JPH0341556Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、電子計算機やオフイスオートメーシ
ヨン機器等の設置機器類を設置するオフイスルー
ムのフリーアクセスフロアに関し、特にフロアの
壁面（建造物壁面）に沿うフロア周囲のボーダー
部分を敷設形成するボーダーパネルと、このボー
ダー部分を除くフロアのフリーアクセス部分を敷
設形成するフリーアクセスパネルとの支持構造に
関するものである。

一般に、ボーダーパネルによつて敷設形成され
る壁面に沿うフロア周囲のボーダー部分の床下空
間には外部や他の階のフロアから配線導入されて
きた電力ケーブルや信号ケーブル類が一旦集結配
線され、そこから電子計算機やオフイスオートメ
ーシヨン機器等の設置機器類が設置されるフリー
アクセスパネルによつて敷設形成されたフリーア
クセス部分の床下空間に分岐されて散らばる様に
電力ケーブルや信号ケーブル類が配線されるもの
である。そして、設置機器類が新たに増設される
場合と設置機器類をを移動（レイアウト変更）す
る場合には電力ケーブルや信号ケーブル類が集結
配線されているフロア周囲のボーダー部分のボー
ダーパネル及びこのボーダー部分から設置機器類
の増設場所や移動設置場所に至るフリーアクセス
部分の全てのフリーアクセスパネルを取り外し、
設置機器類の増設台数と移動場所に応じて電力ケ
ーブルや信号ケーブル類の配線をコネクター等を
介して増やしたり、配線変えを行なうものであ
る。この様に、ボーダーパネルとフリーアクセス
パネルは盛にその取り外ずし、取り付け（敷設）
が繰り返し行なわれる。

又、ボーダーパネル、アクセスパネルの支持金
具の台座上への載承は歩行者の歩行振動等によつ
て横ズレ移動等を起さないように図つて例えばボ
ーダーパネルのフロア壁面側の縁が該壁面に衝突
して損傷したり、ボーダーパネルとフリーアクセ
スパネルとの合せ縁同志が衝突擦れ合い、パーテ
イクル等の木材即ち軟材からなるボーダーパネル
の合せ縁が摩耗しないように支持金具の台座上に
載承支持させる必要がある。

［従来の技術とその問題点］ フロアの壁面に沿うフロア周囲のボーダー部分
を敷設形成するボーダーパネルと、このボーダー
部分を除くフロアのフリーアクセス部分を敷設形
成するフリーアクセスパネルとの支持金具による
支持構造としては実開昭52−90336号公報に開示
されているものが存在している。

しかし乍ら、上記従来の支持構造はフロアの壁
面近傍詳しくは壁面からボーダーパネルの敷設間
隔をおいて建造物の基礎床面に立設配置した支持
金具のボーダーパネルを載せる台座部分に形鋼材
をビスなどで固定し、該形鋼材上に適宜固定して
ボーダーパネルを支持させる一方、前記台座に振
動等による横ズレ防止対策を施さずにフリーアク
セスパネルを支持させている。

従つて、この様な従来支持方法においてボーダ
ーパネルを取り外す場合にはその固定状態を解除
しながら行なわなければならず、大変面倒で手間
が掛る一方で、フリーアクセスパネルは単に台座
に載せているのみであるために、振動等による横
ズレを起し易く、金属やコンクリート等の硬材か
らなるフリーアクセスパネルがパーテイクル等の
木材即ち軟材からなるボーダーパネルに衝突擦れ
合つて該ボーダーパネルの合せ縁が摩耗、損傷す
るといつた不都合が生じる欠点がある。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案はこの様な従来の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その解決しようとする技術的課題
は、振動等による横ズレ等を起す虞れのない支持
構造にてボーダーパネルとフリーアクセスパネル
の双方パネルを支持金具の台座上に支持させて設
置機器類の増設、移動等時には簡単に取り外せる
様に、そしてボーダーパネルの敷設後においても
該パネルの合せ縁にフリーアクセスパネルを衝突
させることなく該フリーアクセスパネルを敷設す
ることができる様にしたフリーアクセスフロアを
提供することにある。

［課題を達成するための手段］ 上記課題を達成するために本考案が講じる技術
的手段は、ボーダーパネルのコーナー部が載る支
持金具の台座部分に嵌合孔を開設すると共に、こ
の嵌合孔に嵌合係止させる嵌合ボスを突設したボ
ーダー載置用脚をボーダーパネルのコーナー部に
固着し、且つフリーアクセスパネルのコーナー部
が載る前記支持金具の台座部分には截頭円錐形状
の係合凸部を突設すると共に、この係合凸部に嵌
合係止させる同一形状の係合凹部をフリーアクセ
スパネルのコーナー部に凹設したことを特徴とす
る。

［作用］ 而して、上記した本考案の技術的手段によれ
ば、支持金具の台座に開設した嵌合孔にボーダー
載置用脚下面の嵌合ボスを嵌合係止させてボーダ
ーパネルを台座上に横ズレ防止状態で載承支持さ
せると共に、台座に突設した係合凸部にフリーア
クセスパネルに凹設した係合凹部を嵌合係止させ
て該パネルを台座上に横ズレ防止状態で載承支持
させて双方のパネルを敷設する。また、フリーア
クセスパネルを台座上に載承支持させる該パネル
敷設時に、截頭円錐形状の係合凹部の大形開口部
と截頭円錐形状の係合凸部の小形突端部とのクリ
アランスを有効に利用してボーダーパネルの合せ
縁に対してフリーアクセスパネルの合せ縁が載つ
たり、衝突しない様に係合凹部の大形開口部を係
合凸部の小形突端部に位置させ、フリーアクセス
パネルを降して係合凹部を係合凸部を嵌合係止さ
せると共に、その係止位置で該パネルの合せ縁を
ボーダーパネルの合せ縁に衝合隣接させる。

［実施例］ 本考案の実施の一例を図面に基づいて以下説明
すると、フリーアクセスフロアは壁面１に沿わし
てパーテイクル等の木材即ち軟材からなるボーダ
ーパネルＡを敷詰めてフロア周囲に敷設形成する
ボーダー部分と、このボーダー部分を除くフロア
全体に金属やコンクリート等の硬材からなるフリ
ーアクセスパネルＢを敷詰めて敷設形成するフリ
ーアクセス部分とから成り、ボーダー部分を除く
基礎床面２に支持金具３を碁盤目状に立設配置す
ると共に壁面１に沿わした基礎床面２にはボーダ
ー用支持金具４を一列に立設配置して、ボーダー
パネルＡ、フリーアクセスパネルＢのコーナー部
を載承支持させるものである。

ボーダーパネルＡの一辺両側コーナー部とフリ
ーアクセスパネルＢの一辺両側コーナー部とを一
緒に載承支持する壁面１からボーダーパネルＡの
敷設間隔をおいて立設配置した支持金具３の台座
３ａには嵌合孔５と係合凸部６とを夫々設けると
共に、ボーダーパネルＡのコーナー部には嵌合孔
５に嵌合係止させる嵌合ボス７を下面中央に突設
したボーダー載置用脚８を固着し、フリーアクセ
スパネルＢのコーナー部には係合凸部６に嵌合係
止させる係合凹部９を設ける。

上記嵌合孔５は、ボーダーパネルＡのコーナー
部が載る台座３ａの両側コーナー部分に開設し
て、この台座３ａ上からボーダー用支持金具４の
台座４ａに亘りボーダーパネルＡを支持敷設した
時に嵌合ボス７が着脱自在に嵌合係止される。

ボーダー載置用脚８は、ボーダーパネルＡをフ
リーアクセスパネルＢの表面と面一状態にて支持
金具３の台座３ａ上に支持すると共に、下面中央
の嵌合ボス７の嵌合孔５への嵌合係止によりボー
ダーパネルＡが歩行者の振動等によつて横ズレ等
を起さない様に該パネルＡを台座３ａ上に支持す
るためのもので、木材等によつて所定の高さに形
成すると共に、その下面中央に嵌合ボス７を突設
する。そして、このボーダー載置用脚８は施工現
場において壁面１から該壁面１に接近した状態で
平行に敷設されるフリーアクセスパネルＢとの間
を塞ぐ幅で該パネルＢの一辺幅に相当する長さに
截断形成されるボーダーパネルＡの長辺合せ縁１
０の両側コーナー部に木ネジ１１や接着材等によ
つて固着具備するものである。

係合凸部６は、フリーアクセスパネルＢのコー
ナー部が載る台座３ａの両側コーナー部分に所定
の突出高さにて截頭円錐形状（断面台形）に突設
する一方、この係合凸部６に嵌合係止させる係合
凹部９はフリーアクセスパネルＢの四隅コーナー
部の裏面に設けた脚１２の下面中央に同じくく截
頭円錐形状に凹設して、前記係合凸部６に嵌合係
止させることによりフリーアクセスパネルＢが歩
行者の振動等によつて横ズレ等を起さない様に該
パネルＢの四隅コーナー部を台座３ａ上に載承支
持させる。

而して、本実施例詳述のフリーアクセスフロア
によれば、フロア周囲のボーダー部分を敷設形成
するボーダーパネルＡはフリーアクセスパネルＢ
との合せ縁１０両側コーナー部に固着したボーダ
ー載置用脚８の嵌合ボス７を台座３ａの嵌合孔５
に嵌合係止させることにより、該台座３ａ上に横
ズレ防止支持構造で載承支持され且つ設置機器類
の増設、移動等時には台座３ａ上から簡単に取り
外せるものである（第４図参照）。一方、フロア
のフリーアクセス部分を敷設構成するフリーアク
セスパネルＢは四隅コーナー部の脚１２下面に凹
設した係合凹部９を台座３ａの係合凸部６に嵌合
係止させることにより、該台座３ａに横ズレ防止
支持構造で載承支持され且つ台座３ａ上から簡単
に取り外せるものである。

そして、設置機器類の増設、移動等に応じた電
力ケーブル１３や信号ケーブル１４類の増設配
線、配線変え終了後におけるフリーアクセスパネ
ルＢの敷設時に、截頭円錐形状の係合凹部９の大
形開口部と截頭円錐形状の係合凸部６の小形突端
部との間のクリアランスをもつて第３図に示した
如くボーダーパネルＡの合せ縁１０に対してフリ
ーアクセスパネルＢの合せ縁１５が載つたり、衝
突しない様に該合せ縁１５を離した状態で係合凹
部９の大形開口部を係合凸部６の小形突端部に位
置させ、フリーアクセスパネルＢを降すことで係
合凹部９を係合凸部６を嵌合係止させることがで
きる。

従つて、フリーアクセスパネルＢの敷設時に、
ボーダーパネルＡの合せ縁１０に衝突による損傷
を与える虞れはない。図中１６はボーダーパネル
Ａの壁面１側縁辺に予め貼着せしめて該壁面１と
の間に介在したクツシヨン材である。

ちなみに、フリーアクセス部分の基礎床面２に
碁盤目状に立設配置されてフリーアクセスパネル
Ｂの四隅コーナー部（４枚のパネルのコーナー
部）を載承支持する各支持金具の台座には上述し
た截頭円錐形状の係合凸部６が夫々四隅コーナー
に突設され、全てのフリーアクセスパネルＢを横
ズレ防止支持構造で載承支持する様にしてあるも
のである。

［考案の効果］ 本考案はフリーアクセスフロアにおける支持金
具の台座上に対するボーダーパネルとフリーアク
セスパネルとの支持構造は叙上の如く構成してな
るから、下記の作用効果を奏する。

ボーダーパネルのコーナー部に固着したボーダ
ー載置用脚下面の嵌合ボスとフリーアクセスパネ
ルのコーナー部に凹設した係合凹部を支持金具の
台座に設けた嵌合孔と係合凸部に夫々嵌合係止さ
せることで、横ズレ等を起す虞れのない状態で台
座にボーダーパネルとフリーアクセスパネルを載
承支持させて敷設でき、しかも、截頭円錐形状の
係止凹部の大形開口部と截頭円錐形状の係合凸部
の小形突端部との間のクリアランスをもつてボー
ダーパネルの合せ縁にフリーアクセスパネルの合
せ縁が載つたり、衝突しない状態で係合凹部の大
形開口部を係合凸部の小形突端部に位置させて係
合凹部を係合凸部に嵌合係止させることができ
る。

従つて、本考案のフリーアクセスフロアによれ
ば、設置機器類の増設、移動等時には簡単に取り
外すことができるボーダーパネルとフリーアクセ
スパネルの支持構造としながら、歩行者の振動等
による横ズレ防止を図り、更にはフリーアクセス
パネルの敷設時におけるボーダーパネルへの衝突
擦れ合いを防いでボーダーパネルの合せ縁の摩
耗、損傷等を防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案フリーアクセスフロアの要部を
示す平面図で一部切欠して示す。第２図は第１図
の−線拡大縦断正面図、第３図はフリーアク
セスパネルの敷設状態を示す縦断正面図、第４図
はボーダーパネルを取り外した状態を示す縦断正
面図である。 尚、図中、Ａ：ボーダーパネル、Ｂ：フリーア
クセスパネル、１：壁面、２：基礎床面、３：支
持金具、３ａ：台座、５：嵌合孔、６：係合凸
部、７：嵌合ボス、８：ボーダー載置用脚、９：
係合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロアの壁面近傍に立設した支持金具の台座上
   に、該壁面に沿わせて敷設するボーダーパネルと
   このボーダーパネルの合せ縁に衝合隣接させて敷
   設するフリーアクセスパネルとを載承支持させて
   なるフリーアクセスフロアに於いて、ボーダーパ
   ネルのコーナー部が載る支持金具の台座部分に嵌
   合孔を開設すると共に、この嵌合孔に嵌合係止さ
   せる嵌合ボスを突設したボーダー載置用脚をボー
   ダーパネルのコーナー部に固着し、且つフリーア
   クセスパネルのコーナー部が載る前記支持金具の
   台座部分には截頭円錐形状の係合凸部を突設する
   と共に、この係合凸部に嵌合係止させる同一形状
   の係合凹部をフリーアクセスパネルのコーナー部
   に凹設したことを特徴とするフリーアクセスフロ
   ア。