JPS593286Y2 - クウキチヨウワキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、前面側を細幅とし冷凍サイクル部品を効率よ
く収納した縦長状のウィンド形空気調和機に関する。

横開き戸の開閉自由度を大きくとることか゛できるとこ
ろから、間口が狭い縦長状のウィンド形エアコンが多用
される傾向にある。

この種機器に備えられる蒸発器および凝縮器には通常フ
ィンチューブ形熱交換器が用いられている。

さらに詳述すればこの熱交換器は複数枚のフィンを垂直
方向に狭少の間隙を存して立設し、これらに熱交換パイ
プを水平方向に貫通し、かつ上下方向に蛇行してなる。

また蒸発器においては熱交換作用にともなってドレン水
が生成され順次フィンを流下してドレン受皿に集溜する
ようになっている。

したがって蒸発器はフィンが垂直方向であるがゆえに、
ドレン水が流下しやすく都合が良い。

しかしながら上記凝縮器においては、蒸発器のようにド
レン水が生成されることがない。

しかも凝縮器は蒸発器より大きな形状であり、熱交換パ
イプの曲成部分を形成するＵパイプの数が多くなる。

したがって縦長状のウィンド形空気調和機の本体背面に
凝縮器を組み込んだ場合、当然のことながら凝縮器も縦
長となるが、この凝縮器を上記蒸発器と同様にフィンを
垂直方向に配列し熱交換パイプを水平方向に挿通させる
と熱交換効率の悪い熱交換パイプの曲成部を形成するＵ
パイプの数が太くなり、その分凝縮器を縦方向に大形化
しなければならないとともにＵパイプのロー付工数が多
くなって手間がかかりコスト高になる不都合がある。

本考案は上記事情にもとづきなされたものでありその目
的とするところは熱交換効率を保持したままで凝縮器の
Ｕパイプの数を小とし、しかも空気調和機本体の前面幅
を細幅とし空気調和機本体内に冷凍サイクル部品を効率
よく収納した縦長形状のウィンド形空気調和機を提出し
ようとするものである。

以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

図中１は取付枠２に固定され間口が狭く、かつ縦長状に
形成されたウィンド形空気調和機本体である。

上記取付枠２は図示しない被空調室の窓に横開き式の開
閉戸３ａとともに組込まれるようになっている。

また上記本体１の前面下部には各種スイッチおよび制御
スイッチからなる操作盤４ａが設けられている。

さらに本体１内は第２図に示すように仕切壁４によって
上下方向に２分され、この上部に熱交換室５が、下部に
機械室６がそれぞれ設けられている。

上記熱交換室５に対向する本体１の前面壁１ａには吸込
ロアと吐出口８とが左右に並んで設けられ、第１図に示
すような鍔戸パネルで覆われている。

そしてこれらの間にその一端部が近接するようにして熱
交換室５に縦長状の蒸発器９が設けられている。

この蒸発器９は熱交換室５の奥行方向に対して斜めに傾
いて立設されたフィンチューブ形熱交換器からなる。

さらに詳述すれば、この蒸発器９は垂直方向に狭少の間
隙を有して設けられた複数枚のフィン１０ ａ・・・・
・・と、これらに熱交換パイプ１０ｂが水平方向に貫通
し、かつ上下方向に蛇行して構成されている。

一方機械室６は風向仕切板１１によって前後方向に区画
され、その背面側には後述する縦長状の凝縮器１２が、
かつ前面側には圧縮機１３がそれぞれ配設されている。

これら凝縮器１２と圧縮機１３および上記蒸発器９とは
冷媒管を介して冷凍サイクルを構成するように連通して
いる。

上記凝縮器１２は、狭少の間隙を存し、水平方向に積重
ねられた複数枚のフィン１３ａ・・・・・・と、これら
に直管部に垂直方向に貫通し、前記直管部を曲成部すな
わちＵパイプを介して接続して幅方向に蛇行する熱交換
パイプ１３ｂとからなる。

すなわちこの熱交換パイプ１３ｂの曲成部は蒸発器９の
ように両側面に突出せず上下端面から突出する。

したがって熱交換面積は蒸発器９より大きいにも係わら
ず、熱交換パイプ１３ｂの曲成部の数は少なくてすむ。

また凝縮器１２上端部近傍の上記仕切壁４には二軸モー
タ１４が固定されていて、この一方の回転軸１４ ａは
仕切壁４ａを貫通して熱交換室５に延出されている。

そしてこの回転軸１４ ａには熱交換室用ファンとして
の円筒形状の縦長状の第１の横流ファン１５が嵌着され
、これは蒸発器９の近傍に位置するとともにこの上下方
向長さと略同じ長さを有している。

また他方の回転軸１４ｂは機械室６下部に延長され、こ
れには機械室用ファンとしての円筒形状の縦長状の第２
の横流ファン１６が嵌着されている。

この第２の横流ファン１６は凝縮器１２の近傍に位置し
、かつこの上下方向長さと略同じ長さを有している。

また１７は回転軸１４ｂの軸受である。

一方上記背面壁１ｂには外気吸込口１８が設けられ一側
壁１Ｃには外気吐出口１９が設けられ図示しない鍔戸パ
ネルで覆われている。

そして上記風向仕切板１１と略平行に側壁１Ｃから第２
の横流ファン１６にかけて補助風向仕切板２０が設けら
れている。

したがって二軸モータ１４を回転駆動することにより、
第１．第２の横流ファン１５．１６が回転し、被空調室
内空気は吸込ロアから熱交換室５に導かれ、蒸発器９を
介して吐出口８から吐出されるようになっている。

また外気は外気吸込口１８から機械室６に導かれ、凝縮
器１２を介し風向仕切板１１と補助風向仕切板２０の間
に導かれ、外気吐出口１９から吐出されるようになって
いる。

しかして、操作盤４ａを操作して、冷凍サイクル運転を
行うとともに二軸モータ１４に通電することにより、室
内空気は蒸発器９と、外気は凝縮器１２とそれぞれ熱交
換し、被空調室に冷気を吐出してこの空気調和を行うこ
とができる。

以上説明したように本考案によれば、本体を上下方向に
仕切る仕切壁により、凝縮器が収納される機械室を蒸発
器が収納される熱交換室より大きくなるよう形成したか
ら蒸発器より大きな容積の凝縮器を効率よく収納するこ
とができる。

又縦長形状に形成された本体内に蒸発器、凝縮器、駆動
源を共用するモータによって回転される円筒形状の機械
室用ファン及び熱交換室用ファンを設けたから、幅方向
に影響を与えることなく垂直方向に熱交換器とファンの
大きさを延長でき前面幅を細幅とした縦長状のウィンド
型空気調和機を得ることができる。

その結果該ウィンド型空気調和機を窓枠に取り付けた場
合に窓の開閉寸法を大きくとることができる。

さらに本願考案は円筒形状のファンと水平方向にフィン
垂直方向にパイプを構成した凝縮器とを結合させたもの
であり、幅に影響を与えず垂直方向に凝縮器と円筒形状
のファンとを延長することができると共に凝縮器のパイ
プのリターン部を上下に位置するようにすることができ
、リターン部の数を減少させかつリターン部が左右に位
置するものと比較して凝縮器自体をコンパクト化するこ
とができる。

（リターン部はフィンを有する部分と比較して極端に熱
交換量が悪く、又リターン部の熱交換量を増加するため
リターン部に風を流そうとするリターン部はフィンを有
しないから抵抗が少なくリターン部に多くの風が流れ、
フィンを有する部分に流れる風が減少し熱交換器自体の
熱交換量が低下することから、通常リターン部を無視し
て熱交換面積は計算される。

しかしてリターン部が上下に位置した方が左右に位置す
るものと比較して幅を一定にした場合、長さ方向を短か
くすることができ、熱交換器自体コンパクト化すること
ができる。

）又機械室内に収納された凝縮器は、モータと機械室用
ファンとの高さに対応するように立設したからむだな空
間を残すことなく凝縮器を垂直方向に最大限設けること
ができ、しかも送風の悪いモータ付近にリターン部を位
置せしめることができ、リターン部に比較し熱交換率の
高いフィン部を円筒形状のファンと対向する位置に設け
ることができるから凝縮器のフィンを有する部分に風を
送ることができ凝縮器の熱交換量を増加させることがで
きる。

又圧縮機を凝縮器と離間して設けられ機械室内でかつ本
体前面側に収納したから、機械室用ファンの送風抵抗と
ならないと共に例えば圧縮機の重さを窓枠で支持するよ
うにすれば安定性のよいウィンド形空気調和機を得るこ
ともできる。

又モータは機械室内でかつ仕切壁に固定されているから
熱交換用ファンは仕切壁を介してモータの軸に取り付け
ればよく、熱交換室と機械室との熱ロスもほとんどない
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第１面は空
気調和機を取付けた状態の斜視図、第２図は同じく一部
切欠した斜視図、第３図は第２図ＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿
う横断面図。 １・・・・・・本体、４・・・・・・仕切壁、９・・・
・・・蒸発器、１２・・・・・・凝縮器、１３ａ・・・
・・・フィン、１３ｂ・・・・・・熱交換パイプ、１３
・・・・・・圧縮機、１５・・・・・・熱交換室用ファ
ン、１６・・・・・・機械室用ファン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縦長形状に形成された本体と、この本体を上下方向に機
   械室が熱交換室より大きくなるように仕切る仕切壁と、
   前記熱交換室内に収納された蒸発器と、前記本体の背面
   に位置し前記機械室内に収納され水平方向に狭少の間隙
   を存して積重ねた複数枚のフィンに熱交換パイプの直管
   部を垂直方向に貫通するとともに前記直管部をＵパイプ
   を介して接続し幅方向に蛇行する縦長形状の凝縮器と、
   この凝縮器と離間して設けられ前記機械室内でかつ前記
   本体前面側に収納された圧縮機と、前記凝縮器と前記蒸
   発器にそれぞれ送風すると共に垂直方向に設けられかつ
   駆動源を共用するように前記仕切壁に固定されたモータ
   によって回転される円筒形状の機械室用ファン及び熱交
   換室用ファンとからなり、前記機械室用ファンは前記凝
   縮器と前記圧縮機との間に設けられ、前記凝縮器は前記
   モータと前記機械室用ファンとの高さに対応するように
   立設していることを特徴とするウィンド形空気調和機。