JPH0334930Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はビデオ機器等を携帯するために使用す
るストラツプ用止め具に関するものである。

（従来の技術） この種の止め具は強度が要求されるため機器側
とストラツプ側の２部材金属材で作られており、
そのため両部材が擦れると接触ノイズが発生し、
画像が乱れる問題を生ずる。

（技術的課題） 本考案の課題は簡潔で、着脱操作をし易い構造
を有し、しかも接触ノイズを生ずるおそれのない
ようにすることである。

（技術的手段） 前記課題を達するため本考案は、ストラツプ１
を通して掛けることにより接続する部分２を一端
に有する所要の大きさの基片部３に対して、所要
のスペース４をおいて概ね並行し、基片部方向へ
の押力に抗して弾性復帰可能な弾片部５を設けた
フツク６と、前記基片部３と弾片部５を押込む空
所７を有しかつ一面に弾片部５が嵌合可能であり
その弾片部５を基片部方向へ押すことにより前記
嵌合を外すための窓口８を開口した嵌合具９とか
らなり、フツク６又は嵌合具９の少なくとも一方
を合成樹脂材によつて形成するという手段を講じ
たものである。

（考案の作用） 前記構成に於てフツク６を嵌合具９の空所７内
に押し込むと、弾片部５が窓口８に到つて弾性復
帰することにより嵌合し、それによつてフツク６
が嵌合具９に結合してストラツプ１の取付けがな
される。

前記弾性部５は窓口８に嵌合しているので、外
部からこれを基片部３の方向へ押すと、弾片部５
は窓口８から外れ、フツク３を空所７から引出す
ことができる。

このようなストラツプ着脱の際、フツク６か嵌
合具９のいずれかは合成樹脂製であるからノイズ
が発生せず、電子機器等に悪影響を及ぼさない。

（実施例） 実施例により説明すると、図示のものはビデオ
機器Ｖを携帯するストラツプ用止め具の例であ
り、ストラツプ１にはフツク６が、機器Ｖには嵌
合具９が夫々取付けられる。

第１図乃至第５図に示す実施例においてフツク
６は、ストラツプ接続部分に接続手段として通孔
１１を有し、接続部分２の下部に延びた基片部３
はやや幅狭く形成され、両部分の境に段状の第１
係止部１２を設けて嵌合具９との嵌合時開口縁１
３と当ると押込み位置が規定されるようになつて
いる。弾片部５は折返し部１４を経て基片部３と
一体になつており、自由端側にてスペース４の分
だけ押込み可能で、その肉厚な自由端は第２係止
部１５として、後述する嵌合具９の窓口縁部１６
と係止し抜止めを行なうようになつている。１７
は滑り止めを設けた押圧部で、外す際に加圧す
る。上記の如く構成されたフツク６はポリカーボ
ネート等或程度硬質かつ靭性のある合成樹脂によ
り全体が一体に形成されており、金属材を使用し
なくてもその折返し部１４のばね性を利用できる
ようになつている。

他方、嵌合具９はステンレススチールその他の
金属材により形成され、空所７内に押込んだ前述
の弾片部５がばね力により復帰して嵌る窓口８を
一面に開口し、他面は機器Ｖへの取付手段とした
もので、１８はそのねじ１９を通す小孔、２０は
スリツト、２１、２２は両側のねじ受部で、緊締
時ねじ頭を沈める。窓口８の両側は押圧部１７の
押圧をし易くする切欠部１０となつている。

第６図以下は前記のものの一部変形例で、弾片
部５の外面に略Ｔ字形の押圧突起２３を突設する
とともに、この押圧突起２３が嵌る窓口８も略Ｔ
字形に形成したもので、取外し操作に必要な部分
を最小限度にした点等で前記実施例に相違し、他
の構成は前記と同様であるので、符号を援用し説
明を省略する。なお、２４はねじ用の取付け用孔
を示す。

このような止め具は、機器Ｖに嵌合具９をねじ
１９等により確固に止めつけ、その空所７にフツ
ク６を押込んで結合させるが、フツク６を押込ん
だとき弾片部５は折返し部１４の弾性により開口
縁１３をくぐつて窓口８に突出し、第１、第２係
止部１２、１５が夫々開口縁１３、窓口縁部１６
に係止して固定する。この状態では第１、第２係
止部１２、１５で両方向に固定されているためが
たもなく、確固な固定状態となる。取外しの際
は、弾片部外面の押圧部１７又は押圧突起２３を
基片部３に向けて押し沈めストラツプ１を引くと
開口縁１３をくぐつて取出すことができる。フツ
ク６と嵌合具９とは殆んど動かないが、夫々樹
脂、金属と異なる材質から成るため、仮に擦れ合
つても雑音は生じない。

（考案の効果） 従つて本考案によれば構造が著しく簡潔で嵌合
している弾片部５を直接押して取外し操作をする
ため操作性が優れており、しかも金属材は使用し
ても一部だけのため、電気的ノイズを発しない構
造であるのでビデオ機器等ノイズを嫌うもののス
トラツプ用に好適であり、樹脂成形により製造が
容易化するとともに単価も低価になる等実用上顕
著な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るストラツプ用止め具の実施
例を示すもので、第１図は分解斜視図、第２図は
組合せ状態の正面図、第３図は嵌合具の正面図、
第４図は平面図、第５図は縦断面図、第６図は変
形例の分解斜視図、第７図は組合せ状態の正面
図、第８図は縦断面図である。 １……ストラツプ、２……接続部分、３……基
片部、４……スペース、５……弾片部、６……フ
ツク、７……空所、８……窓口、９……嵌合具、
１０……切欠部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ストラツプ１を通して掛けることにより接続
   する部分２を一端に有する所要の大きさの基片
   部３に対して、所要のスペース４をおいて概ね
   並行し、基片部方向への押力に抗して弾性復帰
   可能な弾片部５を設けたフツク６と、前記基片
   部３と弾片部５を押し込む空所７を有しかつ一
   面に弾片部５が嵌合可能でありその弾片部５を
   基片部方向へ押すことにより前記嵌合を外すた
   めの窓口８を開口した嵌合具９とからなり、フ
   ツク６又は嵌合具９の少なくとも一方を合成樹
   脂材によつて形成したことを特徴とするストラ
   ツプ用止め具。 (2) 接続部分２はフツク６の上部に設けられ、弾
   片部５は基片部３の下部で折返し部１４により
   一体化し略Ｕ字形をなしており、前記フツク６
   を押し込む空所７は嵌合具９の上端に開口して
   いて、窓口８の上辺に弾片部５の上端の係止部
   １５が係止するように構成された実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のストラツプ用止め具。 (3) フツク６は合成樹脂により、嵌合具９は金属
   により形成されてる実用新案登録請求の範囲第
   １項又は第２項記載のストラツプ用止め具。 (4) 窓口８は側部に弾片部５の押込み用切欠部１
   ０を有する実用新案登録請求の範囲第３項記載
   のストラツプ用止め具。