JPH0247186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はスライドドアにおいて、下部ガイド用
レール溝にストツパを設置することによつてドア
の開口度合を自由に変更可能としたドアのストツ
パ装置に関するものである。

「従来の技術」 一般に、自動ドアは、無目内のレールに、吊車
によつてドアを吊下げ、入口のセンサで人間その
他の物体を検知すると、ドアはこのレール上を走
行しながら嵌殺しドアに沿つて柱の位置まで全開
し、通過後、センサの検知範囲から外れると再び
閉じるようになつている。

しかるに、従来は、ドアが開放時に柱に衝突し
たり、閉鎖時に、ドア同士が衝突したりしないよ
うに、安全用のストツパは取付けられていた。し
かし、これは、ドアの施工時に固定的に取付けら
れるもので、使用者が簡単に変更できるものでは
なかつた。

「考案が解決しようとする問題点」 自動ドアにおいては、ドアは開放時、常に柱の
位置まで全開するが、室内が冷房や暖房状態にあ
るとき、雨、風が激しいとき、人の出入りが少な
いときなどには、使用者がストツパ装置によつて
開口度合を自由に設定できることが望ましい。と
ころが、前述のように、従来のストツパ装置では
それが不可能であつた。

「問題点を解決するための手段」 本考案は以上のような問題点を解決するために
なされたもので、ドアの開閉を案内する下部ガイ
ド用レールに、ストツパ本体を嵌合し、このスト
ツパ本体に設けたねじの回動によつてストツパ本
体の両側より突出して前記レールの側壁に圧着す
る圧接部を形成してなるものである。前記圧接部
は、ねじの回動で圧接ナツトを広げてストツパ本
体の側板部を膨出せしめ下部ガイド用レールの内
壁に圧接するものとすることができる。また、圧
接部の他の例として、ねじの回動で、このねじと
一体のストツパカムをストツパ本体の側部から突
出せしめ下部ガイド用レールの内壁に圧接するよ
うにしてもよい。

「作用」 ストツパ装置のねじを逆方向に回動して圧接ナ
ツトを縮小するか、ストツパカムをストツパ本体
から退出せしめストツパ装置を下部ガイド用レー
ル内で移動可能とし、この状態でドアの開口度合
に応じて所定位置に移動し、つぎに、ねじを締め
て下部ガイド用レール内に固定して所定の開口度
を得る。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図および第２図は自動ドアの全体を示すも
ので、無目１内には、上部レールが取付けられ、
この上部レールに吊車によつてドア２，２を吊下
げ、この上部レール上を走行しながら嵌殺しドア
２，２に沿つて開閉する。しかるに、本考案で
は、床３に形成した下部ガイド用レール４に、ス
トツパ装置５，５を着脱自在に取付けてなるもの
である。

つぎに、第３図および第４図は本考案による前
記ストツパ装置５の具体的第１実施例を示すもの
で、４は前記下部ガイド用レールで、この下部ガ
イド用レール４は、床３と同一面となるように一
定巾の溝状に形成されている。そしてこの下部ガ
イド用レール４には、ドア２の下部フレーム６に
一体に設けられた振れ止め７が嵌合してドア２を
安定に開閉せしめるものである。この下部ガイド
用レール４に着脱自在に取付けられているストツ
パ装置５は底部のない圧接ナツト受板９に、端面
が下向きコ字形のストツパ本体１０を嵌合する。
このストツパ本体１０の両側板部１１，１１は受
板９の下端よりさらに下方へ突出している。ま
た、このストツパ本体１０と受板９との上面のね
じ挿入口１２，１２から２本のねじ１３，１３が
挿入され、このねじ１３，１３の下端部には、圧
接部としての圧接ナツト８がねじ込まれ、ピン２
５で抜け止めとなつている。前記圧接ナツト８は
樋状に湾曲した板ばね１４とねじ１３にねじ込ま
れるナツト１５とからなり、板ばね１４の外方へ
折返された両側縁部１６，１６は受板９とストツ
パ本体１０の両側板部１１とで形成される角隅に
当接している。なお、前記受板９の一端部でドア
２の下部フレーム６に当接する位置に、ゴムパツ
ド１７が固着されている。

以上のような構成において、ストツパ装置５，
５を、下部ガイド用レール４の目的の開口度が得
られる位置に嵌め込む。そしてねじ１３，１３を
締める方向に回すと、圧接ナツト８のナツト１５
が上昇するので、板ば１４の両側縁部１６，１６
が広がつてストツパ本体１０の両側板部１１，１
１も広がり、この両側板部１１，１１が下部ガイ
ド用レール４の両内壁面に圧接して固定される。
この状態でドア２，２を開閉すると、ドア２，２
はストツパ装置５，５の位置まで移動して停止す
る。

つぎに、第５図ないし第７図は本考案のストツ
パ装置５の他の実施例を示すもので、この例で
は、底部のないストツパ本体１８に、その両側面
の下方にカム突出窓１９，１９が開口されてい
る。また、ストツパ本体１８の上面のねじ挿入孔
２０，２０にねじ２１，２１を挿入し、このねじ
２１，２１の下端で前記カム突出窓１９，１９に
臨ませてストツパカム２２，２２が固着されてい
る。このストツパカム２２，２２は第７図に示す
ように、下部ガイド用レール４の内壁間距離より
短かい径の面２３，２３と、長い径の面２４，２
４とを有し、長い径の面２４，２４には、接触抵
抗を増すためのローレツトが形成されている。

このような構成において、ストツパカム２２の
短かい径の面２３，２３をカム突出窓１９，１９
に臨ませた状態でストツパ装置５を下部ガイド用
レール４内の所定位置に嵌める。そしてねじ２１
を回すと、ストツパカム２２も回つて長い径の面
２４，２４が下部ガイド用レール４の内壁面に圧
接して固定される。

前記第１実施例および第２実施例ではともに、
ストツパ装置５のゴムパツド１７を開閉ドア２の
下部フレーム６に当接するようにした。しかし、
第３図および第５図の鎖線で示すように、ストツ
パ装置５を小形にして下部ガイド用レール４内に
略収納せしめて取付け、ゴムパツド１７を振れ止
め７に当接するようにしてもよい。

「考案の効果」 本考案は上述のように構成したので、使用者が
ストツパ装置の位置を自由に変更でき、したがつ
てドアの開口度を自由に調整することができる。
特に、自動ドアでは、ドアが全開すると、冷暖房
の効果が低下したり、風雨、砂塵が入つたりする
が、それを最小限に防止できる。しかも、ねじを
締めたり、ゆるめたりするだけで簡単に取付け位
置を変更できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は本考案によるドアのスト
ツパ装置の一実施例を示すもので、第１図は全体
の正面図、第２図は同上平面図、第３図は第１実
施例の縦断正面図、第４図は同上縦断側面図、第
５図は第２実施例の縦断正面図、第６図は同上縦
断側面図、第７図は同上横断平面図である。 １……無目、２……ドア、３……床、４……下
部ガイド用レール、５……ストツパ装置、８……
圧接部としての圧接ナツト、１０……ストツパ本
体、１３……ねじ、１４……板ばね、１８……ス
トツパ本体、１９……カム突出窓、２１……ね
じ、２２……圧接部としてのストツパカム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ドアの開閉を案内する下部ガイド用レール
   に、ストツパ本体を嵌合し、このストツパ本体
   に設けたねじの回動によつてストツパ本体の両
   側より突出して前記レールの側壁に圧着する圧
   接部を形成してなることを特徴とするドアのス
   トツパ装置。 (2) 圧接部は、ねじの回動で圧接ナツトの板ばね
   を広げてストツパ本体の側板部を膨出せしめ、
   下部ガイド用レールの内壁に圧接するようにし
   た実用新案登録請求の範囲第(1)項記載のドアの
   ストツパ装置。 (3) 圧接部は、ねじの回動で一体のストツパカム
   をストツパ本体の側板部から突出せしめ、下部
   ガイド用レールの内壁に圧接するようにした実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載のドアのスト
   ツパ装置。