JPH0341561B2 - - Google Patents

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JPH0341561B2
JPH0341561B2 JP60279289A JP27928985A JPH0341561B2 JP H0341561 B2 JPH0341561 B2 JP H0341561B2 JP 60279289 A JP60279289 A JP 60279289A JP 27928985 A JP27928985 A JP 27928985A JP H0341561 B2 JPH0341561 B2 JP H0341561B2
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spinning
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は湿式又は乾湿式紡糸法によつて紡糸さ
れる糸条の製造方法に関する。また特に高強度、
高弾性率糸条の製造、及び炭素繊維用として有用
なアクル繊維の製法に関する。 [従来の技術] 従来、湿式紡糸又は乾湿式紡糸方法は、広く繊
維の製造に用いられているが、特に近年高重合度
のポリマを紡糸し、ゲル状態で取り扱い、超延伸
する手法等が開発されるに及んで、溶融紡糸法で
は取り扱いが困難なポリマの紡糸が可能であるこ
とから、高強度繊維の製造方法として注目を浴び
ている。良く知られているように、これらの超高
強度繊維は弾性率が高い材料であることが多く、
その強度は微細な傷にも影響を受ける。従つて、
高性能の繊維を得るためには、出来るだけ傷の少
ない繊維を作る必要がある。例えばアクリル系の
炭素繊維前駆体(プリカーサ)を製造する際の糸
条のガイドについてその表面を改良した例が知ら
れている(特開昭53−81733、特開昭55−142719
など)。また特に乾湿式紡糸方法に使用する凝固
浴ガイドを、積極回転するローラとした例も知ら
れている(実開昭54−93514)。特に繊維の剛性が
高い場合や、繊度が小さい場合に、製造工程の前
半において糸条が充分緻密化していない湿潤糸条
を扱う工程などにおいては、従来より一層の高強
度化を達成するため、傷の発生や張力の斑による
伸度斑を防止する技術が必要とされている。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は湿式または乾湿式紡糸法によつ
て製造される繊維の操業性並びに機械的特性を改
善し、その品質を向上せしめることにある。また
特にアクリル系プリカーサ、すなわち炭素繊維製
造用アクリル系原糸の製造にあたり、毛羽や傷が
なく、しかも均一性に優れたものを製造する方法
に関する。他の目的は原糸製造工程、炭化工程で
の操業上の種々の問題を解決し、品質品位とも良
好な糸条を得ることが出来る方法を提供すること
にある。 [問題点を解決するための手段] このような本発明の目的は、湿式又は乾湿式紡
糸法によつて紡糸した繊維束が、未だ湿潤状態に
あるうちにガイドを用いてその走行方向を変化さ
せるか、又は(および)集束させるにあたり、該
糸条ガイドに特別な形状のものを用いることで達
成されることが明らかとなつた。本発明の製造方
法においては、製造工程中、糸条が湿潤状態にあ
る場合に使用するガイドの接糸部を、第1図に示
すように、糸条1の走行方向に対する曲率半径
(R)が0.1〜1.5mm、好ましくは0.5〜1.0mmとなる
ようにすることに特徴がある。通常このようなガ
イドは糸条を傷つけるのではないかと考えられる
が、特に湿潤状態にある繊維束についてはまつた
く異なる挙動を示し、このようなガイドによれ
ば、ガイド摩擦力(即ち出側の張力の入側の張力
に対する比で現わされるガイドの抵抗)が大幅に
減少し、その結果ガイドによる糸条の擦過傷も減
少することが明らかになつた。このような効果が
得られる理由としては、ガイドの摩擦力が、実質
的には糸条とガイドとの接触表面積に依存するた
め、平滑に仕上げた表面を有するガイドでは、本
発明に開示した形態のものが大きな効果を有する
と考えられる。糸条の走行方向に対する曲率半径
が1.5mm以上では接触面積が大きくなりすぎて本
発明の効果が乏しい。一方、0.1mm以下では不均
一な圧力を糸条に与えることになり、また滑らか
な表面のガイドを製作することが困難になつて、
かえつて糸条を傷つけることになり好ましくな
い。 本方法で用いるガイドは、直径が0.2〜3mm、
好ましくは1〜2mmの丸棒であることが出来る。
また先端が本発明の範囲に含まれる曲率半径を有
し、後背部分に先端部分の補強、および水流の整
流効果を有するブレードがあるものについても、
条件によつて好適に使用できる。 本発明の方法で用いるガイドは、一般的に湿潤
状態にある糸条を、集束または(および)方向変
化させるのに際して使用すると効果があり、その
例としては凝固浴中ガイド、延伸浴ガイド、水洗
ガイド、給油ガイド、および湿潤した糸条を巻取
る場合の巻取りガイドなどが挙げられるが、中で
も重合体を口金より一旦気体中に吐出せしめ、そ
の後凝固浴に導く乾湿式紡糸方法において、垂直
方向に糸条を走行せしめながら凝固させた後、該
糸条の方向を変更するガイドに使用すると特に効
果がある。この方法によれば、ガイド上における
糸条の接触部分の長さが減少するため、凝固浴よ
り引きとられる糸条の張力が減少し、それに伴な
つて糸条傷が減少するばかりでなく、糸条の繊度
斑、伸度斑が減少し、また浴液の随伴流及び乱れ
が激減する事が明らかになつた。特に紡糸浴中に
おいて糸条に過大な張力を付与することは、適切
な糸条把持機構が存在しない以上、避ける必要が
ある。すなわち紡糸浴中において凝固糸の降伏応
力以上の張力が付与された糸条では、好ましくな
い条件で不均一な延伸が生じるため、後に続く延
伸工程での種々の問題の原因となつていた。 しかし本発明のガイドを用いると、特に高速引
取時においても、低張力で操作が出来るため、糸
条の降伏応力以下の力が付与されるのみであるの
で、有効な結果を与えることが判明した。 本発明に適用される重合体としてはアクリロニ
トリル及びその共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリオキシメチレン、ポリビニルアル
コール及びその誘導体、ポリアミド、アラミド、
ポリエステル等溶液状態で紡糸が可能である物が
挙げられる。又特に炭素繊維のプリカーサとして
用いるアクリロニトリル重合体に適用すると好結
果が得られる。 本発明で使用するアクリル系重合体としては、
少なくともアクリロニトリルを90%以上含有し必
要に応じて他の不飽和単量体を共重合させて作成
されるが、その例としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、アクリルアミドおよびその誘導
体、アリルスルフオン酸およびその塩等をあげる
ことが出来る。またその重合方法には、特に制限
はなく、従来からの一般的な方法によることがで
きる。更にこの重合体の紡糸原液の作成に際して
は、溶媒として有機系のジメチルスルフオキシ
ド、ジメチルフオルムアミド、ジメチルアセトア
ミドや無機系の硝酸、塩化亜鉛、ロダンソーダ等
の水溶液等を使用することが出来る。 本発明の紡糸方法における束あたりのフイラメ
ト数は、通常1〜30000の範囲で選ぶことが出来
る。特にフイラメント数が多く、糸条の速度が比
較的高い場合に効果が大きい。また、単糸の繊度
としては、0.1〜100dの範囲で選ぶことが出来る
が、単糸繊度が1d以下、好ましくは0.1〜0.8dの
ものは傷が付きやすいため、特に効果がある。 本発明で使用するガイドは、その材質が硬質ク
ロムメツキをした金属、金属上にチタン、アルミ
ナ、チタンカーバイドなどのセラミツクスやテフ
ロン、シリコンなどでコーテイングを施したも
の、あるいはガラス、アルミナ、チタン、ジルコ
ニアなどのセラミツクスなど、通常の糸道ガイド
に用いられる材質が使用される。表面の状態は鏡
面または梨地状であることが出来るが、糸と接し
たときに傷が発生するのを防止するため微細な凹
凸や尖端部分が無いものが好ましいのは自明であ
る。従つて鏡面状のものでは、出来るだけ表面を
滑らかにし、梨地状のものでは、接糸部分が球面
状に仕上げたものを用いると好ましい結果が得ら
れる。 [発明の効果] 本発明の方法で得られる繊維は、工程中の張力
を低く出来るため、毛羽やたるみの少ない操業性
の良好なものである。また特に凝固浴中のガイド
として使用した場合、凝固状態が各々のフイラメ
ント間で均一化しているため、繊度斑、伸度斑が
無く、また低張力で引きとられるために、繊維表
面の傷が出来にくく、凝固浴中でのドラフトが小
さい。その結果として後続する延伸工程における
工程安定性が増加し、延伸倍率が上昇するという
特徴がある。従つて特にアクリル系繊維に適用し
た場合、このプリカーサを用いて製造した炭化系
は毛羽の少ない、高品位のものが得られ、また高
品質であるという特徴を得ることができる。 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明
する。 なお湿潤糸条の降伏応力は定速引張型引張試験
機によつて、試長50mm、引張速度500mm/minで、
湿潤状態のまま測定した1次降伏点の荷重を、糸
条の繊度を基準にして計算した値である。 実施例 1 アクリロニトリル99.3%、イタコン酸0.7%
(重量%)からなるアクリル系共重合体の20%ジ
メチルスルフオキシド(DMSO)溶液(45℃に
おける溶液粘度が600ポイズの重合度を示すもの)
を直径0.2mm、孔数1500の口金を介して一旦空気
中に吐出せしめ、其の後30%のDMSOの水溶液
中に導き凝固させ、口金から500mmの距離だけ垂
直方向に引きとつたのち、折り返しガイドを用い
て角度70度で上方に方向転換し浴外に引き取つ
た。こののち常法に従つて水洗、延伸、油剤付
与、乾燥緻密化をおこないさらにスチーム中で延
伸して、単糸繊度0.7dのアクリル系プリカーサを
得た。この糸条を230〜260℃の空気中で酸化し、
のち最高温度1350℃の不活性雰囲気中で炭化し
て、炭素繊維を得た。 この凝固糸の湿潤状態での降伏応力は、0.5
g/dであつた。此の際浴中ガイドとして第1表
に示すものを用いた。第1表に示すように、本発
明によれば、糸条の引取張力が減少するため凝固
浴中で不必要な延伸を生じることがなく、最大延
伸倍率が上昇し、繊度斑が減少するとともに、炭
素繊維のストランド強度が向上することが判明し
た。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における糸条ガイドの形状と
接糸状態を説明するための斜視図である。 1:糸条、2:ガイド、R:曲率半径。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 湿式又は乾湿式紡糸法によつて紡糸した湿潤
    状態にある糸条を、ガイドを用いてその走行方向
    を変化させるか、又は(および)集束させるにあ
    たり、該糸条ガイドの接糸部が、糸条の走行方向
    に対して曲率半径が0.1〜1.5mmのものを用いるこ
    とにより、引きとられる糸条の張力を、該糸条の
    湿潤状態における荷重伸張曲線の降伏応力以下と
    することを特徴とする湿式又は乾湿式紡糸法によ
    る繊維の製造方法。 2 該ガイドが、乾湿式紡糸において、凝固浴中
    で垂直方向に糸条を走行せしめながら凝固させた
    後、該糸条の方向を変更するガイドである、特許
    請求の範囲第1項の繊維の製造方法。
JP27928985A 1985-12-13 1985-12-13 繊維の製造方法 Granted JPS62141113A (ja)

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JP2529595Y2 (ja) * 1989-05-19 1997-03-19 日機装 株式会社 紡糸装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6045605A (ja) * 1983-08-24 1985-03-12 Toray Ind Inc 紡糸引取方法

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