JPH0335402B2 - - Google Patents

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JPH0335402B2
JPH0335402B2 JP60279291A JP27929185A JPH0335402B2 JP H0335402 B2 JPH0335402 B2 JP H0335402B2 JP 60279291 A JP60279291 A JP 60279291A JP 27929185 A JP27929185 A JP 27929185A JP H0335402 B2 JPH0335402 B2 JP H0335402B2
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JP
Japan
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yarn
guide
wet
yarn bundle
bundle
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JP60279291A
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English (en)
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JPS62141112A (ja
Inventor
Shoji Yamane
Akira Okuda
Tomimasa Higuchi
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は湿式または乾湿式紡糸方法、特に高強
度・高弾性率糸条の製造、および高強度炭素繊維
用として有用なアクリル繊維の製造方法に関す
る。 [従来の技術] 従来、湿式紡糸または乾湿式紡糸方法は広く繊
維の製造に用いられているが、特に近年高重合度
のポリマを紡糸しゲル状態で取り扱い、いわゆる
超延伸する手法等が開発されるに及んで、高強度
繊維の製造方法として注目を浴びている。 また特に従来から、アクリル繊維は炭素繊維製
造用の前駆体繊維(プリカーサ)として広く利用
されている。すなわち、炭素繊維の製造にはアク
リル繊維プリカーサを200〜400℃に保たれた酸化
性雰囲気中で処理することによつて安定化繊維に
変化させ、その後少なくとも1000℃の不活性雰囲
気中で炭化する方法が、一般に広く採用されてい
る。 このような超高強度繊維や炭素繊維は繊維単独
でも使用されるが、就中、樹脂あるいは金属など
のいわゆるマトリツクス材料と複合体を形成する
ことにより、構造材料として用いられている。構
造材料としてその性能、特に引張強度を一層向上
させることは、より高性能特性を要求される分
野、例えば航空機の一次構造部材に使用すること
ができるようになり、用途拡大の観点からして特
に有利であると考えられる。 良く知られているように、これらの超高強度繊
維や炭素繊維は弾性率が高い材料であるため、そ
の強度は微細な傷にも影響を受ける。従つて高性
能の繊維を得るためには、できるだけ傷の少な
い、斑の小さい繊維を作る必要がある。例えば炭
素繊維前駆体(プリカーサ)を製造する際の糸条
のガイドについてその表面を改良した例が知られ
ている(特開昭53−81733号公報、特開昭55−
142719号公報など)。また特に乾湿式紡糸方法に
使用する凝固浴中ガイドとして、積極回転するロ
ーラを用いた例も知られている(実開昭54−
93514号公報)。特に繊維の剛性が高い場合や繊度
が小さい場合に、製造工程の前半において糸条が
充分ち密化していない湿潤糸条を扱う工程などに
おいては、従来より一層の高強度化を達成するた
め、傷の発生や張力の斑による伸度斑を防止する
技術が必要とされている。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は湿式紡糸または乾湿式紡糸法に
よつて製造される繊維の操業性並びに機械的特性
を改善し、その品質を向上せしめることにある。 また特にアクリル系プリカーサ、すなわち炭素
繊維製造用アクリル系原糸の製造にあたり、毛羽
や傷がなくしかも均一性に優れたものを製造する
方法に関する。他の目的は原子製造工程、炭化工
程での操業上の種々の問題を解決し、品質品位と
も良好な炭化糸を得ることができるプリカーサを
提供することにある。 [課題を解決するための手段] このような本発明の目的は、湿式または乾湿式
紡糸法によつて紡糸した湿潤状態にある糸条束
を、糸条ガイドを用いてその走行方向を変化させ
るか、または(および)集束するにあたり、前記
糸条ガイドとして、糸条束の走行方向の曲率半径
が0.1〜5mmであり、糸条束の走行と垂直方向の
曲率半径が50〜1000mmである円弧状の接糸部を有
し、その内側に糸条束が接するようなガイドを用
いると共に、そのガイドから出る糸条束の幅を
1000フイラメントあたり50mm以下に集束させ、か
つ引きとられる糸条束の張力を、該糸条束の湿潤
状態における荷重伸長曲線の降伏応力以下とする
ことを特徴とする、湿式または乾湿式紡糸方法に
よつて達成することができる。 すなわち、まず、本発明において、製造工程中
に使用するガイドとしては、第1図に示すよう
に、糸条束1の走行方向に対する曲率半径rが
0.1〜5mm、好ましくは0.5〜1.5mmである接糸部を
有するガイドを用いる(図中2は糸条ガイド)。
このようなガイドによれば、ガイド摩擦(即ち出
側の張力の入側の張力に対する比で現わされるガ
イドの抵抗)が著しく減少し、その結果ガイドに
よる糸条の擦過傷を減少できる。 また上記ガイドの接糸部は、糸条束1の走行方
向に対して垂直方向の曲率半径Rが50〜1000mm、
好ましくは100mm以上1000mm以下の円弧状で、そ
の内側に糸条束1が接するようになしている。 このようなガイドを用いると糸条束の集束性が
向上するが、このとき、曲率半径が50mm以下では
糸条の接着が生じて好ましくない。一方、1000mm
以上では集束性の効果が得られない。このような
効果が得られる理由としては、ガイドの摩擦力が
糸条とガイドとの接触表面積に依存するため、糸
条の集束によつて摩擦力が下がることと、糸条の
集束により随伴浴流が減少するため、本発明に開
示した形態のものが大きな効果を有すると考えら
れる。 次に、本発明においては、上述した糸条ガイド
を用いると共に、そのガイドから導出される糸条
束の幅を1000フイラメントあたり50mm以下に集束
させる。この集束幅に達しないと、浴液の随伴が
多くなり、紡糸張力が過大となるなどの問題があ
り好ましくない。 また、本発明においては、上記ガイドから引き
とられる糸条束の張力を、該糸条束の湿潤状態に
おける荷重伸長曲線の降伏応力以下とする。すな
わち、例えば紡糸浴中において凝固糸の降伏応力
を超える張力が付与された糸条束では、不均一な
延伸が生じるため、後に続く延伸工程で毛羽発生
やトータルの延伸倍率が低下するなどの問題があ
り好ましくない。 本発明における糸条ガイドは、一般的に湿潤状
態にある糸条を集束、または(および)方向変化
させるのに際して使用するが、その例としては凝
固浴中ガイド、延伸浴ガイド、水洗ガイド、給油
ガイド、などが挙げられる。中でも重合体を口金
より一旦気体中に吐出せしめ、その後凝固浴に導
く乾湿式紡糸方法において、垂直方向に糸条を走
行せしめながら凝固させた後、該糸条の方向を変
更するガイドに用いると特に効果がある。 本発明における糸条ガイドは、特許請求の範囲
に示したものであれば、その他の部分の構造には
特に制限はない。例えば、両端に鍔のついた製造
のものや、先端が本発明の範囲に含まれる曲率半
径を有し、後背部分に先端部分の補強および水流
の整流効果を有するブレードが有るものについて
も、条件によつて好適に使用できる。 また、このようなガイドを多段で用いること、
即ち、同一または異なる曲率半径にガイドを配列
して用いることも張力の低減に効果がある。 本発明に適用される重合体としてはアクリロニ
トリルおよびその共重合体、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリオキシメチレン、ポリビニルア
ルコールおよびその誘導体、ポリアミド、アラミ
ド、ポリエステル等、溶液状態で紡糸が可能であ
るものが挙げられる。 また、本発明は特に炭素繊維のプリカーサとし
て用いるアクリロニトリル重合体に適用すると好
結果が得られる。この場合のアクリル系重合体と
しては、少なくともアクリロニトリルを90%以上
含有し、必要に応じて他の不飽和単量体を共重合
させて作製されるが、その例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリルアミドおよび
その誘導体、アリルスルフオン酸およびその塩等
を挙げることができる。またその重合方法には、
特に制限はなく、従来からの一般的な方法による
ことができる。更にこの重合体の紡糸原液の作製
に際しては、溶媒として有機系のジメチルスルフ
オキシド、ジメチルフオルムアミド、ジメチルア
セトアミドや無機系の硝酸、塩化亜鉛、ロダンソ
ーダ等の水溶液等を用いることができる。 本発明において、繊維束あたりのフイラメント
数は通常500〜30000の範囲で選ぶことができる。
また、単糸の繊度としては0.1〜100dの範囲で選
ぶことができるが、得られる繊維単繊度が1d以
下、好ましくは0.1〜0.8dのものは傷が付きやす
いため本発明を適用した場合特に効果がある。 本発明で使用するガイドは、その材料が硬質ク
ロムメツキをした金属、金属上にチタン、アルミ
ナ、チタンカーバイドなどのセラミツクスやテフ
ロン、シリコンなどでコーテイングを施したも
の、あるいはガラス、アルミナ、チタン、ジルコ
ニアなどのセラミツクスなど、通常の糸道ガイド
に用いられる材質が使用される。表面の状態は鏡
面または梨地状であることができるが、糸と接し
たときに傷が発生するのを防止するため微細な凹
凸や尖端部分が無いものが好ましいのは自明であ
る。従つて鏡面状のものでは、できるだけ表面を
滑らかにし、梨地状のものでは、接糸部分が球面
状に仕上げたものを用いると好ましい結果が得ら
れる。 [実施例] 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。 なお、湿潤糸条の降伏応力は定速引張型引張試
験機によつて、試長50mm、引張速度500mm/min
で、湿潤状態のまま測定した1次降伏点の荷重を
糸条の繊度で除した値である。また炭素繊維の性
能(強度、弾性率)は、JIS R−7601に準じて測
定したエポキシ樹脂含浸ストランド物性(測定回
数10の平均値を有効数字2桁で示したもの)であ
る。 実施例 1 アクリロニトリル99.3%、イタコン酸0.7%か
らなるアクリル系共重合体の20%DMSO溶液
(45℃における溶液粘度が600ポイズの重合度を示
すもの)を直径0.15mm、孔数3000の口金を介して
一旦空気中に吐出せしめ、その後30%のDMSO
水溶液中に導き凝固させ、口金から400mmの距離
だけ垂直方向に引きとつたのち、糸条の走行方向
に対しての曲率半径が1.5mmの折り返しガイドを
用いて角度65度で上方に方向転換し浴外に引き取
つた。こののち常法に従つて水洗、延伸、油剤付
与、乾燥ち密化をおこないさらにスチーム中で延
伸して、単糸繊度0.7d、のアクリル系プリカーサ
を得た。このプリカーサを空気中で240〜260℃の
温度で酸化し、続いて不活性雰囲気中で最高温度
1350℃で炭化し炭素繊維を得た。 この凝固糸の降伏応力は0.6g/dであつた。
この際浴中ガイドとして第1表に示すものを用い
た。このように本発明によれば糸条幅が小さい
為、多錐化時の錐間隔を小さくすることができ、
この糸条を炭化した炭素繊維の強度も優れたもの
が得られることがわかつた。
【表】
【表】 [発明の効果] 本発明方法によれば、得られる繊維は工程中の
張力を低くできるため、繊維傷、毛羽やたるみの
少ない操業性の良好なものとなる。またこの方法
を凝固浴中あるいは凝固溶出の糸条束に適用する
と、糸条束の状態が各々のフイラメント間で均一
化しているうえに糸の拡がり状態が比較的小さく
しかも経時的な変動がないという特徴がある。そ
のような結果として、得られる原糸の繊度ムラが
無く、また低張力で引きとられるために、凝固あ
るいは延伸浴中でのドラフトが小さい。そのため
後続する延伸工程に於ける工程安定性が増加し、
延伸倍率が上昇するという特徴が有る。従つて特
に本発明を適用したプリカーサを用いて製造した
炭化糸は、毛羽の少ない、高品質のものが得ら
れ、また高品質であるという特徴を得ることがで
きる。 また本発明を多数糸条の製造方法に用いる場合
は、糸条の集束性が向上するため、多くの口金を
並べて紡糸するときの錐間隔の節約が可能とな
る、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における糸条ガイドの形状と
接糸状態を説明するための斜視図である。 1:糸条束、2:ガイド、r:糸条束の走行方
向の曲率半径、R:糸条束の走行と垂直方向の曲
率半径。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 湿式または乾湿式紡糸法によつて紡糸した湿
    潤状態にある糸条束を、糸条ガイドを用いてその
    走行方向を変化させるか、または(および)集束
    するにあたり、前記糸条ガイドとして、糸条束の
    走行方向の曲率半径が0.1〜5mmであり、糸条束
    の走行と垂直方向の曲率半径が50〜1000mmである
    円弧状の接糸部を有し、その内側に糸条束が接す
    るようなガイドを用いると共に、そのガイドから
    出る糸条束の幅を1000フイラメントあたり50mm以
    下に集束させ、かつ引きとられる糸条束の張力を
    該糸条束の湿潤状態における荷重伸長曲線の降伏
    応力以下とすることを特徴とする、湿式又は乾湿
    式紡糸方法。
JP27929185A 1985-12-13 1985-12-13 湿式又は乾湿式紡糸方法 Granted JPS62141112A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0718051B2 (ja) * 1987-11-11 1995-03-01 株式会社クラレ 細繊度ビスコースレーヨンフィラメント糸の製造方法
JP2529595Y2 (ja) * 1989-05-19 1997-03-19 日機装 株式会社 紡糸装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6045605A (ja) * 1983-08-24 1985-03-12 Toray Ind Inc 紡糸引取方法

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