JPH0345061Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本考案は、窓に取付けるウインド型ルームエア
コンデイシヨナ（以下、エアコンと称す）等の空
気調和機に関する。

＜従来技術＞ 従来のエアコンは、第５図の横断平面図に示す
如く、室内側熱交換装置１と、室外側熱交換装置
２とをそれぞれ空気調和機本体Ａの室内側前面３
と室外側前面４に設置し、前面３には室内側空気
の取入口５ａと吹出口６ａ、後面４には室外側空
気の取入口５ｂと吹出口６ｂとが設けられ、これ
らの流路をケーシング７で分離している。なお図
中８は、ケーシング７の延長線上に配されたダン
パである。

したがつてエアコン全体の構造が複雑となると
ともに、熱交換装置が大きく分離していたり、ダ
ンパ８を必要とするので高価であつた。

＜目的＞ 本考案は、上記欠点に鑑み、構造の簡素化およ
びコストの低減を図り得るとともに、室内気取入
口および吐出口が側面および前面のごとく、互い
に離間するので吐出後に空気の一部がすぐに本体
に取入れられることがほとんどなく冷暖房性能の
向上を図り得、不使用時には窓が閉められる空気
調和機の提供を目的とする。

＜実施例＞ 以下、本考案空気調和機の実施例を第１図およ
び第４図に基づいて説明する。なお第１図は本考
案の実施例を示す空気調和機の本体内部を透視し
た斜視図、第２図は同じくその冷房運転時の使用
状態を示す概略平面図、第３図は同じくその収納
状態を示す概略平面図、第４図は同じくその吸気
や排気時の使用状態を示す概略平面図である。そ
して、図示の如く本考案は、空気調和機本体１０
が主軸１１を介して取付枠Ｆに揺動自在に設けら
れ、該本体１０の内部を室内側空間１２Ａと室外
側空間１２Ｂとに二分する縦長板状の熱交換フイ
ンを有する熱交換装置１３が設けられ、前記室内
側空間１２Ａに室内側送風フアン１４Ａが設けら
れ、前記室外側空間１２Ｂに室外側送風フアン１
４Ｂが設けられ、前記室内側送風フアン１４Ａと
室外側送風フアン１４Ｂとは熱交換装置１３を挾
んで互いに異なる側に配され、前記本体１０の両
側面１５，１６に取入口１７Ａ，１７Ｂが形成さ
れ、前記本体１０の室内側前面３および室外側前
面４に吐出口１８Ａ，１８Ｂが形成され、前記熱
交換装置１３は第一交換器としての凝縮器１９の
熱交換フインＮ１と第二交換器としての蒸発器２
０の熱交換フインＮ２とが連続または近接して上
下方向に並設されたものである。

前記本体１０の室内側前面３と室外側前面４と
は平行に形成され、該本体１０の天面２１および
底面２２の板面に前記主軸１１が形成され、該主
軸１１は前記室外側前面４の側に偏心して形成さ
れ、前記両側面１５，１６は前記主軸１１を中心
とする円弧状に形成されている。

前記熱交換装置１３は前記本体１０の内部を対
角線状に区画するとともに、該熱交換装置１３の
上半分が前記蒸発器２０とされ、下半分が前記凝
縮器１９とされ、該蒸発器２０と凝縮器１９との
間にキヤピラリチユーブが接続されている。

前記室内側送風フアン１４Ａは前記室内側空間
１２Ａの上部に縦軸を介して枢支され、前記室外
側送風フアン１４Ｂは前記室外側空間１２Ｂの下
部に縦軸を介して枢支される。

なお、図中２３，２４は蒸発器側の空気を案内
する断熱材製ケーシング、および凝縮器側の空気
を案内する断熱材製ケーシング、２５は前記室内
側空間１２Ａの下部に配された冷媒圧縮吐出用の
圧縮機、２６は電気部品を内装した電装部、Ｆは
前記本体１０を支持するための本体外周に沿つた
前後面開放形状の本体取付枠で、該取付枠Ｆの後
面は、前記本体１０の室外側前面と同一面とされ
る。

次に作用を説明すると、例えば、本考案におけ
る空気調和機を冷房サイクルで使用する場合、第
２図のごとく、主軸１１を中心に本体１０を反時
計方向に揺動し、本体１０の右側の側面１５が室
外へ、本体１０の左側の側面１６が室内へ来るよ
うにして行なう。

そして冷房サイクルの場合、圧縮機２５によつ
て吐出された冷媒が凝縮器１９を通つて蒸発器２
０に至る。このとき、図中、矢印Ｒ１のごとく室
内側送風フアン１４Ａおよび室外側送風フアン１
４Ｂは互いにずれて配されているので、室内側送
風フイン１４Ａによつて本体１０の左側の側面１
６に形成された取入口１７Ｂから吸込まれた空気
は、いつたん蒸発器２０を通過して本体１０の室
内側の前面に形成された吐出口１８Ａから冷気と
なつて室内に排出される。

また、図中、矢印Ｒ２のごとく室外側送風フイ
ン１４Ｂによつて本体１０の右側の側面１５に形
成された取入口１７Ａから吸込まれた室外空気
は、いつたん凝縮器１９を通過して本体１０の室
内側の後面に形成された吐出口１８Ｂから温風と
なつて室外へ排出される。そして、この際の空気
の流れはケーシング２３，２４によつて円滑に行
なわれる。

そして、冷房サイクルにおいては、蒸発器２０
で除湿されたドレン水は、そのまま下部の凝縮器
１９に流下し、凝縮器１９を冷却して凝縮効率を
向上させるとともに、ドレン水を蒸発させて排出
空気とともに室外に排出することにより、めんど
うなドレン水の処理の必要がない。

また、冷媒を循環させない換気、すなわち吸気
および排気時には第４図のごとく、主軸１１を中
心として本体１０を時計方向に回転させ、本体１
０の右側の側面１５が室内に、左側面１６が室外
にあるようにする。この時は、図中、矢印Ｒ３，
Ｒ４のごとく室外側送風フアン１４Ｂが室内空気
を室外へ排出し、室内側送風フアン１４Ａが室外
空気を室内へと排出する。これにより、同時に吸
気および排気の換気ができる。さらに、本体１０
を収納し、窓を閉める場合は第３図のごとく、本
体１０を揺動し、本体取付枠Ｆの後面と本体１０
の室外側前面４とを同一面とすることにより窓が
閉めることができる。

上記構成において、蒸発器２０と凝縮器１９と
は一体的なものであるので、空気調和機のコンパ
クト化ができる。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。

例えば、熱交換装置によつて本体の内部を二分
することについては対角線方向に区切らなくとも
よい。この場合、取入口は側面の前面になくても
よい。

また、本考案を暖房サイクルとして使用する場
合、蒸発器と凝縮器との機能が逆転するので、ド
レン水の処理が必要である。また、蒸発器の熱交
換フインと凝縮器の熱交換フインとは一体でも別
体でもよく、別体とした場合、蒸発器と凝縮器と
の間に本体内の空間を水平に二分する仕切板を設
けることにより、空気の流れを確実に案内するこ
とができる。

＜効果＞ 以上の説明から明らかな通り、本考案は、空気
調和機本体が主軸を介して取付枠に揺動自在に設
けられ、該本体の内部を室内側空間と室外側空間
とに二分する縦長板状の熱交換フインを有する熱
交換装置が設けられ、前記室内側空間に室内側送
風フアンが設けられ、前記室外側空間に室外側送
風フインが設けられ、前記室内側送風フアンと室
外側送風フアンとは熱交換装置を挾んで互いに異
なる側に配され、前記本体の両側面に取入口が形
成され、前記本体の室内側前面および室外側前面
に吐出口が形成されたことを特徴とする空気調和
機に関するものである。

したがつて、本考案によれば、板状の熱交換装
置が本体内を二分し、かつ熱交換装置は互いに連
続または近接する第一交換器および第二交換器か
ら構成されたものなので構造の簡素化およびコス
トの低減を図り得るとともに、室内気取入口およ
び吐出口が側面および前面のごとく、互いに離間
するので吐出後に空気の一部がすぐに本体に取入
れられることがほとんどなく冷暖房性能の向上を
図り得、不使用時には窓が閉められるといつた優
れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す空気調和機の本
体内部を透視した斜視図、第２図は同じくその冷
房運転時の使用状態を示す概略平面図、第３図は
同じくその収納状態を示す概略平面図、第４図は
同じくその吸気や排気時の使用状態を示す概略平
面図、第５図は従来例を示す空気調和機の横断平
面図、第６図は同じくその斜視図である。 １０……空気調和機本体、１１……主軸、１２
Ａ……室内側空間、１２Ｂ……室外側空間、１３
……熱交換装置、１４Ａ……室内側送風フイン、
１４Ｂ……室外側送風フイン、１５……右側の側
面、１６……左側の側面、１７Ａ，１７Ｂ……取
入口、１８Ａ，１８Ｂ……吐出口、１９……凝縮
器、２０……蒸発器、２１……天面、２２……底
面、２３，２４……ケーシング、２５……圧縮
機、２６……電装部、Ｆ……本体取付枠、Ｎ１…
…凝縮器の熱交換フイン、Ｎ２……蒸発器の熱交
換フイン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機本体が主軸を介して取付枠に揺動自
   在に設けられ、該本体の内部を室内側空間と室外
   側空間とに二分する縦長板状の熱交換フインを有
   する熱交換装置が設けられ、前記室内側空間に室
   内側送風フアンが設けられ、前記室外側空間に室
   外側送風フアンが設けられ、前記室内側送風フア
   ンと室外側送風フアンとは熱交換装置を挾んで互
   いに異なる側に配され、前記本体の両側面に取入
   口が形成され、前記本体の室内側前面および室外
   側前面に吐出口が形成されたことを特徴とする空
   気調和機。