JPH0338073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、鞍乗型車両の吸気構造に関し、詳し
くは、エアークリーナに連通する吸気パイプの吸
気口を、車体前方上部に設置したクリーナーカバ
ー内部に開口させるようにした鞍乗型車両の吸気
構造に関する。

ｂ 従来の技術 第４図は、従来の鞍乗型車両の吸気構造の一例
を示すものである。

本例では、スピードメータ１等が設置されるク
リーナーカバー２の一部にクリーナーキヤツプ３
を形成し、該ケースに図示しない固定手段によつ
て車体側に設置している。クリーナーキヤツプ３
は、隔壁２ａによつてメータ設置側室２ｂと遮ら
れている。また、エアークリーナ４に連通されて
いる吸気パイプ５の吸気口５ａは、クリーナーキ
ヤツプ３内の深部に開口されている。なお、第４
図において、６は車体フレーム、７はエンジン、
８はキヤブレータ、９はシートである。

第５図は、従来の鞍乗型車両の吸気構造の他の
例を示すものである。なお、第５図において、第
４図に示した要素と同一機能を有するものについ
ては、同一符号を附している。

本例における吸気構造では、リバースシフトあ
るいはトランスミツシヨン等に係るコントロール
レバー１０を備える装置のクリーナーカバー１１
を大きく形成して、該クリーナーカバーが体にク
リーナーキヤツプ１２を兼ね備える構成としてい
る。なお、第５図において、１３はワイヤであ
る。

第６図は、従来の鞍乗型車両の吸気構造に係る
さらに他の例を示すものである。

本例における吸気構造では、第５図に示した例
の場合と同様に、各種コントロールレバー１４を
備える装置のクリーナーカバー１５を大きく形成
し、該クリーナーカバーが一体にクリーナーキヤ
ツプ１６を兼ね備えるようにするのに加え、クリ
ーナーキヤツプ１６をカバー１５の中央に位置さ
せるとともに、吸気パイプ５の吸気口５ａを壁１
５ａで包囲している。

ｃ 考案が解決しようとする問題点 ところで、上記したような各例の鞍乗型車両で
は、起伏の大きい路面等の走行中にジヤンプをし
たりしてライダーの上半身が前に倒れた場合に、
ライダーの体がクリーナーカバー２，１１，１５
から突出されているスピードメータ１およびコン
トロールレバー１０，１４に当たるために、怪我
をすることがあり、大変危険であつた。

それにもかかわらず、従来の鞍乗型車両におい
ては、上記した点については何ら考慮されていな
かつた。

本考案は、上記実情に鑑みてなされたもので、
ライダーが前方に倒れた際に、フユーエルタンク
キヤツプや各種操作レバー等の車体前方上部に設
置された各種突起物に体が当たらないようにした
鞍乗型車両の吸気構造を提供することを目的とす
る。

ｄ 問題点を解決するための手段 本考案では、上記目的を達成するために、エア
ークリーナに連通する吸気パイプの吸気口を、車
体前方上部に設置したクリーナーカバー内部に開
口させるようにした鞍乗型車両の吸気構造におい
て、上記吸気パイプの吸気口の上方に位置する上
記クリーナーカバーの部分を、車体前方上部に設
置されている各種操作レバーおよびフユーエルタ
ンクキヤツプ等の各種突起物よりも高く突出させ
るように構成している。

ｅ 実施例 以下、本考案の鞍乗型車両の吸気装置の一実施
例について、添付図面を参照しながら詳細に説明
する。

第１図〜第３図は、本考案の一実施例を示すも
のである。

本実施例では、鞍乗型四輪車２０の前方上部
に、エアークリーナ（図示せず）に連通する吸気
パイプ２１の吸気口２１ａを内包するクリーナー
カバー２２を設置している。

吸気パイプ２１の吸気口２１ａの上方に位置す
るクリーナーカバー２２の突出部２２ａは、外方
に突出形成され、詳しくは、シート２３の前方上
端部２３ａよりも高く、かつ、クリーナーカバー
２２の前方に設置されたフユーエルンク２４のキ
ヤツプ２４ａよりも高く、しかもクリーナーカバ
ー２２の両側に設置した操作レバー２５，２６の
最上端よりも高く突出されている。

したがつて、このクリーナーカバー２２の突出
部２２ａは、ライダーが前へ倒れた際に、体がフ
ユーエルタンクキヤツプ２４ａや操作レバー２
４，２５に直接触れることを阻止する。

なお、第１図および第２図において、２７はハ
ンドル、２８はハンドル２７の中央部分に設置さ
れたスピードメータ８ａ等を備えるインジケータ
ー部である。

ところで、上記実施例では、クリーナーカバー
２２の突出部２２ａを、シート２３の前方上端部
２３ａ，フユーエルタンクキヤツプ２４ａおよび
操作レバー２５，２６よりも高く形成するように
しているが、本考案はこれに限らず、第４図に示
した従来の例に見られるように、クリーナーカバ
ー２にスピートメータ１が上方に突出されて設置
されている場合には、クリーナーカバーの突出部
をスピードメータの最上端よりも高く形成する必
要があり、要は、運転中にドライバーが前方に倒
れた際、ドライバーの体が直接当たつて危険と思
われる車体前方上部の各種突出物よりも高く突出
させれば良い。

ｆ 考案の効果 以上説明したように、本考案の鞍乗型車両の吸
気装置によれば、クリーナーカバーの突出部が車
体前方上部に配設された各種突出部よりも高く突
出させているため、運転中にドライバーの体が前
方に倒れても、ドライバーの体の上記各種突起物
への当たりが阻止され、怪我等を避けることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案に係る鞍乗型車両の吸
気構造の一実施例を示すもので、第１図はその斜
視図、第２図はそれを概念的に示す横断面図、第
３図はその一部を省略して概念的に示す縦断面
図、第４図〜第６図は従来の鞍乗型車両の吸気構
造の３例をそれぞれ概念的に示す横断面図であ
る。 ２０……鞍乗型車両、２１……吸気パイプ、２
１ａ……吸気口、２２……クリーナーカバー、２
２ａ……突出部、２３ａ……シート前方上端部、
２４ａ……フユーエルタンクキヤツプ、２５，２
６……操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアークリーナに連通する吸気パイプの吸気口
   を、車体前方上部に設置したクリーナーカバー内
   部に開口させるようにした鞍乗型車両の吸気構造
   において、上記吸気パイプの吸気口の上方に位置
   する上記クリーナーカバーの部分を、車体前方上
   部に設置されている各種操作レバーおよびフユー
   エルタンクキヤツプ等の各種突起物よりも高く突
   出させたことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構
   造。