JPH0335038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、網戸の外れ止め装置に関する。

従来技術の問題点 一般に、網戸等の障子戸の上枠若しくは上框に
は障子戸の外れ止め部材が取付けられ、障子戸の
開閉めの際、過つて障子戸が外れないようにして
ある。

しかし、従来の外れ止め部材は、障子戸を窓枠
に建てこんだ後、外れ止め部材の調節ねじをドラ
イバー等で回し、上下に適当にずらしその位置調
節をする必要あり、取扱いがきわめて面倒であつ
た。

しかも、場合によつては外れ止め部材の位置調
節をしわすれることがあり、その結果として障子
戸が外れ、地上に落ちる恐れがあるというきわめ
て危険なものであつた。

これを解消する為に実公昭57−24863号公報に
示される如く、上枠に障子戸の上端部が冠着可能
なガイド部を設け、このガイド部の障子戸上端よ
りやや上方位置に横方向に突出する外れ止め片を
設け、外れ止め片は長手方向の所要位置に障子戸
に設けられた振れ止め部材が嵌合可能な切欠きを
設けて、吊込装置以外で障子戸が外れない様にし
たものがあるが、障子戸を吊込んだ後に障子戸を
移動する際に、外れ止め片の切欠位置でガタ付い
たりした場合等により、障子戸の振れ止め部材が
該切欠に入り込み下框の戸車が下枠レールから外
れ障子戸が落下する等の安全性の問題があつた。

考案の目的 この考案は、前記従来の問題点を解消するため
に提案されたもので、取扱いがきわめて簡単で、
かつ開け閉めの際に網戸が過つて外れるのを確実
に防止することができる安全性の高い網戸の外れ
止め装置を提供することを目的とする。

考案の構成 この考案は窓枠に建て込まれた引き戸形式の網
戸の外れ止め装置に関するもので、窓枠に建て込
まれた引き戸形式の網戸７の外れ止め装置であつ
て、前記窓枠の窓下枠１及び窓上枠４に形成され
たレール２，５の内側若しくは外側に、当該レー
ル２，５の長手方向に連続する突条部３，１１を
それぞれ設け、前記レール２の突条部３には切欠
部６，６を、レール５及び突条部１１には切欠部
６′，６′をそれぞれ設け、当該切欠部６，６及び
切欠部６′，６′の設置間隔は前記網戸７の横幅に
一致させ、かつ、切欠部６，６′をレール長手方
向にずらして設け、前記網戸の戸先側及び戸尻側
の上下両端部に摺動片９，９と外れ止め片１０，
１０をそれぞれ設け、前記摺動片９は切欠部６′
を通過可能に、かつ突条部１１に係止可能に形成
し、外れ止め片１０は前記切欠部６を通過可能
に、かつ、突条部３に係止可能に形成することに
より前記目的を達成するものである。

実施例 以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明すると、窓下枠１のレール２の内側に突条部３
が窓下枠１の長手方向に連続して形成され、この
突条部３には一定間隔にて切欠された２個の下切
欠部６，６が形成されている。

窓上枠４のレール５には同様に一定間隔にて切
欠された２個の上切欠部６′，６′が形成されてい
る。

それぞれ上下切欠部６，６，６′，６′間の間隔
は後述する網戸７の横幅とほぼ同一とされ、さら
に突条部３の下切欠部６，６とレール５の切欠部
６′，６′は網戸７の幅方向に所定量ずれて形成さ
れている。

網戸７の上端部には、レール溝８が網戸７の幅
方向に連続して形成され、このレール溝８の長手
方向の両端部（左右の竪框上部）に上切欠部６′，
６′より小さい摺動片９，９がそれぞれ嵌着され、
この摺動片９，９は上切欠部６′，６′の中に優に
挿入可能とされている。

また、網戸７の下端部における網戸７の左右両
端部（左右の竪框下部）には突条部３の下切欠部
６，６より小さい外れ止め片１０，１０がねじ止
め等によつて取付けられ、この外れ止め片１０，
１０は前記下切欠部６，６を優に通過可能とされ
ている。

外れ止め片１０，１０は網戸７の下端部より垂
設された垂直部１０ａとこの垂直部１０ａの下端
部より網戸７側に水平に突設された水平部１０ｂ
とから略Ｌ字形に形成され、水平部１０ｂは網戸
７を窓枠の窓下枠１と窓上枠４間に建てこんだと
き、突条部３の下側に突出することとされてい
る。

網戸７を窓枠の中に建てこむには、網戸７の摺
動片９，９とレール５の上切欠部６′，６′を上下
に対向させるとともに網戸７を軽く持ち上げ、レ
ール５とレール溝８とを係合させる。

続いて、このままの状態で網戸７をレール５の
長手方向に走行させ、外れ止め片１０，１０と突
条部３の切欠部６，６とが対向した地点で網戸７
を落し、網戸７の戸車１１を窓下枠１のレール２
と係合させ、かつレール２の長手方向に若干走行
させる。

このような構成において、網戸７の開け閉めの
際に、摺動片９，９とレール５の上切欠部６′，
６′とが一致する地点で網戸７が浮き上がつたと
しても、外れ止め片１０の水平部１０ｂが突条部
３に引つ掛る結果、網戸７は外れない。また、外
れ止め片１０，１０と突条部３の下切欠部６，６
とが一致する地点で網戸７が浮き上がつたとして
も、摺動片９のレール溝９ａの底部が窓上枠４の
レール５の下端部に当る結果、網戸７は外れな
い。なお、窓上枠のレールの切欠部と突条部の切
欠部を上下に対向して形成し、かつレール溝の摺
動片と網下框の外れ止め片を網戸幅方向にずらし
て取付けてもよい。なお、図中符号１１は網戸の
がたつきを防止するためのガイド用突条部であ
り、レール５に切欠を設けず、このガイド用突条
部１１に一定間隔で切欠部を設けても良い。この
場合、摺動片９，９の突起９ａで係止される。

考案の効果 この考案は以上の構成からなるので以下の効果
を有する。

外れ止め装置の部品として調節ねじ等は一切使
用していないので、網戸の建て込み後、外れ止め
装置を作動させる目的でドライバー等による調節
ねじの調節作業が全く不要である。したがつて、
取り扱いがきわめて簡単である。また、調節ねじ
のし忘れなどといつたことも全くなく、しかも永
年の経過と共に調節が狂いだすといつた心配も全
くなく、さらに、網戸の上下両端に外れ止め装置
が設けられている為、開閉中に外れる等というこ
とはなく、きわめて安全性が高く実用性の高いも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の一実施例を示
すもので、第１図は網戸付サツシの縦断面図、第
２図はその一部斜視図である。 １……窓下枠、２，５……レール、３……突条
部、４……窓上枠、６……切欠部、７……網戸、
８……レール溝、９……摺動片、１０……外れ止
め片、１０ａ……垂直部、１０ｂ……水平部、９
ａ……レール溝、１１……ガイド用突条部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠に建て込まれた引き戸形式の網戸７の外れ
   止め装置であつて、前記窓枠の窓下枠１及び窓上
   枠４に形成されたレール２，５の内側若しくは外
   側に、当該レール２，５の長手方向に連続する突
   条部３，１１をそれぞれ設け、前記レール２の突
   条部３には切欠部６，６を、レール５及び突条部
   １１には切欠部６′，６′をそれぞれ設け、当該切
   欠部６，６及び切欠部６′，６′の設置間隔は前記
   網戸７の横幅に一致させ、かつ、切欠部６，６′
   をレール長手方向にずらして設け、前記網戸の戸
   先側及び戸尻側の上下両端部に摺動片９，９と外
   れ止め片１０，１０をそれぞれ設け、前記摺動片
   ９は切欠部６′を通過可能に、かつ突条部１１に
   係止可能に形成し、外れ止め片１０は前記切欠部
   ６を通過可能に、かつ、突条部３に係止可能に形
   成してなることを特徴とする網戸の外れ止め装
   置。