JPH0341185Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、自動車、或いは各種の機械、設備装
置等に給油、結気の供給路等として配設される金
属管端部相互の連結構造の改良に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、この種の連結構造としては例えば第４図
に示すように、端周縁部に亘つて複数のスリツト
１２、…と該スリツト部より軸芯方向の内側に、
内部に環状凹溝１３を設けた一方の管体１１の連
結端部に、地方の管体１４の端部附近を挿着せし
め、更に前記環状凹溝１３と管体１４の位置する
外周面１５との間にシール環部材１６を挟圧状に
装着せしめた状態で、前記スリツト１２…部を結
束バンド１７により締付けて連結構成していた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、このような従来の連結構造にあ
つては、機関、機械或いは設備装置等に配設され
る加振状態下にあつて、しばしば結束バンド１７
自体に移動や、位置ずれを招いて結束に緩みを生
ぜしめ、相互の連結に不具合を招き、また、長期
に亘りシール部材の機能の劣化とによつて洩れを
誘発する傾向となし、同時に該シール部材の使用
により高価となす等の問題を有するものであつ
た。

本考案は上記した従来の問題を極めて効果的に
解決するため、一方の管体の端部の壁部に複数の
長孔を列設し且つ、該長孔部より内側に前面側を
受圧シート面とする内方への環状突出壁を設け、
又、他方の管体の先端もしくは先端附近に前面側
を押圧シート面とする環状の搾口壁を設け、且つ
該搾口壁部より後方に少くとも１つの環状からな
る係合溝を設け、一方の管体に他方の管体を挿着
して、前記受圧シート面と押圧シート面とを当接
せしめると共に、前記係合溝部に位置して重合し
た長孔部を締付けて縮径状に変形して連結せしめ
ることにより、加振状態下にあつても結束バンド
の移動や、位置ずれによる緩み、不具合等の発生
の憂いをなくし、長期に亘つて確実に連結、保持
することは勿論のこと、結束バンドの締付けによ
る簡易な操作によつて相互の当接シート面間に面
圧力を強力に附与せしめて密合状に連結すること
のできる連結構造を提案することを目的とするも
のである。

［問題を解決するための手段］ 本考案は、端部の壁部に、周壁方向に亘つて複
数の長孔を列設すると共に、該長孔部より軸芯方
向の内側に連結方向の前面側を受圧シート面とす
る内方への環状突出壁を設けた一方の管体と、先
端もしくは先端附近に前面側を押圧シート面とす
る環状搾口壁を設け、且つ該搾口壁部より軸芯方
向の後方に周壁面に沿つて少なくとも１つの環状
からなる係合溝を設けた他方の管体とから成り、
前記一方の管体に他方の管体を挿着して前記受圧
シート面と押圧シート面とを当接せしめると共
に、管体の前記係合溝部に位置して重合してなる
一方の管体側の長孔部を締付けて縮径状に変形し
て連結構成した金属管端部相互の連結構造を要旨
とするものであり、更に前記縮径状の変形を結束
バンドにより行い、又、前記一方の管体側を引張
つて、前記受圧シート面と押圧シート面との当接
面間に面圧力を附与せしめて密合状に連結構成
し、更に外側に位置する前記一方の管体側の端部
の壁部に、長孔内部に位置して軸芯方向の後方に
突設した掛支爪により他方の管体側の対向する係
合溝部に屈曲掛支して連結構成するものである。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
れば、第１図は本考案の金属管端部相互の連結構
造を示す締付け前の一部切欠きによる断面図、第
２図は第１図の締付け後の状態図、第３図は他の
実施例を示す第２図相当図であつて、１は端部の
壁部１′に周壁方向に亘つて複数の長孔２，…を
列設すると共に、該長孔部より軸芯方向の内側に
連結方向の前面側を受圧シート面３′とする内方
への断面Ｖ字状からなる環状突出壁３を設けた一
方の管体である。４は先端もしくは先端附近に内
方に傾斜した前面側を押圧シート面５′とする環
状搾口壁５を設け、且つ該搾口壁部より軸芯方向
の後方に周壁面に沿つて少なくとも１つの環状か
らなる係合溝６を設けた他方の管体であつて、一
方の管体１側の連結保持部に管体４側の端部附近
を挿着して、受圧シート面３′と押圧シート５′と
を当接せしめてなるものである。７は前記挿着し
た状態にあつて管体４側の係合溝６部に位置して
管体１側の長孔２，…部を外部より締付けてなる
結束バンドであつて、該締付けての際に管体１を
軸方向に引張つて、前記受圧シート面３′と押圧
シート面５′との当接面間に面圧力を附与せしめ
て密合状に連結構成するものである。

第３図において、８は前記結束バンド７を１つ
設けた場合に管体１側の端部の壁部に、長孔２，
…内部に位置して軸芯方向の後方に突設した掛支
爪であり、対向する係合溝６部に屈曲掛支して前
記結束バンド７同様の機能を発揮するものであ
る。

尚結束バンド７に代えて外部より径方向にカシ
メして結束、連結してもよいことは勿論である。

［作用］ 本考案はこのように構成されているため、管体
１，４相互の連結保持部と端部附近との挿着状態
によつて、管体４の係合溝６部に位置して重合し
てなる一方の管体１側の長孔２，…部を結束バン
ド７等により締付けて縮径状に変形して連結する
こととなり、且つ該締付けに伴う管体１側に生ず
る引張り力によつて、前記受圧シート面３′と押
圧シート面５′との当接面間に面圧力を強力に附
与せしめて密合状に連結せしめる結果となる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案による金属管端部相
互の連結構造としては、結束バンド７等による管
体４側の係合溝６に長孔２，…部での縮径状に変
形した状態によつて、該締付けに伴う管体１側の
引張り力により受圧シート面３′と押圧シート面
５′との当接面間に面圧力を強力に附与せしめて
密合状に連結構成せしめるため、該連結構造によ
つて、加振状態下での配設にあつても結束バンド
７の移動や、位置ずれによる緩み、外ずれ等によ
る不具合の発生の憂いがなく、長期に亘つて確実
に連結、保持することができ、更に結束バンド７
等の締付けによる簡易な操作によつて相互の当接
シート面間に面圧力を強力に附与して密合状に連
結することのできる等、極めて有用な金属管端部
相互の連結構造である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す金属管端部相
互の連結構造の締付け前の一部切欠きによる断面
図、第２図は第１図の締付け後の状態図、第３図
は他の実施例を示す第２図相当図、第４図は従来
例の連結構造の一部切欠き断面図である。 １……管体、１′……壁部、２，……長孔、３
……環状突出壁、３′……受圧シート面、４……
管体、５……環状搾口壁、５′……押圧シート面、
６……係合溝、７……結束バンド、８……掛支
爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 端部の壁部１′に、周壁方向に亘つて複数の
   長孔２，…を列設し且つ、該長孔部より軸芯方
   向の内側に連結方向の前面側を受圧シート面
   ３′とする内方へ環状突出壁３を設けた一方の
   管体１と、先端もしくは先端附近に前面側を押
   圧シート面５′とする環状搾口壁５を設け、且
   つ該搾口壁部より軸芯方向の後方に周壁面に沿
   つて少なくとも１つの環状からなる係合溝６を
   設けた他方の管体４とからなり、一方の管体１
   に他方の管体２を挿着して前記受圧シート面３
   と押圧シート面５′とを当接せしめると共に、
   管体４の前記係合溝６部に位置して重合してな
   る管体１側の長孔２，…部を締付けして縮径状
   に変形して連結構成したことを特徴とする金属
   管端部相互の連結構造。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、前記縮径状の変形を結束バンド７により行
   うことを特徴とする金属管端部相互の連結構
   造。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、前記一方の管体１を軸方向に引張つて、前
   記受圧シート面３′と押圧シート面５′との当接
   面間に面圧力を附与せしめて密合状に連結構成
   したことを特徴とする金属管端部相互の連結構
   造。 ４ 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、前記管体１側の端部の壁部１′に、長孔２，
   …内部に位置して軸芯方向の後方に突設した掛
   支爪８により、管体４側の対向する係合溝６部
   に屈曲掛支して連結構成したことを特徴とする
   金属管端部相互の連結構造。