよびBを用いたNo.9,10のタイヤ中の
コードの残強力が高いことがわかる。またNo.12と
No.13のタイヤを比較すると、G1のMtは19.0g/
dと小さくなつているにもかかわらず、同時に
Miも小さくなつてしまうために、Mt/MiはG
と同様に0.50以上の値を示しており、強力保持率
としては良好な値となつているが、初強力が低い
ため残強力も低くなつている。一方タイヤのユニ
フオーミテイを比較するとコードの△Sの大きな
No.11,12,14が悪い。またタイヤの操縦性能は
MDEが大きく、Miが小さなNo.13が最も悪い。一
方MDEおよび△Sが小さなNo.9および10のタイ
ヤは操縦性能およびユニフオーミテイが共に良好
である。これはNo.11〜14のタイヤのMDE+△S
の値が8.5〜10.5%であり、一方No.9、10のそれ
はこれらの約1/2であることと符合している。同
時にNo.11〜14に使用しているコードF〜H1では
MDEと△Sを共に低い値とすることが不可能で
あることを示している。 なお操縦性能はスラローム走行におけるコーナ
リング特性を中心にタイヤNo.11の操縦性能を100
とし、これより良好なものを100以上、不良なも
のを100以下として判定した。ユニフオーミテイ
は、タイヤを切断してカーカスプライ中のコード
の配列状態、および外観検査による均一性を判定
した。
【表】
【表】 実施例 3 A,B,F,Gの4種のコードをベルト補強用
に適用し、ベルト部補強材として4枚のベルト層
と2枚の従来のポリエステルコードからなるカー
カス層とから構成されるラジアルタイヤ(タイヤ
サイズ185SR14)、タイヤNo.15〜18の4種のタイ
ヤを作製し、7万Km走行後のタイヤからベルトコ
ードを取り出し、ベルト部のコード残強力を測定
した。結果を第4表に示す。なお上記タイヤは4
枚のベルト層と2枚のカーカス層から構成される
が残強力は最外層のベルト強力を測定した。 これまで実施例−1および2と同様、ベルトの
補強材においてもMtおよびMt/Miの小さなコ
ードが強力保持率が高く、タイヤ中のコードがこ
のような特性を示すことがタイヤの寿命を長くす
ることがわかる。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
図面は従来のポリエチレンテレフタレート繊維
コードと本発明に係るタイヤの同コードのターミ
ナルモジユラスを示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トレツド部の内側に配置したベルトで補強さ
    れたカーカスを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトおよびカーカスプライの少なくとも一
    方がポリエステルコードにて補強されており、該
    ポリエステルコードは実質的にポリエチレンテレ
    フタレート繊維からなり、該タイヤ中のポリエス
    テルコードは、下記の特性を同時に満足すること
    を特徴とする空気入りタイヤ。 (イ) DT/D≧4.5(g/d) (ロ) 5≦Mt≦25(g/d) (ハ) 0.05≦Mt/Mi≦0.50 (ニ) 8.0≦DE≦25.0(%) (ホ) 1.0≦△S≦7.0(%) (ヘ) 2.5≦MDE≦8.0(%) (ト) 4.0≦MDE+△S≦13.0(%) (ただし、上記(イ)〜(ト)においてDT/Dは強
    度、Mtはターミナルモジユラス、Miは初期モジ
    ユラス、DEは破断時伸度、△Sは177℃における
    乾熱収縮率、およびMDEは2.25g/d応力時の
    伸度をそれぞれ表わす。)
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