JPH0337156Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はテープのキヤプスタン駆動時とリール
台駆動時とで巻取リール台の負荷を変化せしめる
ビデオテープレコーダに関する。

(ロ) 従来技術 いわゆるＭローデイング方式のVTRにおいて、
巻戻時に巻取リールに軽負荷（制動力）を与える
技術は公知に属する。（特開昭56−127968号公報
参照）また、第１図イにそのテープ走行路を示す
様ないわゆる新ｕローデイング方式のVTRも公
知である。（特開昭57年−86161号公報参照）第１
図イは新ｕローデイング方式のテープ走行系を、
第１図ロは旧ｕローデイング方式のテープ走行系
を示すもので、いずれも磁気テープＴは、カセツ
トＣの供給リール１から送り出され、ローデイン
グデイスク等のローデイング手段上に植立される
ガイドポスト２，２…、消去ヘツド３、ガイドド
ラム４、録音及びコントロールヘツド５，６及び
ガイドポスト７，７等を軽由してキヤプスタン８
とピンチローラ９で構成されるテープ定速送り機
構に至り、その後巻取リール１０へと案内され巻
取られる構成となつている。

この様なVTRで（磁気）テープを逆方向に通
常速さで移送して再生を行ういわゆる逆転再生及
びレビユー再生（巻戻し再生）を行う場合には、
(A)ピンチローラとキヤプスタンの圧接を解除し
て、テープを供給リールの巻取りによつてのみ移
送する方法と、(B)ピンチローラをキヤプスタンに
圧接してキヤプスタンを逆回転してテープの定速
化を計る方法が考えられる。

(A)は、構造が簡単であり且つ逆転走行系の負荷
によりテープの走行はある程度安定するものの、
定速性が確保されず逆転再生画面上ノイズバーが
不安定に移動して画質が著しく劣化するという欠
点を免れ得ない。

(B)は巻取リールからキヤプスタまでの距離が従
来の旧ｕローデイング方式（特公昭45−37372号
公報参照）（第１図ロにテープ走行路を示す）に
比して著しく短く、テープの往復路が形成される
程の余裕を持たない方式であつて、且つキヤプス
タンからシリンダの方向に急激にテープの巾方向
の方向変換を余儀なくされる形式の新ｕローデイ
ング方式VTR（第１図イ参照）では巻取リールを
無制動とするか、或は巻戻時と同じ軽負荷のまゝ
では磁気テープが巾方向に振動し、コントロール
ヘツドがミストラツキングを惹起するためにキヤ
プスタンモータのサーボ系が乱調を起し再生画面
で垂直同期乱れを生じ大巾な画質の劣化を惹起す
ることが確認された。

(ハ) 考案の目的 上述の如く、ガイドシリンダ４と巻取リール１
０との間にテープの往復路を持たず第１図イに示
す様なきわめて短いテープ路を備え、その間にコ
ントロールヘツド等の固定ヘツドとキヤプスタン
とをこの順序で配したVTRにおいて、逆転再生
及びレビユー再生時のテープ走行の安定化、特に
巾方向の振動等を除き、良好な逆転再生及びレビ
ユー再生画像を得ることができるビデオテープレ
コーダを提案するものである。

(ニ) 考案の構成 本考案はガイドシリンダと巻取リール間のテー
プをキヤプスタンとピンチローラにより挾持して
該テープを定速駆動するVTRにおいて、ピンチ
ローラをキヤプスタンに圧着せしめるピンチロー
ラ圧着手段と、該ピンチローラ圧着手段に連動し
て巻取リール台へのブレーキ量を制御するブレー
キ手段とを備え、逆方向再生時、前記ピンチロー
ラ圧着手段の圧着動作に連動して、前記ブレーキ
手段を前記巻取リール台に圧接する様に構成した
VTRである。

(ホ) 実施例 以下、図面に従い本考案の一実施例を説明す
る。

第２図は、本実施例機構の逆転再生時の平面
図、第３図は巻戻し時の平面図を示し、基本的に
は第１図イに示す新Ｕローデイング方式に本考案
を採用するものである。

１１，１２は供給及び巻取リール台、１３は該
両リール台に選択的に転接して駆動するアイドラ
手段、１４は供給リール台１１に係合するブレー
キバンドであり、一端はシヤーシに固定され、他
端はバツクテンシヨンレバー１５に接続されてい
る。このバツクテンシヨンレバー１５の回動端に
はテープテンシヨン検出ピン１６が配されてい
る。また、このバツクテンシヨンレバー１５には
発条１７の一端が接続されており、発条１７の他
端はスライドレバー１８に接続されている。前記
テンシヨン検出ピン１６はテープループの外方か
らテープに係合し、テープテンシヨンに応じて、
供給リール台１１のブレーキ量を制御する。尚前
記スライドレバーが左方へスライドしたとき、こ
のバツテンシヨン機構は解除状態となる。

一方、１００はピンチローラ１９を配したピン
チローラレバーであり、支軸２０に枢支されてい
る。２１は該ピンチローラレバーに係合して、ピ
ンチローラ１９をキヤプスタン２２に圧着せしめ
る圧着レバーで支軸２３に枢支されている。この
圧着レバーの一端はリンク機構２４を介してソレ
ノイド２５に接続されている。また前記圧着レバ
ーの他端は前記スライドレバー１８の係合片１８
ａに係合可能となつており、ピンチローラ圧着時
に係合してスライドレバー１８を右方へスライド
させる。

更に、前記スライドレバーの切欠き１８ｂに
は、第１軽負荷ブレーキ２６が係合しており、前
記スライドレバーが右方へスライドしたとき、こ
の第１軽負荷ブレーキ２６が巻取リール台１２に
係合する。

尚、２７は巻取リール台１２に常時圧接してい
る第２軽負荷ブレーキである。

次に、上述の機構の動作を説明する。

まず第２図に従い巻戻しモード時の動作を説明
する。

アイドラ手段１３は供給リール台１１に転接し
ており、該リール台は高速で反時計方向に回転し
テープを巻取る。

一方、ソレノイド２５はオフ状態にあり圧着レ
バー２１は時計方向に回動した位置にあつてピン
チローラ１９はキヤプスタン２２と離間してい
る。また、スライドレバー１８は発条１７の付勢
により左方にスライドした位置にあるため、第１
軽負荷ブレーキ２６は解除されると共に、バツク
テンシヨンレバー１５も解除位置にあり、ブレー
キバンド１４は供給リール台１１からはずれてい
る。

この状態で、巻取リール台１２には第２軽負荷
ブレーキ２７のみ係合しており、テープはたるむ
ことなく、また、アイドラ手段１３の負荷が大き
くならずに駆動される。

また、早送りモードではアイドラ手段の首振り
方向が逆転し、巻取リール台１２に圧接して巻取
リール台１２を時計方向に駆動するが他の部材は
巻戻しモード時と同一状態にある。

次に、レビユー再生及び逆転再生モード時は、
第３図に示す如く、アイドラ手段１３は供給リー
ル台１１に転接しており、該リール台は巻戻しモ
ード時よりは遅い高速で反時計方向に回転しテー
プを巻取る。

一方、ソレノイド２５はオン状態とされ、圧着
レバー２１が反時計方向に回動し、ピンチローラ
１９はキヤプスタン２２に圧着されて、テープは
定速走行される。また、前記圧着レバーの回動に
より該レバーの端部がスライドレバー１８の係合
片１８ａに係合して該スライドレバーを右方へス
ライドせしめる。このスライドにより、バツクテ
ンシヨンレバー１５は発条１７に引つ張られて、
時計方向に回動し、ブレーキバンド１４が供給リ
ール台１１に係合してバツクテンシヨン機構は動
作状態となる。また、前記スライドにより第１軽
負荷ブレーキ２６が時計方向に回動して巻取リー
ル台１２に係合する。

従つて、巻取リール台１２には第１、第２軽負
荷ブレーキ２６，２７が係合するため巻取リール
とキヤプスタン２２との間で、テープには充分な
テンシヨンを付与することができる。

また、プレイモード及びキユー再生（早送り再
生）モード時は、アイドラ手段１３は巻取リール
台１２側に転接し、巻取リール台１２を時計方向
に駆動するが、他の部材はレビユー再生及び逆転
再生時と同一である。

次に本考案の他の実施例を第４図に示す。第４
図の実施例においては、第１軽負荷ブレーキ２８
の先端のブレーキシユーは、巻取リール台１２の
反時計方向回転時は該リール台に対して食い込む
方向に作用し、時計方向回転時は逃げの方向に作
用する様構成されている。

すなわち、レビユー再生及び逆転再生モード時
は、重負荷となつて充分なテープテンシヨンを与
えると共に、キユー再生及びプレイモード時は軽
負荷となつて駆動モータの負担を軽くする様に作
用する。

(ヘ) 考案の効果 上述の如く本考案に依ればいわゆる新ｕローデ
イング方式或いはＭローデイング方式のVTRの
如くキヤプスタンと巻取リール間のテープ走行距
離が短く、逆方向テープ定速送りのテープ走行が
不安定となるようなVTRにおいて、極めて簡単
な機構によつて逆方向テープ定速送りを安定化し
画質を向上し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは夫々テープ走行系の説明図、第
２図は本考案の一実施例におけるビデオテープレ
コーダの巻戻しモード時の平面図、第３図は同レ
ビユーモード時の平面図、第４図は本考案の他の
実施例を示す平面図である。 主な図番の説明、１１，１２……供給及び巻取
リール台、１８……スライドレバー、１９……ピ
ンチローラ、２２……キヤプスタン、２１……圧
着レバー、２６，２７……第１、第２軽負荷ブレ
ーキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイドシリンダと巻取リール間のテープをキヤ
   プスタンとピンチローラにより挾持して該テープ
   を定速駆動するVTRにおいて、ピンチローラを
   キヤプスタンに圧着せしめるピンチローラ圧着手
   段と、該ピンチローラ圧着手段に連動して巻取リ
   ール台へのブレーキ量を制御するブレーキ手段と
   を備え、逆方向再生時、前記ピンチローラ圧着手
   段の圧着動作に連動して、前記ブレーキ手段を前
   記巻取リール台に圧接する様に構成したVTR。