JPH0340249Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はフアイバースコープの送気・送水口の
ノズル部に滞留する付着物を除去するに際して、
その除去用スプレー容器のアタツチメントに関す
るものである。

（従来の技術） フアイバースコープにより胃内等の観察、処置
を行うと、挿入部の端面に開口している送気・送
水口のノズル内に血液や胃液、粘膜等の体液が侵
入、付着し、使用後に凝固して該送気・送水口の
ノズルが目詰りを起こし、使用できなくなること
が生じる。

このため、従来から、使用後にはフアイバース
コープを吊り下げてその挿入部を垂下させ、送
気・送水口のノズル内から体液を自然流出させて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このような手段によれば、体液
の排出に長時間を要するばかりでなく、完全に体
液を排出することができなくて一部がノズル内に
付着残存し、そのまま凝固して送気・送水口の円
滑な流通の妨げとなる。

このため、送気・送水口のノズルに細い針状物
を入れて凝固物を除去することが行われている
が、ノズル径が0.1mmの細径孔であるから、その
内部に針状物を挿入して凝固物を除去するには熟
練を要し、その作業中に針状物の先端でノズル壁
を破損させた場合には高価な送気・送水口の取り
替えなければならない等の問題点があつた。

又、圧縮ガスを充填しているスプレー容器のノ
ズルを送気・送水口に挿嵌してガスの流通圧によ
り送気・送水口のノズルに付着した体液を外部に
排除することも考えられるが、送気・送水口はフ
アイバースコープの操作部から延出したチユーブ
状のライトガイド部の先端に設けられている一
方、そのノズルは操作部の先端から延出したチユ
ーブ状の挿入部の先端に設けられているため、操
作部でライトガイド部内の送気・送水口の通路を
挿入の送気・送水口の通路に連通させる操作と、
送気・送水口のノズルをスプレーノズルに挿嵌さ
せる操作とを同時に行わなければならなず、その
ため２人の作業員を必要として作業が煩雑化し、
円滑な操作が行えないという問題点があつた。

本考案はこのような問題点を解消し得るスプレ
容器のアタツチメントの提供を目的とするもので
ある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案のスプレー
容器のアタツチメントは、実施例に対応する図面
に示すように、下端をスプレー容器ａの上端に着
脱させるようにした筒状本体１内にスプレー容器
ａのスプレーノズルｃに接続可能な補助ノズル２
を上下動自在に配設すると共に、該補助ノズル２
の上端部を筒状本体１の上端から突出させてその
上端開口部にフアイバースコープの送気・送水口
ｈを挿嵌させるようにし、さらに、筒状本体１
に、前記補助ノズル２に並行してフアイバースコ
ープの前記送気・送水口ｈに併設したライトガイ
ドｇの差込み案内部６を一体に設けてなることを
特徴とするものである。

（作 用） スプレー容器ａの上端に筒状本体１を取付ける
と共に補助ノズル２の下端部をスプレー容器ａの
スプレーノズルｃに嵌合させたのち、使用後或い
は使用前のフアイバースコープのライトガイド部
の先端に突設しているライトガイドｇを筒状本体
１に設けた差込み案内部６に挿入すると、ライト
ガイドｇが差込み案内部６に案内され、該ライト
ガイドｇから一定の間隔を存して突設した送気・
送水口ｈが補助ノズル２の上端に嵌合する。

この状態で手放しても、ライトガイドｇが差込
み案内部６に支持されているから、送気・送水口
ｈが補助ノズル２に嵌合した状態を保持する。

次いで、フアイバースコープのライトガイド部
を押圧して補助ノズル２に送気・送水口ｈを押し
付ければ、補助ノズル２と接続したスプレーノズ
ルｃが後退して容器内の圧縮ガスが送気・送水口
ｈからライトガイド部内の通路を通り、さらに、
フアイバースコープの操作部内から挿入部内の送
気・送水口通路を経てそのノズルｎから急激に外
部に噴射し、該送気・送水口ノズルｎ内に残留付
着した体液を瞬時に吹き飛ばして除去するもので
ある。

（実施例） 本考案の実施例を図面について説明すると、１
は硬質合成樹脂等の適宜な材料により形成された
筒状本体で、その外周径を、内部にフロンガス、
チツソガス等の圧縮ガスを充填しているスプレー
容器ａの上端口金ｂの内周径に略等しく形成し、
この筒状本体１の下端部を該口金ｂ内に着脱自在
に挿嵌させるようにしてある。

２は筒状本体１内に配設した細管よりなる補助
ノズルで、筒状本体１よりもやゝ長く形成されて
あり、その下端開口部をスプレー容器ａのスプレ
ーノズルｃに着脱自在に嵌合、接続可能にしてい
ると共に上端部を筒状本体１の上端閉止板３の中
央に穿設した支持孔４に挿通して上方に突出して
ある。

この補助ノズル２の突出端部には、ゴム等の弾
性小筒片よりなるパツキン５が被嵌してあり、該
パツキン５の外径を前記支持孔４よりも大径に形
成して補助ノズル２が筒状本体１内から下方に抜
けでるのを防止し、不使用時には支持孔４に係止
させておくようにしてある。

６は筒状本体１の外周面に一体に形成した小径
筒よりなる差込み案内部で、フアイバースコープ
ｄの操作部ｅから延出した可撓チユーブよりなる
ライトガイド部ｆの先端面に突設しているライト
ガイドｇを上下摺動自在に挿嵌させるものであ
る。

又、ライトガイド部ｆの先端には、ライトガイ
ドｇと平行して送気・送水口ｈを突設してあり、
この送気・送水口ｈの先端開口部を前記補助ノズ
ル２の先端に嵌入させるようにしてなる。従つ
て、補助ノズル２の中心と差込み案内部６の中心
間の寸法は、ライトガイドｇの中心と送気・送水
口ｈの中心間の寸法に等しく形成してある。

なお、差込み案内部６は筒状に形成することな
く、リング状等のようにライトガイドｇを上下方
向に案内できる形状であればよい。

このように構成したスプレー容器のアタツチメ
ントは、使用に際して筒状本体１の下端をスプレ
ー容器ａの上端口金ｂに嵌合、支持させると共に
補助ノズル２の下端をスプレー容器ａののスプレ
ーノズルｃに嵌合させる。

こうしてアタツチメントを取付けたスプレー容
器ａを使用してフアイバースコープｄの操作部ｅ
から延出した可撓チユーブよりなる挿入部ｉの先
端面に露出している送気・送水口ノズルｎ内を清
掃するには、フアイバースコープｄの使用後、或
いは使用前に、上記ライトガイド部ｆの先端に突
設しているライトガイドｇを筒状本体ａに設けた
差込み案内部６に挿入すると、ライトガイドｇに
並設した送気・送水口ｈの先端が筒状本体１の補
助ノズル２の先端開口部に挿嵌される。

この状態で、フアイバースコープｄの操作部ｅ
に突設している通気孔ｋを指で閉止してライトガ
イド部ｆ内に設けている送気・送水口ｈに連通し
た通路からのガスが該通気孔ｋから漏出するのを
阻止したのち、ライトガイドｇを差込み案内部６
内に押し込むと、送気・送水口ｈが一体に下動し
て補助ノズル２と共にスプレー容器ａのスプレー
ノズルｃを押し下げ、スプレー容器ａ内の圧縮ガ
スが送気・送水口ｈ内に噴出する。

この噴出ガスは、ライトガイド部ｆ内に設けた
送気・送水通路から、操作部ｅ内の通路を経て挿
入部内の送気・送水通路を通過し、該送気・送水
通路の開口端に設けたノズルｎ内から外部に噴出
するものであり、その際、ノズルｎの内面に付着
した体液を外部に吹き飛ばして除去するものであ
る。

第４図は本考案の別な実施例を示すもので、上
記筒状本体１を大径に形成してその下端部をスプ
レー容器ａの上部に着脱自在に被嵌、支持させる
ようにすると共に、その上端閉止板３の中央部に
補助ノズル２の先端部を挿通させた支持孔４を穿
設してあり、さらに、内周面に差込み案内部６を
一体に設け、この差込み案内部６の上端開口部を
上端閉止板３に穿設したガイドライト挿入孔に臨
ませいるものである。

その他の構造及び使用態様は前記実施例と同様
である。

なお、ライトガイドｇは差込み案内部６に挿入
する際に、送気・送水口ｈの先端が補助ノズル２
に確実に合致するように、ライトガイド部先端を
案内する適宜なガイド部材を筒状本体１に突設し
ておいてもよい。

又、差込み案内部６としては筒形状に形成する
ことなく、単なる孔であつてもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案のスプレー容器のアタツチ
メントによれば、下端をスプレー容器ａの上端に
着脱させるようにした筒状本体１内にスプレー容
器ａのスプレーノズルｃに接続可能な補助ノズル
２を上下動自在に配設すると共に、該補助ノズル
２の上端部を筒状本体１の上端から突出させてそ
の上端開口部にフアイバースコープの送気・送水
口ｈを挿嵌させるようにし、さらに、筒状本体１
に、前記補助ノズル２に並行してフアイバースコ
ープの前記送気・送水口ｈに併設したライトガイ
ドｇの差込み案内部６を一体に設けてなるもので
あるから、このアタツチメントをスプレー容器に
装着したのち、ライトガイドｇを筒状本体１に設
けた差込み案内部６に挿入すると、ライトガイド
ｇが案内部６に案内されて該ライトガイドｇから
一定の間隔を存して突設した送気・送水口ｈを補
助ノズル２に確実且つ簡単に嵌合させることがで
き、この状態でライトガイドｇを押し下げれば、
送気・送水口ｈが補助ノズル２を介してスプレー
ノズルｃを自動的に押圧して容器内の圧縮ガスを
該送気・送水口ｈからライトガイド部内の通路を
通り、さらに、操作部内から挿入部内の送気・送
水口通路を経て送気・送水口ノズルｎから急激に
外部に噴射させることができ、該ノズルｎ内に付
着残存した体液を該ガスによつて瞬時に吹き飛ば
して外部に確実に排出させることができるもので
ある。

従つて、フアイバースコープの送気・送水口ノ
ズルｎに付着残存する体液を、該ノズルｎを破損
させることなく簡単且つ確実に除去できて目詰ま
りをなくし、フアイバースコープの円滑な使用を
可能にするものである。

又、スプレー容器内のガスが空になつた場合、
該スプレー容器から本考案のアタツチメントを取
り外し、新たなスプレー容器に装着することによ
つて簡単にフアイバースコープのノズル内の付着
物除去作業が行えるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
その斜視図、第２図はスプレー容器に装着した状
態の断面図、第３図は使用状態を示す簡略正面
図、第４図は本考案の別な実施例を示す断面図で
ある。 １……筒状本体、２……補助ノズル、６……差
込み案内部、ａ……スプレー容器、ｃ……スプレ
ーノズル、ｄ……フアイバースコープ、ｆ……ラ
イトガイド部、ｇ……ライトガイド、ｈ……送
気・送水口、ｎ……送気・送水口ノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端をスプレー容器ａの上端に着脱させるよう
   にした筒状本体１内にスプレー容器ａのスプレー
   ノズルｃに接続可能な補助ノズル２を上下動自在
   に配設すると共に、該補助ノズル２の上端部を筒
   状本体１の上端から突出させてその上端開口部に
   フアイバースコープの送気・送水口ｈを挿嵌させ
   るようにし、さらに、筒状本体１に、前記補助ノ
   ズル２に並行してフアイバースコープの前記送
   気・送水口ｈに併設したライトガイドｇの差込み
   案内部６を一体に設けてなるスプレー容器のアタ
   ツチメント。