JPH0334954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、電子部品自動挿入機等において使用
される電子部品供給部のマガジン排出機構に関す
る。

（考案の背景） 本出願人が開発している異形電子部品用の電子
部品自動挿入機にあつては、異形電子部品を収容
した筒状マガジンを多段積み状態で保持し、最下
段のマガジンより異形電子部品を１個毎に供給す
るようにした電子部品供給部の採用が考慮されて
いる。

第４図は、このような電子部品供給部の構成を
示すものであつて、１は水平面に対して約45度傾
斜した供給部フレームであり、該供給部フレーム
１の内側にマガジンホルダ２が載置されている。
該マガジンホルダ２の内側寸法は、所望の異形電
子部品（例えばデユアルインライン型IC）１０
を収容した筒状マガジン３の外形寸法に適合する
ように設定されている。そして、マガジンホルダ
２内側に筒状マガジン３が多段積み状態で支持さ
れている。各筒状マガジン３はプラスチツク等の
筒状体であり、異形電子部品１０を長手方向に一
定姿勢で積み重ねた状態で収容しており、水平面
に対して約45度傾斜して支持される。

前記供給部フレーム１の下端の電子部品供給端
４は、異形電子部品１０を１個毎に分離して供給
する機能を有するものであり、供給部フレーム１
の前面に固定された上側部品ガイド部材５及び下
側部品ガイド部材６で前記筒状マガジン３に連通
する部品通路を構成している。さらに、電子部品
供給端４には、最下端の異形電子部品１０をクラ
ンプするための機構が設けられている。

以上の構成において、筒状マガジン３内の異形
電子部品１０は、自重で降下して電子部品供給端
４に達し、順次１個毎電子部品移送用パレツトの
傾動部材２０に送り込まれる。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、１本の筒状マガジン３内に収容でき
る異形電子部品１０の個数には限りがあるため、
空になつた筒状マガジンを次の異形電子部品入り
の筒状マガジンに迅速に交換できるようにしない
と、電子部品自動挿入機の停止時間が多くなつて
しまう。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の点に鑑み、空になつた筒状マ
ガジンを簡単な機構によつて迅速に排出して次の
筒状マガジンよりの電子部品の供給を可能にする
電子部品供給部のマガジン排出機構を提供しよう
とするものである。

本考案では、電子部品を収容した筒状マガジン
をマガジンホルダで多段積み状態で保持した電子
部品供給部において、 (イ) 前記マガジンホルダに最下段の筒状マガジン
を通過させ得る排出間隔を設け、 (ロ) 前記排出間隔に露出した最下段の筒状マガジ
ンの一方の側面を押さえる押さえ爪を前記マガ
ジンホルダを設けた供給部フレーム側に回転自
在に取り付け、 (ハ) 前記最下段の筒状マガジンの他方の側面に対
向し前記排出間隔方向に突出自在に排出用ピン
を前記供給部フレーム側に設け、 (ニ) 排出用駆動力を受ける連結バーに対して前記
押え爪を枢着し、 (ホ) 前記連結バーと前記排出用ピンとを前記供給
部フレーム側に枢支されたクランクを介して連
結した構成を備え、 (ヘ) 前記連結バーが排出方向に駆動されて前記押
え爪が前記最下段の筒状マガジンから外れると
きに前記排出用ピンを当該筒状マガジン排出方
向に突出させることによつて、上記の問題点を
解決している。

（作用） 本考案では、１本のシリンダの操作力をリンク
機構を介して最下段の筒状マガジンを押さえる押
さえ爪と前記最下段の筒状マガジンに対向する排
出用ピンとに伝達しており、前記押さえ爪が前記
最下段の筒状マガジンから外れるときに前記排出
用ピンを当該マガジン方向に突出させて前記最下
段の筒状マガジンを迅速に排出することができ
る。このとき、次の筒状マガジンが最下段位置に
自重で落下してくる。

（実施例） 以下、本考案に係る電子部品供給部のマガジン
排出機構の実施例を図面に従つて説明する。

第１図乃至第３図において、水平面に対し45度
傾斜した供給部フレーム１の一方の側面には、窓
３０が形成され、該窓３０よりフレーム内側に突
出可能に排出用ピン３１がスライドガイド３２で
摺動自在に支持されている。該スライドガイド３
２は供給部フレーム１に固定された支持部材３３
に一体に形成されている。

第３図に示すように、前記排出用ピン３１の先
端は、供給部フレーム１内側に載置されているマ
ガジンホルダ２内の最下段の筒状マガジン３の一
側に対向している。そして、筒状マガジン３の他
方の側面に対向するマガジンホルダ２の下部に
は、筒状マガジン３が通過可能な排出間隔３４が
設けられている。前記支持部材３３には、前記排
出間隔３４に露出した筒状マガジン３の側面を押
さえるための押さえ爪３５がピン３６で回転自在
に取り付けられている。

前記支持部材３３には、連結バー３７が摺動自
在に支持され、該連結バー３７は供給部フレーム
１に設けられた排出用駆動力発生のためのエアー
シリンダ３８で駆動されるようになつている。そ
して、連結バーー３７と前記排出用ピン３１とは
支持部材３３に枢支されたベルクランク３９を介
して連結され、連結バー３７に対して押さえ爪３
５はピン４０で枢着される。

以上の構成において、エアーシリンダ３８が第
１図のごとく縮んだ状態では、第３図のように排
出用ピン３１は引き込み状態で、押さえ爪３５は
立ちあがつていて最下段の筒状マガジン３の一方
の側面を押さえている。

最下段の筒状マガジン３内の異形電子部品が無
くなると、エアーシリンダ３８が第１図矢印Ｐの
ように伸動し、連結バー３７も同じ方向に動く。
この結果、押さえ爪３５が第１図の１点鎖線のよ
うに傾き、最下段の筒状マガジン３から外れると
ともに、ベルクランク３９が回動して排出用ピン
３１が第３図矢印Ｑのように突出して空の筒状マ
ガジン３をマガジンホルダ２の排出間隔３４から
押し出す。押し出された空の筒状マガジン３は、
矢印Ｒのようにマガジンホルダ２と供給部フレー
ム１との間の空間からフレーム下方に落下する。

前記排出用ピン３１及び押さえ爪３５が元の位
置に復帰した後、次の異形電子部品が入つた筒状
マガジン３がマガジンホルダ２の最下段位置に落
下する。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案の電子部品供給部
のマガジン排出機構によれば、電子部品を収容し
た筒状マガジンを多段積み状態で保持した構成に
おいて、最下段の筒状マガジンを押さえる押さえ
爪と、前記最下段の筒状マガジンに対向する排出
用ピンと、前記押さえ爪が前記最下段の筒状マガ
ジンから外れるときに前記排出用ピンを当該マガ
ジン方向に突出させるリンク機構とを設けたの
で、空になつた筒状マガジンを簡単な機構によつ
て迅速に排出して次の筒状マガジンよりの電子部
品の供給を可能にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電子部品供給部のマガジ
ン排出機構の実施例を示す側面図、第２図は同平
面図、第３図は同正断面図、第４図は本出願人の
開発している電子部品供給部を示す側面図であ
る。 １……供給部フレーム、２……マガジンホル
ダ、３……筒状マガジン、１０……異形電子部
品、３１……排出用ピン、３５……押さえ爪、３
７……連結バー、３８……エアーシリンダ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電子部品を収容した筒状マガジンをマガジンホ
   ルダで多段積み状態で保持した電子部品供給部に
   おいて、 前記マガジンホルダに最下段の筒状マガジンを
   通過させ得る排出間隔３４を設け、 前記排出間隔３４に露出した最下段の筒状マガ
   ジンの一方の側面を押さえる押さえ爪３５を前記
   マガジンホルダを設けた供給部フレーム側に回転
   自在に取り付け、 前記最下段の筒状マガジンの他方の側面に対向
   し前記排出間隔３４方向に突出自在に排出用ピン
   ３１を前記供給部フレーム側に設け、 排出用駆動力を受ける連結バー３７に対して前
   記押え爪３５を枢着し、 前記連結バー３７と前記排出用ピン３１とを前
   記供給部フレーム側に枢支されたクランクを介し
   て連結した構成を備え、 前記連結バー３７が排出方向に駆動されて前記
   押え爪３５が前記最下段の筒状マガジンから外れ
   るときに前記排出用ピン３１を当該筒状マガジン
   排出方向に突出させることを特徴とする電子部品
   供給部のマガジン排出機構。