JPH0341682Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フアイバースコープの送気・送水口
のノズル部に滞留する付着物の除去用スプレー容
器に関するものである。

〔従来の技術〕

フアイバースコープにより胃内等の観察、処置
を行うと、挿入部の端面に開口している送気・送
水口のノズル内に血液や胃液、粘膜等の体液が侵
入、付着し、使用後に凝固して該送気・送水口の
ノズルが目詰まりを起こし、使用できなくなるこ
とが生じる。

このため、従来から、使用後にはフアイバース
コープを吊下げて、その挿入部を垂下させ、送
気・送水口のノズル内から体液を自然流出させて
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような手段によれば、体液
の排出に長時間を要するばかりでなく、完全に体
液を排出することができなくて、一部がノズル内
に付着残存し、そのまま凝固して送気・送水口の
円滑な流通の妨げとなる。

このため、送気・送水口のノズルに細い針状物
を入れて凝固物を除去することが行われている
が、ノズル径が0.1mmの細径孔であるから、その
内部に針状物を挿入して凝固物を除去するには熟
練を要し、その作業中に針状物の先端でノズル壁
を破損させた場合には高価な送気・送水口を取替
えなければならない等の問題点があつた。

また、圧縮ガスを充填しているスプレー容器の
ノズルを送気・送水口に挿嵌してガスの流通圧に
より送気・送水口のノズルに付着した体液を外部
に排除することも考えられるが、送気・送水口は
フアイバスコープの操作部から延出したチユーブ
状のライトガイド部の先端に設けられている一
方、そのノズルは操作部の先端から延出したチユ
ーブ状の挿入部の先端に設けられているため、操
作部でライトガイド部内の送気・送水口の通路を
挿入部の送気・送水口の通路に連通させる操作
と、送気・送水口のノズルをスプレーノズルに挿
嵌させる操作とを同時に行なわなければならず、
そのため２人の作業員を必要として作業が煩雑化
し、円滑な操作が行えないという問題点があつ
た。

本考案は、このような問題点を解消し得るフア
イバースコープ用スプレー容器の提供を目的とす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案のフアイバ
ースコープ用スプレー容器は、実施例に対応する
図面に示すように、内部にフロンガス等の圧縮ガ
スを充填した容器主体１の上端にキヤツプ体３を
装着し、このキヤツプ体３の天壁面３ａにフアイ
バースコープａのライトガイド取付金具５の受け
部４を形成し、この受け部４内に下端が前記容器
主体１のスプレーノズル２に連結した補助ノズル
８の上端を突出させると共に、受け部４の底面４
ａに前記ライトガイド取付金具５から突設したラ
イトガイド７の挿入用ガイド孔６を穿設し、前記
補助ノズル８の上端にライトガイド７と併設した
フアイバースコープａの送気・送水口１０を挿嵌
させるように構成してなることを特徴とするもの
である。

〔作用〕

フアイバースコープａの使用後、或は使用前に
そのライトガイド部の先端に装着しているライト
ガイド取付金具５をキヤツプ体３に設けた受け部
４に嵌め込むようにすると、ライトガイド７が該
受け部４の底面４ａに穿設された挿入用ガイド孔
６に案内され、該ライトガイド７から一定の間隔
を存して突設した送気・送水口１０が受け部４内
に突出する補助ノズル８に挿嵌される。

このように受け部４は送気・送水口１０を補助
ノズル８に挿嵌させるときの位置合わせのための
目安となり、また、ライトガイド取付金具５を受
け部４に嵌め込んだ状態で手放しても、ライトガ
イド取付金具５が受け部４に支持されているか
ら、補助ノズル８に挿嵌された送気・送水口１０
が挿入用ガイド孔６に嵌め込んだライトガイド７
を支点としてぐらつくという不都合もなく、該補
助ノズル８に挿嵌された状態で安定的に保持され
る。

次いで、この送気・送水口１０のライトガイド
部内における通路を、先端にノズルを設けている
挿入部の送気・送水口の通路に連通させた状態に
し、ライトガイド部を押圧して補助ノズル８に送
気・送水口１０を押付ければ、この補助ノズル８
が連結されているスプレーノズル２が後退して容
器主体１内の圧縮ガスが送気・送水口１００から
ライトガイド部内の通路を通り、更に、操作部内
から挿入部内の送気・送水口通路を経て、前記ノ
ズルから急激に外部に噴射し、該ノズル内に残留
付着した体液を瞬時に吹飛ばすものである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。第１図〜第３図において、１は内部にフ
ロンガス、窒素ガス、エア等の圧縮ガスや消毒液
等を充填している容器主体で、上端面中央に設け
たスプレーノズル２を下方に押圧することによ
り、公知のように該スプレーノズル２を開放させ
て、内部のガスをこのノズル２から噴射させるよ
うにしてある。

３は硬質合成樹脂等の適宜な材料により形成さ
れたキヤツプ体で、その開口下端部を前記容器主
体１の上部に被嵌して一体に固着させているか、
或は挿脱可能に被覆させ、上部を容器主体１の上
端面から突出させてある。

４はキヤツプ体３の天壁面３ａに一体に形成さ
れた浅底の有底円筒形状の受け部で、その底面４
ａが前記キヤツプ体６の天壁面３ａよりもやや低
くなる状態で該天壁面３ａの中心から偏心する位
置に配設されており、フアイバースコープａの操
作部ｂから延出した可撓チユーブよりなるライト
ガイド部ｃの先端部に設けたライトガイド取付金
具５を嵌脱自在に嵌め込むことにより、該ライト
ガイド取付金具５を位置決め状に遊嵌させるもの
である。従つて、この受け部４は内径をライトガ
イド取付金具５の先端部外径とほぼ等しく形成し
てある。

６はこの受け部４の底面４ａの外端寄り偏心部
位に穿設した挿入用ガイド孔で、前記フアイバー
スコープａのライトガイド取付金具５の先端面か
ら突設したライトガイド７を上下摺動自在に挿嵌
させるものである。

８はキヤツプ体３内に配設した細管よりなる補
助ノズルで、キヤツプ体３の容器主体１からの突
出寸法よりもやや長く形成されてあり、その下端
開口部を容器主体１ののスプレーノズル２に一体
に固着しているか、或は着脱自在に嵌合、接続可
能にしていると共に、上端部を前記キヤツプ体３
の天壁面３ａ中心と一致する受け部４内の偏心部
位に貫設した筒状支持孔９に挿通して上方に突出
してある。

また、ライトガイド取付金具５の先端には、ラ
イトガイド７と並行して送気・送水口１０を突設
してあり、この送気・送水口１０の先端開口部を
前記スプレーノズル２の先端に連結されている補
助ノズル８の上端に嵌入させるようにしてなる。
従つて、筒状支持孔９から突出する補助ノズル８
の中心と挿入用ガイド孔６の中心間の寸法は、フ
アイバースコープａのライトガイド７の中心と送
気・送水口１０の中心間の寸法に等しく形成して
ある。

このように構成したスプレー容器を使用してフ
アイバースコープａの操作部ｂから延出した可撓
チユーブよりなる挿入部ｄの先端面に露出してい
る送気・送水口ノズル１１内を清掃するには、フ
アイバースコープａの使用後、或は使用前に、上
記ライトガイド取付金具５をキヤツプ体３の天壁
面３ａに突設した受け部４に嵌め込むようにする
と、該ライトガイド取付金具５の先端に突設して
いるライトガイド７が受け部４の底面４ａに穿設
された挿入用ガイド孔６に案内され、該ライトガ
イド７に併設した送気・送水口１０の先端が補助
ノズル８の先端開口部に挿嵌される。

この状態で、フアイバースコープａの操作部ｂ
に突設している通気孔１２を指で閉止してライト
ガイド取付金具５から突出する送気・送水口１０
に連通した通路からのガスが該通気孔１２から漏
出するのを阻止した後、ライトガイド７を挿入用
ガイド孔６内に押込むと、送気・送水口１０が一
体に下動して補助ノズル８を介してスプレーノズ
ル２を押し下げ、容器主体１内の圧縮ガスが送
気・送水口１０内に噴出する。

この噴出ガスは、ライトガイド部ｃ内に設けた
送気・送水通路から、操作部ｂ内の通路を経て挿
入部内の送気・送水通路を通過し、該送気・送水
通路の開口端に設けたノズル１１内から外部に噴
出するものであり、その際、ノズル１１の内面に
付着した体液を外部に吹飛ばして除去するもので
ある。

尚、挿入用ガイド孔６としては筒形状に形成す
ることなく、単なる孔であつてもよい。

〔考案の効果〕

以上のように本考案のフアイバースコープ用ス
プレー容器によれば、内部にフロンガス等の圧縮
ガスを充填した容器主体１の上端にキヤツプ体３
を装着し、このキヤツプ体３の天壁面３ａにフア
イバースコープａのライトガイド取付金具５の受
け部４を形成し、この受け部４内に下端が前記容
器主体１のスプレーノズル２に連結した補助ノズ
ル８の上端を突出させると共に、受け部４の底面
４ａに前記ライトガイド取付金具５から突設した
ライトガイド７の挿入用ガイド孔６を穿設し、前
記補助ノズル８の上端にライトガイド７と併設し
たフアイバースコープａの送気・送水口１０を挿
嵌させるように構成してなることを特徴とするも
のであるから、ライトガイド部の先端に装着して
いるライトガイド取付金具５をキヤツプ体３に設
けた受け部４に嵌め込むようにすると、ライトガ
イド７が該受け部４の底面４ａに穿設された挿入
用ガイド孔６に案内され、該ライトガイド７から
一定の間隔を存して突設した送気・送水口１０を
受け部４内に突出する補助ノズル８に確実且つ簡
単に嵌合させることができ、この状態でライトガ
イド７を押下げれば、送気・送水口１０がスプレ
ーノズル２を自動的に押圧して容器内の圧縮ガス
を該送気・送水口１０からライトガイド部内の通
路を通り、更に、操作部内から挿入部内の送気・
送水通路を経て送気・送水口ノズルから急激に外
部に噴射させることができ、該ノズル内に付着残
存した体液を該ガスによつて瞬時に吹飛ばして外
部に確実に排出させることができるものである。

このようにキヤツプ体３の天壁面３ａに設けた
受け部４が送気・送水口１０を補助ノズル８に挿
嵌させるときの位置合わせのための目安となり、
また、ライトガイド取付金具５を受け部４に嵌め
込んだ状態で手放しても、ライトガイド取付金具
５が受け部４に支持されているから、補助ノズル
８に挿嵌された送気・送水口１０が挿入用ガイド
孔６に嵌め込んだライトガイド７を支点としてぐ
らつくという不都合もなく、該補助ノズル８に挿
嵌された状態で安定的に保持することができ、作
業員１人であつても、簡単且つ円滑に操作できる
ものである。

従つて、フアイバースコープａの送気・送水口
ノズルに付着残存する体液を、該ノズルを破損さ
せることなく、簡単且つ確実に除去できてフアイ
バースコープａの円滑な使用を可能にするもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
縦断正面図、第２図は使用状態を説明するための
簡略正面図、第３図は第１図における切断線−
に沿う断面図である。 １……容器主体、２……スプレーノズル、３…
…キヤツプ体、３ａ……キヤツプ体の天壁面、４
……受け部、４ａ……受け部の底面、５……ライ
トガイド取付金具、６……挿入用ガイド孔、７…
…ライトガイド、８……補助ノズル、１０……送
気・送水口、ａ……フアイバースコープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部にフロンガス等の圧縮ガスを充填した容器
   主体１の上端にキヤツプ体３を装着し、このキヤ
   ツプ体３の天壁面３ａにフアイバースコープａの
   ライトガイド取付金具５の受け部４を形成し、こ
   の受け部４内に下端が前記容器主体１のスプレー
   ノズル２に連結した補助ノズル８の上端を突出さ
   せると共に、受け部４の底面４ａに前記ライトガ
   イド取付金具５から突設したライトガイド７の挿
   入用ガイド孔６を穿設し、前記補助ノズル８の上
   端にライトガイド７と併設したフアイバースコー
   プａの送気・送水口１０を挿嵌させるように構成
   してなることを特徴とするフアイバースコープ用
   スプレー容器。