JPH0335078A - 粘着シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 皮果±坐剋里分互 本発明は粘着シートに関し、詳しくは、可塑剤を含有し
ないポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体からなる基材
シート上にジエン系共重合体からなる粘着剤が直接に強
固に接着されてなり、例えば、貼付薬として好適に使用
し得る粘着シートに関する。

藍来生技歪 粘着シートは種々の用途に使用されているが、例えば、
皮膚刺激剤や消炎鎮痛剤等の薬剤を含有する粘着剤を基
材シート上に積層してなる貼付薬が医療用途に使用され
ている。このような貼付薬においては、例えば、特開昭
５４−１３８１２４号公報に記載されているように、貼
付薬を皮膚に貼付した際に良好な粘着性及び弾性を有す
るのみならず、剥離時に皮膚に刺激を与えず、容易に剥
離し得るところから、粘着剤としてはジエン系共重合体
、特に、ジエン系ブロック共重合体が好適であることが
知られている。

一方、上記のような貼付薬においては、その基材シート
としては、柔軟で皮膚になじみよい塩化ビニル系樹脂が
好適であるが、反面、塩化ビニル系樹脂シートは粘着剤
としての上記したジエン系ブロック共重合体との親和性
に乏しく、特に、貼付架においては、粘着剤としてのジ
エン系ブロック共重合体が薬剤と共に可塑剤としての高
級脂肪酸や流動パラフィン等を含有するために、塩化ビ
ニル系樹脂基材シートとの親和性が一層乏しい。

その結果、ジエン系ブロック共重合体からなる粘着剤を
塩化ビニル系樹脂基材シート上に単に直接に塗布して貼
付薬とした場合、粘着剤の基材シートに対する接着性に
劣る問題がある。

そこで、塩化ビニル系樹脂シートに適宜のブライマー処
理を施して、ジエン系ブロック共重合体に対する親和性
を高めることも可能ではあるが、しかし、この方法によ
れば、工程数の増加に伴なって、製造費用が高くならざ
るを得ない。

かかる問題を解決するために、例えば、特開昭６２−２
２７９８３号公報には、ポリ塩化ビニルにエチレン−酢
酸ビニル共重合体及び熱可塑性ポリウレタンと共に、ス
チレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合
体を混合してなる樹脂組成物を基材シートに成形加工し
、この基材シートの上にスチレン−ジエン−スチレンブ
ロック共重合体からなる粘着剤を積層接着して、粘着シ
ートを製造する方法が提案されている。

しかし、この方法によれば、粘着剤中の薬剤が基材シー
ト中に移行し、基材シートの強度を損なう等、基材シー
トの物性が経時的に低下し、更に、ポリ塩化ビニルがス
チレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合
体と必ずしも相溶性がよくなく、樹脂ｍ酸物を基材シー
トに加工する段階において、上記共重合体がゲル化し難
く、得られる基材シートに穴あきが発生する。また、ス
チレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合
体を含む基材シートは、この共重合体によってゴム弾性
をもつようになり、軟質塩化ビニル樹脂が本来有する滑
らかさやしなやかさが失われる。

更に、基材シートとしては、透明性を有することが望ま
れているが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン
ブロック共重合体を含む基材シートは不透明である。

゛　しようと　る　　占 本発明は、上記した問題を解決するためになされたもの
であって、可塑剤を含有せず、粘着付与樹脂を含有する
ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体からなる基材シー
ト上にジエン系ブロック共重合体からなる粘着剤が直接
に強固に付着積層されてなり、風合及び柔軟性にすぐれ
て、例えば、貼付薬として好適に用いることができる粘
着シートを提供することを目的とする。

ロ　占を　゛　るための 本発明による粘着シートは、ポリウレタン−ポリ塩化ビ
ニル複合体１００重量部について、粘着付与樹脂５〜３
０重量部を含有する樹脂組成物からなる基材シート上に
スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体からなる
粘着剤が積層接着されていることを特徴とする。

本発明において、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体
は、塩化ビニル単量体に熱可塑性ポリウレタンを溶解さ
せ、懸濁重合させて得られるポリ塩化ビニルグラフトポ
リウレタン共重合体（例えば、特開昭５８−４０３１２
号公報、特開昭５８−４２６１１号公報、特開昭５８−
３７０１９号公報等に記載されている。）、固体ポリ塩
化ビニルにポリオールを含浸させ、次いで、これにポリ
イソシアネートを加えて、固体ポリ塩化ビニル中でポリ
ウレタンを生成させてなる共重合体（例えば、特公昭５
９−３９４６４号公報等に記載されている。）、ポリ塩
化ビニル、ポリオール及びポリイソシアネートの混合物
を加熱溶融して、ポリウレタンを生成させてなる複合体
（例えば、特開昭６２−１７１５号公報、特開昭６３−
２５１４１３号公報等に記載されている。）等をいう。

例えば、特開昭６３−２５１４１３号公報には、ポリ塩
化ビニル粉末とへキサメチレンジイソシアネートとを含
む混合物にポリエステルポリオールを加え、加熱溶融下
に反応させて、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体を
得る方法が記載されている０本発明においては、特に、
かかるポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体が好適に用
いられる。

このようなポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体は、既
に市販されており、例えば、本発明においては、東ソー
■から「ドミナス」として市販されているポリウレタン
−ポリ塩化ビニル複合体を好適に用いることができる。

本発明において用いる基材シートは、ポリウレタン−ポ
リ塩化ビニル複合体１００重量部について、粘着付与樹
脂５〜３０重量部を含有する樹脂組成物を例えばカレン
ダー法にてフィルム化することによって得ることができ
る。

本発明においては、上記粘着付与樹脂としては、特に、
脂環式飽和炭化水素、水素添加ロジンエステル及びケト
ン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも１種であって
、且つ、４０−１５０℃の範囲の軟化点く環球法による
。〉を有するものが好ましく用いられる。粘着付与樹脂
が４０℃よりも低い軟化点を有するときは、得られる粘
着シートにおいて、粘着付与樹脂が経時的に後述する粘
着剤層に移行し、粘着剤層にべたつきを生じさせるので
、例えば、貼付薬として用いる場合、その施用感を著し
く悪くする。他方、粘着付与樹脂が１５０℃よりも高い
軟化点を有するときは、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル
複合体との相溶性が悪く、フィルム加工時に未ゲルのま
まに残存し、均一なフィルムを得ることが困難となる。

また、上記以外の粘着付与樹脂を用いるときは、これを
含有するポリウレタンーボ）Ｊ塩化ビニル複合体をフィ
ルムに加工する際に熱分解や変色を起こす等、耐熱性が
悪いうえに、得られる基材シートに後述する粘着剤層と
の間に強い接着力を達成することができない。

しかしながら、本発明に従って、特に、脂環式飽和炭化
水素、水素添加ロジンエステル及びケトン樹脂よりなる
群から選ばれる少なくとも１種であって、且つ、４０〜
１５０℃の範囲の軟化点を有する粘着付与樹脂を用いる
とき、後述する粘着剤層に強い接着を有する均一なフィ
ルムを得ることができると共に、しかも、得られる粘着
シートにおいて、粘着付与樹脂が経時的に粘着剤層に移
行せず、例えば、施用感にすぐれる貼付薬を得ることが
できる。

しかし、かかる粘着付与樹脂も、余りに多く用いるとき
は、得られる粘着シートにおいて、粘着付与樹脂が経時
的に粘着剤層に移行するのを避けることができず、他方
、余りに少ないときは、粘着剤層との間に強い接着を達
成することができないので、本発明においては、粘着付
与樹脂は、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体１００
重量部について、５〜３０重量部の範囲で含有させる。

本発明において用いるポリウレタン−ポリ塩化ビニル複
合体フィルムは、ポリウレタン成分が可塑剤として機能
するので、可塑剤を含有しない無可塑軟質フィルムであ
る。ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体に粘着付与樹
脂と共に可塑剤を含有させるときは、フィルム加工時に
べたつきを生じて、フィルム加工が困難となるほか、可
塑剤や粘着付与樹脂のフィルム表面へのブルームやブリ
ード等を生じる。更に、得られる粘着シートにおいても
、粘着剤層に経時的にべたつきを生じるので好ましくな
い。

本発明においては、ポリウレタン−ポリ塩化ビニルグラ
フト複合体フィルムは、皮膚に貼付したときに違和感を
生じないように、厚さが５０〜１５０μｍの範囲にある
ことが好ましい。特に、７０〜１００μｍの範囲が好適
である。余りに薄いときは、実用上、強度が十分でなく
、他方、余りに厚いときは、皮膚に貼着後、剥がれやす
いので、好ましくない。

更に、本発明においては、ポリウレタン−ポリ塩化ビニ
ル複合体フィルムは、所謂無毒系の安定剤の適量を含有
することが望ましい。かかる安定剤の好適な例として、
例えば、塩化ビニル樹脂用安定剤として既によく知られ
ているカルシウム亜鉛系安定剤を挙げることができるが
、しかし、無毒系である限りは、特に上記に限定される
ものではない。

更に、ポリウレタン−ポリ塩化ビニルグラフト共重合体
は、充填剤を含有していてもよい。充填剤は、例えば、
基材シートをロールとした場合、その展開性を高める。

即ち、耐ブロッキング性を高めるのに有効である。充填
剤は、通常、ポリウレタン−ポリ塩化ビニルグラフト共
重合体１００重量部について、３０里量部以下の範囲で
配合される。

また、ポリウレタン−ポリ塩化ビニルグラフト共重合体
は、ポリ塩化ビニルを含有していてもよい。この場合、
ポリ塩化ビニルは、その平均重合度４００〜２０００、
特に、ＴＯＯ〜１４００の範囲にあることが好ましい。

しかし、過多に配合するときは、肌へのなじみ性を悪く
するので、配合量は、ポリウレタン−ポリ塩化ビニルグ
ラフト共重合体１００重量部当たり３０重量部以下の範
囲が適当である。

本発明による粘着シートは、かかる基材シート上に粘着
剤としてのスチレン−ジエン−スチレンブロック共重合
体の層が直接に積層接着されている。本発明によれば、
上記樹脂組成物からなる基材シートが前記した粘着付与
樹脂を含有して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチ
レンブロック共重合体に対する親和性にすぐれるので、
その上にスチレン−ジエン−スチレン共重合体からなる
粘着剤を塗布するとき、その間に高い接着性を得ること
ができるのである。

本発明において、粘着剤を構成するスチレン−ジエン−
スチレンブロック共重合体としては、具体例として１．
スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重合体及び
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を挙
げることができる。これらスチレン−ジエン−スチレン
ブロック共重合体は、粘着剤として単独又は混合物とし
て用いられてもよく、又はこれらブロック共重合体と共
に可塑剤、粘着付与樹脂、充填剤、老化防止剤等を含有
する＆ｌ１ｔｃ物として用いられてもよい。更に、前記
した添付架の場合のように、必要な薬剤を含有していて
もよい。

かかるスチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体は
、例えば、前記した特開昭５４−１３８１２４号公報に
詳細に記載されているように既に知られており、Ａをス
チレンからなるガラス状或いは硬質の非弾性熱可塑性重
合体のブロックとし、Ｂをブタジェン又はイソプレンの
ような共役ジエンの弾性重合体のブロックとするとき、
Ａ−Ｂ−Ａの構造を有するブロック共重合体であって、
ブロックＡが全重合体重量の１０〜５０重量％を占める
。このようなスチレン−ブタジェン−スチレンブロック
共重合体はカリフレックスＴＲ−１１０１、ＴＲ−１１
０２等として、また、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体はカリフレックスＴＲ−１１０７（い
ずれもシェル化学■製）として市販されており、入手す
ることができる。

本発明による粘着シートは、前記樹脂組成物をカレンダ
ー加工や押出成形等の適宜の方法によって、基材シート
に成形し、必要に応じて薬剤及びその他の添加剤を含有
するスチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体を溶
融塗布することによって得ることができる。

又里坐並果 以上のように、本発明による粘着シートによれば、ポリ
ウレタン−ポリ塩化ビニル複合体に可塑剤は含有させな
いが、しかし、粘着付与樹脂を含有させて、これをフィ
ルムに加工して、基材シートとするので、かかるフィル
ムは、風合及び柔軟性にすぐれるのみならず、スチレン
−ジエン−スチレンブロック共重合体との親和性にすぐ
れるので、基材シート上に粘着剤としてのスチレン−ジ
エン−スチレンブロック共重合体が直接に強固に接着さ
れており、例えば、貼付薬として好適に使用することが
できる。

また、本発明の粘着シートによれば、基材シートから粘
着剤に移行する成分がなく、他方、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレンブロック共重合体を含有しないの
で、粘着剤中の薬剤が基材シート中に移行することがな
く、かくして、粘着シートの粘着性が長期間にわたって
保持され、基材シートの強度の低下等、基材シートの物
性の経時的な低下がなく、耐久性にすぐれ、しかも、貼
付薬として用いた場合に、皮膚への刺激が少ない。

更に、本発明によれば、樹脂組成物がスチレン−エチレ
ン−ブチレン−スチレンブロック共重合体を含有しない
ので、これを基材シートに加工する段階においても、穴
あきが発生しないうえに、得られる基材シートが透明で
ある。

叉嵐斑 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。尚、以下にお
いて部は重量部を意味する。

実施例 第１表に示すように、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複
合体（東ソー■製ドミナスに一８００Ｇ）を粘着付与樹
脂、安定剤及び必要に応じてポリ塩化ビニルと共に混練
し、カレンダー法にて厚さ８０μｍのフィルムとした。

このフィルム上に粘着剤としてスチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体（カリフレック７、　ＴＲ−
１１０７）を７０　ｇ／ｒｒｒＯ）割合で溶融塗布し、
粘着シートを調製した。

これらの粘着シートについて、フィルムと粘着剤層との
密着性やその経時変化、熱変色性等を調べた。結果を第
１表に示す。

上記評価において、製造直後及び４０℃で１週間放置後
のフィルムと粘着剤層との密着性は、幅１９簡の粘着シ
ートをベークライト板に貼着し、引張速度２００ｆｌ／
分にて１８０＠剥Ｎ試験を行なって、糊残りがベークラ
イト板に５％を超えてあったときを×、１〜５％の間の
ときを△、１％未満のときを○とした。

４０℃で１週間放置後の粘着剤層のべたつきは、指触に
て判定し、○はべたつきがない、△は僅かにべたつきは
あるものの、実用上、特に支障ない、×はべたつきが著
しく、実用できないを意味する。

また、熱変色性は、ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合
体（東ソー■製ドミナスに一８００Ｃ）を粘着付与樹脂
、安定剤及び必要に応じてポリ塩化ビニルと共に１８０
℃で２０分間混練し、ロールにて厚さｌ　ａｍのフィル
ムに成形し、１８０℃で５分間混練して、ロールにて厚
さ１ｎ＋のフィルムに成形したものを参照として、色差
計（日本電色製ＳＺ−Σ８０）にて色差（ΔＥ）を測定
し、ΔＥが１０を越えるときを×、３〜１０の間をΔ、
３未満のときを○とした。

更に、比較のために、可塑剤と粘着付与樹脂を含むポリ
塩化ビニルを用いてフィルムとし、また、可塑剤と粘着
付与樹脂のいずれをも含まないポリウレタン−ポリ塩化
ビニル複合体を用いてフィルムとし、これらをそれぞれ
基材として、実施例と同様にして、粘着シートを調製し
た（比較例１及び２）、これら粘着シートは、粘着剤層
の経時的なべたつきが著しく、或いは粘着剤層と接着し
ない。

粘着付与樹脂の配合量が過少又は過大のときは、フィル
ムが粘着剤層と接着せず、或いは熱変色が著しい。

これらに対して、本発明による粘着シートは、いずれも
フィルムと粘着剤層との間に強い接着を達成することが
でき、しかも、粘着剤層の経時べたつきもない。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリウレタン−ポリ塩化ビニル複合体１００重量
   部について、粘着付与樹脂５〜３０重量部を含有する樹
   脂組成物からなる基材シート上にスチレン−ジエン−ス
   チレンブロック共重合体からなる粘着剤が積層接着され
   ていることを特徴とする粘着シート。
2. （２）粘着付与樹脂が脂環式飽和炭化水素、水素添加ロ
   ジンエステル及びケトン樹脂よりなる群から選ばれる少
   なくとも１種であつて、且つ、４０〜１５０℃の範囲の
   軟化点を有することを特徴とする請求項第１項記載の粘
   着シート。