JPH0344105Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棒状化粧料容器の改良に関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来より、口紅等の棒状化粧料容器は、螺旋繰
り出し機構を内装しており、回動操作により棒状
化粧料容器から、棒状化粧料を出没させていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この繰り出し機構は、筒体の組み合わ
せである為、各筒体のばらつきにより、平均的な
回動操作抵抗を得る事が困難であつた。また、回
動抵抗が小さい場合には、携帯中の振動などで棒
状化粧料が繰り出されてしまい、棒状化粧料を折
損してしまう事故が起こつてしまう事があつた。

そこで、実開昭54−149487号公報等でみられる
様に、昇降筒の下方にスプリングを連設し、下死
点の位置で、このスプリングによつて昇降筒を上
方に弾発させ、昇降筒の回動を阻止する長孔の下
端に設けられた傾斜溝に係合させるという下死点
ロツク機構が提案されている。この提案である
と、不意な棒状化粧料の繰り出しは防止できるの
であるが、回動抵抗の不均一という根本的な原因
の解決には致つていなかつた。

〔問題点を解決する為の手段〕

棒状化粧料１を収嵌保持する昇降筒２を昇降動
させる周知の繰り出し機構を内装した棒状化粧料
容器に於いて、昇降筒２の回動を阻止するガイド
溝５あるいは、昇降筒２と螺合する螺旋溝１２の
下端に上方に折曲したストツパー溝１８を連設す
る。更に、下部の回動操作筒１３に回動自在にし
かし抜脱不能に保持され昇降筒２を内装した筒体
の下端に、回動操作筒１３底面に摺接する合成樹
脂製の回動抵抗体１０と、下死点の位置で昇降筒
２を上方に弾発するスプリング片９とを有した尾
栓７を止着する。

〔作用〕 使用する場合、回動操作筒１３を回動操作する
事によつて、螺合作用で棒状化粧料１が繰り出さ
れるものである。

使用後、棒状化粧料１を繰り下げると、昇降筒
２が尾栓７のスプリング片９に当接し、スプリン
グ片９を圧縮しながら降下する。そして、昇降筒
２が下死点に位置して繰り下げ操作を終えると、
スプリング片９の弾発力により昇降筒２がわずか
に押し上げられ、ガイド溝５あるいは螺旋溝１２
に連設されたストツパー溝１８に係合する。

また、回動操作時には、尾栓７の回動抵抗体１
０が、回動操作筒１３の底面に摺接して回動抵抗
となつている。

〔実施例〕

本考案実施例を第１図及び第２図によつて説明
する。

棒状化粧料１を収嵌保持する昇降筒２は、外側
壁下端に螺合片３が突出している。この昇降筒２
を上下摺動自在に内装するスリーブ４は、下端よ
り縦状にガイド溝５が刻設され、このガイド溝５
には螺合片３が貫通している。このスリーブ４先
端には、棒状化粧料１が出没する出没孔６が開口
している。スリーブ４の下端には、尾栓７が止着
されている。この尾栓７の外側壁は、スリーブ４
側方より突出する鍔部８が周設されている。ま
た、上面には、コイルスプリング状のスプリング
片９が連設されている。このスプリング片９は、
下死点の位置の昇降筒２に圧縮される様、構成さ
れている。更に、下面には、中心より放射状に広
がつた合成樹脂製の回動抵抗体１０が垂下してい
る。このスリーブ４の下方が回動自在に挿入され
る螺旋筒１１は、ガイド溝５を貫通した昇降筒２
の螺合片３が螺合する螺旋溝１２が螺設されてい
る。この螺旋筒１１の下端は、尾栓７の鍔部８に
当接している。尚、ガイド溝５あるいは、螺旋溝
１２の下端は、水平方向よりやや上方に折曲し、
昇降筒２の螺合片３が突入可能なストツパー溝１
８を連設している。回動操作筒１３には、スリー
ブ４及び螺旋筒１１が挿入され、螺旋筒１１を内
壁に止着している。尾栓７の鍔部８は螺旋筒１１
の下端と、回動操作筒１３底面との間に挾持さ
れ、スリーブ４を回動自在にしかし抜脱不能に保
持している。また、尾栓７より垂下した回動抵抗
体１０は、回動操作筒１３底面に弾発した状態で
摺接している。更に、この回動操作筒１３には、
蓋体１４を抜脱自在に挿嵌する挿嵌部１５を有し
た中筒１６を止着している。この中筒１６上端つ
まり挿嵌部１５は、螺旋筒１１上部を被つてい
る。

尚、第５図に示す様に螺合片３を昇降筒２より
垂下させた脚筒１７に設け、繰り出し機構を棒状
化粧料１の下方に内装した構成であつても同様の
作用、効果が得られるものである。

〔考案の効果〕

本考案は以上の様に、昇降筒２を下死点でロツ
クするロツク機構を尾栓７に設けている為、不用
意な棒状化粧料１の繰り出しが起こらない様にな
つている。加えて、この尾栓７には、回動操作筒
１３の底面に弾性をもつて摺接する回動抵抗体１
０を設けており、この回動抵抗体１０が回動操作
をした時、回動抵抗を生じる為、不用意な回動操
作筒１３の回動を防止する。更に、回動抵抗体１
０摺接圧を調整する事で良好な回動抵抗感を得る
事ができる。従がつて、棒状化粧料１の不用意な
繰り出しを根本的に解決したものとなつている。

加えて、弾性を必要とするスプリング片９及び
回動抵抗体１０を尾栓７に設け、１つの部品にま
とまつている為、尾栓７を弾性を有した材質で構
成できる為、効果が確実なものとなつている。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案実施例の側断面
図。第３図は、尾栓の斜視図。第４図は、螺旋筒
の展開図。第５図は、その他の実施例の側断面
図。 １……棒状化粧料、２……昇降筒、３……螺合
片、４……スリーブ、５……ガイド溝、６……出
没孔、７……尾栓、８……鍔部、９……スプリン
グ片、１０……回動低抗体、１１……螺旋筒、１
２……螺旋溝、１３……回動操作筒、１４……蓋
体、１５……挿嵌部、１６……中筒、１７……脚
筒、１８……ストツパー溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 棒状化粧料１を収嵌保持する昇降筒２を昇降動
   させる周知の繰り出し機構を内装した構成に於い
   て、 昇降筒２の回動を阻止するガイド溝５、あるい
   は昇降筒２と螺合した螺旋溝１２の下端に、上方
   に折曲したストツパー溝１８を連設し、 下部の回動操作筒１３に回動自在にしかし抜脱
   不能に保持され、昇降筒２を内装した筒体の下端
   に、回動操作筒１３底面に摺接する合成樹脂製の
   回動抵抗体１０及び下死点で昇降筒２を上方に弾
   発するスプリング片９とを有した尾栓７を、止着
   した事を特徴とする棒状化粧料容器。