JPH0210243B2 - - Google Patents

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JPH0210243B2
JPH0210243B2 JP57018021A JP1802182A JPH0210243B2 JP H0210243 B2 JPH0210243 B2 JP H0210243B2 JP 57018021 A JP57018021 A JP 57018021A JP 1802182 A JP1802182 A JP 1802182A JP H0210243 B2 JPH0210243 B2 JP H0210243B2
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JP
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fiber
strength
yarn
stretching
polyamide
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Kazuo Kurita
Hideaki Ishihara
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリアミド繊維に関し、特にゴム類等
の補強用として優れた強度及び耐疲労特性を有す
るポリアミド繊維に関するものである。 本発明で意図する繊維の原料たるポリアミドと
は、20℃、96%濃硫酸溶液中において重合体濃度
10mg/mlで測定した相対粘度が2.3以上、好まし
くは3.0以上のもので、例えばポリカプロラクタ
ム、ポリテトラメチレンアジパミド、ポリヘキサ
メチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセパカ
ミド、これらポリアミドの共重合体及び1,4−
シクロヘキサンビスメチルアミンと線状脂肪族ジ
カルボン酸との縮重合生成物を基材とするポリア
ミド類等が挙げられ、これらのポリアミド材料は
通常の溶融紡糸法によつて繊維化される。 本発明者等は上記の様なポリアミドの物性と構
造について種々研究を行なつたところ、次の様な
事実が確認された。即ち通常の紡糸延伸法によつ
て繊維化したポリアミド繊維の繊維断面内におけ
る複屈折率の分布は、ポリエチレンテレフタレー
ト繊維等に比べて小さいが、最外層と最内層の複
屈折率の差は、外層の方が高い傾向があり、切断
強度も高々10g/d程度しかない。又同様の方法
で繊維化した公知の熱可塑性ポリマー繊維の脱維
断面内の複屈折率は、一般に内層部から外層部へ
行くに従つて大きいという分布を有しており、紡
糸及び延伸工程における曵糸性や延伸性を阻害す
る要因となつている。 そこで紡糸・延伸技術について鋭意研究を行な
つたところ、次の様な知見を得た。即ち、延伸工
程で例えば糸条表層部を局部的に加熱しながら延
伸する等によつて伸長応力を糸条中心部に集中さ
せることができれば、延伸変形パターンが非常に
マイルドになり、到達最高延伸倍率を通常の延伸
法に比べて高めることができる。しかも従来の延
伸糸で指摘される様に、「糸条表層部に延伸応力
が集中して歪欠陥が生じ繊維強度が理論強度より
も大幅に低下する」という現象が抑制され、最終
的に繊維内微細構造をClarkらの提唱する超延伸
構造[参考文献:W.N.Taylor、Jr.、E.S.Clark、
Polym.Eng.Scl.、8、518(1978)]に近づけるこ
とが可能になり、従来の産業資材用高強力繊維に
比べて卓越した引張強度及び波断強度を有するポ
リアミド繊維を得ることが可能になる。本発明は
上記の様な知見を基に更に研究を進めた結果完成
されたものであり、その構成は、繊維自身の相対
粘度(96%濃硫酸水溶を溶媒とし、重合体濃度10
mg/ml、温度20℃で測定した値:以下同じ)が
2.3以上であるポリアミドを溶融紡糸することに
より得られる末延伸糸を、少なくとも2段階以上
の連続した延伸熱処理工程に付して延伸するに際
し、最後段の延伸工程で温度勾配を賦与した非接
触式ヒータを用いることにより、繊維断面内にお
ける複屈折率が下記[1]式を満足し、 ΔnA−ΔnB<0 ……[1] 但し ΔnA:r/R=0.9の位置における繊維の複屈折
率 ΔnB:r/R=0.0の位置における繊維の複屈折率 R:繊維断面内の中心軸からの距離 r:繊維断面内の中心軸からの距離 且つ切断強度を12g/d以上、小角X線回折に
よる繊維長周期を110Å以上、単繊維を35デニー
ル以下、としてなるところに要旨が存在する。 本発明のポリアミド繊維は、通常の熱可塑性ポ
リマー繊維に比べて繊維断面内の複屈折率の分布
が逆転しており、繊維外層部分よりも内層部分の
方が複屈折率が高いという特異な複屈折率分布を
有している。また繊維長周期が110Å以上であつ
て通常の高強力ポリアミド繊維に比べて著しく長
く、しかも最も重要な実用性能とも言うべき繊維
の切断強度DTは12g/d以上と、従来の高強力
ポリアミド繊維(切断強度は高々10g/d程度)
に比べて著しく改善されている。またこのポリア
ミド繊維は、複屈折率Δn(30℃、80%R.H.で24時
間経過後の測定値:以下同じ)が50×10-3以上
(より好ましくは55×10-3以上)、比重が1.140以
上と、十分延伸熱処理された物性値を示すほか、
乾熱収縮率も15%以下の小さい値を示す。 以上のことから、本発明の高強力ポリアミド繊
維は、従来より存在している高強力ポリアミド繊
維と比較すると、全く新規な微細構造を有してい
るものと言える。特にポリマーの相対粘度は極端
に高くする必要がなく、2.3以上(好ましくは3.0
以上)であれば十分である。勿論、ポリマーの相
対粘度は高い方が好ましいが、微細構造的に改良
されたものである点に本発明のポリアミド繊維最
大の特徴がある。 ポリアミドは古くから知られたポリマーであ
り、その繊維は衣料用及び工業用繊維として広範
囲に使用されているが、その大きな用途の一つに
タイヤコードを中心とするゴム補強材があげられ
る。かかるゴム補強用ポリアミド繊維を製造する
方法として、多段延伸する方法(特公昭35−5113
号)、ポリマー重合度の大きいものを使用する方
法(特公昭45−26672号、特公昭48−12085号、特
公昭51−2528号、特公昭48−8936号)等が提案さ
れている。しかしながら、従来到達しているポリ
アミド繊維の切断強度は、高々10g/d前後に過
ぎない。これは、本発明ポリアミド繊維の様に特
異な微細構造を有していないことによるものと考
えられる。 またUSP4009511号には、単糸デニールが1000
デニールという太デニールモノフイラメントの延
伸方法として、第1段延伸部に高圧蒸気を用いる
ことにより糸条表層部の配向度を低下せしめるこ
とにより変形を容易にすることが記述されてい
る。しかしながらこの方法にしても本発明で意図
している切断強度にははるかに及ばない低強度の
ものしか得られていない。 これは、繊維断面内の配向度分布だけを本発明
と同じようにするために、糸直径が極度に太い糸
条の内外層部の熱伝達の差を利用するだけでは本
発明の微細構造及び力学特性を発現できないこと
を示している。 前述の如き特異な微細構造は、主としてポリカ
プロアミド又は、ポリヘキサメチレンアジパミド
からなるポリアミドを用いた場合に顕著に揮発さ
れる。中でもポリカプロアミドを75重量%以上含
有するポリアミドは最適である。これはポリカプ
ロアミドが他のポリアミドに比較して融点が低
く、糸条中心部に延伸応力集中を発現させる為の
糸条表層部の局部加熱が容易であることに依るも
のである。 本発明繊維の単繊維デニールは35d以下でなけ
ればならず、単繊維デニールが大きくなると、糸
条内層部分に均一な延伸応力集中を発現させるこ
とが困難となり、逆に延伸性を阻害する要因とな
る。このことは前記USP4009511号で高強度のも
のが得られていないことからも明らかである。一
般的なポリアミド繊維の初期弾性率は高々40g/
dであるが、本発明の高強度ポリアミド繊維は、
通常40g/d程度以上(より好ましくは50g/d
程度以上)の高い初期弾性率を示す。またポリア
ミド繊維の場合、延伸熱履歴のメジヤーである昇
温熱応力ピーク温度が200℃未満では、繊維断面
内の複屈折率の特異な分布を発現させることが困
難であるが、本発明のポリアミド繊維の該ピーク
温度は200℃以上(より好ましくは210℃以上)を
示し、特異な複屈折率分布を発現する為の伏線と
なつている。 産業資材用高強力繊維、特にタイヤコードを中
心とするゴム補強材として用いる場合、高温での
力学性能が実用性能上、最も重要な要素の一つと
なるが、高温での力学性能評価はかなり困難であ
り、実際に試験を行つても測定前にポリマーが劣
化する等のトラブルが起こりやすく測定精度、再
現性に問題がある。そこで本発明者らは、繊維の
高温での力学的特性を代表するメジヤーとして動
的粘弾性の温度依存性、力学温度分散特性を
110c/sの正弦歪を与えた状態で評価してみたと
ころ、次の様な結果が得られた。即ち、損失正接
(Tanδ)が最大となる温度(Tα)は、通常のポ
リカプロアミド繊維であれば高々100℃であるが、
本発明のポリカプロアミド繊維は該温度(Tα)
が110℃以上、製造条件によつては115℃以上とい
う高い値を示す。(Tα)は非晶部分のポリマーの
剛直性を示すものであり、Tαが高い方が、高温
における力学特性の低下度合いが小さい。又本発
明のポリアミド繊維は、高温での力学特性の他の
メジヤーである動的損失弾性率(E)の極大値が2.5
×109dyne/cm2以上であり、通常の高強力ポリカ
プロアミド糸が高々2.0×109dyne/cm2に比較して
非常に高い値をもつており、高温における力学特
性が従来の高強力ポリアミド繊維に比べて著しく
優れていることが明らかである。この特性は、タ
イヤの軽量化に非常に効果の大きなものである。
又、ポリカプロアミド含量が、75重量%以上を占
める様な原料を使用すると、微細構造的に(200)
面の結晶サイズが、55Å以上に成長したものが得
られる。これは、微細構造的に主鎖の方向に十分
配向結晶化が進行していることを示すものであ
り、繊維長周期が長くなることと共に、切断強度
向上に重要な役割をはたすものである。 次に本発明にいう繊維断面内での複屈折率分布
を更に具体的に説明すると、 ΔnA−ΔnB<0 ……[1] 好ましくは ΔnA−ΔnB≦−1.0×10-3 ……[2] [但しΔnA、ΔnBは前述の通り] のものが選択される。[1]、[2]式において
ΔnAは糸条外層部のΔn、ΔnBは糸条内層部のΔn
を代表するものであり、本発明のポリアミド繊維
は、糸条外層部の方が内層部よりもΔnが小さい
という非常に特異な繊維構造を有するものであ
る。 次に上記の様な特性を有するポリアミド繊維を
得ることのできる製造法について説明する。本発
明ポリアミド繊維の製造に当つては紡糸延伸工
程、特に延伸工程が重要である。即ち、例えば
RV≧2.5のポリアミドを溶融紡糸して、得た複屈
折率0.002〜0.035の未延伸糸を紡糸に連続して又
は一旦巻取つた後延伸する際に、未延伸糸第1供
給ローラと100℃以下に維持された未延伸糸第2
供給ローラとの間において、1.10倍以下の予備伸
長を与え、次いで未延伸糸第2供給ローラと第1
延伸ローラとの間において全延伸倍率の40%以上
の第1段延伸を行うのがよく、必要に応じて未延
伸糸供給第2ローラと第1延伸ローラとの間に高
温加圧蒸気噴出ノズルを設け、ノズル温度を200
℃以上にして高温蒸気を噴出させ、高温加圧蒸気
噴出ノズル付近に延伸点を固定させる。更に第2
段延伸を行う際に、第1延伸ローラと第2延伸ロ
ーラとの間に設けられた雰囲気温度170〜350℃の
スリツトヒータ(糸条走行路としてスリツトを設
けた加熱装置で、該スリツト中に非接触状態で糸
条を走行させながら加熱するもの:雰囲気温度と
は該スリツト内の温度を言う)中を糸条が0.8sec
以上滞在できる様に通過せしめ、しかる後、第2
延伸ローラに共する。その際、スリツトヒーター
中に温度勾配を設け、糸条入口の雰囲気温度を
160℃以上、出口雰囲気温度を350℃以下とし、且
つ170〜350℃の雰囲気に糸条が0.3sec以上滞在で
きる様に糸条を通過せしめることが好ましい。
又、2段延伸終了後、一旦巻取ることなく連続的
に、あるいは一旦巻取つた後に、260〜150℃で10
%以下のリラツクス処理を行うことにより、寸法
安定性を更に向上させることも可能である。 尚USP3091015号には、延伸工程において接触
型ヒータで温度勾配を賦与しつつ、延伸する方法
が開示されている。しかしながら接触型ヒーター
では本発明で意図しているような高物性を実現で
きないことは、USP3091015号に示されている実
施例からも明らかである。 一方非接触型ヒーターは、糸条に損傷を与えな
いという点では高物性実現に有効であると考えら
れるが、それにも拘らず実用に供されていなかつ
た。これは熱効率という点で非接触型ヒーターは
接触ヒーターに劣つているためであるが、本発明
においては、種々検討の結果、特定の熱処理時間
で、特定の温度勾配と糸条の直径を規定すること
により、切断強度12g/d以上という高物性を有
するポリアミド繊維を実現し得たものである。 本発明の繊維は、ゴム等の補強用に供するとき
は、通常マルチフイラメントの形態で用いられる
が、本発明の繊維の用途は格別制限されるもので
はなく、従つて繊維の形態も、ロービングヤー
ン、スフ、チヨツブドストランド等であつても良
い。本発明の繊維は、タイヤコード、特に高重量
車輛用のラジアル構造タイヤに於けるカーカスコ
ードならびにその他のVベルト、平ベルト、歯付
ベルト等の補強コード等のゴム類の補強コードに
好適に用いられる。もちろん本発明の用途は上記
に限られるものではなく、従来のポリアミド繊維
と全く同様に用いられる。以下に本発明の繊維の
構造の特定や物性の測定に用いられる主なパラメ
ータの測定法について述べる。 <相対粘度の測定法> 96.3±0.1重量%試薬特級濃硫酸中に重合体濃
度が10mg/mlになるように試料を溶解させてサン
プル溶液を調整し、20℃±0.05℃の温度で水落下
秒数6〜7秒のオストワルド粘度計を用い、溶液
相対粘度を測定する。測定に際し、同一の粘度計
を用い、サンプル溶液を調整した時と同じ硫酸20
mlの落下時間T0(秒)と、サンプル溶液20mlの落
下時間T1(秒)の比より、相対粘度RVを下記の
式を用いて算出する。 RV=T1/T0…… [3] <複屈折率(Δn)の測定法> ニコン偏光顕微鏡SOH型ライツ社ペレツクコ
ンペンセーターを用い、光源としてはスペクトル
光源用起動装置(東芝SLS−3−B型)を用いた
(Na光源)。5〜6mm長の繊維軸に対し45度の角
度に切断した試料を、切断面を上にして、スライ
ドグラス上に載せる。試料スライドグラスを回転
載物台にのせ、試料が偏光子に対して45度になる
様、回転載物台を回転させて調節し、アナライザ
ーを挿入し暗視界とした後、コンペンセーターを
30にして縞数を数える(n個)。コンペンセータ
ーを右ネジ方向にまわして試料が最初に一番暗く
なる点のコンペンセーターの目盛a、コンペンセ
ーターを左ネジ方向にまわして試料が最初に一番
暗くなる点のコンペンセーターの目盛bを測定し
た後(いずれも1/10目盛まで読む)、コンペンセ
ーターを30にもどしてアナライザーをはずし、試
料の直径dを測定し、下記の式にもとずき複屈折
率(Δn)を算出する。(測定数20個の平均値)。 Δn=刀/d(刀:レターデーシヨン、=nλ0 +ε) ……[4] λ0=589.3mμ ε:ライツ社のコンペンセーターの説明書のC/
10000とiより求める i=(a−b)(:コンペンセーターの読みの差) <繊維断面内のΔn分布の測定法> 透過定量型干渉顕微鏡を使用して得られる中心
屈折率(n⊥、0、n、0)及び外層屈折率
(n⊥、0.9、n、0.9)の値によつて、本発明
の繊維の特異な分子配向が明らかとなり、本発明
の繊維の優れた強度との関連を示すことができ
る。透過定量型干渉顕微鏡(例えば東独カールツ
アイスイエナ社製干渉顕微鏡インターフアコ)を
使用して得られる干渉縞法によつて、繊維の側面
から観察した平均屈折率の分布を測定することが
できる。この方法は円形断面を有する繊維に適用
することができる。繊維の屈折率は、繊維軸の平
行方向に振動している偏光に対する屈折率(n
)と繊維軸の垂直方向に振動している偏光に対
する屈折率(n⊥)によつて特徴づけられる。こ
こに説明する測定は全て光源としてキセノンラン
プを用い、偏光下、干渉フイルター波長544mμ
の緑色光線を使用して得られた屈折率(nおよ
びn⊥)を用いて実施される。以下n測定及び
nより求められるn、0とn、0.9につい
て詳細に説明するが、n⊥、(n⊥、0およびn
⊥、0.9)についても同様に測定できる。試験さ
れる繊維は光学的にフラツトなスライドグラス及
びカバーグラスを使用し、0.2〜1波長の範囲内
の干渉縞のずれを与える屈折率(nE)をもつ繊維
に対して不活性の封入剤中に浸漬する。封入剤の
屈折率(nE)は緑色光線(波長λ=544mμ)を
光源としてアツペの屈折計を用いて測定した20℃
における値である。この封入剤はたとえば流動パ
ラフインとα−ブロムナフタリンの混合液より
1.48〜1.65の屈折率を有するものが調整できる。
この封入剤中に1本の繊維を浸漬する。この干渉
縞のパターンを写真撮影し、1000倍〜2000倍に拡
大して解析する。第1図に略示した如く維の封入
剤の屈析率をnE、繊維のS′−S″間の平均屈折率を
n、S′−S″間の厚みをt、使用光線の波長を
λ、バツクグランドの平行干渉縞の間隔(1λに
相当)をDn、繊維による干渉縞のずれをdnとす
ると、光路差Lは L=dn/Dnλ=(n−nE)t で表される。試料の屈折率をnSとすると、封入液
の屈折率n1およびn2は、nS<n1 nS>n2 の2種のものを用いて第1図に示すような干渉縞
のパターンを評価し、L1、L2、n1、n2と計算す
る。 L1=d1/D1 λ=(n−n1)t L2=d2/D2 λ=(n−n2)t n=L1 n2−L2 n1/L1−L2 ……[5] 従つて[5]式にもとづいて繊維の中心から外
周までの各位置での光路差から、各位置の繊維の
平均屈折率(n)の分布を求めることができ
る。厚みtは得られる繊維が円型断面と仮定して
計算によつて求めることができる。しかしながら
製造条件の変動や製造後のアクシデントによつ
て、円形断面になつていない場合も考えられる。
このような不都合を除くため、測定する箇所は繊
維軸を対称軸として干渉縞のずれが左右対称にな
つている部分を使用することが適当である。測定
は繊維の半径をRとすると0〜0.9Rの間を0.1R
の間隔で行ない、各位置の平均の屈折率を求める
ことがどきる。同様にしてn⊥の分布も求められ
るので複屈折率分布は Δn(r/R)=n、r/R−n⊥、r/R
……[6] より求められる。Δn(r/R)は少なくとも3本
のフイラメント、好適には5〜10本のフイラメン
トについて測定したものを平均して得られる。 <繊維の強伸度特性の測定法> 東洋ボールドウイン社製テンシロンを用い、試
料長(ゲージ長)100mm、伸長速度=100%/分、
記録速度500mm/分、初荷重1/80g/dの条件
で単繊維のS−S曲線を測定し切断強度(g/
d)、切断伸度(%)、初期弾性率(g/d)を算
出した。初期弾性率は、S−S曲線の原点付近の
最大勾配より算出した。各特性値の算出に関し、
少なくとも5本のフイラメント、好適には10〜20
本のフイラメントについて測定したものを平均し
て得られる。 <小角X線回析による繊維長周期の測定法> 小角X線散乱パターンの測定は、例えば理学電
機社製X線発生装置(RU−3H型)を用いて行な
う。測定には管電圧45KV、管電流70mA、銅対
陰極、ニツケルフイルターで単色化しCuKα(λx
=1.5418Å)を使用する。サンプルホルダーに繊
維試料を単糸どうしが互いに平行になるように取
り付ける。試料の厚さは0.5〜1.0mm位になるよう
にするのが適当である。この平行に配列した繊維
の繊維軸に垂直にX線を入射させ理学電機社製
PSPC(Position Sensitive Proportional
Counter)システムを用いて測定する。本システ
ムの概要は、例えば[Polmer Journal、vol.13、
501(1981)]に詳しく紹介されている。 測定条件は0.3mm〓×0.2mm〓中ピンホールコリメ
ータを用い、 試料とプローブ間距離: 400mm MCA(マルチチヤンネルアナライザー)測定チヤ
ンネル数: 256 測定時間: 600秒 とした。データの処理は、測定散乱強度から空気
散乱強度を引いたものを移動平均処理により求
め、その強度最大位置を読みとることにより、長
周期小角散乱角度2αから、下記[7]式に従い、
繊維長周期dを算出する[第2図A,B参照:図
中1は試料、2はPSPCプローブ、3はポジシヨ
ン・アナライザー、4はMCA、5は表示部、6
はマイクロコンピユータを夫々示す]。 d=λx/2sinα ……[7] λx=1.5418Å ……[8] 移動平均処理は、次式に従つて算出する。 I(S)N=i=N+Ki=N-K I(S)i/2K+1 〔ただし上記式中、1(S)N及び1(S)iは、
それぞれチヤンネルナンバーN及びiの測定散乱
度(空気散乱強度を差し引いた強度)、 Kは移動平均の採用点数(ここではK=7)N
−K>0、N+K≦256〕 <見掛けの結晶サイズ:ACS> 広角X線回折図における赤道回折曲線の(200)
面の回折強度半価巾よりScherrerの式を用いて算
出[詳細には丸善株式会社発行「X線結晶学」に
(仁田勇監修)上巻第140頁参照]。 Scherrerの式とは、次式で表わされる。 〔ただし上記式中、λはX線の波長(1.5418Å)、
Bは半価巾(rad)、αは補正角(6.98×
10-3rad)、θは回折角(度)を示す。〕 本発明の実施例において用いたX線は、管電圧
45KV、管電流70mA、銅対陰極、Niフイルタ
ー、波長1.5418Åであり、デイフラクトメーター
として理学電機社製のSG−7型ゴニオメーター、
X線発生装置としてローターフレツクスRU−3H
型を使用した。 <力学温度分布> 東洋測器社製Rheovibronを使用し、初糸長4
cm、昇温速度2℃/分、測定時の正弦周波数110
Hzの条件で測定し、損失正接Tanδ=E′/E″が最
大となる温度(Tα)を求める。 ただし上式中、E′は貯蔵弾性率(dyne/cm2)、
E″は損失弾性率(dyne/cm2)である。 [詳細は、Memoirs of Facutly of
Engineering Kyushu University、vol.28、41
(1968)参照] 複素弾性率Eは次式で算出される。 |E|=2.0×1/A・D×109×L/S ……[10] ただし A:Tanδ測定時のアンプリチユードフアクター
(Amplitude Factor)による係数(第1表参
照) D:Dynamic Force Dial値 L:塗料長(cm) S:試料断面積(cm2
【表】 損失弾性率E″はE″=|E|sinδ ……[11] より算出される。 <単糸デニール> JIS−L1078(1977)に従つて測定。 <乾熱収縮率> 160℃でJIS−L1078(1977)に従つて測定。 <比重> トルエンと四塩化炭素によりなる密度勾配管を
作成し、30℃±0.1℃に調温された密度勾配管中
に十分に脱泡した試料を入れ、5時間放置後の密
度勾配管中の試料位置を、密度勾配管の目盛りで
読みとつた値を、標準ガラスフロートによる密度
勾配管目盛〜比重キヤリプレイシヨングラフから
比重値に換算する。n=4で測定。比重値は原則
として少数点以下4桁まで読む。 <定長昇温熱応力ピーク温度> 試長4.5cm、昇温速度20℃/分、初荷重0.05
g/dの条件で、密度より溶断温度までの熱収縮
応力を測定し、熱応力が最大となる温度を求め
る。 [詳細にはTextile Reaearch Jounrnal、
vol.47、732(1977)参照。] 以下実施例を挙げて本発明の構成及び作用効果
を具体的に説明する。尚実験例中「部」及び
「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」
を示す。 実験例 1 第2表に示す相対粘度のポリカプロアミドを原
料とし、同表に示す条件で紡糸を行い、同表に示
す複屈折率の未延伸糸を得た。 紡糸に当つては、未延伸糸引取り前に適量の紡
糸油剤を糸条表面に付着させた。得られた未延伸
糸を第3表に示す条件で延伸し第4表に示す糸質
の延伸糸を得た。第4表中に比較例2として市販
のタイヤコード用ポリカプロアミド繊維の糸質を
併記する。
【表】
【表】
【表】
【表】 実験例 2 前記実施例1および比較例2の延伸糸を別々に
合糸し、それぞれ850デニールのマルチフイラメ
ントヤーンを得た。 得られたヤーンに47T/10cmの下撚りをかけ、
更にこのヤーンを2本合糸し、もとの撚方向とは
反対の方向に47T/10cmの上撚りをかけて生コー
ドを製造した。こうして得た生コードを、レゾル
シン、ホルマリン、ラテツクス液よりなるナイロ
ン6用デイツプ液中に浸漬し、次いで120℃で2
分間、1.5%のストレツチの下に熱風乾燥した。
引き続いてホツトストレツチゾーンに導入し、
200℃の加熱空気中で36秒間、8.5%ホツトストレ
ツチした後、更に定長下200℃の加熱空気中で36
秒間熱処理を行つた、デイツプコードを製造し
た。 得られた生コード及びデイツプコードの特性は
第5表に示す通りであり、実施例1の延伸糸を用
いて得たデイツプコードは、比較例2の延伸を用
いて得たデイツプコードに比べて、著しく強力が
向上しており、寸法安定性のメジヤーである沸水
収縮率もそれほど大きくなつていない。
【表】 また第3図は、上記実施例1および比較例2で
得た延伸糸を用いて得たヤーン(2本)、生コー
ド、デイツプコード並びに加硫後の各強力を比較
して示すグラフで、前3者の強力は第5表に示し
た値に基づいてプロツトされたものであり、加硫
後の強力は第5表のデイツプコードを160℃、170
℃及び180℃の各条件下で加硫し直ちに型外し後、
急激弛緩させた場合の強力低下状況を示す。 第3図からも明らかである様に本発明の延伸糸
を用いたものは、イタイヤコードとして最も重要
な基本特性の一つである高温加硫後の強力が比較
例ロに比べて非常に高く、これはΔnA−ΔnB<0
であるために比較例の如くΔnA−ΔnB>0である
通常の繊維に比べて、分子鎖の緊張度が高い割に
は収縮率がそれほど高くないことから、一般の高
強度低伸度ナイロン繊維のように高温加硫時の寸
法安定性が低下していないという効果が顕在化さ
れたものである。 比較例 3 相対粘度を3.30、紡糸温度を280℃、単孔吐出
量を1.57g/分、紡糸速度435m/分とした以外
は実験例1と全く同一に紡糸条件で紡糸し、
Δn:0.90×10-3の未延伸糸を得た。 引続いて80℃のローラで引き取り、該ローラと
100℃の第1延伸ローラとの間で200℃×75cmの水
蒸気処理筒を通しながら3.0倍の第1段延伸を行
ない、次いで150℃及び200℃の延伸ローラを使用
し第2、第3段延伸を全延伸倍率が5.40倍となる
よう、第2段を1.5倍、第3段を1.20倍で延伸し
た。 得られた延伸糸は強度10.4g/d、伸度20.7
%、初期弾性率41.5g/d、Δn:57.5×10-3
SG:1.140、SHD:11.3%、長周期95Å、
ACS200:50.1Å、ΔnA−ΔnB:3.7×10-3、熱応力
ピーク温度Tp:205℃、Tα:102℃、E″MAX
1.95×109dyne/cm2であつた。 比較例 4 非水系油剤を用いて、紡糸温度を275℃、紡糸
速度を350m/分とした以外は実施例1と全く同
一の紡糸条件で紡糸し、Δn:3.1×10-3の未延伸
糸を引き取つた。引続いて、1.025倍の予備伸長
を付与した後、50℃の第2ローラで加熱した後、
100℃の第1延伸ローラで3.45倍延伸した後、210
℃のスリツトヒーターで第2段延伸を施し、全延
伸倍率を5.20倍とした。 得られた延伸糸は、強度10.2g/d、DE:21.3
%、IS:38.1g/d、Δn:56.8×10-3、SG:
1.140、SHD:10.7%、LP:93Å、ACS:48.2
Å、ΔnA−ΔnB:2.0×10-3、Tp:207℃、Tα:
103℃、E″Max:1.93×109dyne/cm2であり、第2
段延伸部のスリツトヒーター部での加熱が不十分
なため、DTも低く、ΔnA−ΔnBも正となつてい
る。 比較例 5 相対粘度を3.8、紡糸温度を280℃、ノズル孔径
を0.45mmφ、孔長を0.90mmとした以外は実施例1
と全く同一の紡糸条件を採用して紡糸し、第1、
第2、第3、第4ローラを用い連続して、3段延
伸し5.4倍に延伸熱処理を行なつた。このとき第
3−第4ローラ間に200℃の接触型プレートヒー
ターを設置した。 更に第4−第5ローラ間で6.5Kg/cm2Gの高圧
飽和水蒸気処理を行い、2%の伸長処理を行つ
た。 得られた延伸糸の糸質は、強度:9.6g/d、
伸度19.1%、IS:46g/d、比重1.144、SHD:
10.0%、LP:91Å、ACS:55.1Å、ΔnA−ΔnB
0.6×10-3、Tp:208℃、Tα:104℃、E″MAX
1.95×109dyae/cm2であり、高強度およびΔnA
ΔnB<Oの要求特性が実現されていない。 比較例 6 比較例2の延伸糸を240℃のダウサム加熱によ
る高温空気中で6秒間、張力0.70g/dで1段熱
処理した。この時、糸の温度が210℃に保たれる
時間は3秒間である。この熱処理で得られたもの
の糸質は、強度:9.5Kg/d、DE:22.5%、IS:
38g/d、Δn:53.0×10-3、SG:1.148、SHD:
4.7%、LP:90Å、ACS:74.1Å、ΔnA−ΔnB
1.1×10-3、Tp:210℃、Tα:100℃、E″MAX
1.88×109dyn/cm2であり、強度も低く、構造的に
もLPが小さい。しかもΔnA−ΔnBが正であり、疲
労性能の改善は認められるものの、本発明のよう
に高タフネスを実現できていない。 尚、ASTM D789〜53T法による相対粘度で90
のものは、本発明の方法では、3−4の相対粘度
に該当する。 比較例 7 比較例3と全く同一の紡糸延伸条件で作成した
延伸糸を190℃で1.25秒間定長熱処理した後、255
℃の加熱エアーを0.3秒吹き付けながら25%伸長
した。 得られた延伸糸の糸質はDT:10.9g/d、
DE:18.3%、IS:43g/d、Δn:57.9×10-3
SG:1.145、SHD:10.8%、LP:99Å、ACS:
57.0Å、ΔnA−ΔnB:−1.5×10-3、Tp:209℃、
Tα:104℃、E″MAX:1.96×109dyn/cm2であり、
本発明で意図する強度レベルには到底及ばず、
LPも短かい。これらのことから、本発明の目的
を達成するためには温度勾配ヒーターによる延伸
が必要であることが明らかである。 比較例 8〜15 第6表に示す相対粘度のポリカプロアミドを使
用し、前記第2表に示す条件で紡糸した後、前記
第3表に示した延伸装置を用い第6表に併記する
条件で延伸を行ない、同じく第6表に示す物性の
ポリアミド繊維を得た。 但し、比較例14及び比較例15については、紡糸
時の引き取り速度をそれぞれ60m/分及び90m/
分とした。 また何れの比較例においても、延伸時の未延伸
糸第1供給ローラ、予備伸長及び未延伸糸第2供
給ローラに与えられる各条件は、実施例1と全く
同じとした。但し、1段延伸法を採用した比較例
9については、未延伸糸第2供給ローラを使用せ
ず、未延伸糸第1供給ローラと第1延伸ローラと
の間で1.05の予備伸長を与え、スリツトヒーター
1及び2により延伸した。又温度勾配を設けたヒ
ーターを用いない比較例10の場合は、スリツトヒ
ーター1のみを用いて延伸した。 2段延伸法を採用した各比較例における第1段
延伸条件は、前記第3表に示した実施例1の場合
と同じにした。最終延伸ヒーターを接触型とした
比較例11及び12については、何れもスリツトヒー
ターの内面(梨地仕上げ)に走行糸条が接触する
ようにヒーター位置を変更した。 第6表に示した延伸毛羽の評価は、延伸巻取ボ
ビン(1Kg巻)表面の目視判断で、毛羽がほとん
ど観察されないものを「少」、毛羽が3か所以上
観察されるものを「中」、全面に毛羽が観察され
るものを「大」とした。また後加工性能の評価
は、前記実験例2で採用した方法に準拠して、各
繊維を850デニールのマルチフイラメントヤーン
に合糸した後、実施例2と同様の撚糸及びデイツ
プ処理を施し、得られるデイツプコードを160℃
で加硫した後急激弛緩させたときの強力低下(強
力保持率)で評価した。
【表】 第6表より次の様に考えることができる。 比較例8は、原料として用いたポリアミドの相
対粘度が2.3未満である比較例であり、加硫後の
強力低下が著しく、たとえ原糸状能における強度
が高くとも実用性に欠ける。 比較例9は、延伸を1段で行なつた場合の比較
例であり、本発明の実施例で得たものに比べて切
断強度が極端に低く、且つ繊維長周期も不足して
おり、延伸が不十分であることが分かる。 比較例10は、最終段延伸ヒーターに温度勾配を
設けなかつた場合の比較例であり、結果的に全延
伸倍率が不足することとなつて、切断強度および
繊維長周期を目標レベルまで高めることができな
い。 比較例11、12は、何れも最終段延伸ヒーターを
接触型とした比較例であり、比較例11では「ΔnA
−ΔnB<0」の要求を満たす繊維を得ることがで
きず、しかもヒーター面との摩擦による物性低下
が認められ、切断強度、繊維長周期共に本発明の
規定要件から外れている。また比較例12ではヒー
ター面への接触により繊維が融着溶断し、連続操
業自体が極めて困難であつた。 比較例13は、全延伸倍率を低く抑えたもので、
強度及び繊維長周期が本発明の要件を満たしてお
らず、しかも本発明のポリアミド繊維に比べると
160℃加硫後の強力の絶対値も低く、この程度の
強力では、たとえばバイアスタイヤ毛タイヤコー
ドのレスプライ化やレスデニール化を図るには不
十分である。 比較例14は、単糸デニールが規定要件を外れる
比較例であり、切断強度や縦維長周期の値も低い
が、特に160℃加硫後の強力保持率が低く、実用
性に欠ける。 比較例15は、延伸毛羽の増大を無視して全延伸
倍率をぎりぎりまで高め、繊維長周期を113Åま
で長くしたものであるが、それにもかかわらず、
切断強度は低く且つΔnA−ΔnBの値も正となり、
後加工後の強力保持率は極端に低い。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは本発明の繊維を干渉顕微鏡で横方向
から観察したときに見られる干渉縞を示す模式
図、同B図は繊維断面の模式図、第2図Aは
PSPCシステムによる小角X線回折測定における
試料及びフイルム面等の配置を示す模式図、同B
は本発明繊維の小角X線回折パターンを示す模式
図、第3図は本発明の実施例および比較例で得た
延伸糸よりなるヤーン、生コードデイツプコード
および加硫後の各強力と対比して示すグラフであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維自身の相対粘度(96%濃硫酸水溶液を用
    い、重合体濃度10mg/ml、温度20℃で測定した
    値)が2.3以上であるポリアミドを溶融紡糸する
    ことにより得られる未延伸糸を、少なくとも2段
    階以上の連続した延伸熱処理工程に付して延伸す
    るに際し、最後段の延伸工程で温度勾配を賦与し
    た非接触式ヒータを用いることにより繊維断面内
    における複屈折率が下記[1]式を満足し、 ΔnA−ΔnB<0 [1] 但し ΔnA:r/R=0.9の位置における繊維の複屈折
    率 ΔnB:r/R=0.0の位置における繊維の複屈折率 R:繊維断面の半径 r:繊維断面の中心軸からの距離 且つ切断強度を12g/d以上、小角X線回折に
    よる繊維長周期を110Å以上、単繊維を35デニー
    ル以下、としてなることを特徴とする優れた強度
    を有するポリアミド繊維。
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