JPH0343418B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、各種住宅の屋内を一定区分に仕切る
間仕切り壁体を簡単確実に組立すると共に、従来
のものより著しく強靭に仕上げる事を目的とした
間仕切り壁体装置に関するものである。

（従来の技術） 現在、多数の壁パネルを間柱と上下の固定枠で
組立する方式の間仕切り組立装置は、施工の簡便
さと仕上がり、美観の良好さ故に多用される傾向
にある。然し、この種の間仕切り装置に於いて
は、床面に取付ける固定部材と、天井面に取付け
る固定部材間に間柱を各々立設し、この立設した
間柱の表面に各種の壁パネルを順次組立張着する
ものである。この場合には、壁パネルの外周が間
柱に取着けされるのみであるから、壁パネルの縦
方向及び横方向の中央部分が大変に弱体化されて
壁面が不安定となり、撓み等が生ずる原因となつ
ていた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記の如き現状に鑑み提起するもので
あつて、この種の間仕切り壁体装置に於いては、
間仕切り壁の組立が簡単確実で何人でも容易に施
工できること、軽量な少ない部材を以て経済的に
組立できること等が必要であり、且つ壁パネルを
強固に張着して長期に亘つて撓み等がなく安心し
て利用できる事が必要である。

本発明は上述の問題点を解決した間仕切り壁体
装置を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明の壁体装置は、間柱の間に断面略Ｈ状の
中間柱を立設する。前記間柱と中間柱との略中央
に差込孔を各々穿設させると共に、各差込孔に横
方向の横支持枠を挿通固定せしめる。

また、間柱の相対する位置のパネル受片外側の
長手方向中央にパネル当片を突出すると共に、該
パネル受片の内側両端に突条を形成させる。

更に、中間柱の相対する壁パネルが当る両側片
の内側両端に各々突条を形成し、前記横支持枠に
は、中壁に平行して相対する係止突片を設けて固
着用のＬ型部材の一辺が嵌合する挿入溝を形成す
ることによつて、上記の目的を達成するものであ
る。

（実施例） 次に、本発明の実施例を図面について詳述する
と、屋内の床面等の間仕切り壁体設置線上に取付
けられる固定部材１は、アルミニウム等の軽金属
から所定寸法に成形され、その固定部材１には、
帯状の取付基板８と、その上部表面に相対する起
立片９，９を幅方向に形成する。

また、天井等に取付けされる上部固定枠２は、
下向の相対する側壁１５，１５を設けた断面コ字
型に成形されている。

次に、前記起立片９，９に所要間隔を設けて嵌
着立設される間柱３，３は、中央に隔壁１０を設
けると共に、隔壁１０の上下端には各々起立片
９，９に嵌着する縦方向の係合溝１４，１４を形
成してある。

この間柱３，３には、隔壁１０の両端にパネル
受片１１，１１を設けると共に、その前方中央部
に壁パネル７の側辺が当るパネル当片１２，１２
を突出形成してある。また、前記パネル受片１
１，１１の内側両端には、各々突条１３，１３を
形成する。この突条１３，１３は横支持枠６を受
持する役目を果たす係止凹部２５，２５を切除し
て形成する。前記隔壁１０には、横支持枠６が挿
通される略同形状の差込孔２４を穿設してある。

そして、前記間柱３，３の間には、断面略Ｈ状
の中間柱５を固定部材１に嵌着立設する。

この中間柱５には、中央に中壁１６を設けると
共に、前記横支持枠６が挿通する略同形状の差込
孔２６を穿設してある。また、該中壁１６の上下
端には、前記側壁１５，１５及び起立片９，９に
嵌着する縦方向の係合溝１７，１７を形成してあ
る。

この中間柱５には、中壁１６の両端に壁パネル
７が当たる側片１８，１８を形成する。この側片
１８，１８の内側両端には、突条１９，１９を設
けると共に、突条１９，１９には横支持枠６が受
持される係止凹部２７，２７を切除して形成して
ある。

次に、前記横支持枠６には、その中壁２０の両
端に相対する側片２１，２１を設けると共に、側
片２１，２１には中壁２０の片側に相対する係止
突片２２，２２を設けて挿入溝２３，２３を形成
せしめてある。

符号２８は、前記挿入溝２３，２３に一辺が嵌
合され、他辺が間柱３及び中間柱５の隔壁１０と
中壁１６とに固定する断面Ｌ字状のＬ型部材を示
すものである。また、符号３０は、壁パネル７を
間柱３又は中間柱５に打止めする各種の取着子を
示すものである。

（作用） 本発明は上記の如き構成からなり、今この施工
法を説明すると、まず、墨出しされた床面の基準
線上に固定部材１を釘止めする。

また、前記基準線と対応する天井側には上部固
定枠２を固定する。次に、第７図に示す間柱３，
３の上下端に設けた係合溝１４，１４を固定部材
１の起立片９，９と上部固定枠２の側壁１５，１
５とに各々嵌合して立設する。また、該間柱３，
３の間には断面略Ｈ状の中間柱５を位置する。こ
の中間柱５も第８図に示す如く中壁１６の上下端
に設けた係合溝１７，１７を以て前記固定部材１
の起立片９，９と上部固定枠２の側壁１５，１５
に各々嵌合固定して立設する。次に、該間柱３，
３と中間柱５との略中央に設けた差込孔２４，２
４と中間柱５の差込孔２６とに横方向より順次横
支持枠６を挿通する。この時、差込孔２４と２６
は略支持枠６の断面形状と略同形としてあるから
充分に各間柱３及び中間柱５に支持される。ま
た、横支持枠６に設けてある挿入溝２３，２３に
Ｌ型部材２８の一辺を嵌合固定し、他辺を間柱３
の隔壁１０及び中間柱５の中壁１６に各々当着す
れば両柱と横支持枠６は強固に固着し不動のもの
となる。

そして、間柱３，３間の表面より間柱３，３に
設けたパネル当片１２，１２に対して表裏の壁パ
ネル７，７を嵌め、該壁パネル７，７の外周面よ
りビス等の取着子３０，３０……を以て壁パネル
７，７を固定張着するものである。この様な施工
を順次繰返して二重の壁パネルによる壁体装置を
構成するものである。

（発明の効果） 以上の如く、本発明によれば床面に固定する固
定部材と天井等に固定する上部固定枠とによつて
間柱と中間柱とが容易に組立でき、且つ各柱の略
中央部分に横支持枠を挿通固定せしめるので、従
来のものより著しく強固に組立でき、壁パネルの
撓み及び振れ止めは勿論のこと、ガタ付きも防止
でき、全体を軽量で強靭化できると云う効果があ
る。そして、間柱の間に断面略Ｈ状の中間柱を立
設せしめたので、従来の間仕切り壁より支持力が
大となり、且つ中間柱によつて壁パネルが強固に
張着できる効果がある。

また、間柱と中間柱に差込孔を設け横方向の横
支持枠を挿入固定したことにより、従来の如く横
桟が表面露出せず、非常に体裁が良好となると共
に、内部の枠組を著しく強固にして壁パネルの撓
み等を確実に防止する。更に、間柱のパネル受片
に各々設けたパネル当片は、壁パネルの収まりを
容易確実とすると共に、綺麗な目地材の役目を果
たす効果がある。

また、パネル受片の内側両端と、中間柱の両側
片との内側に形成した各突条は、横支持枠の差込
孔位置のみの突条に係止凹部を形成して横支持枠
を安定的支持する効果がある。

そして、該横支持枠の中壁の片側に相対して設
けた係止突片によつて、Ｌ型部材の一辺が嵌合す
る挿入溝を形成してあるので、各間柱及び中間柱
と横支持枠との結合を容易とすると共に、縦横の
枠組が著しく強固となつて振れ等を確実に防止
し、安定した間仕切りを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の壁体装置の一部欠除した斜面
図、第２図は横断平面図、第３図は同じく間柱部
分の縦断側面図、第４図はパネル部分の縦断側面
図、第５図は間柱と横支持枠との一部欠除した分
解斜面図、第６図は中間柱と横支持枠との分解斜
面図、第７図は間柱の斜面図、第８図は中間柱の
斜面図、第９図は横支持枠の斜面図、第１０図は
同じく固定部材の斜面図である。 符号１は固定部材、２は上部固定枠、３は間
柱、５は中間柱、６は横支持枠、７は壁パネル、
１０は隔壁、１１はパネル受片、１２はパネル当
片、１３，１９は突条、１４，１７は係合溝、１
６は中壁、１８，２１は側片、２４，２６は差込
孔、２５は係止凹部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 床面に取付ける固定部材１と天井に取付ける
   上部固定枠２との間に複数の間柱３，３……を立
   設し、該間柱３，３……の表面に壁パネル７，７
   を張設する間仕切り壁体装置に於いて、前記固定
   部材１には、帯状の取付基板８と上部表面に相対
   する起立片９，９を幅方向に形成し、該上部固定
   枠２は、下向きの相対する側壁１５，１５を設け
   た断面コ字型に形成し、該起立片９，９に所定間
   隔を設けて嵌着立設される該間柱３，３には、中
   央に隔壁１０を立設すると共に、該隔壁１０，１
   ０の上下端には、前記起立片９，９と該側壁１
   ５，１５とに嵌着する係合溝１４，１４を形成
   し、且つ該間柱３，３には、隔壁１０，１０の両
   端にパネル受片１１，１１を設けると共に、その
   前方中央部に壁パネル７の側辺が当るパネル当片
   １２，１２を突出形成し、該パネル受片１１，１
   １の内側両端に各突条１３，１３を形成すると共
   に、該突条１３，１３に横支持枠６を受持する係
   止凹部２５，２５を切除し、且つ該隔壁１０に
   は、横支持枠６が挿通される略同形状の差込孔２
   ４を穿設し、前記間柱３，３間に立設する断面Ｈ
   状の中間柱５には、中央に中壁１６を設けると共
   に、該横支持枠６が挿通する略同形状の差込孔２
   ６を穿設し、該中壁１６の上下端には、前記側壁
   １５，１５と起立片９，９とに嵌着する縦方向の
   係合溝１７，１７を形成し、且つ該中間柱５に
   は、中壁１６の両端に壁パネル７が当たる側片１
   ８，１８を形成すると共に、側片１８，１８の内
   側両端に該横支持枠６が受持される係止凹部２７
   を切除し、前記横支持枠６には、その中壁２０の
   両端に相対する側片２１，２１を設けると共に、
   側片２１，２１には該中壁２０の片側に相対する
   係止突片２２，２２を設けて挿入溝２３，２３を
   形成した事を特徴とする間仕切り壁体装置。