JPH0334391B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両、船舶、航空機、産業用機械、
事務機、音響機器などの、すべり部または摺動部
に適用されるブシユ製品のような中空円筒形部品
の外径、内径寸法がはめあい公差にあるか否かを
通りゲージおよび止りゲージを機械的に作動させ
てチエツクし、良品、不良品の選別を自動的に行
なう機械的検査装置に関する。

（従来の技術） 従来、ブシユ製品などのような中空円筒形部材
の内径寸法および外径寸法が公差内にあるか否か
のチエツクは、通りゲージおよび止りゲージを用
いて、手動での挿入確認によるものであつた。し
たがつて、検査員各個人の手の力や触感による個
人差が大きいので、検査結果のバラツキ、不良品
の混入など、検査基準の明確な統一ができない欠
点があつた。特に、出荷検査として、手作業によ
るブツシユ製品の内外径寸法全数検査を実施する
場合、第１５図のように最小外径検査、最大外径
検査、最小内径検査および最大内径検査を順次個
別のGO、NOGOゲージを用いての手動検査によ
るため、きわめて長時間を要し、かつ検査の能率
と精度が悪いという欠点があつた。

（発明が解決しようとする問題点） ブシユのような中空円筒状製品を通りゲージお
よび止りゲージへの挿入力や挿入速度を機械的手
段によつて一定とし、内外径寸法公差についての
良品、不良品の判断基準を一定とし、不良品の選
別を自動的に行い検査のバラツキをなくすと共
に、不良品の選別を自動的に行ない、検査の能率
を高めることである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、回動自在のインデツクスプレート
と；該インデツクスプレートの円周方向に設けら
れたブシユのような中空円筒状製品を収容できる
複数個のガイドブシユと；該ガイドブシユの端面
と係合し、かつ前記インデツクスプレートの円周
方向に沿つて、順次、設けられ本体に固設の通り
リングゲージと、止りリングゲージおよびブシユ
のような中空円筒状製品の排出機構と；前記ガイ
ドブシユを介しての通りリングゲージ、止りリン
グゲージの内孔に前記ブシユのような中空円筒状
製品の一方端を所定圧力で押圧し、該ブシユのよ
うな中空円筒状製品を通り止め自在にするプツシ
ヤ機構と；前記ブシユのような中空円筒状製品の
内孔に所定圧力で押圧して通り止め自在のプラン
グゲージ機構と；前記通りリングゲージ機構およ
び前記止りリングゲージ機構の他方端から前記プ
ツシヤー機構および前記プラグゲージ機構の進行
方向と反対方向に前記ブシユのような中空円筒状
製品の他方端を揺動圧力で押圧して前記ブシユの
ような中空円筒状製品を前記ガイドブシユ中に押
し戻す進退自在のノツクアウトプツシヤ機構とか
らなることを特徴とするブシユのような中空円筒
状製品の内外径寸法の良品、不良品自動選別装置
を提供する。

（実施例） 第１図ないし第１４図は本発明装置の実施例を
示し、この装置は第２図に示されているように本
体（フレーム）１に取り付けられた回転自在の駆
動モータ２と、該駆動モータ２を介して回動自在
のカム駆動機構３と、該回動自在のカム駆動機構
によりピン４を軸として、第２図の紙面上で左右
揺動運動自在のスイングアーム５と、前記ピンに
取り付けられたジヨイント６と、該ジヨイント６
に取り付けられたノツクアウトプツシヤ７とを有
し、該ノツクアウトプツシヤ７は第１図に示され
るように本体１の垂直部分１Ａに固設された通り
リングゲージ、止りリングゲージ９内のブシユ製
品Ｂ／Ｇ端面を押圧して、ガイドブシユＧ／Ｂ中
に押し戻す役目をするものである。

前記通りリングゲージ８と止りリングゲージ９
の端面は、前記ノツクアウトプツシヤ７の進退
（往復動）方向と直角方向に、インデツクスギヤ
３Ａを介して摺動かつ回動自在のインデツクスプ
レート１１が備えられ、該インデツクスプレート
１１上にはその円周方向に複数個のガイドブシユ
Ｇ／Ｂ（図面では６箇）が形成されている。（第３
図参照）第１図および第２図に見られるようにロ
ツド１２はガイド１３を介して前記ノツクアウト
プツシ７と同一方向の左右の往復運動を行い、か
つ前記スイングアーム５に連結されてその左右揺
動運動の速度に応じ往復動する。

ロツド１２は、該ロツド１２に固設された部材
１４，１５，１６、通りリングゲージ用プツシ
ヤ・プラグゲージ機構２１および止りリングゲー
ジ用のプツシヤ機構２２と同じ動き、すなわち左
右の摺動運動（往復動）を行う。

前記プツシヤ・プラグゲージ機構２１について
いえば、ブシユ製品Ｂ／Ｇの内径寸法および外径
寸法の大小により、ブシユ製品Ｂ／Ｇの前記ゲー
ジ内への押圧力は、実質的にはまちまちである。
その押圧力に打ち勝つか、または負けるかの役目
をする、いわゆる通り止め自在のプツシヤ２３は
所定圧力（通常、通り止め時の力を、人手の力を
基準に５〜30Kgの範囲で設定）を有するようなエ
アシリンダ機構２４が第１、第２図及び第５図に
示すように備えられており、かつ前記プツシヤ２
３の内孔を進退（往復）摺動自在かつ前記ブシユ
製品Ｂ／Ｇの内孔を通り止め自在のプラグゲージ
２１′を進退させるため、前記プツシヤ２３とは
別個のプラグゲージ用エアシリンダ機構２５が備
えられている（第１図、第２図及び第５図参照）
なお、部材１７，１８，１９，２０は前記エアシ
リンダ機構２４を介して作動自在である（第１図
参照）。

前記エアシリンダ機構２４，２５には、該シリ
ンダの内孔を摺動するシリンダ用ロツドの位置を
検出するため、前記通りリングゲージおよび止り
リングゲージ内へのブシユ製品の進退状況および
プラグゲージの該ブシユ製品内孔への通り止め状
況、いわゆるブシユ製品の内径寸法および外径寸
法の良品、不良品を自動選別するために、前記シ
リンダ用ロツドの位置検出用スリツトゲージ２６
（第５図参照）、前記スリツトゲージの孔に光を通
過させるための光電管２７（第４図参照）、およ
び前記シリンダロツドの位置検出スイツチ２８
（第５図および第６図）が備えられている。前記
プツシヤ２３、前記プラグゲージ２１′などの通
り止め時の力は、従来公知の人手の力を基準に、
５〜30Kgの範囲で設定するのが最も好ましい。な
お、前記エアシリンダ機構２４，２５には、エア
（圧縮空気）出入口の図示は省略されている。

前記インデツクスプレート１１は、インデツク
スギヤ３Ａ（第１、第２図）により回動自在であ
るが、しかし所定の速度と回転力（トルク）の範
囲内でスムーズに回動するように、さらに第２図
と第５図に示すようにトルクガード（別名：トル
クリミタ）２９が具備されている。これは異常な
トルクが加わつたときなどに、すべり状態、いわ
ゆる“からまわり”状態とし、トラブルを解消す
るために、このような構成がとられている。

第７図から第１３図までは、本発明装置の作動
工程における内外径ゲージ（止りリングゲージ、
通りリングゲージ、通りプラグゲージ、止りプラ
グゲージ）とブシユ製品との位置関係による良
品、不良品の選別状態を示す縦断面図である。

次に操作手段及び作動順序について述べると、
先ずエアを入れて検査するブシユ製品に適合した
押圧力になるよう各ゲージ圧を設定して電源を入
れ、切替スイツチ（図示せず）を「手動・運転」
にして両手押ボタンスイツチ（図示せず）を押し
て各シリンダの作動を確認する。次に切替スイツ
チを「自動・運転」にし、ブシユ製品を第３図に
示すように投入シユートから投入部に送り込み両
手押ボタンスイツチを押すと挿入エアシリンダ機
構３１（第１図参照）がブシユ製品をガイドブシ
ユＧ／Ｂに挿入した後インデツクスプレート１１
が時計回り方向に60°回転して停止し（第一の位
置）、プランジヤ・プラグゲージ機構２１がブシ
ユ製品Ｇ／Ｂの外径検査のため左方へ動いてブシ
ユ製品Ｇ／Ｂを通りリングゲージに押し込み、良
品の場合はプツシヤ２３はストロークエンド迄達
し、不合格品即ち外径が過大の場合は通りリング
ゲージに入らないか、又はストロークエンドに至
る途中で停止する。次にプツシヤ２３の内側にあ
るプラグゲージ２１′がブシユ製品Ｇ／Ｂの内径
検査のために左方へ動き、ブシユ製品Ｇ／Ｂの内
径が過小の場合はブラグゲージ２１′（第１１図）
の前半の小径部と後半の大径部の境界線迄進ま
ず、良品の場合は前記境界線で停止し、内径が過
大の場合は通過し、ブシユ製品Ｇ／Ｂの内径が検
査された後にプラグゲージ２１′は右方へ戻り、
同時にプツシヤ・プラグゲージ機構２１も右方へ
戻り、次いでノツクアウトプツシヤ７及びロツド
１２が一体に右方へ動いて、通りリングゲージ８
内にあるブシユ製品Ｂ／ＧをガイドブシユＧ／Ｂ
の中へ戻す。但し、ブシユ製品Ｂ／Ｇの外径が過
大で通りリングゲージ８へ入らない場合はガイド
ブシユＧ／Ｂに残つたままになつている。ノツク
アウトプツシヤ７及びロツド１２はストロークエ
ンドに達した後左方へ戻つて最初の位置に停止す
ると、インデツクスプレート１１が更に60°回転
して、ブシユ製品Ｂ／Ｇは止りリングケージ９の
位置（第二位置）に停止する。するとプツシヤ機
構２２が左方へ動いて、ガイドブシユＧ／Ｂ内の
ブシユ製品Ｂ／Ｇを止りリングゲージ９に押し込
み、良品の場合は止りリングゲージ９内に入ら
ず、不合格品即ち外径が過小の場合は止りリング
ゲージ９の中へと進んでプツシヤ機構２２が左方
へ進み、不合格と判定する。不合格と判定したな
らば直ちに右方へ戻る。プツシヤ機構２２はプツ
シヤ・プラグゲージ機構２１と同時に作動を起
し、プラグゲージ２１′の作動がないから早く完
了し、前記のノツクアウトプツシヤ７及びロツド
１２が一体に右へ動く動作により、止りリングゲ
ージ９内にある外径過小のブシユ製品Ｂ／Ｇをガ
イドブシユＧ／Ｂの中に戻す。但しブシユ製品
Ｂ／Ｇの外径の合格品又は過大なものはガイドブ
シユＧ／Ｂに残つたままになつている。ノツクア
ウトプツシヤ７及びロツド１２はストロークエン
ドに達した後左方へ戻つて最初の位置に停止する
と、インデツクスプレート１１は更に60°回転し
てブシユ製品Ｂ／Ｇは排出部１０の位置に停止す
る。第一の位置のブシユ製品Ｂ／Ｇが第二の位置
に来る時は、次のブシユ製品Ｂ／Ｇが挿入部から
第一の位置に検査のため送られてくる。以上の動
作を繰り返す間に第３図に示す排出部１０では、
第１図に示す通りリングゲージ８及び止りリング
ゲージ９の位置における内外径チエツクの検出ス
イツチ２８（第５図参照）からの電気信号によつ
て第６図に示すような左右のエアシリンダ機構３
２，３３を作動させて、良品の場合は右側のエア
シリンダ機構３３が作動してブシユ製品をガイド
ブシユから左側へ、不良品の場合は左側のエアシ
リンダ機構３２が作動して右側へ排出して、良
品、不良品を自動的に選別する。

本発明装置の実施例では、単体または複層から
なる従来公知公用の巻きブシユ軸受時のブシユ製
品Ｂ／Ｇを収容できる複数個（６個）のガイドブ
ツユＧ／Ｂを円周方向に等角度の間隔に支持した
インデツクスプレート１１［別名：割出しテーブ
ル］が必須構成要素の１部として使用されている
ことがわかる。

このようなインデツクスプレート１１を使用す
る理由は、インデツクスプレート１１を一定の角
度づつ間欠的に回動［インデツクスプレート１１
を割出し回転させる割出し機構の例えばインデツ
クスギヤを回動］させて前記ブシユ製品Ｂ／Ｇの
前記ガイドブシユＧ／Ｂへの投入（収容）；
前記ガイドブシユＧ／Ｂから通りリングゲージ内
孔の通り止め検査及びプラグゲージによるブシユ
製品内径の通り止め検査；前記ガイドブシユ
Ｇ／Ｂから止りリングゲージ内孔への通り止め検
査；前記ガイドブシユＧ／Ｂから外部への排出
の４行程（４工程）を自動的（連続的）に行なう
ためである。すなわち、インデツクスプレート１
１を用いることにより一定の速度で、しかも間欠
的に、投入は投入、検査は検査、排出は排出とい
うように、自動的（連続的）に行なわれているわ
けである。

（発明の効果） 本発明によると、ブシユのような中空円筒形製
品の内径寸法および外径寸法につき良品、不良品
の選別を自動的（連続的）に行なうことができ、
検査結果が均一で基準の統一化ができ、従来の手
作業による検査と異なり、良品、不良品の混入が
ないことと、手作業の約５倍の高能率で、良品、
不良品を自動選別できる。従つて中空円筒状製品
の内外径を検査、選別するには極めて有効で能率
的な装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図から第１４図までは本発明の装置の実施
例を示し、第１図は平面図、第２図は正面図、第
３図は側面図、第４図は第１図の部分拡大詳細平
面図、第５図は第２図の部分拡大詳細正面図、第
６図は良品用および不良品用排出プツシヤーの拡
大詳細正面図、第７図から第１３図までは内外径
ゲージとブシユ製品の位置関係により決まる良
品、不良品の例を具体的に示す縦断面図、第１４
図は本発明装置の概要図、および第１５図は従来
法の手作業によるブシユ製品の内外径寸法検査工
程図（ブロツク図）を示す。 図において；７……ノツクアウトプツシヤ、８
……通りリングゲージ、９……止りリングゲー
ジ、１０……ブシユ製品の排出機構、１１……イ
ンデツクスプレート、１２……ロツド、１３……
ガイド、２１……通りリングゲージー用のプツシ
ヤ・プラグゲージ機構、２１′……プラグゲージ、
２２……止りリングゲージ用のプツシヤ機構、２
３……プツシヤ、２４，２５……エアシリンダ機
構、２６……スリツトゲージ、２７……光電管、
２８……検出スイツチ、２９……トルクガード
（トルクリミタ）、Ｇ／Ｂ……ガイドブシユ、Ｂ／
Ｇ……ブシユ製品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回動自在のインデツクスプレートと；該イン
   デツクスプレートの円周方向に設けられブシユの
   ごとき円筒状製品を収容する複数個のガイドブシ
   ユと；該ガイドブシユの端面と係合し、かつ前記
   インデツクスプレートの円周方向に沿つて、順
   次、設けられ本体に固設された通りリングゲージ
   と、止りリングゲージおよびブシユのごとき中空
   円筒状製品を排出する機構と；前記ガイドブシユ
   を介し前記の通りリングゲージ、止りリングゲー
   ジの内孔に前記のような中空円筒状製品の一方端
   を所定圧力で押圧し、該中空円筒状製品の通り止
   めを判定するためのプツシヤ機構と；前記中空円
   筒状製品の内孔に所定圧力で押圧して通り止めを
   判定するプラグゲージ機構と；前記通りリングゲ
   ージ機構および前記止りリングゲージ機構の他方
   端から前記プツシヤ機構および前記プラグゲージ
   機構の進行方向と反対方向に前記中空円筒状製品
   の他方端を揺動圧力で押圧して前記中空円筒状製
   品を前記ガイドブシユ中に押し戻す進退自在のノ
   ツクアウトプツシヤ機構とを含んで成つているこ
   とを特徴とするブシユのような中空円筒状製品の
   内外径寸法の良品、不良品の自動選別装置。 ２ 前記回動自在のインデツクスプレートの端面
   は、前記本体に固設の通りリングゲージおよび止
   りリングゲージの端面と摺動自在に構成されてい
   る特許請求の範囲第１項に記載のブシユのごとき
   中空円筒状製品の内外径寸法の良品、不良品の自
   動選別装置。 ３ 前記ブシユ製品の排出機構は、ブシユのごと
   き中空円筒状製品の内外径寸法の良、不良を区分
   するそれぞれの排出シユートが備えられている特
   許請求の範囲第１項または第２項に記載のブシユ
   のごとき中空円筒状製品の内外径寸法の良品、不
   良品の自動選別装置。 ４ 前記プツシヤ機構は、往復摺動自在のピスト
   ンおよびロツドを含み、かつ所定圧力を有するエ
   アシリンダ機構に連接している特許請求の範囲第
   １項から第３項のいずれか一つの項に記載のブシ
   ユのごとき中空円筒状製品の内外径寸法の良品、
   不良品の自動選別装置。 ５ 前記プラグゲージ機構は、前記プツシヤ機構
   の内孔を往復摺動自在であり、かつピストン、ロ
   ツドを含み、前記エアシリンダ機構とは別のエア
   シリンダ機構に連接されている特許請求の範囲第
   １項から第４項までのいずれか一つの項に記載の
   ブシユのごとき中空円筒状製品の内外径寸法の良
   品、不良品の自動選別装置。 ６ 前記ノツクアウトプツシヤおよび前記ロツド
   は、駆動モータ、カム駆動機構、スウイングアー
   ム、ジヨイントおよび前記ガイトを介して前記ガ
   イドブシユ、通りリングゲージおよび止りリング
   ゲージの軸線方向に平行に、同時に、左右往復摺
   動自在の構成である特許請求の範囲第１項から第
   ５項のいずれか一つの項に記載のブシユのような
   中空円筒状製品の内外径寸法の良品、不良品の自
   動選別装置。 ７ 前記インデツクスプレートは、前記プツシヤ
   機構、プラグゲージ機構等の左右往復摺動方向に
   対し直角方向に前記駆動モータ、前記カム駆動機
   構およびインデツクスギヤを介して回動自在の構
   成である特許請求の範囲第１項から第６項までの
   いずれか一つの項に記載のブシユのような中空円
   筒状製品の内外径寸法の良品、不良品の自動選別
   装置。 ８ 前記インデツクスプレートにトルクガード
   （トルクリーミター）が備えられている特許請求
   の範囲第１項から第７項までのいずれか一つの項
   に記載のブシユのような中空円筒状製品の内外径
   寸法の良品、不良品の自動選別装置。