JPH0346145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はサツシに関し、とくに片引きサツシに
おける障子のはずれ止め構造の改良に関する。

（従来の技術） 従来のはずれ止め構造では窓上枠の垂直壁の係
止部にはずれ止め部材が装着され、はずれ止め部
材の下端は該垂直壁の下端と同じレベルに保た
れ、障子が浮上つてもはずれ止め部材の下端に当
り、障子の脱落が防止された。障子を取外す際
は、はずれ止め部材を適当な位置に移動し、障子
を吊込んだ後に元の位置に戻していた。また、障
子の下部にはずれ止めを構成するものでは第８図
および第９図に示すように、調整ねじ１４により
上下に可調整に取付けられたストツパ１０のフラ
ンジ部１２を下枠３の部分に当接するように構成
されているが、サツシの開口部Ａの側では下枠３
にパツキン取付材９が取付けられて下枠のＴ形断
面の突片１１′の下端でフランジ部１２の当接を
うけ、また押縁２２が取付けられる固定部Ｂの側
では第９図に示すようにＴ形の突片１１′が押縁
下部の凹部２２ａに受けられ、その凹部２２ａの
下端がフランジ部１２の当接を受けて外れ止めの
役割を果すようになつている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のような従来のはずれ止め構造では第６図
および第７図に示すように、上枠１にはずれ止め
部材２が設置されるが、上枠１と下枠３が反対向
きに反ると、またいずれか一方が極度に反ると、
障子４の上端と上枠１の垂直壁１ａの下端との隙
間５が戸車６と下枠３のレール３ａとの間の掛り
代７より大きくなり、障子が脱落する欠点があつ
た。さらに障子の下部にはずれ止めを有するもの
では開口部Ａと固定部Ｂの間で、下枠の突片１
１′の下端と押縁の凹部２２ａの下端とのラツプ
代ｔの分だけ、フランジ部１２との間の隙間に寸
法差が生じ、その隙間の寸法によつては開口部Ａ
の側では障子は外れやすく、固定部Ｂの側では障
子の走行に支障をきたすこともあり、好ましくな
い。

本考案の目的は障子の脱落を防止することがで
き、且つ固定部および開口部のいずれの区域にお
いても障子の取扱いを適切に行なうことができる
障子のはずれ止めを提供することである。

本考案による障子のはずれ止めは、障子が浮き
上ろうとする際、下枠に設けられた突片に対し障
子の下框に可調整に設けられたストツパのフラン
ジ部を当接して障子の脱落を防止し、且つその突
片の下部を見込方向に開いた断面コ字形に形成
し、そこで押縁またはパツキン取付材の部分を受
け入れ、突片の下端とフランジ部との間隔をいず
れの区域においても一定にしたことである。

（実施例） 次に図面を参照のもとに本考案の実施例に関し
説明する。第１図に示すように、本考案によるは
ずれ止めは障子の下框８に上下に可調整に設けら
れたストツパ１０と、下枠３のベース３ｂ上の垂
直壁３ｃに設けられて見込方向に突出する突片１
１から構成される。ストツパ１０は下端に突片１
１の下に延びるフランジ部１２を備えて〓形の形
状を有し、そして下框の見付面８ｂを貫通し、そ
の見付面８ｂにはストツパ１０を受け入れ且つ見
付方向に域る程度延びる切欠き８ｃが形成されて
いる。またストツパ１０は第４図に示すように、
上端の水平部１３にめねじ１３ａが形成され、そ
こに下框の見込面８ａの孔を貫通する調整ねじ１
４が係合する。

突片１１は下部に見込方向に開いた断面コ字形
の部分１１ａを含み、その下端面１１ｂが当接部
になつている。その当接部とフランジ部１２の間
には間隙１５がある。また、突片１１のコ字形の
部分の開いた部分１１ｃは第１図中に想像線で示
すようにサツシの開口部側ではパツキン取付材９
の下部の凸部を受け入れる。また、突片１１の部
分１１ｃは固定部側では第２図に示すように、押
縁２２の下部の凸部を受け入れる。即ち、第３図
に示すような片引きサツシの固定部２０と開口部
２１において同じ状態で押縁またはパツキン取付
材９の部分を受け入れ、それらを取付ける役割を
果している。なお、コ字形の部分１１ａの下辺は
上辺より見込方向に一層突出しているのが好まし
く、それにより該下辺の先端が押縁の見付面と同
じ位置になる。

さらにストツパ１０を上下に可動に保持するガ
イド１６を含み、そのガイド１６は第５図に示す
ように両端に平行なフランジ部１６ａを有し、各
フランジ部にタツプ１６ｂを有し、そのタツプと
止ねじ１７により下框の見付面８ｂに取付けら
れ、ストツパ１０をガイド１６の中間の部分と見
付面８ｂの間に受け入れる。ガイド１６の中央部
には調整ねじ１４を受け入れる切欠き１６ｃが在
る。

（作用） 通常の状態では第１図に示すようにストツパ１
０は上方の位置を占め、突片の下端面１１ｂとス
トツパのフランジ部１２の間の間隙１５により、
障子４は適切に走行することができ、かつ上枠お
よび下枠が反つて障子が浮き上ろうとしてもフラ
ンジ部１２が突片の下端面１１ｂに当るので戸車
６はレール３ａからはずれることはなく、障子の
脱落が防止される。障子を取外す際は調整ねじ１
４を回動して、ストツパ１０をその水平部１３が
ガイド１６の上端に当るまで下降し、第２図に示
す状態にすればよく、それによりストツパのフラ
ンジ部１２と突片の下端面１１ｂの間に充分な間
隙１８ができるので、障子を持上げて外すことが
できる。

（考案の効果） 従つて本考案によれば、上枠および／または下
枠が反つて障子上端の隙間が障子下端の隙間より
大きくなつても障子の脱落を防止することができ
る。その上、片引きサツシの固定部および開口部
において同じ構造を用いることができるので各部
において間隙が同じであり、そのため障子の取扱
いを同じように適切に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のはずれ止めを備えたサツシの
開口部Ａ側の下框と下枠の部分の縦断面図、第２
図は障子を取外し得る状態にした固定部Ｂ側の断
面図、第３図は片引きサツシの正面図、第４図
イ，ロ，ハは本考案で用いられるストツパの平面
図、正面図、および側面図、第５図イ，ロは同じ
くガイドの平面図および正面図、第６図は従来の
はずれ止めを有するサツシの縦断面図、そして第
７図は従来のサツシの上枠と下枠が反つた状態を
示す正面図である。第８図および第９図はそれぞ
れ従来の他の例を示す下框と下枠の部分を示す縦
断面図である。 図中、３……下枠、８……下框、１０……スト
ツパ、１１……突片、１１ａ……突片のコ字形の
部分、１１ｂ……突片の下端面、１２……ストツ
パのフランジ部、１４……調整ねじ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 調整ねじにより障子の下框に上下に可調整に
   設けられ且つ下端にフランジ部を有するストツ
   パと、前記フランジ部が当接する当接部を備え
   た下枠の突片を含み、前記突片の下部は見込方
   向に開いた断面コ字形の形状を有し、前記突片
   下部のコ字形の部分に対してはこのサツシの開
   口部側では下枠に取付けられるパツキン取付材
   の下部の凸部が嵌合し且つ固定部側では下枠に
   取付けられる押縁の下部の凸部が嵌合し、前記
   コ字形の部分の下端面が前記当接部になつてい
   る障子のはずれ止め。 (2) 前記コ字形の部分の下辺はその上辺より一層
   見込方向に突出している実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の障子のはずれ止め。