JPH0344550Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は製図機用鉛筆芯装置の芯ケースに関す
る。

（従来の技術） 従来の鉛筆芯装置の一例として第５図の斜視図
のものがある。この装置は回動自在及び軸方向に
摺動自在に取付られた芯ケース１の外周の突堤２
に当接部材３を押しつけることにより回動位置が
拘束される。この当接部材３は水平移動機構４及
び垂直移動機構５により回動位置及び上下位置の
拘束が行われる。芯出し操作は回転盤６に巻きつ
けられた芯押し用のワイヤー７を芯ケース１の芯
収納孔８内に挿入して芯を押し出すものである。

次に芯ケースについて説明する。第６図示のよ
うに内面が円筒面で、外面には等間隔でかつ円筒
軸に平行に複数の突堤２が設けてあり、前記内面
と外面の中間に円周面に沿つてかつ前記突堤２と
等間隔に芯収納孔８が設けてある。この突堤２の
列を横切る形で円筒軸に垂直な面上に環状溝１９
で突堤２が切断されている。この環状溝１９は前
記当接部材４で芯ケース１を上下させるものであ
る。

（考案が解決しようとする問題点） 製図機用鉛筆芯装置の鉛筆芯は直径が0.3mm位
の細いものであるから、芯ケースからの芯の突き
出し量は小さくなければ芯が折損する。そのため
装置の底面は極力薄く作らねばならず、製作に困
難がある。

また全体として円筒形であるので、成型時の型
抜けが良くないし、装置えの交換時にはガタを小
さくしてある為に着脱が容易でない。

さらに円筒形であるため、予備の芯ケースは並
べておくので、収納容積が大きくなつてしまう。

（問題を解決するための手段） 上述の問題を解決して取り扱い容易な芯ケース
を提供することを目的とする。

即ち内周面が円錐面で、外周面には円錐面上で
この円錐面の円錐軸上に収斂する方向にかつ等間
隔に複数の突堤を設け、前記円周面と外周面の間
で同一円錐軸を有する円錐面をなす位置にかつ前
記突堤と同じ間隔で芯収納孔を設けたものであ
る。

（作用） 上述のように全体として円錐形であるため、使
用している芯を装置の底面に垂直にするために、
芯ケースを傾けて装置に取りつける必要がある。
このために芯ケースの底面は使用している芯の部
分以外、特に反対側の部分は装置の底面から充分
に離すことが出来るので、装置の底板を必要な厚
さにすることが出来る。

また円錐形であるので芯ケースの成型時の型抜
けがよいし、装置への交換時の着脱が容易であ
る。

さらに収納時には重ね合はせることが出来るの
で、収納容積が小さくて良い。

（実施例） 第１図は本考案の芯ケースの外形図でイは側面
図（片側断面）、ロは底面図である。内面は上端
が閉鎖された円錐面で、外面は全体として円錐面
で、円錐軸上の一点に収斂する方向に突堤１６が
等間隔にもうけてある。なお、本実施例では後述
する積み重ねの効率を良くするために、中間部分
から上側の部分の傾斜を急にした二段階の円錐面
としてあるが、単純な円錐面としても差し支えな
い。

内面と外面の中間部分には円錐状の位置にかつ
前記外面の突堤１６と同じ等間隔で芯収納孔８が
上面から底面まで貫通して設けてある。

なお図示してないが、前記芯収納孔８の列の円
錐面を境にして、内側と外側とを別々に成型して
嵌合した構造でもよい。この場合は嵌合面の少な
くとも一方に芯収納溝２１を設け、嵌合後に芯収
納孔８としても良い。この芯収納溝２１は成型の
素材が多少弾性のある場合には第２図の芯収納孔
構成図のイ又はロのように芯１８より細めの角溝
として、摩擦による抜け止めとすることが出来
る。

また図示してないが、芯収納孔８の下端にそれ
ぞれ切り込みの入つた抜け止め用のフイルムを貼
付しても良く、或いは前記芯収納溝２１を多少湾
曲させて芯１８の弾性による抜け止めとしてもよ
い。

第３図は本考案の芯ケースを使用する鉛筆芯装
置の正面図である。フレーム９の底面には水平軸
１０（一点鎖線で図示）で回動可能な底板１１が
設けてあり、この底板１１に設けた円錐軸１２に
は円錐形の芯ケース１３が被装してある。この円
錐軸１２は芯ケース１３の使用中の芯が底面に垂
直となるように傾斜して設けてある。使用する芯
の位置決めは当接部材１４を移動機構１５で芯ケ
ース１３の突堤１６に押しつけて行う。

芯１８の突き出しは従来例と同様に回転盤６で
駆動するワイヤー７を芯収納孔８に挿入して行
う。また芯１８の選択はモータ１７で芯ケース１
３を回転させて行う。

第４図は本考案の芯ケース１３の収納状態図
で、積み重ねた状態を示したものであり、全体の
長さの約半分の長さで足りるものである。

上記の装置をその底面が紙面２０から僅かに離
れる位置に保持しておけば良い。

（考案の効果） 上述のように本考案の芯ケースは紙面に対して
傾斜して取りつけるので、必要とする芯の部分以
外は底面からの距離を大きく取ることが出来るの
で装置の底板を必要な厚さとすることが容易にで
きる。

また予備の芯ケースは積み重ねて収容しておく
ことが出来るので収容々積を小さくすることが出
来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の芯ケースの外形図でイは側面
図（片側断面）、ロは底面図、第２図は芯収納孔
構成図でイは両溝型のもの、ロは片溝型のもの、
第３図は本考案の芯ケースを使用する鉛筆芯装置
の正面図、第４図は収納状態図、第５図は従来の
鉛筆芯装置の斜視図、第６図は従来の芯ケースの
斜視図である。 ８……芯収納孔、１１……底板、１２……円錐
軸、１３……芯ケース、１４……当接部材、１６
……突堤、１８……芯、２１……芯収納溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製図機用鉛筆芯装置の芯ケースにおいて、内周
   面が円錐面で、外周面には円錐面上でこの円錐面
   の円錐軸上に収斂する方向にかつ等間隔に複数の
   突堤を設け、前記円周面と外周面の間で同一円錐
   軸を有する円錐面をなす位置にかつ前記突堤と同
   じ間隔で芯収納孔を設けてなる製図機用鉛筆芯装
   置の芯ケース。