JPH0338202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は剪断板材仕分け装置に関わり、更に詳
細には長辺或いは短辺が異なる長さの多数の矩形
に剪断された板材をその搬出送路上の環状ベルト
の上下ベルトの中間に設けた磁気吸着レールを励
磁、解磁操作して仕分けする装置に関するもので
ある。

初めに第１図によつて従来の剪断板材仕分け装
置について本考案装置の考案された背景を説明す
る。

剪断機１はその前方に備えた例えば数値制御の
板材把持移送位置決め装置３によつて、剪断機１
の可動上刃５と固定上刃７との間に板材９を位置
決めし、可動下刃５を作動して次々に板材９を剪
断する。

剪断された板材の長辺或いは短辺の寸法の大小
によつて、下刃より低い位置に前後方向にベルト
コンベアー１１、第１ローラコンベアー１３、第
２ローラコンベアー１５などが直列に設けてあ
る。

第１ローラコンベアー１３や第２ローラコンベ
アー１５は、前段のコンベアーとの間に第１フラ
ツプローラコンベアー１７、第２フラツプローラ
コンベアー１９を備えている。

第１フラツプローラコンベアー１７は軸２１の
まわりを第１流体圧シリンダ２３の駆動によつて
前端を上下に揺動し、第２フラツプローラコンベ
アー１９は軸２５のまわりを第２流体圧シリンダ
２７の駆動によつて前端を上下に揺動する。

かくして剪断機１にて剪断された板材１の切断
片は第１台車２９や第２台車３１や最後端の第３
ローラコンベアー３３へと仕分けられるのであ
る。

従来の上記した仕分け装置では板材が傾斜した
姿勢で先行した集積板材の上に落下することと、
フラツプローラコンベアーが水平の時にはフラツ
プ上のローラも駆動回転されなければならない。

またベルトコンベアー１１によつて次々に搬ば
れる切断片に対してフラツプローラコンベアー１
７，１９の開閉速度が間に合わなかつたり、剪断
板材がフラツプローラコンベアー１７，１９に挟
まれたりする不都合があつた。

本考案は上記した従来装置の不都合を解消すべ
くなされたもので、以下に図面にもとづいて好適
実施例を詳細に説明する。

第２図、第３図に示した１実施例において、剪
断機１は大型板材９（第３図参照）の１隅から一
挙に２辺を剪断する加工機（ブランキングシヤ
ー）であり、Ｘ軸、Ｙ軸の前方に板材９を支承す
るテーブル３５を備え、テーブル３５の前端には
数値制御の板材把持移送位置決め装置３が設けて
ある。

剪断機１の固定下刃７より低い位置にＸ軸方向
に延びた搬出ベルトコンベアー１１が設けてあつ
て、図示を省略した適宜な駆動手段によつて剪断
された板材３７（第３図参照）をＸ軸右端に設け
たスクラツプボツクス３９まで移送する。

この実施例では搬出ベルトコンベアー１１の上
３カ所に仕分けベルトコンベアー４１がＹ軸方向
に設けてあつて、循環するベルト４３の間に複数
の磁気レール４５が直列に設けてある。

この複数の磁気レール４５は、ベルト４３の移
動にともなつて剪断された板材３７の励磁吸着と
解磁開放を行うものであり、解磁開放する位置の
下には剪断された板材３７を集積する例えば集積
台車４７などが設けてある。

第２図の仕分けベルトコンベアー４１の搬出ベ
ルトコンベアー１１上位置に２点鎖線で示したの
は、剪断された板材３７を検出する検出装置４９
であつて、対応する板材３７の検出時に磁気レー
ル４５を励磁するものである。

第２図には仕分けベルトコンベアー４１が３列
Ｘ軸方向に並列的に配置した例が示してある。

第４図に示したのは参考例であつて、仕分けベ
ルトコンベアー４１は１本しかなく、長い吸着移
送路に多数の磁気レール４５が直列に設けてあつ
て多数の集積台車４７と最後にスクラツプボツク
ス３９が直列に設けてある。

以上詳記した本考案の実施例装置は以下のよう
に作動する。

第２図、第３図において、数値制御の板材把持
移送位置決め装置３によつて板材９の位置決めが
行なわれ、剪断が行なわれる時点で、剪断される
板材３７の仕分けを行なう仕分けベルトコンベア
ー４１に至る迄の時間が、可動上刃５の作動時か
らタイマー（図示省略）などの時限装置によつて
設定され、タイマーの時間経過後に、検出装置４
９が板材３７を検出すると、この検出装置４９に
対応した仕分けベルトコンベアー４１の最先端の
磁気レール４５だけが励磁されて剪断された板材
３７を吸着浮上し、仕分けベルトコンベアー４１
のベルト４３に密着させる。

かくてベルト４３に密着して一体的に移動する
剪断された板材３７は、その移動速度と同期して
励磁される磁気レール４５の吸着作用で浮上した
まま運ばれ、集積台車４７のまうえで解磁開放さ
れてほとんど水平姿勢のままで集積台車４７に落
下し積み重ねられる。

第４図に示した参考例の場合はすべての剪断さ
れた板材３７が浮上吸着され、板材はベルト４３
に密着したままベルト４３の移動と同期して励磁
される磁気レール４５によつて浮上吸着の状態を
続ける。

しかし予め入力されている形状寸法の識別信号
と一致する集積台車４７の上でほぼ水平姿勢のま
まで解磁開放されるのである。

スクラツプは、第２図、第３図に関連する実施
例では最後まで１度も吸着浮上させられずにスク
ラツプボツクス３９に運ばれ、第４図の参考例で
は最後まで吸着浮上を続けてスクラツプボツクス
３９に運ばれることは容易に理解できよう。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案は、剪断機１によつて剪断さ
れた板材３７を搬送する搬出ベルトコンベアー１
１の搬出端に、スクラツプボツクス３９を配設
し、上記搬出ベルトコンベアー１１の上方位置
に、搬出ベルトンコベアー１１と直交する方向へ
板材３７を搬送する複数の仕分けベルトコンベア
ー４１を搬出ベルトコンベアー１１の搬出方向へ
並列に配置し、上記各仕分けベルトコンベアー４
１の搬出端側の下方位置に、板材３７を集積する
集積台車４７をそれぞれ配置して設け、上記各仕
分けベルトコンベアー４１に、搬出ベルトコンベ
アー１１の上方位置から集積台車４７の上方位置
に亘つて、板材３７を磁着する複数の磁気レール
４５を設け、かつ各仕分けベルトコンベアー４１
に対応して搬出ベルトコンベアー１１上の板材３
７を検出して前記磁気レール４５を励磁するため
の検出装置４９を設けてなるものであるから、本
考案によれば、搬出ベルトコンベアー１１よつて
搬送されて来た板材３７を検出装置４９によつて
検出し、磁気レール４５を励磁して、各仕分けベ
ルトコンベアー４１に適宜に磁着して搬出するこ
とにより、板材３７を任意に仕分けして集積する
ことができるものである。

すなわち本願考案によれば、各仕分けベルトコ
ンベアー４１に対応して設けられた各検出装置４
９が対応する板材３７を検出したときに磁気レー
ル４５が励磁されて、板材３７の磁着を行なうも
のである。従つて、剪断機１において次々に剪断
されて搬送ベルトコンベアー１１の連続走行によ
り板材３７が次々に搬送される場合であつても、
搬送される板材３７の間には剪断時間に起因して
比較的大きな間隔があるので、仕分けベルトコン
ベアー４１が複雑並列された構成であり、搬送ベ
ルトコンベアー１１が連続運転される構成であつ
ても、各仕分けベルトコンベアー４１に対応した
板材３７のみを確実に磁着できるものである。

また、仕分けベルトコンベアー４１が並列に設
けられていることにより、比較的狭い範囲におい
て板材３７の仕分けを行なうことができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の剪断板材仕分け装置の側面図、
第２図は本考案の１実施例装置の平面図、第３図
は第２図の−断面矢視図、第４図は本考案の
別の実施例装置の側面図である。 １……剪断機、１１……搬出ベルトコンベア
ー、３７……剪断された板材、４１……仕分けベ
ルトコンベアー、４５……磁気レール、４７……
集積台車、４９……検出装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 剪断機１によつて剪断された板材３７を搬送す
   る搬出ベルトコンベアー１１の搬出端に、スクラ
   ツプボツクス３９を配設し、上記搬出ベルトコン
   ベアー１１の上方位置に、搬出ベルトンコベアー
   １１と直交する方向へ板材３７を搬送する複数の
   仕分けベルトコンベアー４１を搬出ベルトコンベ
   アー１１の搬出方向へ並列に配置し、上記各仕分
   けベルトコンベアー４１の搬出端側の下方位置
   に、板材３７を集積する集積台車４７をそれぞれ
   配置して設け、上記各仕分けベルトコンベアー４
   １に、搬出ベルトコンベアー１１の上方位置から
   集積台車４７の上方位置に亘つて、板材３７を磁
   着する複数の磁気レール４５を設け、かつ各仕分
   けベルトコンベアー４１に対応して搬出ベルトコ
   ンベアー１１上の板材３７を検出して前記磁気レ
   ール４５を励磁するための検出装置４９を設けて
   なることを特徴とする剪断板材仕分け装置。