JPH0341099Y2 - - Google Patents
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- JPH0341099Y2 JPH0341099Y2 JP1982112354U JP11235482U JPH0341099Y2 JP H0341099 Y2 JPH0341099 Y2 JP H0341099Y2 JP 1982112354 U JP1982112354 U JP 1982112354U JP 11235482 U JP11235482 U JP 11235482U JP H0341099 Y2 JPH0341099 Y2 JP H0341099Y2
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- discharge
- pressure regulating
- pressure
- plunger
- cylindrical
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Landscapes
- Electromagnetic Pumps, Or The Like (AREA)
Description
この考案は、電磁ポンプにおけるポンプ動作、
特に流量の安定化を目的とした改良に係るもので
ある。 ところで、燃料その他の流体を少しずつ給送し
たいときに使用される電磁ポンプは、シリンダ内
へ収められたフリーピストン状のプランジヤを電
磁力とバネ弾力とで往復させて、該プランジヤの
往動時に加圧された流体の圧力で吐出用逆止弁を
押し開かせ乍ら、その流体を吐出させるようにな
つているため、他の往復ポンプと同じく、吐出圧
力が周期的に変化するを免れ得ない。 然してこのような電磁ポンプでは、これのプラ
ンジヤが上記の如くフリーピストン状とされて、
機械的に拘束された往復運動を繰り返すものでは
ないため、該プランジヤのストロークが変動し易
く、また吐出用逆止弁が閉鎖方向に対し弱いバネ
圧で附勢されているだけであるため、そのバネ圧
による吐出抵抗の増加を無視し得る反面に於て、
開閉動作が不確実となり易い。 特に、燃料を電磁ポンプで強制的に送る形式の
石油ストーブでは、組立時に行われる調整に際し
て生じる「エヤー噛み」の現象により、同一ポン
プであつても流量にバラつきを生じるのが避けら
れないのである。即ち上記石油ストーブの調整時
に行う始運転時において、ポンプ室内に燃料とと
もに多量の空気が気泡として吸入されるのであ
り、この気泡が加圧時にクツシヨンとなつてプラ
ンジヤのブレーキ作用を弱める結果、ポンプ室内
の流体圧が減少することでプランジヤの吐出時に
おけるストロークが大きくなつて流量を変動させ
ることになるのである。 従つてかかる電磁ポンプに於ては、負荷の変動
があつた場合はもとより、同一の使用条件下で
も、前記した吐出圧力の変化や負荷の圧力に影響
されて、ポンプ動作が安定せず、単位時間当りの
吐出量を変動させる欠点がみられる。 本考案は、電磁ポンプに関する上記したような
従来の問題点に対処して、ポンプ動作ならびに流
量の安定化を図るため、当該ポンプの吐出用逆止
弁と吐出口との間における吐出通路中の空洞部内
に、軸心内部を調圧室とした調圧体を密合するこ
とにより、該室の容積を弾力的に変化させ得るよ
う構成したものである。以下これを図面に示す実
施例について詳述する。 図において1は電磁ポンプのシリンダであり、
薄肉のシリンダパイプ2とこれの両端に嵌合固着
したシリンダプラグ3,4とから構成されてい
る。このシリンダパイプ2は、非磁性体素材から
なり、その外周には、強磁性体素材からなる筒状
の外部磁極5,6がシリンダ中心線方向へ互に少
し離した嵌合固定されている。7は強磁性体素材
からなるプランジヤであつて、上記のシリンダ1
内にフリーピストンの如く収められ、両端双方か
らバネ8,9で軽く押圧されて、該シリンダのほ
ぼ中程へ弾力的に保たせられる。このプランジヤ
7は、シリンダ中心線方向に貫通した流体通路1
0と、該プランジヤに一体化した弁座11で受止
されて通路10を開閉する吸入用逆止弁12と、
この弁を閉鎖方向へ弾力的に附勢する弱いバネ1
3とを有する。14は前記した吸入端側のシリン
ダプラグ3を貫通する吸入通路であつて、この吸
入口15にはフイルター16が附加されている。
17は前記した吐出端側のシリンダプラグ4を貫
通する吐出通路であつて、これの途中には、その
プラグ4に一体化した弁座18で受止されて該通
路を開閉する吐出用逆止弁19と、この弁を閉鎖
方向へ弾力的に附勢する弱いバネ20とがあり、
21は吐出口である。22はシリンダ1内におけ
るプランジヤ7の往動方向前方へ構成されたポン
プ室であつて、そのプランジヤの往復動作に従い
容積が変化する。なお図中の23は上記した吐出
用逆止弁19の直前もしくは図示のように後部位
置へ必要に応じて形成される狭窄孔であり、また
24はボビン25に巻かれた電磁コイルであつ
て、シリンダ1の外周を取り囲む如く、強磁性体
素材からなるコ字形のヨーク26で保持されてい
る。 27は吐出用逆止弁19の後部がわに形成した
狭窄部23と吐出口21との間における吐出通路
17中の筒形空洞部A内に密に嵌合させた調圧体
で、この調圧体27は、軸心方向内部を調圧室2
7′としたゴム等の弾性体からなり、かつ両端に
鍔31,31を設けた筒形隔膜28に対し、該隔
膜26の外周に筒形空間34を設けしけめて周壁
一部に通気孔35を穿設した筒形スペーサ32を
上記両端の鍔間に介設することにより構成され、
然してこの調圧体27は前記のようにシリンダプ
ラグ4に設けた空洞部A内へ、通気孔35を該プ
ラグの壁面に設けた通孔36に連通させた状態で
シリンダ中心線方向へ開口端から密に嵌めこみ、
上部から吐出口21を備えた筒形プラグ33と嵌
めこませて固定されている。 上記したような調圧体27を有する電磁ポンプ
に於て、いま電磁コイル24に電流が流れていな
いものとすれば、プランジヤ7はバネ8,9によ
つて静止させられている。この状態に於て電磁コ
イル24に電流が流されると、該コイルが励磁さ
れて、ヨーク26を磁路とするような磁力が外部
磁極5,6間に作用するため、プランジヤ7は、
バネ9に抗して、僅かなストロークではあるが、
上記の静止位置から吐出側へ往動させられる。ま
た電磁コイル24に流れる電流が途切れると、そ
のプランジヤ7は、バネ9で押し戻され乍らバネ
9で受止されて、元の静止位置まで復動する。 このようにしてプランジヤ7が往復すると、ポ
ンプ室22内の圧力は、該プランジヤの往動時に
は上昇し復動時には低下して、吸入用逆止弁12
と吐出用逆止弁19とをその圧力変化に応じ交互
に開かせる。従つて流体は、プランジヤ7の復動
時には吸入用逆止弁12を経てポンプ室22内へ
吸入され、往動時には該室内から吐出用逆止弁1
9を経て吐出される。 このようにして吐出される流体は、吐出通路1
7を経て吐出口21へ向かい、その途中で調圧室
27′を通過する。然してこの流体の吐出圧力は、
前記したプランジヤ7の1往復ごとに1回の割合
で変化し、その圧力変化で調圧室27′の隔壁2
8に弾性変形を生じさせて、該室の容積を変化さ
せる。筒形隔膜28が、吐出圧力の上昇時には大
気圧側へ半径方向外方に膨らんで調圧室27′の
容積を増加させ、吐出圧力の低下時には自己の弾
性力で復元してその容積を減少させる。従つて前
記した吐出圧力の周期的な変化は、上記したよう
な調圧室27′の容積変化により吸収緩和され、
特に該圧力の高い方のピークが低くなる形態で或
る程度まで平滑化されると共に、前記したよう
に、ポンプ室22内で気泡の混在による流体圧力
の低下に起因した流量の変動が、上記調圧室2
7′の容積変化で吸収されることになつて吐出量
の変動巾を小さくして流量を可及的に安定化させ
るのである。 即ち上記した吐出圧力の平滑化は、これが完全
ではないにしても、吐出用逆止弁19の背圧変動
を緩和することになり、従つて該弁の開閉動作を
円滑且つ確実ならしめ、惹いてはプランジヤ7の
ストローク変動をも予防する。よつて電磁ポンプ
全体としてのポンプ動作は安定し、同一使用条件
化ではもとより、負荷の変更があつた場合でも、
単位時間当たりの吐出量の変動は少なくなる。ま
た、始運転時にポンプ室内へ燃料とともに空気が
吸入されて流体圧力が低下することになつても、
調圧室27′の隔膜28がこれを吸収して流量の
変動巾を小さくして該流量を可及的に安定化させ
るのである。 次にポンプ動作がどの程度まで安定化するかを
確認するため、定格吐出能力5cm3/分の電磁ポン
プを10台用意し、これらを電圧100V、周波数
21.4Hzの断続電流により繰り返し運転して使用条
件a,a′及びbにおける吐出量を測定して、その
変動巾をみたところ、調圧体27を設けていない
ときには別表〔〕に示すような結果が得られ、
調圧体27を設けたときには別表〔〕に示すよ
うな結果が得られた。これら両表に於て、aは吐
出口21へ内径1.6mm、吐出高さ75mmの銅パイプ
を接続して20分間実運転した後における吐出量
(cm3/分)を、a′は同じく1分間空運転した後に
おける吐出量(cm3/分)を、bは吐出口21へ内
径1.6mm、吐出高さ400mmの銅パイプを接続して20
分間実運転した後における吐出量(cm3/分)を示
し、Aは上記したa及びa′における最大吐出量と
最小吐出量との平均値(cm3/分)及び変動巾
(%)を、Bは上記したbにおける最大吐出量と
最小吐出量との平均値(cm3/分)及び変動巾
(%)を夫々示すものである。 この測定結果から明らかなように、調圧体27
を設けていない電磁ポンプの吐出量は、使用条件
が上記a,a′およびbのいずれに於ても、別表
〔〕のA,Bに示す如く、変動巾が大であるの
に対し、調圧体27を設けたときの吐出量は、各
使用条件のいずれに於ても、別表〔〕のA,B
に示す如く変動巾が遥かに小となつている。この
ことは、電磁ポンプの動作が、調圧体27を設け
ることによつて安定することを意味している。 以上の如く本考案は、吐出用逆止弁から吐出口
へ至る吐出通路の途中に設けた筒形の空洞部内
へ、軸心方向内部を調圧室としたゴム等の弾性体
からなり、かつ両端に鍔を設けた筒形隔膜に対
し、該隔膜の外周に筒形空間を設けしめて周壁一
部に通気孔を穿設した筒形スペーサを上記両端の
鍔間に介設することにより構成した調圧体を、シ
リンダプラグの壁面に設けた通孔と上記調圧体に
おける通気孔途を連通させるようにして密に嵌合
し、上部から嵌合した筒形プラグで固定したもの
であるから、同一使用条件下ではもとより、その
使用条件、特に負荷が変更された場合でも、当該
ポンプの動作を安定させ得て、単位時間当たりの
吐出量の変動を抑制し得るのであり、特に電磁ポ
ンプの組付け後に空運転とともに行われる調整時
に際して、ポンプ室内の燃料に気泡が存在してい
ても、調圧室が内部の流体圧力を一定化させて流
量の安定に寄与させうるのである。また、本考案
によるときは、調圧体を、シリンダプラグの吐出
通路中における限られた空洞部内に嵌合すること
で、該空洞部を有効に利用させうるとともに、内
部調圧室の容積を可及的に大きく形成でき、しか
も調圧体を単一体として取扱いうるばかりか、該
調圧体を上部の筒形プラグのみで固定でき、かつ
その着脱交換を容易ならしめうる効果がある。
特に流量の安定化を目的とした改良に係るもので
ある。 ところで、燃料その他の流体を少しずつ給送し
たいときに使用される電磁ポンプは、シリンダ内
へ収められたフリーピストン状のプランジヤを電
磁力とバネ弾力とで往復させて、該プランジヤの
往動時に加圧された流体の圧力で吐出用逆止弁を
押し開かせ乍ら、その流体を吐出させるようにな
つているため、他の往復ポンプと同じく、吐出圧
力が周期的に変化するを免れ得ない。 然してこのような電磁ポンプでは、これのプラ
ンジヤが上記の如くフリーピストン状とされて、
機械的に拘束された往復運動を繰り返すものでは
ないため、該プランジヤのストロークが変動し易
く、また吐出用逆止弁が閉鎖方向に対し弱いバネ
圧で附勢されているだけであるため、そのバネ圧
による吐出抵抗の増加を無視し得る反面に於て、
開閉動作が不確実となり易い。 特に、燃料を電磁ポンプで強制的に送る形式の
石油ストーブでは、組立時に行われる調整に際し
て生じる「エヤー噛み」の現象により、同一ポン
プであつても流量にバラつきを生じるのが避けら
れないのである。即ち上記石油ストーブの調整時
に行う始運転時において、ポンプ室内に燃料とと
もに多量の空気が気泡として吸入されるのであ
り、この気泡が加圧時にクツシヨンとなつてプラ
ンジヤのブレーキ作用を弱める結果、ポンプ室内
の流体圧が減少することでプランジヤの吐出時に
おけるストロークが大きくなつて流量を変動させ
ることになるのである。 従つてかかる電磁ポンプに於ては、負荷の変動
があつた場合はもとより、同一の使用条件下で
も、前記した吐出圧力の変化や負荷の圧力に影響
されて、ポンプ動作が安定せず、単位時間当りの
吐出量を変動させる欠点がみられる。 本考案は、電磁ポンプに関する上記したような
従来の問題点に対処して、ポンプ動作ならびに流
量の安定化を図るため、当該ポンプの吐出用逆止
弁と吐出口との間における吐出通路中の空洞部内
に、軸心内部を調圧室とした調圧体を密合するこ
とにより、該室の容積を弾力的に変化させ得るよ
う構成したものである。以下これを図面に示す実
施例について詳述する。 図において1は電磁ポンプのシリンダであり、
薄肉のシリンダパイプ2とこれの両端に嵌合固着
したシリンダプラグ3,4とから構成されてい
る。このシリンダパイプ2は、非磁性体素材から
なり、その外周には、強磁性体素材からなる筒状
の外部磁極5,6がシリンダ中心線方向へ互に少
し離した嵌合固定されている。7は強磁性体素材
からなるプランジヤであつて、上記のシリンダ1
内にフリーピストンの如く収められ、両端双方か
らバネ8,9で軽く押圧されて、該シリンダのほ
ぼ中程へ弾力的に保たせられる。このプランジヤ
7は、シリンダ中心線方向に貫通した流体通路1
0と、該プランジヤに一体化した弁座11で受止
されて通路10を開閉する吸入用逆止弁12と、
この弁を閉鎖方向へ弾力的に附勢する弱いバネ1
3とを有する。14は前記した吸入端側のシリン
ダプラグ3を貫通する吸入通路であつて、この吸
入口15にはフイルター16が附加されている。
17は前記した吐出端側のシリンダプラグ4を貫
通する吐出通路であつて、これの途中には、その
プラグ4に一体化した弁座18で受止されて該通
路を開閉する吐出用逆止弁19と、この弁を閉鎖
方向へ弾力的に附勢する弱いバネ20とがあり、
21は吐出口である。22はシリンダ1内におけ
るプランジヤ7の往動方向前方へ構成されたポン
プ室であつて、そのプランジヤの往復動作に従い
容積が変化する。なお図中の23は上記した吐出
用逆止弁19の直前もしくは図示のように後部位
置へ必要に応じて形成される狭窄孔であり、また
24はボビン25に巻かれた電磁コイルであつ
て、シリンダ1の外周を取り囲む如く、強磁性体
素材からなるコ字形のヨーク26で保持されてい
る。 27は吐出用逆止弁19の後部がわに形成した
狭窄部23と吐出口21との間における吐出通路
17中の筒形空洞部A内に密に嵌合させた調圧体
で、この調圧体27は、軸心方向内部を調圧室2
7′としたゴム等の弾性体からなり、かつ両端に
鍔31,31を設けた筒形隔膜28に対し、該隔
膜26の外周に筒形空間34を設けしけめて周壁
一部に通気孔35を穿設した筒形スペーサ32を
上記両端の鍔間に介設することにより構成され、
然してこの調圧体27は前記のようにシリンダプ
ラグ4に設けた空洞部A内へ、通気孔35を該プ
ラグの壁面に設けた通孔36に連通させた状態で
シリンダ中心線方向へ開口端から密に嵌めこみ、
上部から吐出口21を備えた筒形プラグ33と嵌
めこませて固定されている。 上記したような調圧体27を有する電磁ポンプ
に於て、いま電磁コイル24に電流が流れていな
いものとすれば、プランジヤ7はバネ8,9によ
つて静止させられている。この状態に於て電磁コ
イル24に電流が流されると、該コイルが励磁さ
れて、ヨーク26を磁路とするような磁力が外部
磁極5,6間に作用するため、プランジヤ7は、
バネ9に抗して、僅かなストロークではあるが、
上記の静止位置から吐出側へ往動させられる。ま
た電磁コイル24に流れる電流が途切れると、そ
のプランジヤ7は、バネ9で押し戻され乍らバネ
9で受止されて、元の静止位置まで復動する。 このようにしてプランジヤ7が往復すると、ポ
ンプ室22内の圧力は、該プランジヤの往動時に
は上昇し復動時には低下して、吸入用逆止弁12
と吐出用逆止弁19とをその圧力変化に応じ交互
に開かせる。従つて流体は、プランジヤ7の復動
時には吸入用逆止弁12を経てポンプ室22内へ
吸入され、往動時には該室内から吐出用逆止弁1
9を経て吐出される。 このようにして吐出される流体は、吐出通路1
7を経て吐出口21へ向かい、その途中で調圧室
27′を通過する。然してこの流体の吐出圧力は、
前記したプランジヤ7の1往復ごとに1回の割合
で変化し、その圧力変化で調圧室27′の隔壁2
8に弾性変形を生じさせて、該室の容積を変化さ
せる。筒形隔膜28が、吐出圧力の上昇時には大
気圧側へ半径方向外方に膨らんで調圧室27′の
容積を増加させ、吐出圧力の低下時には自己の弾
性力で復元してその容積を減少させる。従つて前
記した吐出圧力の周期的な変化は、上記したよう
な調圧室27′の容積変化により吸収緩和され、
特に該圧力の高い方のピークが低くなる形態で或
る程度まで平滑化されると共に、前記したよう
に、ポンプ室22内で気泡の混在による流体圧力
の低下に起因した流量の変動が、上記調圧室2
7′の容積変化で吸収されることになつて吐出量
の変動巾を小さくして流量を可及的に安定化させ
るのである。 即ち上記した吐出圧力の平滑化は、これが完全
ではないにしても、吐出用逆止弁19の背圧変動
を緩和することになり、従つて該弁の開閉動作を
円滑且つ確実ならしめ、惹いてはプランジヤ7の
ストローク変動をも予防する。よつて電磁ポンプ
全体としてのポンプ動作は安定し、同一使用条件
化ではもとより、負荷の変更があつた場合でも、
単位時間当たりの吐出量の変動は少なくなる。ま
た、始運転時にポンプ室内へ燃料とともに空気が
吸入されて流体圧力が低下することになつても、
調圧室27′の隔膜28がこれを吸収して流量の
変動巾を小さくして該流量を可及的に安定化させ
るのである。 次にポンプ動作がどの程度まで安定化するかを
確認するため、定格吐出能力5cm3/分の電磁ポン
プを10台用意し、これらを電圧100V、周波数
21.4Hzの断続電流により繰り返し運転して使用条
件a,a′及びbにおける吐出量を測定して、その
変動巾をみたところ、調圧体27を設けていない
ときには別表〔〕に示すような結果が得られ、
調圧体27を設けたときには別表〔〕に示すよ
うな結果が得られた。これら両表に於て、aは吐
出口21へ内径1.6mm、吐出高さ75mmの銅パイプ
を接続して20分間実運転した後における吐出量
(cm3/分)を、a′は同じく1分間空運転した後に
おける吐出量(cm3/分)を、bは吐出口21へ内
径1.6mm、吐出高さ400mmの銅パイプを接続して20
分間実運転した後における吐出量(cm3/分)を示
し、Aは上記したa及びa′における最大吐出量と
最小吐出量との平均値(cm3/分)及び変動巾
(%)を、Bは上記したbにおける最大吐出量と
最小吐出量との平均値(cm3/分)及び変動巾
(%)を夫々示すものである。 この測定結果から明らかなように、調圧体27
を設けていない電磁ポンプの吐出量は、使用条件
が上記a,a′およびbのいずれに於ても、別表
〔〕のA,Bに示す如く、変動巾が大であるの
に対し、調圧体27を設けたときの吐出量は、各
使用条件のいずれに於ても、別表〔〕のA,B
に示す如く変動巾が遥かに小となつている。この
ことは、電磁ポンプの動作が、調圧体27を設け
ることによつて安定することを意味している。 以上の如く本考案は、吐出用逆止弁から吐出口
へ至る吐出通路の途中に設けた筒形の空洞部内
へ、軸心方向内部を調圧室としたゴム等の弾性体
からなり、かつ両端に鍔を設けた筒形隔膜に対
し、該隔膜の外周に筒形空間を設けしめて周壁一
部に通気孔を穿設した筒形スペーサを上記両端の
鍔間に介設することにより構成した調圧体を、シ
リンダプラグの壁面に設けた通孔と上記調圧体に
おける通気孔途を連通させるようにして密に嵌合
し、上部から嵌合した筒形プラグで固定したもの
であるから、同一使用条件下ではもとより、その
使用条件、特に負荷が変更された場合でも、当該
ポンプの動作を安定させ得て、単位時間当たりの
吐出量の変動を抑制し得るのであり、特に電磁ポ
ンプの組付け後に空運転とともに行われる調整時
に際して、ポンプ室内の燃料に気泡が存在してい
ても、調圧室が内部の流体圧力を一定化させて流
量の安定に寄与させうるのである。また、本考案
によるときは、調圧体を、シリンダプラグの吐出
通路中における限られた空洞部内に嵌合すること
で、該空洞部を有効に利用させうるとともに、内
部調圧室の容積を可及的に大きく形成でき、しか
も調圧体を単一体として取扱いうるばかりか、該
調圧体を上部の筒形プラグのみで固定でき、かつ
その着脱交換を容易ならしめうる効果がある。
【表】
【表】
図は本考案の実施例を示す欠截側面図である。
1……シリンダ、17……吐出通路、19……
吐出用逆止弁、21……吐出口、27……調圧
体、27′……調圧室、28……隔膜、31……
鍔、32……筒形スペーサ、33……筒形プラ
グ、34……筒形空間、35……通気孔、36…
…通孔、A……空洞部。
吐出用逆止弁、21……吐出口、27……調圧
体、27′……調圧室、28……隔膜、31……
鍔、32……筒形スペーサ、33……筒形プラ
グ、34……筒形空間、35……通気孔、36…
…通孔、A……空洞部。
Claims (1)
- 吐出用逆止弁から吐出口へ至る吐出通路の途中
に設けた筒形の空洞部内へ、軸心方向内部を調圧
室としたゴム等の弾性体からなり、かつ両端に鍔
を設けた筒形隔膜に対し、該隔膜の外周に筒形空
間を設けしめた周壁一部に通気孔を穿設した筒形
スペースを上記両端の鍔間に介設することにより
構成した調圧体を、シリンダプラグの壁面に設け
た通孔と上記調圧体における通気孔とを連通させ
るようにして密に嵌合し、上部から嵌合した筒形
プラグで固定したことを特徴とする電磁ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11235482U JPS5917286U (ja) | 1982-07-23 | 1982-07-23 | 電磁ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11235482U JPS5917286U (ja) | 1982-07-23 | 1982-07-23 | 電磁ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5917286U JPS5917286U (ja) | 1984-02-02 |
JPH0341099Y2 true JPH0341099Y2 (ja) | 1991-08-29 |
Family
ID=30260490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11235482U Granted JPS5917286U (ja) | 1982-07-23 | 1982-07-23 | 電磁ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5917286U (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61263443A (ja) * | 1985-05-16 | 1986-11-21 | オリンパス光学工業株式会社 | 内視鏡用鉗子装置 |
JPH0737604Y2 (ja) * | 1989-11-10 | 1995-08-30 | 旭光学工業株式会社 | 内視鏡用鉗子装置 |
CN115807752B (zh) * | 2023-02-07 | 2023-05-09 | 南京哈德润滑机械有限公司 | 一种高稳定性的电磁泵 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5312501A (en) * | 1976-07-20 | 1978-02-04 | Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd | Pulsation protecting device for high-viscosity matter transfer pump |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55165967U (ja) * | 1979-05-16 | 1980-11-28 |
-
1982
- 1982-07-23 JP JP11235482U patent/JPS5917286U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5312501A (en) * | 1976-07-20 | 1978-02-04 | Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd | Pulsation protecting device for high-viscosity matter transfer pump |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5917286U (ja) | 1984-02-02 |
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