JPH0338275B2 - - Google Patents

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JPH0338275B2
JPH0338275B2 JP58221477A JP22147783A JPH0338275B2 JP H0338275 B2 JPH0338275 B2 JP H0338275B2 JP 58221477 A JP58221477 A JP 58221477A JP 22147783 A JP22147783 A JP 22147783A JP H0338275 B2 JPH0338275 B2 JP H0338275B2
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isosorbide
nitrate
solvent
acid
nitric acid
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Toshio Ito
Shun Ishiguro
Fumitake Shimada
Kenichi Ishibashi
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TOOA EIYOO KK
TOSHIN KEMIKARU KK
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TOOA EIYOO KK
TOSHIN KEMIKARU KK
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はイソソルビド−5−ニトレートの改良
された製造方法に関し、さらに詳しくは、イソソ
ルビドの直接ニトロ化により、式 で示されるイソソルビド−5−ニトレートを製造
する工程において、イソソルビド−5−ニトレー
ト・ナトリウム水和物を単離し、このものを酸で
処理することにより該イソソルビド−5−ニトレ
ートを製造する、極めて経済的に有利な方法に関
するものである。 イソソルビド−5−ニトレートは、古くから知
られている末梢血管拡張薬である硝酸イソソルビ
ド(イソソルビド−2,5−ジニトレート)の生
体代謝物の一つであり、該硝酸イソソルビドの作
用機作の研究過程において、最近狭心症や心筋梗
塞などの冠状動脈性心臓病に有効であることが見
出され、それらの治療薬として有用視されてい
る。 このイソソルビド−5−ニトレートの製造に従
来用いられている方法としては、多数の方法があ
るが、これらは(1)酢酸と無水酢酸との混液中で、
イソソルビド(1,4:3,6−ジアンヒドロソ
ルビトール)に濃硝酸又は硝酸アセチルを反応さ
せる方法〔カナデイアン・ジヤーナル・オブ・ケ
ミストリー(Can.J.Chem.)、第45巻、第2191ペ
ージ、西ドイツ公開特許明細書第2221080号、米
国特許明細書第3886186号、特公昭55−29996号公
報〕、(2)イソソルビドを完全ニトロ化して得られ
るイソソルビド−2,5−ジニトレートの部分的
加水分解による方法〔オルガニツク・マグネチツ
ク・レゾナンス(Organic Magnetic
Resonance)、第3巻、第693ページ、ヨーロツパ
公開特許明細書第59664号、特開昭57−156492号
公報〕、(3)イソマンニツドを出発原料とする方法
(西ドイツ特許明細書第2903927号、フランス公開
特許明細書第2447933号、特開昭55−127393号公
報)、(4)イソソルビドの2位の水酸基を選択的に
保護基によつて保護したのち、5位の水酸基をニ
トロ化し、次いで保護基を除去する方法(西ドイ
ツ公開特許明細書第3028873号、同3128102号、ヨ
ーロツパ公開特許明細書第45076号、同57847号、
同64194号、特開昭57−144288号公報、同57−
185286号公報、同58−18385号公報、同58−18386
号公報)などの4種に大別される。 しかしながら、これらの製法はいずれも欠点を
有していて、必ずしも満足しうる方法とはいえな
い。例えば(1)の直接ニトロ化法においては、その
生成物中に未反応の原料も含めて4種の化合物、
すなわちイソソルビド−2,5−ジニトレート、
イソソルビド−2−ニトレート、イソソルビド−
5−ニトレート及びイソソルビドが含まれてい
て、これらの混合物からそれぞれを効率よく分離
することは極めて困難であり、特にイソソルビド
−2,5−ジニトレートは爆発性を有することか
ら、加熱や減圧濃縮などの操作が行えず、それら
を分離するためには、カラムクロマトグラフ法の
みしか用いられないこと、また低温で反応させる
必要があり、さらにニトロ化剤として硝酸アセチ
ルを用いる場合、その爆発危険性による取扱い上
の問題があるなどの欠点を有し、その上低収率
(約20%)であること、などから工業的生産上極
めて不利である。 (2)のイソソルビト−2,5−ジニトレートの部
分的加水分解による方法においては、希塩酸を用
いる場合は長時間を要すること、またヒドラジン
誘導体を使用する場合はイソソルビド−2−ニト
レートが多く副生することから、目的物の分離に
カラムクロマトグラフ法を用いる必要があるな
ど、工業的製法としては全く不適当である。 (3)のイソマンニツドを出発原料とする方法にお
いては、原料のイソマンニツドがイソソルビドに
比べて入手困難であることに加えて、2位の水酸
基のトシル化物はさらにベンゾエートに転換する
必要があること、5位の水酸基のニトロ化には危
険性の大きい硝酸アセチルを用いること、最終的
に2位の脱ベンゾエート化が必要であることな
ど、工程が長く、処理操作が煩雑であつて工業的
生産には不利である。 また(4)の方法においては、2位の水酸基をいつ
たん保護したのち、5位の水酸基をニトロ化し、
次いで脱保護基を行うために、工程が長くて煩雑
であり、その上ニトロ化反応では通常硝酸アセチ
ルを用いるため危険を伴い、さらに2位の保護基
を除いたのちの生成物には副生物が多く含まれて
いて目的物の分離にカラムクロマトグラフ法が必
要であるなどの欠点を有し、また収率の面におい
ても決して満足しうる方法とはいえない。 本発明者らは、このような従来の製法が有する
欠点を克服し、イソソルビド−5−ニトレートを
簡単な操作で収率よく、かつ高純度で得る方法に
ついて鋭意研究を重ねた結果、前記の直接ニトロ
化反応において、特定の溶媒系でイソソルビドと
濃硝酸とを反応させることにより、イソソルビド
−5−ニトレートが主成分として生成し、イソソ
ルビド−2,5−ジニトレートなどの副生物の生
成が従来法に比べてかなり少ないこと、前記反応
混合物を中和後、副生したイソソルビド−2,5
−ジニトレートを分離した残に水酸化ナトリウム
水性溶液を作用させることにより、イソソルビド
−5−ニトレート・ナトリウム水和物の結晶が極
めて高純度で単離しうること、及び該水和物の結
晶は酸処理によりイソソルビド−5−ニトレート
に容易に変換しうることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、一般式 〔C6H9NO6Na+〕〔OH-〕nH2O ……() (式中のnは2〜8である) で示されるイソゾルビド−5−ニトレート・ナト
リウム水和物を水又は有機溶媒若しくはそれらの
混合溶媒中において酸で処理することを特徴とす
るイソソルビド−5−ニトレートの製造方法、並
びに、芳香族炭化水素を含む溶媒中でイソソルビ
ドに濃硝酸を反応させ、次いで得られたニトロ化
混合物を中和後、副生したイソソルビド−2,5
−ジニトレートを分離したのち、その残に水酸化
ナトリウム水性溶液を作用させて、前記一般式
()で示されるイソソルビド−5−ニトレー
ト・ナトリウム水和物を単離し、さらにこのもの
を水又は有機溶媒若しくはこれらの混合溶媒中に
おいて酸で処理することを特徴とするイソソルビ
ド−5−ニトレートの製造方法を提供するもので
ある。 本発明方法において用いる芳香族炭化水素を含
む溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、キユメン、テトラリンなどの芳香族炭化
水素と、酢酸などの低級アルカン酸と、それに対
応する低級アルカン酸の無水物との混合溶媒が好
ましく挙げられる。前記芳香族炭化水素は1種用
いてもよいし、また2種以上用いてもよいが、ベ
ンゼンを用いることが特に好ましい。 本発明方法におけるニトロ化反応に用いるイソ
ソルビドと濃硝酸との割合については、イソソル
ビド1モルに対し、100%硝酸換算で1.0〜1.5モ
ル当量の範囲、好ましくは約1.2モル当量になる
ような割合で、濃硝酸を用いることが望ましい。
この濃硝酸としては発煙硝酸が好ましく用いられ
る。 また、ニトロ化の反応温度は通常10〜60℃の範
囲であるが、好ましくは30〜40℃の範囲である。 本発明方法におけるイソソルビド−5−ニトレ
ート・ナトリウム水和物をイソソルビド−5−ニ
トレートに変換する工程において用いる溶媒は、
水又は有機溶媒若しくはこれらの混合溶媒であ
る。ここで用いられる有機溶媒としては、例えば
クロムホルム、塩化メチレン、メチルクロロホル
ム、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる
が、これらの中でメチルエチルケトンが好適であ
り、さらに水とエチルケトンとの混合溶媒が特に
好ましい。また、この工程において用いる酸とし
ては、例えば塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、メ
タンスルホン酸などの有機酸が挙げられる。 次に、本発明における好ましい実施態様の1例
について説明すると、まず前記のような芳香族炭
化水素を含む溶媒にイソソルビドを加えて加温し
て完全に溶解後、内温を好ましくは30〜40℃の範
囲に保ちながら所定量の発煙硝酸を直接滴下して
ニトロ化反応を行う。滴下終了後、室温で約2時
間程度かきまぜたのち、氷水中に反応液を注ぎ、
次いで中和剤として、固体の水酸化アルカリや炭
酸アルカリなど又はそれらの濃厚水溶液を用いて
好ましくはPH6.8〜7.0に中和後、副生したイソソ
ルビド−2,5−ジニトレートを含む有機層と水
層とに分液する。次に該水層を、水と実質的に混
和しない不活性溶媒を用いて抽出し、該溶媒を減
圧留去してイソソルビド−5−ニトレートを主成
分とする油状残渣を得る。前記不活性溶媒として
は、例えばクロロホルム、塩化メチレン、メチル
クロロホルム、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙
げられるが、これらの中でメチルエチルケトンが
もつとも目的物の抽出効率に優れている。 このようにして得られたイソソルビド−5−ニ
トレートを主成分とする油状残渣を水やイソプロ
ピルアルコールなどに溶解したのち、例えば30重
量%濃度のような濃厚な水酸化ナトリウム水性溶
液を加えると、副生物をほとんど含まない純度の
高いイソソルビド−5−ニトレート・ナトリウム
水和物の白色結晶が直ちに析出する。この結晶は
イソプロピルアルコール、アセトンに難溶である
がエチルアルコールに可溶であるので、必要に応
じて例えば該結晶をエチルアルコールに溶解し、
クロロホルムを加えることにより精製することが
できる。 このようにして得られたイソソルビド−5−ニ
トレート・ナトリウム水和物は、種々の理化学的
測定による結果、一般式() 〔C6H9NO6Na〕+〔OH〕-nH2O ……() (式中のnは2〜8である) で示される化合物であると判断され、その精製品
は融点101〜102℃の白色りん片状結晶である。 このものは、室温で放置すれば徐々に水分が減
り、光沢を失うとともに、空気中の二酸化炭素を
吸収する。また、水に対する溶解性は室温で20〜
25重量%であり、水溶液のPHは12.0を示す。さら
に濃厚な水酸化ナトリウム液中では安定である
が、メタノール中及び水溶液中では容易に分解す
る。このものの含有水分は粗結晶段階で約8分子
であり、nが2〜4の水分含有状態が比較的安定
である。 なお、前記のイソソルビド−5−ニトレートを
主成分とする油状残渣に、水酸化カリウム水溶
液、アンモニア水、炭酸アルカリ水溶液を作用さ
せても、それぞれに対応する水和物は結晶として
析出しない。 次に、このようにして得られたイソソルビド−
5−ニトレート・ナトリウム水和物を、好ましく
は水とメチルエチルケトンなどの有機溶媒との混
合溶媒中において、前記の酸を加えて好ましくは
PHを約7.0としたのち、有機溶媒層を分離し、こ
の有機溶媒層中の有機溶媒を減圧下に留去する
と、イソソルビド−5−ニトレートの粗結晶が得
られる。 この粗結晶品を必要に応じてクロロホルムや塩
化メチレンなどの単独溶媒、あるいはメタノール
やエタノールとn−ヘキサンとの混合溶媒などを
用いて再結晶することにより、収率よく純品を得
ることができる。このものは、赤外線吸収スペク
トル、薄層クロマトグラフイー、及び施光度、融
点の測定により、別法で得たイソソルビド−5−
ニトレートと完全に一致した。添附図面に再結晶
品の赤外線吸収スペクトルを示す。 本発明方法においては、ニトロ化反応に芳香族
炭化水素を含む溶媒を用いることにより、従来法
に比べて目的とするイソソルビド−5−ニトレー
トの生成率が多く、特にベンゼンを含む溶媒を用
いるとその傾向が著しいこと、ニトロ化に硝酸ア
セチルを用いないので作業の安全性が高いこと、
高純度のイソソルビド−5−ニトレート・ナトリ
ウム水和物を単離し、これを酸によりイソソルビ
ド−5−ニトレートに変換するので、容易に高純
度のイソソルビド−5−ニトレートが得られるこ
となどの特徴を有しており、本発明方法を用いる
ことによつて、該イソソルビド−5−ニトレート
は簡単な工程かつ低コストで得られ、しかも量産
化が可能である。 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 ベンゼン450ml、酢酸150ml及び無水酢酸150ml
の混合溶媒にイソソルビド150gを加え、50〜55
℃に加温して溶解し、次いでこの混液を30℃に冷
却してから発煙硝酸(d1.50、純度94%)82.5g
を2時間を要して内温30〜35℃に保つて滴下し、
その全量を滴下後室温で引続いて2時間かきまぜ
る。 次に得られた反応液を氷水1中に注ぎ込み、
かきまぜながら30重量%水酸化ナトリウム水溶液
を注意深く加えてPH7.0に調節する。ここで得ら
れた2液層のうち水層を分離し、有機層は水150
mlで3回抽出する。次いで全水層を合わせてメチ
ルエチルケトン500mlで4回抽出し、その抽出液
を減圧下に蒸留して油状残渣150gを得る。この
油状物150gにイソプロピルアルコール500mlを加
えて溶解し、0℃に冷却してから30重量%水酸化
ナトリウム水溶液100mlを一度に加えると、直ち
に白色の結晶が析出する。0℃で引続き2時間か
きまぜたのち、結晶をろ取して少量のイソプロピ
ルアルコールで洗浄し、一夜室温で風乾後、イソ
ソルビド−5−ニトレート・ナトリウム水和物の
粗結晶148gが得られた。収率47.6%(含有水分
4モルとして)。 この粗結晶84gを氷水148mlとメチルエチルケ
トン296mlとの混液中に懸濁し、これに冷した6
規定塩酸を加えてPH7.0に調節する。次いで水層
と有機層とに分液し、水層をメチルエチルケトン
148mlで3回抽出する。得られた有機層を全部合
わせて無水硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を減
圧留去してイソソルビド−5−ニトレートの粗結
晶45gを得た。次いでこの粗結晶にクロロホルム
180mlを加えて再結晶を行い、イソソルビド−5
−ニトレートの白色の純結晶40gを得た。このも
のは、融点90.6℃、〔α〕20 D+175.6゜(C1.0、エタノ
ール)、薄層クロマトグラフイー単一スポツト
(CHCl3:MeOH=10:1V/V)、赤外線吸収ス
ペクトルにおけるニトロエステル基の吸収1650、
1635cm-1(NO2)、1281cm-1(NO2)、846cm-1(ON)
である。 実施例 2 ベンゼン4.5、酢酸1.5及び無水酢酸1.5の
混合溶媒中にイソソルビド1.5Kgを加えて55℃に
加温し、20分間かきまぜて完全に溶解したのち、
混液を35℃に冷却してから発煙硝酸(d1.50、純
度94%)0.825Kgを2時間を要して内温を30〜35
℃に保ちながら滴下する。次いで引続いて反応液
を室温で2時間かきまぜたのち、氷水10中に注
ぎ、無水炭酸ナトリウム3.35Kgを加えてPHを6.8
〜7.0に調整した。ここで得られた水層と有機層
は分液し、有機層は水1.5で3回抽出する。 次に、全水層を合わせて、メチルエチルケトン
6で4回抽出する。得られた全抽出液は直ちに
減圧蒸留し、油状残渣1.527Kgを得た。次いで、
この油状残渣に水2を加えて溶解し、0℃に冷
却して30重量%水酸化ナトリウム水溶液2をか
きまぜながら徐々に加えると直ちに白色の結晶が
析出する。 次いで、この結晶をろ取して少量の水酸化ナト
リウム水溶液で洗浄する。ここで得られたイソソ
ルビド−5−ニトレート・ナトリウム水和物の結
晶を氷水2とメチルエチルケトン3との混合
溶媒中に懸濁させ、これに冷えた6規定塩酸を加
えてPHを6.8〜7.0に調整する。ここで生じた2液
層を分液し、水層についてはメチルエチルケトン
2で3回抽出する。次いで全有機層を合わせて
無水硫酸マグネシウムで脱水処理後、溶媒を減圧
下に留去して固形物残渣1.112Kgを得た。この固
形物残渣にクロロホルム4.0を加えて再結晶を
行い、イソソルビド−5−ニトレートの純結晶
0.890Kgを得た。 収率45.4%、融点91℃、〔α〕20 D+175.8゜(C1.0、
エタノール)、薄層クロマトグラフイー単一スポ
ツト(CHCl3:MeOH=10:1V/V) 実施例 3 ベンゼン60mlと無水酢酸15mlとの混合溶媒にイ
ソソルビド15gを加え、加温して溶解し、次いで
混液を35℃に冷却してから発煙硝酸(d1.50、純
度94%)7.5gを1時間を要して内温35℃に保ち
ながら滴下する。反応液を引続き室温で2時間か
きまぜたのち、氷水150ml中に注ぎ、無水炭酸ナ
トリウムを加えてPHを6.8〜7.0に調整する。次い
で有機層と水層とに分液し、有機層に水20mlを加
えて繰返し3回抽出する。得られた水層をわせて
メチルエチルケトン50mlで4回抽出する。この抽
出液を減圧下に蒸留して溶媒を留去し、油状残渣
13.0gを得た。 この油状残渣に水18mlを加えて溶解後、氷冷し
ながら30重量%水酸化ナトリウム水溶液20mlを加
えると直ちに白色結晶が析出する。2時間0℃で
かきまぜたのち、結晶をろ取し、少量の30重量%
水酸化ナトリウム水溶液で洗浄する。 次にこの結晶を氷水15mlとメチルエチルケトン
20mlとの混合溶媒中に懸濁させ、かきまぜながら
6規定塩酸を加えてPHを6.8〜7.0に調整する。こ
こで生じた水層をメチルエチルケトン20mlで3回
抽出し、全抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水
処理後、溶媒を減圧留去して固形物残渣8.0gを
得た。この残渣をクロロホルムに溶解し、n−ヘ
キサンを加えて結晶化させるとイソソルビド−5
−ニトレートの白色結晶5.8gが得られた。収率
29.6% 実施例 4〜11 ニトロ化におけるイソソルビドと硝酸とのモル
比及び溶媒を次表に示すように変え、実施例3と
同様な操作を行つてイソソルビド−5−ニトレー
トの白色結晶を得た。その収量及び収率を該表に
示す。 【表】
【図面の簡単な説明】
図は本発明方法で得られた精製イソソルビド−
5−ニトレートの赤外線吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔C6H9NO6Na+〕〔OH-〕nH2O (式中のnは2〜8である) で示されるイソソルビド−5−ニトレート・ナト
    リウム水和物を水又は有機溶媒若しくはそれらの
    混合溶媒中において酸で処理することを特徴とす
    るイソソルビド−5−ニトレートの製造方法。 2 有機溶媒がメチルエチルケトンである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3 芳香族炭化水素を含む溶媒中でイソソルビド
    に濃硝酸を反応させ、次いで得られたニトロ化混
    合物を中和後、副生したイソソルビド−2,5−
    ジニトレートを分離したのち、水酸化ナトリウム
    水性溶液を作用させて、一般式 〔C6H9NO6Na+〕〔OH-〕nH2O (式中のnは2〜8である) で示されるイソソルビド−5−ニトレート・ナト
    リウム水和物を単離し、さらにこのものを水又は
    有機溶媒若しくはこれらの混合溶媒中において酸
    で処理することを特徴とするイソソルビド−5−
    ニトレートの製造方法。 4 芳香族炭化水素がベンゼンである特許請求の
    範囲第3項記載の方法。 5 ニトロ化反応における温度が30〜40℃である
    特許請求の範囲第3項又は第4項記載の方法。 6 濃硝酸が発煙硝酸である特許請求の範囲第3
    項、第4項又は第5項記載の方法。 7 有機溶媒がメチルエチルケトンである特許請
    求の範囲第3項、第4項、第5項又は第6項記載
    の方法。
JP58221477A 1983-11-25 1983-11-25 イソソルビド−5−ニトレ−トの製造方法 Granted JPS60115588A (ja)

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