JPH0337186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 対象技術 本考案は、フロツピーデイスク装置において磁
気ヘツドをフロツピーデイスクの半径方向へ駆動
制御するための基準位置となるゼロトラツクに対
して、磁気ヘツドが相対する位置を検出するため
の検出装置に関する。

従来技術 この種の装置においては、磁気ヘツドを備えた
キヤリツジは一般に駆動モーターで回転駆動され
るスクリユーシヤフトに螺合して配備され、スク
リユーシヤフトの回転によりその軸線方向へ直線
的的に且つ移動量を回転角度で制御可能に、往復
駆動できるようになつている。この往復駆動は、
これとは別に回転駆動されるフロツピーデイスク
の面に沿つてその半径方向に行われ、フロツピー
デイスクに形成された同心状の多数のトラツクを
横断して移動するようになつている。このような
キヤリツジの移動を制御して、磁気ヘツドにより
フロツピーデイスクの所望のトラツクに対して読
み／書きが行われる。磁気ヘツドによる読み／書
きを所定のトラツクに対して行うために、一般に
最外位置のトラツク即ち通常はゼロトラツクを基
準位置とし、所望トラツク位置へのキヤリツジの
移動距離を制御している。こようなゼロトラツク
位置の検出のために、従来は主にフオトインタラ
プタを固定位置に配置しておき、キヤリツジに固
定されて一体として移動する遮光部材が前記フオ
トインタラプタと協働した時点を磁気ヘツドのゼ
ロトラツクに相対する位置であるとして検出する
方法が採用されている。

従来技術の問題点 このようなゼロトラツクの検出方法において、
フロツピーデイスクに形成されるトラツク密度が
高まるにつれ、上述したようなキヤリツジと一体
に直線運動する遮光部材をフオトインタラプタで
検出する方法では、この検出位置を基準にしたキ
ヤリツジ即ち磁気ヘツドの位置制御で所望のトラ
ツクに対する読み／書きをトラブル無く行うこと
は実際上限界にきている。

このために例えば、特開昭57−60564号および
特開昭58−155577号に開示されているように、キ
ヤリツジを駆動するスクリユーシヤフトの回転角
度を検出して検出位置の精度を向上する技術が提
案されている。

しかしながら、前者はフオトデイスクを使用し
て常に回転角度を把握しなければならず、このた
めにカウンター回路等の付随部品が増して好まし
くない。また後者は上述したような直線移動に関
する第一の位置検出手段に加えて、さらに回転角
度を検出する第二の位置検出手段を備えた構成で
あり、検出手段が倍増して好ましくない。

考案の目的 本考案の目的は上述に鑑み、簡単な構造で精度
の高いゼロトラツクの検出装置を提供することで
ある。

考案の構成 本考案によるフロツピーデイスク装置における
ゼロトラツク検出装置は、スクリユーシヤフトを
軸線方向に非回転式に出し入れさせる駆動モータ
ーと、このスクリユーシヤフトにより駆動されて
フロツピーデイスクの半径方向に直線移動される
キヤリジと、このキヤリジに対して固定配置され
てキヤリジとともに直線移動される光学的センサ
ーと、前記駆動モーターにより固定位置にて回転
駆動される回転部材の周面の所定位置に配置され
た反射面より成り、前記光学的センサーと前記軸
線方向に対して半径方向にて対面して該光学的セ
ンサーと協働するようになされた検出要素とを備
えていて、前記光学的センサーは、前記キヤリジ
の直線移動に伴いともに直線移動し、この直線移
動により、前記固定位置にて回転駆動される検出
要素の反射面と半径方向に対面する位置に達した
時にのみ前記検出要素と協働してゼロトラツク位
置を検出するように構成されていることを特徴と
する。

実施例 第１図は本考案のゼロトラツク検出のための特
徴とする部分を示している。符合１がキヤリツジ
であり、フロツピーデイスク装置に備えたガイド
ロツド２に沿つて往復移動するようにスライド可
能に取り付けられている。この移動方向は図示し
ていないフロツピーデイスクの表面に沿い、且つ
その半径方向に沿う。キヤリツジには磁気ヘツド
３が取り付けられている。磁気ヘツド３はキヤリ
ツジの移動制御によつてフロツピーデイスクに形
成せる同心円の多数のトラツクのうちの所望のト
ラツクに相対され、読み／書きできるようになつ
ている。このキヤリツジの駆動のためにステツプ
モーター４が固定配備され、ローター５が定位置
にて回転駆動されてこのローター５に螺合せるス
クリユーシヤフト６がステツプモーター４の軸線
方向に出し入れされるようになつている。このス
クリユーシヤフト６の先端に対置するように受け
板７がキヤリツジ１に固定されており、スクリユ
ーシヤフト６の突出動作によりキヤリツジ１が図
中右方向へ駆動されるようになつている。一方、
スクリユーシヤフト６の収納動作に際しては、引
張ばね８がキヤリツジ１をステツプモーター４の
方向即ち前と逆の方向へ引つ張り、受け板７がス
クリユーシヤフト６の先端に当接して追従するよ
うになつている。ここで、符合９はスクリユーシ
ヤフト６に固定され且つキヤリツジ１の溝１Ａ内
に係入してスクリユーシヤフト６の回転を阻止す
るための回り止めである。

本考案の特徴として、キヤリツジ１には光学的
センサー１０が適当な支持部材１１により固定さ
れている。この光学的センサー１０は例えば光を
放射し、その反射光を検出するようなセンサーと
される。一方、ローター５の外周面の一部に上記
光学的センサー１０と協働する検出要素１２が固
定されている。この検出要素１２は例えば単なる
反射面とすることができる。ここでは検出要素１
２以外のローター５の外周面による反射の悪影響
を避けるために、検出要素１２はロータ５本体よ
り偏倚させて備えてある。

このような構成によれば、ステツプモーター４
の回転によりスクリユーシヤフト６が収納方向に
引き込まれるに伴つて、キヤリツジ１はばね８に
よりステツプモーター４に接近する方向へ駆動さ
れる。これにより光学的センサー１０は次第に検
出要素１２の回転面に接近し、終にはこの回転面
を横断する。この横断に際して、検出要素１２が
回転して光学的センサー１２と対置する位置に達
した時に初めて光学的センサー１０と検出要素１
２との協働が得られる。従つてこの協働が得られ
る位置において、磁気ヘツド３がフロツピーデイ
スクのゼロトラツクに相対する位置になるように
予め位置設定しておけば、ゼロトラツクの検出が
可能になる。

この構成においては、光学的センサー１０がキ
ヤリツジ１と一体的に移動して検出要素１２の回
転面を通過する所定の位置を、検出要素１２の回
転位置により決定されることになる。即ち、一対
の光学的センサーおよび検出要素により、直線移
動および回転の２つの要素をもとに位置を検出さ
れることになる。従つて検出精度が格段に向上で
きるのである。

上述した構成は本考案の原理を示す基本構造で
あり、様々な変更、変形が成し得ることは容易に
考えられる。従つてそれらを詳述することは省略
する。

考案の効果 本考案によれば次のような効果が得られる。

一対の光学的センサーおよび検出要素により
直線移動および回転の２つの要素をもとに位置
を検出できるので、安価に且つ簡単に検出精度
を向上できる。

回転角度による検出機能が含まれるので、例
えば回り止め９の固定角度をドライバー２０で
調整する等の方法で、極めて容易に微調整がで
きる。

従つて製造工程における時間の短縮が達成で
き、コストダウンを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のフロツピーデイスク装置にお
けるゼロトラツク検出装置の主要部分を示す部分
的な斜視図。 １……キヤリツジ、２……ガイドロツド、３…
…磁気ヘツド、４……ステツプモーター、５……
ローター、６……スクリユーシヤフト、７……受
け板、８……引張ばね、９……回り止め、１０…
…光学的センサー、１１……支持部材、１２……
検出要素。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 スクリユーシヤフトを軸線方向に非回転式に出
   し入れさせる駆動モーターと、 このスクリユーシヤフトにより駆動されてフロ
   ツピーデイスクの半径方向に直線移動されるキヤ
   リジと、 このキヤリジに対して固定配置されてキヤリジ
   とともに直線移動される光学的センサーと、 前記駆動モーターにより固定位置にて回転駆動
   される回転部材の周面の所定位置に配置された反
   射面より成り、前記光学的センサーと前記軸線方
   向に対して半径方向にて対面して該光学的センサ
   ーと協働可能になされている検出要素と、 を備えていて、 前記光学的センサーは、前記キヤリジの直線移
   動に伴いともに直線移動し、この直線移動によ
   り、前記固定位置にて回転駆動される検出要素の
   反射面と半径方向に対面する位置に達した時にの
   み前記検出要素と協働してゼロトラツク位置を検
   出する、 ように構成されていることを特徴とするフロツピ
   ーデイスク装置におけるゼロトラツク検出装置。