JPH0334783B2 - - Google Patents

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JPH0334783B2
JPH0334783B2 JP59009660A JP966084A JPH0334783B2 JP H0334783 B2 JPH0334783 B2 JP H0334783B2 JP 59009660 A JP59009660 A JP 59009660A JP 966084 A JP966084 A JP 966084A JP H0334783 B2 JPH0334783 B2 JP H0334783B2
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JP
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weight
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thermosetting
paint
resin
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JP59009660A
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Shoichi Tanaka
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、熱硬化性塗料に関し、さらに詳しく
は長期耐久性、加工性、耐スクラツチ性、硬度、
耐食性などのすぐれた塗膜を形成する有機溶剤を
媒体とする上塗用熱硬化性塗料を提供せんとする
ものである。 塗料は物体を保護し、美粧性を与えるために多
くの被塗物に塗装されており、該塗料として室温
で塗膜を形成せしめる常温乾燥性塗料と加熱によ
り塗膜を硬化させる熱硬化性塗料とに大別され
る。本発明はこれらのうち、後者の熱硬化性塗料
に関し、特にその中でも、有機溶剤を媒体とする
上塗用熱硬化性塗料の性能を改良したものであ
る。 有機溶剤を媒体とする上塗用熱硬化性塗料(以
下、単に「熱硬化性塗料」と略称することもあ
る)は、常温乾燥性塗料に比べて強靭な塗膜を形
成するので、自動車、プレコート鋼板(いわゆる
着色亜鉛鉄板)、電気製品、鋼製品などに多く塗
装されている。近年、塗料に対する要求機能が高
度になり、このうち、過酷な環境に長期間おかれ
るプレコート鋼板についてみると、10年以上(好
ましくは15年以上)の長期にわたつてすぐれた耐
久性(チヨーキングならびにエロージヨンなどの
発生が認められないこと)を有しており、しかも
硬質で、かつ加工性、耐スクラツチ性(耐スリキ
ズ性)、耐食性などのすぐれた塗膜を形成する塗
料の開発が急務となつている。 ところが、従来のプレコート鋼板用の熱硬化性
塗料では、これらのすべての要求を満足しておら
ず、10年以上の耐久性を有する塗膜を形成するこ
とは極めて困難であり、しかも硬質でかつ加工性
などのすぐれた塗膜を得ることも困難であつた。
たとえば、上記従来の熱硬化性塗料において、加
工性(塗膜の柔軟性)を向上させると、硬さが低
下し、それに伴つて耐スクラツチ性、耐食性、耐
水性、耐薬品性、耐汚染性も劣化するのである。
一方、硬質にすると、耐スクラツチ性などの向上
は認められるが加工性が低下するのである。この
ように、加工性と硬質、耐スクラツチ性とは全く
相反しており、これらの両性能を同時に満足する
熱硬化性塗料は未だ得られていないのである。 そこで、本発明者は熱硬化性塗料における上記
した問題点に着目し、硬質であると同時に加工性
ならびに耐スクラツチ性がすぐれ、しかも長期耐
久性、耐食性、耐水性、耐薬品性などの良好な塗
膜を形成する熱硬化性塗料を開発することを目的
に研究を重ねたのである。その結果、熱硬化性塗
料に微粉末状のポリフツ化ビニリデンを配合する
ことによつて上記目的が達成できることを見い出
し、本発明を完成したのである。 すなわち、本発明は、ポリエステル樹脂、シリ
コーン変性ポリエステル樹脂および油変性ポリエ
ステル樹脂のうちの少なくとも1種から選ばれた
基体樹脂と架橋剤とから主としてなる有機溶剤を
媒体とする熱硬化性樹脂組成物に微粉末状ポリフ
ツ化ビニリデンを配合してなることを特徴とする
上塗用熱硬化性塗料に関するものである。 本発明者は、硬質でかつ加工性などのすぐれた
塗料を開発するにあたり、これまでの方策(熱硬
化性樹脂の組成、成分などの調製)では限界があ
るとの認識にたち、熱硬化性樹脂組成物に対して
相溶性をもたない樹脂を配合したいわゆる不均一
系塗膜について研究を行なつたのである。すなわ
ち、熱硬化性樹脂組成物に対して相溶性をもたな
い樹脂(以下、「非相溶性樹脂」と略称すること
がある)として、該樹脂自体が常温(約80℃以
下)で液状であるものを配合すると塗料中で相分
離し、貯蔵安定性も劣化し、また、熱硬化性樹脂
組成物とは相溶しないが、それに含まれる有機溶
剤に溶解しやすいものを配合すると初期粘度が高
くなり、しかも上記と同様な傾向が認められるこ
とが判明したので、常温において固体で、かつ有
機溶剤と全くもしくは殆ど相溶しない粉末状の樹
脂を用いる必要がある。このような非相溶性樹脂
として、例えばナイロン樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリフツ化ビニリデン、ABS樹脂、メタク
リル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体な
どをあげられ、これらについて検討したところ、
ポリフツ化ビニリデンを除く他の粉末状の非相溶
性樹脂は、有機溶剤を媒体とする熱硬化性樹脂組
成物中に均一に分散させることが極めて困難であ
つて、しかもこれらを配合した混合物を用いた塗
膜の表面は平滑性が著しく劣り、実用的でなかつ
た。これに対し、ポリフツ化ビニリデン微粉末
(以下、「PVDF」と略称することがある)は、有
機溶剤を媒体とする熱硬化性樹脂組成物中に粉末
が凝集することなく均一に分散混合することがで
き(平滑性のすぐれた塗膜が得られる)、しかも、
PVDFの配合した熱硬化性塗料は、長期耐久性が
すぐれ、硬質で、しかも加工性、耐スクラツチ
性、耐食性、耐水性、耐薬品性、耐候性などのす
ぐれた塗膜を形成することができるのを見い出し
本発明の目的を達成したのである。 本発明に係る熱硬化性塗料を構成する各成分に
ついて説明する。 本発明に係る熱硬化性塗料は、有機溶剤を媒体
とする特定の熱硬化性樹脂組成物に微粉末状のポ
リフツ化ビニリデンを分散せしめてなるものであ
る。 まず、熱硬化性樹脂組成物は、加熱された温度
のエネルギーによつて架橋反応し、三次元網状構
造に硬化した塗膜を形成するものであつて、主と
して基体樹脂と架橋剤とからなつている。基体樹
脂は、被塗面に連続塗膜を形成させるための主要
成分であり、本発明においては、PVDFとの相互
作用から、また長期耐久性の面からポリエステル
樹脂、シリコーン変性ポリエステル樹脂および油
変性ポリエステル樹脂のうちの少なくとも1種か
ら選ばれたものであり、これらはいずれもすでに
公知なものであつて、単独で、もしくは2種以上
混合して使用する。 該ポリエステル樹脂は主に多塩基酸と多価アル
コールとのエステル化物であつて、多塩基酸とし
ては無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、無水マレ
イン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸などから選ばれた1種以上の二塩
基酸が主に用いられ、必要に応じて安息香酸、ク
ロトン酸、p−tertブチル安息香酸などの一塩基
酸、無水トリメリツト酸、メチルシクロヘキセン
トリカルボン酸、無水ピロメリツト酸などの3価
以上の多塩基酸などが用いられ、多価アルコール
としてはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、
1,6−ヘキサンジオールなどの二価アルコール
が主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多
価アルコールを併用することもある。両成分のエ
ステル化反応は公知の方法で行なえる。 シリコーン変性ポリエステル樹脂は上記のポリ
エステル樹脂にシリコーン中間体を反応させてな
るものである。該シリコーン中間体としてはシロ
キサン結合をもつポリシロキサンであつて、ポリ
エステル樹脂の水酸基などと反応する水酸基また
はアルコキシ基などの官能基を有し、さらにメチ
ル基、エチル基、フエニル基などの置換基をもつ
ているものも用いられる。これらの具体例とし
て、市販されている銘柄をあげると、例えば「ダ
ウコーニングSH−6188」(メトキシ基含有、分子
量600)、「ダウコーニングSH−6018」(水酸基含
有、分子量1600)(これらはいずれもダウケミカ
ル社製商品名)、「東芝シリコーンワニスTSR−
160」(水酸基含有、分子量1300)、「東芝シリコー
ンワニスTSR−165」(メトキシ基含有、分子量
650)(これらはいずれも東京芝浦電気(株)製商品
名)などがある。ポリエステル樹脂とシリコーン
中間体との反応(脱水反応もしくは脱アルコール
反応)は、両成分の合計量にもとづいて、ポリエ
ステル樹脂95〜40重量%、シリコーン中間体5〜
60重量%の割合で、公知の方法によつて行なう。
シリコーン中間体が60重量%より多くなると硬度
が低下し、ばくろ中に汚れやすくなるおそれがあ
る。 油変性ポリエステル樹脂は上記ポリエステル樹
脂に油脂肪酸を反応せしめたものであつて、油脂
肪酸としては例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪
酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トー
ル油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸
などがあげられ、ポリエステル樹脂と油脂肪酸と
の反応も公知の方法で行なうことができ、その油
長は30%以下が好ましい。 これらの基体樹脂を加熱によつて三次元に架橋
硬化せしめるのに必要な架橋剤としては、例えば
アミノ樹脂、ブロツクポリイソシアネート化合物
などがあげられる。 アミノ樹脂は、メラミン、グアナミン、尿素な
どとホルムアルデヒドとの付加反応生成物(1量
体もしくは多量体)のメチロール基の一部もしく
は全部を炭素数1〜5の1価アルコールから選ば
れた1種もしくは2種以上で変性したものであ
る。 ブロツクイソシアネート化合物は、イソシアネ
ート化合物にブロツク剤を反応させた化合物で、
所定温度以上に加熱させるとブロツク剤が解離し
てイソシアネート基が再生するのである。イソシ
アネート化合物としては、例えば、トリレンジイ
ソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、メタ
キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、4,
4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチルシクロヘキサン2.4(2.6)ジイソシア
ネート、1,3−(イソシアネートメチル)シク
ロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネートなどがあ
げられ、ブロツク剤としてはフエノール、クレゾ
ール、エチルフエノール、チモール、ニトロフエ
ノール、メタノール、ブタノール、エチレングリ
コール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノー
ル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、ブチ
ルメルカプタン、アセトアニリド、酢酸アミド、
コハク酸イミド、アニリン、カルバゾール、イミ
ダゾール、尿素、オキサゾリドン、エチレンイミ
ン、ホルムアルドオキシムなどが好適である。 上記した基体樹脂と架橋剤との割合は、各成分
によつて異なるが、両成分の合計量にもとづい
て、基体樹脂95〜60重量%、架橋剤5〜40重量%
の範囲が好適である。そして、該基体樹脂および
架橋剤を有機溶剤中で混合せしめるのである。有
機溶剤は、それ単独もしくは混合系で該両成分を
溶解するものであればよく、例えば、炭化水素系
(トルエン、キシレンなど)、アルコール系(メタ
ノール、エタノール、ブタノールなど)、ケトン
系(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなど)、エーテル系(メチルセロソルブ、セロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール
など)、エステル系(酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸セロソルブなど)などがあげられる。上記両
成分をこれらの有機溶媒を媒体として混合溶解せ
しめるのである。 本発明において、上記の熱硬化性樹脂組成物に
配合するPVDFは、2フツ化ビニリデンの単独重
合体もしくは他のモノマーとの共重合体の微粉末
である。 2フツ化ビニリデンと共重合せしめる他のモノ
マーとしては、4フツ化エチレン、六フツ化プロ
ピレン、フツ化アルコキシエチレンなどがあげら
れ、共重合体における他のモノマーは50重量%以
下が好ましい。そして、PVDFを配合した本発明
の熱硬化性塗料の塗膜を平滑にし仕上り外観をよ
くすると共に前記したごとく硬質でかつすぐれた
加工性などを付与するために、該PVDFの粒径を
2μ以下、特に1μ以下の範囲に調整しておくこと
が好ましい。この粒径に関し、上記範囲内の粒径
を有するものが約60重量%以上、特に約80重量%
以上含有していることが好ましく、最大粒径は
10μ以下であることが好ましい。また、該PVDF
の融点は、該熱硬化性塗料の塗膜の焼付硬化温度
よりも若干低いことが好ましく、具体的には焼付
硬化温度よりも10〜130℃低いことが特に望まし
い。なぜならば、PVDFの融点をかかる範囲内に
調整すると、塗膜の焼付硬化中においてPVDFが
部分的に溶融もしくは軟化して塗膜中に粒状で均
一に分布した状態で熱硬化性樹脂組成物相と強固
に接着するものと思われ、その結果、前記した技
術的効果を有する塗膜を形成するものと推察して
いる。このような性状を有するPVDFの具体例と
して、米国PENNWALT CHEMICALS社の
「KYNAR500」がある。 フツ素系樹脂として、上記PVDFの他に、一フ
ツ化ビニル樹脂、三フツ化樹脂ならびに四フツ化
樹脂などもあるが、塗膜内における分布が不均一
であり、塗面にブツが発生して仕上がり外観が著
しく低下するため、上記した技術的効果を得るこ
とが困難であつた。 本発明において、熱硬化性樹脂組成物とPVDF
との構成比率は、両成分の固形分の合計重量比率
にもとづいて、熱硬化性樹脂組成物が97〜35%、
好ましくは97〜50%、さらに好ましくは95〜70
%、PVDF3〜65%、好ましくは3〜50%、さら
に好ましくは5〜30%であることが望ましい。
PVDFが3%より少なくなるとPVDFの効果を発
揮させることが困難で、65%より多くなると付着
性が低下するので好ましくない。また、本発明で
は、PVDRの50重量%以下の範囲で他の微粉末
樹脂を配合することができる。 そして、PVDFは有機溶剤を媒体とする熱硬化
性樹脂組成物中への分散性が他の微粉末状脂に比
べてすぐれているので、その配合方法に何ら制限
を受けるものではない。例えば、撹拌中の熱硬化
性樹脂組成物液にPVDFの所定量を徐々に加え
る、ロールミル、サンドミルなどの分散機で該樹
脂組成物もしくは有機溶剤の一部とPVDFとをあ
らかじめペースト状などに混合分散しておき、そ
れを混合するなどの方法がある。また、これらの
配合方法において、PVDFを擬集させることなく
熱硬化性樹脂組成物中に均一に分散させる好まし
い方法は、シクロヘキサノン、イソホロン、酢酸
セロソルブ、セロソルブ、メチルイソブチルケト
ン、ブチルセロソルブ、ブチルアセテートなどの
水素結合性の大きいものあるいは両親媒性などの
特定有機溶剤の存在下で分散させることであり、
アルコール、キシレン、ベンゼンなどではPVDF
粉末が凝集しやすいのである。該特定有機溶剤は
塗料中においてPVDF100重量部あたり50〜400重
量部、なかでも90〜250重量部存在させておくこ
とが好ましい。特に本発明では、PVDFとイソホ
ロンおよび(または)シクロヘキサノンとであら
かじめペーストを作成しておき、これを熱硬化性
塗料に配合すると、均一かつ安定に分散すること
ができるのである。ペーストにおけるイソホロン
および(または)シクロヘキサノンは、
PVDF100重量部あたり、50〜250重量部、好まし
くは70〜200重量部が適している。 本発明に係る熱硬化性塗料は、上記の有機溶剤
を媒体とする熱硬化性樹脂組成物およびPVDFを
必須成分とするものであるが、さらに、体質顔
料、着色顔料、金属感顔料、および色別れ防止
剤、紫外線吸収剤、増粘剤、沈降防止剤などの塗
料用添加剤を配合することができる。かくして得
られる本発明の熱硬化性塗料は、通常の方法で塗
装することができ、塗装機として、例えばロール
コーター、エアスプレー、エアレススプレー、静
電塗装機、浸漬塗装機、バーコーターなどが使用
できる。塗装膜厚は特に制限されず、焼付硬化膜
厚にもとづいて、5〜50μが好適である。 本発明に係る実施例、比較例について説明す
る。 基体樹脂の製造例 1 油変性ポリエステル樹脂ワニス 無水フタル酸0.71モル、アジピン酸0.24モル、
ネオペンチルグリコール0.40モル、トリメチロー
ルプロパン0.60モルおよびヤシ油脂肪酸0.28モル
からなる混合物を210〜230℃において1時間反応
させた後、キシレンを該混合物の5重量%配合
し、220℃で2時間反応を続け、その後、スワゾ
ール1500とセロソルブアセテートとを95:5の重
量割合で混合した溶剤を加えて不揮発分60重量%
の油変性ポリエステル樹脂ワニスを得た。該ワニ
スの粘度(20℃)はガードナー気泡粘度計で×、
油長は19%であつた。 2 シリコーン変性ポリエステル樹脂ワニス イソフタル酸0.63モル、アジピン酸0.16モル、
トリメチロールプロパン0.9モルおよびネオペン
チルグリコール0.1モルからなる混合物を160℃に
加熱し、同温度から220℃に3時間を要して昇温
せしめ、220℃で1時間保持した後、キシレンを
該混合物に対して5重量%添加し、220℃におい
て約2時間加熱してから酢酸セロソルブを加えて
不揮発分60重量%のポリエステル樹脂溶液を得
た。該溶液の粘度はガードナー気泡粘度計でW〜
X(20℃)で、酸価は約10であつた。 次に、該ポリエステル樹脂溶液1000重量部に、
ダウコーニングSH−6188を289重量部、テトライ
ソプロピルチタネート0.29重量部および酢酸セロ
ソルブ29重量部を配合し、135〜145℃で、粘度が
Z2〜Z3になるまで反応させた後、ブタノール34重
量部および酢酸セロソルブ108重量部を配合して、
不揮発分60重量%、粘度V〜Xのシリコーン変性
ポリエステル樹脂ワニスを得た。 3 ポリエステル樹脂ワニス イソフタル酸0.40モル、フタル酸0.30モル、ア
ジピン酸0.24モル、ネオペンチルグリコール0.70
モル、トリメチロールプロパン0.20モルおよび
1,6−ヘキサンジオール0.10モルからなる混合
物を210〜230℃において1時間反応させた後、キ
シレンを該混合物の5重量%配合し、220℃で2
時間反応を続け、その後、スワゾール1500(コス
モ石油(株)製、高沸点芳香族石油系溶剤、商品名)
とセロソルブアセテートとを50:50の重量割合で
混合した溶剤を加えて不揮発分60重量%、ガード
ナー粘度(20℃)Yのポリエステル樹脂ワニスを
得た。 実施例1〜9 実施例 1 顔料ペーストAの製造 油変性ポリエステル樹脂ワニス100重量部、チ
タン白200重量部、ベンガラ40重量部、カーボン
ブラツク2重量部、セロソルブアセテート50重量
部およびガラスビーズ(分散メジア)300重量部
からなる混合物をマヨネーズビン(900ml)に仕
込み、ペイントシエーカーで1時間分散を行なつ
た(ツブゲージで測定したところ10μ以下であつ
た)。 ベース塗料Aの製造 顔料ペーストA100重量部、ユーバン20SE(三
井東圧化学工業(株)製商品名、n−ブタノール変性
メラミン樹脂、不揮発分60重量%)26重量部およ
び油変性ポリエステル樹脂ワニス77重量部を均一
に混合した。油変性ポリエステル樹脂とメラミン
樹脂との固形分重量比は80:20である。 ポリフツ化ビニリデンペーストAの製造 KYNAR500(粒径1μ以下、融点160〜170℃)
300重量部、イソホロン300重量部およびガラスビ
ーズ(分散メジア)200重量部からなる混合物を
マヨネーズビン(900ml)に入れ、ペイントシエ
ーカーで1時間分散した。 熱硬化性塗料の製造 ベース塗料A203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA15.5重量部を配合し、デイスパー撹
拌機で均一に分散した。 実施例 2 ベース塗料A203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA62重量部配合し、デイスパー撹拌機
で均一に分散した。 実施例 3 ベース塗料A203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA40重量部配合し、デイスパー撹拌機
で均一に分散した。 実施例 4 顔料ペーストBの製造 シリコーン変性ポリエステル樹脂ワニス100重
量部、チタン白200重量部、ベンガラ40重量部、
カーボンブラツク2重量部、セロソルブアセテー
ト50重量部およびアルミナビーズ(分散メジア)
300重量部からなる混合物をマヨネーズビン(900
ml)に仕込み、ペイントシエーカーで2時間分散
を行なつた(ツブゲージで測定したところ10μ以
下であつた)。 ベース塗料Bの製造 顔料ペーストB100重量部、ユーバン20SE(三
井東圧化学工業(株)製商品名、n−ブタノール変性
メラミン樹脂、不揮発分60重量%)26重量部およ
びシリコーン変性ポリエステル樹脂ワニス77重量
部を均一に混合した。シリコーン変性ポリエステ
ル樹脂とメラミン樹脂との固形分重量比は80:20
である。 熱硬化性塗料の製造 ベース塗料B203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA15.5重量部を配合し、デイスパー撹
拌機で均一に分散した。 実施例 5 ベース塗料B203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA62重量部配合し、デイスパー撹拌機
で均一に分散した。 実施例 6 ベース塗料B203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA40重量部配合し、デイスパー撹拌機
で均一に分散した。 実施例 7 顔料ペーストCの製造 ポリエステル樹脂ワニス100重量部、チタン白
200重量部、ベンガラ40重量部、カーボンブラツ
ク2重量部、セロソルブアセテート50重量部およ
びガラスビーズ(分散メジア)300重量部からな
る混合物をマヨネーズビン(900ml)に仕込み、
ペイントシエーカーで1時間分散を行なつた(ツ
ブゲージで測定したところ10μ以下であつた)。 ベース塗料Cの製造 顔料ペーストC100重量部、ユーバン20SE(三井
東圧化学工業(株)製商品名、n−ブタノール変性メ
ラミン樹脂、不揮発分60重量%)26重量部および
ポリエステル樹脂ワニス77重量部を均一に混合し
た。油変性ポリエステル樹脂とメラミン樹脂との
固形分重量比は80:20である。 熱硬化性塗料の製造 ベース塗料C203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA15.5重量部を配合し、デイスパー攪
拌機で均一に分散した。 実施例 8 ベース塗料C203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA62重量部配合し、デイスパー攪拌機
で均一に分散した。 実施例 9 ベース塗料C203重量部にポリフツ化ビニリデ
ンペーストA40重量部配合し、デイスパー攪拌機
で均一に分散した。 比較例 比較例 1 ベース塗料Aのみを用いた。 比較例 2 ベース塗料Bのみを用いた。 比較例 3 ベース塗料Cのみを用いた。 比較例 4 ルブロンL−2(ダイキン工業(株)製商品名、四
フツ化エチレン樹脂微粉末、粒径1μ以下)300重
量部、イソホロン300重量部およびガラスビーズ
(分散メジア)200重量部からなる混合物をペイン
トシエーカーで1時間分散してペーストを製造し
た。 該ペースト40重量部とベース塗料A203重量部
とを混合し、デイスパー撹拌機で均一に分散し
た。 比較例 5 ベース塗料B203重量部と比較例4で得たペー
スト40重量部とを混合し、デイスパー撹拌機で均
一に分散した。 比較例 6 ベース塗料C203重量部と比較例4で得たペー
スト40重量部とを混合し、デイスパー攪拌機で均
一に分散した。 性能試験結果 リン酸亜鉛処理した溶融亜鉛メツキ鋼板(厚さ
0.35mm)に、クロム酸鉛含有エポキシ樹脂系プラ
イマーを硬化膜厚が5μになるようにバーコータ
ーで塗装し、200℃で30秒焼付けてプライマー塗
装鋼板を得た。 次に、前記実施例および比較例で得た塗料を、
酢酸セロソルブとスワゾル1500との等重量混合シ
ンナー(各塗料に対し10重量%のシンナー量)で
希釈し、これらを上記プライマー塗装鋼板に乾燥
膜厚が20μになるようにロールコーターで塗装し
た。そして、このうち、実施例1,2,3,7,
8,9ならびに比較例1,3,4,6で得た塗料
については220℃で、その他は235℃の素材表面温
度において、それぞれ60秒焼付けた。 このようにして焼付けた各々の試験塗板の性能
試験を行ない、その結果は次のとおりであつた。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル樹脂、シリコーン変性ポリエス
    テル樹脂および油変性ポリエステル樹脂のうちの
    少なくとも1種から選ばれた基体樹脂と架橋剤と
    から主としてなる有機溶剤を媒体とする熱硬化性
    樹脂組成物に微粉末状ポリフツ化ビニリデンを配
    合してなることを特徴とする上塗用熱硬化性塗
    料。 2 架橋剤がアミノ樹脂又はブロツクポリイソシ
    アネート化合物である特許請求の範囲第1項記載
    の熱硬化性塗料。 3 熱硬化性樹脂組成物における基体樹脂と架橋
    剤との割合が両成分の合計量にもとづいて、基体
    樹脂95〜60重量%、架橋剤5〜40重量%である特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載の熱硬化性塗
    料。
JP966084A 1984-01-23 1984-01-23 熱硬化性塗料 Granted JPS60152573A (ja)

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