JPH0344669Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、燃料液面上限規制管と消波板とを具
有する燃料タンクに関し、特に同燃料タンク内に
おける燃料液面上限規制管の担持装置に関する。

従来技術と問題点 従来の、この種燃料タンクは、タンク本体１が
第１図及び第２図に示すように、上部タンク１
ａ、と下部タンク１ｂとで構成され、このタンク
本体１内に組付けられた消波板２と、上記上部タ
ンク１ａの側面に固装されたパツチ４を介し上部
タンク側壁に取付けされた燃料液面上限規制管
（以下燃料規制管という）とを備え、上記燃料規
制管３の上記タンク本体１内における先端部分は
第１図に示すように上部タンク１ａの天板下面に
溶接５で直接固装するか、又は第２図Ａ及び第２
図Ｂに示すように、上部タンク１ａの天板下面に
溶接にて固装された取付金具６の取付部６ａで吊
設されていた。

上記従来例によればタンク本体１を構成する上
部タンク１ａの天板に溶接が行われる構造である
から、タンク本体は上記溶接の部分にピンホール
が生成され、燃料漏れを生ずる等の欠点があり、
更に上記溶接部の表面処理面のやけによる錆が発
生する欠点があり、極めて信頼性に欠けるもので
あつた。

考案の目的 本考案は、タンク本体に燃料規制管を溶接せず
に、同燃料規制管を消波板に非溶接にて担持さ
せ、従来の溶接に起因する欠点を解決した信頼性
に富む燃料タンクを提供するものである。

考案の構成 本考案は上記目的を達成する手段として燃料液
面上限規制管と消波板とを具有する燃料タンク内
において、上記燃料液面上限規制管を消波板に固
装したクリツプ片を介し、同消波板に担持させる
構成としたものである。

考案の実施例 本考案の実施例を一実施例として示した第３図
Ａ，Ｂ及び第４図につき説明する。

本考案の実施例の付号は上述した従来例の付号
と無関係に使用する。

１は燃料タンク本体を示し、このタンク本体１
は上部タンク１ａと下部タンク１ｂとで構成さ
れ、このタンク本体１内に組付けられた消波板１
２と、上部タンク１ａの側壁に固装されたパツチ
４を介し上部タンク側壁に取付けされた燃料液面
上限規制管（以下燃料規制管という）とを備えて
いる。

第３図Ａ，Ｂに示すように、消波板１２の上縁
から消波板１２の一部を延設して支持片２ａを形
成し、この支持片２ａの先端部を型に折曲して
押え片２ｂを形成し、上部クリツプ片２とする。
この上部クリツプ片２は消波板１２と別部品で形
成し、取付けても良い。又板材を型に折曲して
取付片１１ａと受片１１ｂとを有する下部クリツ
プ片１１を形成し、この下部クリツプ片１１を取
付片１１ａを以つて上部クリツプ片２の支持片２
ａに取付け、上部押え片２ｂの下位に上記燃料規
制管３を支持するのに適した間隔を有して受片１
１ｂを対設し、上下クリツプ片２，１１で燃料規
制管担持用の弾性を有するクリツプ片１３を構成
する。

而して、タンク本体の側壁からタンク本体内に
突出させた燃料規制管３の先端部分を上記クリツ
プ片１３の受片１１ｂと押え片２ｂとで弾力的に
挟持し、受片１１ｂで同燃料規制管３の先端部下
面を支承すると共に押え片２ｂで同先端部上面を
押え、接触保持により非溶接で担持する。

次に他の実施例とした示した第４図につき説明
する。

この実施例は消波板１２に板材を〓型に折曲し
て形成した弾性を有するクリツプ片１３を取付け
て消波板上縁から上方へ延ばし、このクリツプ片
１３の押え片１３ａと消波板１２の上縁１２ｃと
を上下に対向させ、この押え片１３ａと消波板１
２の上縁１２ｃとで上記燃料規制管３を弾性的に
挟持し、消波板上縁１２ｃで同燃料規制管３の先
端開口面を支承すると共に押え片１３ａで同先端
部上面を押え、接触保持により非溶接で担持す
る。

考案の効果 上述のように構成することにより、従来のタン
ク本体に対する燃料規制管の溶接は不要となり、
溶接に起因する欠点を解決することができる。

即ち、本考案によれば、燃料タンク内に組付け
られている消波板を担体として利用し、同消波板
に設けられたクリツプ片で燃料規制管を非溶接に
よつて担持する構成としたから、従来の溶接取付
けによるピンホールの生成を防止でき、加えて溶
接部の表面処理のやけによる錆の発生の問題を効
果的に一掃できる。

又本考案によれば消波板が燃料波動で振れを生
じることがあつてもクリツプ片で燃料規制管を弾
力的に挟持するようにしたから、上記挟持面にお
いて摺動が許容され、上記燃料波動による振れを
良好に吸収し、燃料規制管のタンク本体取付に対
し過負荷を及ぼすことがなくパツチ溶接部の疲労
を防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃料タンクにおける燃料規制管
の取付け構造を示す縦断面図、第２図Ａは従来の
燃料タンクにおける燃料規制管の他の取付け構造
を示す縦断面図、第２図Ｂは第２図ＡのＸ−Ｘ線
断面図であり、第３図Ａ，Ｂ及び第４図は本考案
の実施例図であつて、第３図Ａは燃料タンクにお
ける燃料規制管の取付け構造を示す縦断面図、第
３図Ｂは第３図ＡのＹ−Ｙ線断面図、第４図は燃
料規制管の取付け構造の他の実施例を示す斜視図
である。 １……タンク本体、２……上部クリツプ片、１
２……消波板、３……燃料規制管、１１……下部
クリツプ片、１３……クリツプ片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃料液面上限規制管と消波板とを具有する燃料
   タンクにおいて、該燃料液面上限規制管を上記消
   波板に固装したクリツプ片を介し、同消波板に担
   持する構成としたことを特徴とする燃料タンク。