JPH0342147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内部に洗浄機能を備えて水洗便器に
配置する衛生洗浄装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、洗浄ノズルから局部に洗浄水を噴出する
衛生洗浄装置は、便器本体に固定するケーシング
内に、洗浄水を加熱貯溜する温水タンク、洗浄水
を供給するバルブユニツト、局部に洗浄水を噴出
するノズル装置、これらの制御を行う制御機器、
及び電気配線を内蔵する構成で、ノズル装置から
の洗浄水噴出量を変えるために、操作部には水勢
調節摘みを設けている。

そして、この摘みの回転を駆動軸によりバルブ
ユニツトのニードル弁に伝達し、同バルブユニツ
ト内の洗浄水流路面積をこのニードル弁の回転進
退動作により増減させることによつて、洗浄水の
水勢を調整する構成となつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

駆動軸は直線状のものでしかも屈曲しない程度
の剛性を持つので、水勢調節摘みからニードル弁
までの連結は直線的となる。

この場合、ケーシング内に配置するその他の機
器が駆動軸の障害とならないようレイアウトする
必要があり、設計の自由度が小さくケーシングの
容量も大きくなる難点がある。

また、駆動軸を洗浄水の配管や配線群を潜りぬ
けるように配置する必要もあるので、組立が煩雑
で生産性の面でも問題がある。

本考案の目的は、水勢調節用の摘みによりバル
ブユニツトからの給水量を変えてノズル装置から
の水勢を調節する回転駆動軸を、屈曲自在な可撓
軸としてケーシング内への組み込みを容易にする
ことにある。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は、温水タンク、洗浄水を局部に噴出す
るノズル装置、温水タンクへの供給水量を制御し
てノズル装置からの水勢を調節するバルブユニツ
ト、及びバルブユニツトのニードル弁を回動操作
する回転駆動軸とをケーシング内に設け、ケーシ
ング表面に配置した水勢調節用の摘みを回転駆動
軸に連結した衛生洗浄装置において、回転駆動軸
を、屈曲自在な可撓軸としてケーシング内への組
み込みの自由度を向上させるものである。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案に係る衛生洗浄装置Ａを備えた
水洗便器の斜視図で、Ｂは便器本体、Ｃは便器洗
浄用の洗浄水タンク、Ｄ及びＢは便座と便蓋であ
る。

第２図は衛生洗浄装置Ａの内部平面図で、１は
便器本体Ｂの後部に固定した取付け基板で、左側
に操作部ケーシング２を一体連結し、さらに左側
下部に側部ケーシング３及び上面に上部ケーシン
グ４を連結して衛生洗浄装置本体を構成する。

５は側部ケーシング３内に配置し洗浄水を加熱
貯溜する温水タンク、６は外部の給水源に連絡管
７により連通しかつ供給管８を温水タンク５との
間に設けたバルブユニツト、９は温水タンク５の
流出口に接続した洗浄水供給管１０に連通し洗浄
水を噴出するノズル本体１１を進退自在に備えた
ノズル装置、及び１２は洗浄後の乾燥を行う温風
フアンである。

バルブユニツト６内は、洗浄水の供給・停止及
び流量調整するニードル弁Ｎを備えた構成で、こ
のニードル弁Ｎは操作部ケーシング２に配置した
洗浄水の水勢調節用の摘み１５により行う。

１６はこの摘み１５とバルブユニツト５のニー
ドル弁操作部間に配置した屈曲自在な回転駆動軸
で、第３図にその正面図を示す。

この回転駆動軸１６は両端に摘み装着部１７と
ニードル弁連結部１８とを形成し、鋼線を等径に
巻回してコイルスプリング状とし巻回方向が順次
逆となるように複数条重ね合わせた可撓軸１９に
より連結し、この可撓軸１９を同様に鋼線を巻回
してコイルスプリング状とした屈曲自在なスリー
ブ２０を外挿している。

また、バルブユニツト６内には洗浄水流路２１
を形成し、この流路面積を可変とするニードル弁
Ｎの弁体２２を水の流線と直交する方向に配置し
ている。

この弁体２２は、バルブユニツト６の螺孔２３
に螺合しかつ回転駆動軸１６のニードル弁連結部
１８を挿入連結する雄螺子２４ａ付軸部２４を合
成樹脂で一体成形している。

そして、軸部２４には回転駆動軸１６を挿入す
る中空部２５を備えかつ回転駆動軸１６の周面に
突設したキー２６を嵌入するキー収納部２７を形
成している。

上記構成において、回転駆動軸１６は摘み装着
部１７を摘み１５に接続し、さらにニードル弁連
結部１８を弁体２２の中空部２５に挿入しキー２
６をキー収納部２７に嵌入して一体化する。尚、
この弁体２２への接続に際しては、可撓軸１９が
コイルスプリング状であるためにその弾性力を利
用できるので、容易にしかも確実に一体連結でき
る。

摘み１５を回動操作すると、これとともに回転
駆動軸１６が回動し、キー２６とキー収納部２７
との係合により弁体２２に回転が伝達される。従
つて、弁体２２は洗浄水流路２１内を回動して進
退し、洗浄水流路２１の流路面積を変えてノズル
本体１１からの水勢を調節することができる。

回転駆動軸１６は屈曲自在な可撓軸１９を備え
ているので、洗浄水の配管や電気配線及びその他
の機器の隙間を潜り抜けるようにセツトでき、機
器の配置の自由度を拡大できる。

また、スリーブ２０を配置しているので、可撓
軸１９が回転しても周囲の配線の絡みつき及び周
辺機器を傷つける等を防止し、さらに可撓軸１９
周面を保護して摩耗を防ぐこともできる。

〔考案の効果〕 本考案は、水勢調節用の回転駆動軸を、ケーシ
ング内に配置する機器、配管及び電気配線間の隙
間を潜り抜けるように配置できるので、組立及び
分解が簡単でしかも電気部品で構成される操作部
よりバルブユニツトを位置的に分離するため電気
絶縁ができ、またバルブユニツトを水路系として
効率的配置が可能となり、性能及び信頼性が高ま
るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る衛生洗浄装置を備えた水
洗便器の斜視図、第２図は同装置の内部平面図、
第３図は回転駆動軸とバルブユニツトとの連結を
示す一部切欠図である。 １……取付け基板、２……操作部ケーシング、
３……側部ケーシング、４……上部ケーシング、
５……温水タンク、６……バルブユニツト、９…
…ノズル装置、１５……摘み、１６……回転駆動
軸、１９……可撓軸、Ｎ……ニードル弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄水を加熱貯溜する温水タンク、同温水タン
   クに連通し洗浄水を局部に噴出するノズル装置、
   上記温水タンクへの供給水量を制御してノズル装
   置からの水勢を調節するニードル弁内蔵のバルブ
   ユニツト、及び同ニードル弁を回動操作する回転
   駆動軸とをケーシング内に設け、かつ上記ケーシ
   ング表面に配置した水勢調節用の摘みを上記回転
   駆動軸に連結する構成の衛生洗浄装置において、
   上記回転駆動軸を、屈曲自在な可撓軸としたこと
   を特徴とする衛生洗浄装置。