JPH0342140B2

JPH0342140B2 -

Info

Publication number: JPH0342140B2
Application number: JP6161884A
Authority: JP
Priority date: 1984-03-29
Filing date: 1984-03-29
Publication date: 1991-06-26
Also published as: JPS60203345A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、下向きに傾斜した無限軌道式モール
ドの端辺壁を構成するダムブロツクを移動して鋳
片巾寸法を変更するための装置に関するものであ
る。

（発明が解決すべき従来技術の問題点）従来この種無限軌道式モールドでは、鋳片巾寸
法を変更するために、鋳込操業を中止した後、モ
ールドを構成するダムブロツクの位置を変えてお
り、鋳込操業中での鋳片巾寸法の変更は不可能で
あつたため、生産性が悪いという不具合を免れな
かつた。

（発明の目的）本発明は、前記従来の問題点を解決するために
創案されたもので、鋳込操業中に支障なく鋳片巾
寸法の変更が行なえるようにすることを目的とす
る。

（発明の構成）本発明に係る無限軌道式連続鋳造機の鋳片巾寸
法変更装置は、上下ベルトの側部間にダムブロツ
クを挟持してなる下向きに傾斜した無限軌道式モ
ールドを有する連続鋳造機において、前記モール
ドの巾方向外側に、上下ベルトと平行に回転可能
な２個のスプロケツトに巻回されたチエーンを配
設し、該チエーンの各リンクの外側部に、上下ベ
ルト間に挟持可能で、かつ、その挾持力によりガ
イドロツドを固定可能なガイドロツド軸受を付設
し、該ガイドロツド軸受に前記ガイドロツドをリ
ンク方向と直角方向に摺動可能に装着し、該ガイ
ドロツドの先端に、前記ダムブロツクを構成する
ブロツクを固着すると共に、モールドの巾方向外
側に配置された鋳込方向に行くに従つて互いに漸
次接近するように延在する傾斜ガイドレールと、
該傾斜ガイドレールの出側端にのなつて鋳込方向
に延在する平行ガイドレールとを備えた巾替調整
装置を前記モールドの入側部に配設したことを特
徴とする。

（実施例）以下本発明の一実施例を図面により説明する。

図中１は水平より下向きに傾斜した下ベルト
で、下ニツププーリ２，２間に図示しない駆動装
置により回転可能に巻回されている。３は下ベル
ト１と平行に鋳込方向に第１図に示すＬだけずれ
た上ベルトで、上ニツププーリ４，４間に図示し
ない駆動装置により下ベルト１と同一速度で回転
可能に巻回されている。５はダムブロツクで、上
下ベルト１，３の側部間に側面視四角形の多数個
のブロツク６、…を連接して挾持されるものであ
る。

本発明は、このような無限軌道式モールドを有
する連続鋳造機において、ダムブロツク５を構成
するブロツク６，…をモールドの入側でモールド
巾方向に前後進可能としたことを特徴とする。

具体的には、モールドの巾方向外側には、上下
対向して連結されたダムブロツクカセツトフレー
ム上蓋７Ａと下蓋７Ｂが連続鋳造機フレーム８と
一体のダムブロツクサポート８′に着脱可能に支
持されている。ダムブロツクカセツトフレーム上
蓋７Ａと下蓋７Ｂのモールド出入側端部間には、
鋳入方向で対をなすスプロケツト９，９が上下ベ
ルト１，３と平行に回転可能に装着され、モール
ド出側のスプロケツト９は鋳込方向に進退可能に
して緊張バネ１０により支持されている。ローラ
チエーン１１は、スプロケツト９，９に巻回さ
れ、緊張バネ１０により適度の緊張力が与えられ
ており、該ローラチエーン１１を構成する各リン
ク１２の外側部にはガイドロツド軸受１３がピン
１４により付設されている。ガイドロツド軸受１
３には、リンク方向と直角方向に沿うロツド通し
孔１５，１５が穿設され、かつ、該ロツド通し孔
１５，１５と連続する内面をもつた円弧状断面の
弾性片１６，１６，１６，１６が外端部に突設さ
れると共に、該弾性片１６，１６，１６，１６を
上下方向中央部に挿嵌したラバーシール１７が固
着されている。ラバーシール１７の厚さt1は、該
ラバーシール１７の圧縮代αだけ鋳片１８の厚さ
t0より大きくされている。また、ラバーシール１
７の長さl1はダムブロツクを構成する１個のブロ
ツク６の長さｌと略同長とされている。

一方、前記ブロツク６は、その反モールド構成
面側に平面視略二等辺三角形をなして張出してお
り、該ブロツク６の両端部には反モールド構成面
側に延出するガイドロツド１９，１９が螺着さ
れ、中央部の反モールド構成面側部にはガイドロ
ーラ２０がブロツク上面より引込んだ状態で該ブ
ロツク上面と平行に回転可能に装着されている。
そして、ガイドロツド１９，１９がガイドロツド
軸受１３の弾性片１６，１６，１６，１６間を通
してロツド通し孔１５，１５に摺動可能に挿入さ
れ、かくして該ガイドロツド軸受１３を介してダ
ムブロツク５のブロツク６がローラチエーン１１
のリンク１２に１：１の対応で装着されている。

ダムブロツクカセツトフレーム下蓋７Ｂ上に
は、ダムブロツク往き行程でローラチエーン１１
を案内するチエーンガイド２２と、ダムブロツク
戻り行程でブロツク６のモールド構成面と下面を
案内するガイドローラ２３および受ローラ２４が
設けられている。

ダムブロツクカセツトフレーム上蓋７Ａのモー
ルド入側端部のモールド巾方向外側には、鋳込方
向に行くに従つて互いに漸次接近するように延在
する傾斜ガイドレール２５と、該傾斜ガイドレー
ル２５の出側端部に連なつて鋳込方向に延在する
平行ガイドレール２６とがブロツク６のガイドロ
ーラ２０を案内支持可能に配置されており、ブロ
ク６を傾斜ガイドレール２５により案内してモー
ルド巾方向外側から内側へ漸次移動させた後、平
行ガイドレール２６により鋳込方向に案内移動さ
せて上下のベルト１，３の側部間に狭持せしめる
ようになつている。傾斜ガイドレール２５は、先
端でダムブロツクカセツトフレーム上蓋７に鋳込
方向にのみ移動可能に枢着され、かつ、後端で後
述するモールド巾方向に沿つた移動片２７の先端
部に枢着されている。平行ガイドレール２６は、
移動片２６の先端に固着されてモールド入側の上
ニツププーリ４の中心線を含むモールド断面の近
傍まで延びている。前記移動片２７は、駆動装置
２８によりガイドローラ２９を介してモールド巾
方向に前後進可能に設けられている。

尚、図示しないが、ダムブロツク５が戻り行程
でベルト冷却排水により冷却されるよう、ダムブ
ロツクカセツトフレーム７Ａ，７Ｂの適所には冷
却孔が設けられている。

（作用）ラバーシール１７が上下ベルト１，３間に挾持
されて圧縮されたとき、該ラバーシール１７によ
り、弾性片１６，１９は、その対向方向内側に撓
み、ブロツク６に１体化されたガイドロツド１９
を挾持するから、ラバーシール１７が圧縮されな
いモールドの出入側では、ブロツク６は、ローラ
チエーン１１のリンク１２に設けたガイドロツド
軸受１７内を摺動可能となつている。平行ガイド
レール２６は、巾替調整装置２５〜２９によりモ
ールド巾方向内側へ所定のストローク移動可能で
あり、傾斜ガイドレール２５は、該平行ガイドレ
ール２６と常に協働してこれに連なつている。ま
た、ダムブロツク５がモールド構成区間で上下ベ
ルト１，３間に挾持されて移動するのに伴い、ロ
ーラチエーン１１が回転されると、ブロツク６，
…は、ガイドロツド軸受１３によりガイドロツド
１９を介してローラチエーン１１のリンク方向と
直角方向に保持された状態でモールド入側のスプ
ロケツト９の回りを旋回してモールドの入側に戻
り、傾斜ガイドレール２５にガイドローラ２０を
介して案内支持される。このためモールド入側に
おいては、上下ベルト１，３の移動に伴いブロツ
ク６，…が傾斜ガイドレール２５に案内されてモ
ールド巾方向内側へ移動し、所定の鋳片巾寸法が
得られる。ブロツク６，…は給湯された溶融金属
３１の静圧が作用しても後退しないように傾斜ガ
イドレール２５に連なる平行ガイドレール２６に
より、上下ベルト１，３間に挾持されるまで案内
される。

傾斜ガイドレール２５と平行ガイドレール２６
によりダムブロツク５の鋳込方向に案内する助走
区間ＡとＢを合わせたものはダムブロツク５の助
走区間Ｌに相当しており、該助走区間Ｌ以後では
ブロツク６とラバーシール１７は、上下ベルト
１，３間に挾持され、該ラバーシール１７は、ブ
ロツク６の厚さ（鋳片厚）まで圧縮されるから、
ブロツク６に設けたガイドロツド１９，１９は、
ガイドロツド軸受１３の設けた弾性片１６，１
６，１６，１６により挾持され、摺動できなくな
る。また、該ガイドロツド軸受１３を有するリン
ク１２は、ローラ２１，２１によりチエーンガイ
ド２２に案内支持されている。このため、ダムブ
ロツク５は、所定の鋳片巾寸法を維持しつつモー
ルド構成領域を移動することになり、モールド
１，３，５，５により所定巾寸法の鋳片１８が鋳
造される。この鋳造に際して、上下ベルト１，３
にスプレーされた冷却水の１部は、該上下ベルト
１，３間に回り込むことがあつても、ラバーシー
ル１７列によりモールド巾方向内側へ浸入するの
を防止されており、上下ベルト１，３とダムブロ
ツク５との間を通してモールド内に浸入すること
がない。他方、ダムブロツクカセツトフレーム７
Ａ，７Ｂには冷却孔が設けられており、戻り行程
にあるダムブロツク５は、該冷却孔内に前記冷却
水が流れることによりダムブロツクカセツトフレ
ーム７Ａ，７Ｂを介して冷却される。

鋳込領域を出たダムブロツク５のブロツク６，
…は、モールド出側のスプロケツトホイール９の
回りを旋回しつつガイドローラ２３により順次初
期の位置まで押し込まれて再びモールドの入側へ
戻り、上記の動作を繰返す。

鋳込操業中でも、巾替調整装置２８〜２９によ
り傾斜ガイドレール２５は平行ガイドレール２６
をモールド巾方向内側へ移動できるから、鋳込操
業中の鋳片巾寸法変更が簡単かつ確実に行なえ
る。このときの変更速度（平行ガイドレール２６
の移動速度）V_gは、ブロツク６の長さ、高さを
ｌ、ｈとし、かつ、鋳込速度をV_cとした次式を
満足するように定めればよい。

ｈ／V_g＞ｌ／V_c 故にV_g＜V_c・ｈ／ｌダムブロツク５等は、ダムブロツクカセツト
フレーム７Ａ，７Ｂにより巾替ユニツトとして連
続鋳造機フレーム８上のダムブロツクサポート
８′に簡単に脱着される構成とする場合にはベル
ト交換作業等の準備を短時間で行なうことができ
る。

尚、本実施例では、鋳片巾寸法の変更を鋳片巾
寸法が最も大きくなる初期の位置からモールド巾
方向内側へダムブロツク５を移動することにより
行なえるようにしたが逆に鋳片巾寸法が最も小さ
くなる初期の位置からモールド巾方向外側へダム
ブロツク５を移動することにより行なえるように
してもよい（発明の効果）以上の通り本発明は、モールドの入側でダムブ
ロツクをモールド巾方向に前後進されて鋳片巾寸
法を整理し、その調整状態を上下ベルトによるダ
ムブラツクの挾持力を利用して固定することがき
るように構成であるから、鋳込操業上でも鋳片巾
寸法の変更が容易にかつ短時間にでき、そのため
に鋳込操業を中止せずに済む点で生産能率を向上
できると共に、成品歩留りを向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は本発明の一実施例を
概略的に示す側面図、平面図、正面図、第４図は
第２図の要部の拡大詳細図、第５図はモールド出
側スプロケツトホイールのダムブロツクカセツト
フレーム内取付け状況を示す側面図、第６図はダ
ムブロツクを構成する一ブロツクのローラチエー
ンの一リンクに対する取付け状況を示す平面図、
第７図は第６図の要部断面正面図、第８図は第７
図の〜線断面図である。１……下ベルト、２……下ニツププーリ、３…
…上ベルト、４……上ニツププーリ、５……ダム
ブロツク（ブロツク……６、ガイドロツド……１
９）、７Ａ……ダムブロツクカセツトフレーム上
蓋、７Ｂ……ダムブロツクカセツトフレーム下
蓋、８……連続鋳造機フレーム、９……スプロケ
ツト、１０……緊張バネ、１１……ローラシチー
ン（リンク……１２、ローラ……２１）、１３…
…ガイドロツド軸受（ロツド通し孔……１５、弾
性片……１６，ラバーシール……１７）、１８…
…鋳片、２０……ガイドローラ、２２……チエー
ンガイド、２３……ガイドローラ、２４……受ロ
ーラ、２５……傾斜ガイドレール、２６……平行
ガイドレール、２７……移動片、２８……駆動装
置、２９……ガイドローラ。

Claims

【特許請求の範囲】

１上下ベルトの側部間にダムブロツクを狭持し
てなる下向きに傾斜した無限軌道式モールドを有
する連続鋳造機の前記モールドの巾方向外側に、
上下ベルトと平行に回転可能な２個のスプロケツ
トに巻回されたチエーンを配設し、該チエーンの
各リンクの外側部に、上下ベルト間に挟持可能
で、かつ、その挟持力によりガイドロツドを固定
可能なガイドロツド軸受を付設し、該ガイドロツ
ド軸受に前記ガイドロツドをリンク方向と直角方
向に摺動可能に装着し、該ガイドロツドの先端
に、前記ダムブロツクを構成するブロツクを固着
すると共に、モールドの巾方向外側に配置された
鋳込方向に行くに従つて互いに漸次接近するよう
に延在する傾斜ガイドレールと、該傾斜ガイドレ
ールの出側端部に連なつて鋳込方向に延在する平
行ガイドレールとを備えた巾替調整装置を前記モ
ールドの入側部に配設してある無限軌道式連続鋳
造機の鋳片巾寸法変更装置。