JPH0333888Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は一般家庭用、或いは食料品店や食堂等
において業務用に使える床下収納装置に関する。

従来技術とその問題点 従来、一般家庭、食料品店、食堂、その他にお
いて用いられている床下収納装置は、ただ床下の
空間部に収納ボツクスを配置し、このボツクスの
蓋が床の一部を兼ねるようにしただけのものであ
つた。そのため、この床下収納ボツクスに収納物
を出し入れするときには、いちいち大きくしやが
みこみ、その姿勢で収納物を出し入れし、再び立
ち上るという作業が必要であり、斯かる作業は、
収納物が軽量の場合はともかく、重量物の場合に
は極めて重労働であつた。

本考案の目的は、作業者が大きくかがみこむ必
要が無く、比較的楽な姿勢で収納物を出し入れで
きる床下収納装置を提供することにある。

問題点を解決するための手段 本考案の上記目的は、収納ボツクス装置と、前
記収納ボツクス装置の両サイドに設けた互いに対
をなす第１ピンと、前記収納ボツクス装置の両サ
イドに前記第１ピンとは高さを違えて設けた互い
に対をなす第２ピンと、床下に設置した前記第１
ピンのための案内路にして実質上水平部、該水平
部に連続する立ち上り湾曲部、及び該湾曲部に連
続し前記床面近くまで延びる実質上垂直部を有す
る案内路と、床下に設置した前記第２ピンのため
の案内路にして前記第１ピンのための案内路に並
ぶ案内路と、前記ピンが前記案内路に沿つて往復
動するように前記ボツクス装置を駆動する駆動装
置とを備えたことを特徴とする床下収納装置によ
り達成される。

前記収納ボツクス装置は、全体が一体的に製作
されていてもよいが、必要に応じ、収納ボツクス
と、該収納ボツクスを着脱できるボツクス支持部
とを備えたものとし、前記第１及び第２のピンを
該ボツクス支持部に設けてもよい。前記ボツクス
装置の駆動装置は、該ボツクス装置を直接動かす
ものでも、或いは前記ピンの少なくとも１部を介
して駆動するタイプのものでもよい。

作 用 本考案によれば、収納ボツクス装置は、前記駆
動装置によつて前記第１及び第２ピンがそれらの
案内路に沿つて動くように動かされ、姿勢を維持
しつつ床下収納位置から床面に近い或は床面上に
突出した収納物出し入れ位置まで往復動する。収
納物の出し入れは、ボツクス装置を収納物出し入
れ位置において行なうことができる。

実施例 以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明
する。

収納ボツクス装置１は、収納ボツクス１１と、
ボツクス支持部１２とを備えており、ボツクス１
１は支持部１２上に載置し、又はそこから外すこ
とができる。

ボツクス支持部１２の両サイド１２１，１２２
には、互いに対をなす第１ピン２が設けられてい
る。第１ピン２はサイド下端部のうちやや後端部
寄りの位置に設けられている。また、両サイド１
２１，１２２には、第１ピン２よりやや高位置に
おいて、互いに対をなす第２ピン３が設けられて
おり、第２ピン３はサイド後端部に置かれてい
る。第１ピン２はローラピンであり、回転自在の
ローラ２１とその軸２２とからなつている。左右
サイドの軸２２は、ボツクス支持部１２を貫通す
るシヤフト２２′の両端部により提供されている。
軸２２はローラ２１の外側まで延びている。ま
た、第２ピン３もローラピンであり、回転自在の
ローラ３１とその軸３２とからなつている。左右
サイドの軸３２は、ボツクス支持部１２を貫通す
るシヤフト３２′の両端部により提供されている。
軸３２もローラ３１の外側まで延びている。

収納ボツクス装置１の床下における所定位置の
両側には互いに対をなすフレーム４が設置されて
いる。

各フレーム４には、前記第１ピン２を案内する
ための案内路４１及び第２ピン３を案内するため
の案内４２が設けられている。

案内路４１は水平部４１１、該水平部分に連続
して立ち上り湾曲する湾曲部４１２、及び該湾曲
部に連続して床面（Ｆ）近くまで延び上る垂直部
４１３からなつており、第１ピン２のローラ２１
がそれに沿つて転動する。

案内路４２も、水平部４２１、該水平部に連続
して立ち上り湾曲する湾曲部４２２、及び該湾曲
部に連続して床面（Ｆ）近くまで延び上る垂直部
４２３からなつており、第２ピン３のローラ３１
がこれに沿つて転動する。

ボツクス支持部１２がその姿勢をほぼ維持しつ
つ移動できるように、各フレーム４において案内
路４１及び４２は並行に設けられている。

収納ボツクス装置１を駆動する装置５は、ボツ
クス装置両サイドの第１ピン２のそれぞれに連結
されたチエーン５１、該チエーンを適当な減速伝
動装置（図示実施例の場合歯車伝動装置）５２を
介して駆動する電動モータ５３を備えている。

チエーン５１は、それぞれフレーム４の外側に
配置されていて、該フレーム４に回転可能に支持
されたチエーンスプロケツト５４，５５，５６，
５７，５８に巻き掛けられ、各チエーン５１は第
１ピンの案内路４１に沿つて移動できるように案
内されており、ボツクス支持部１２におけるロー
ラ２１の外側まで突出したローラ軸部分２２０に
連結されている。

チエーンスプロケツト５８は駆動スプロケツト
であり、両フレーム４におけるスプロケツト５８
は、フレーム４に回転可能に支承された一本のシ
ヤフト５８１に固着されている。このシヤフトは
歯車伝動装置５２を介してモータ５３により往復
駆動されるようになつている。

従つて、モータ５３を起動して駆動スプロケツ
ト５８を回転させることにより、両フレーム４の
外側のチエーン５１を第１図中矢印（Ｘ）方向に
動かすと、第１図に仮想線で示す床下の収納位置
におかれた収納ボツクス装置１は、そのボツクス
支持部１２の第１ピンがチエーン５１にＸ方向へ
引かれ、該第１ピン２が案内路４１を、第２ピン
３が案内路４２に沿つて移動することにより、当
初水平に進み、そのあと上昇方向に転じて上昇
し、第１図に実線で示す床面（Ｆ）より上へ突出
した位置に達する。斯かる突出状態においてボツ
クス１１に対し収納物を出し入れすることができ
る。ボツクス装置１を床下へ収納するにはモータ
５３を逆転させればよい。

なお、案内路４１，４２における湾曲部４１
２，４２２は図示のものに限らず、より円弧に近
いもの、又は円弧形のものとすることができ、こ
の場合、湾曲部に沿つて配置されるべきチエーン
を案内するチエーンスプロケツトは、３個以上と
することもでき、或いは（湾曲部が円弧状の場
合）円弧に対応する１つの大きいスプロケツトと
してもよい。

前述の実施例では、第１ピン２にのみチエーン
５１が連結されているが、必要に応じ、第１図に
仮想線で示すように、チエーン６１をフレーム４
に回転自在に設けたスプロケツト６２，６３，６
４，６５に巻き掛けて案内路４２に沿つて配置
し、このチエーンを第２ピン３に連結し、スプロ
ケツトの１つ、例えばスプロケツト６３をチエー
ン５１用のスプロケツト５５とチエーン伝動装置
６６にて連動するようにしてもよい。前述のチエ
ーンとスプロケツトの組合せに代え、ロープ乃至
ベルトとプーリの組合せ、歯付きベルトと歯車の
組合せ等を用いることも可能である。

考案の効果 かくの如く本考案によれば、収納ボツクス装置
は、その床下収納位置から床面に近い或は床面上
に突出した位置まで機械力により往復動せしめら
れ、上昇位置において該ボツクス装置に対し収納
物を出し入れできるから、該出し入れ作業のため
に作業者が大きくかがみこむ必要はなく該作業が
極めて楽になる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
全体の側面図、第２図は収納ボツクス装置とフレ
ームとの関係を第１図中右側より見て表わした
図、第３図はフレームと駆動装置との関係を第１
図中右側より見て表わした図である。 １……収納ボツクス装置、２……第１ピン、３
……第２ピン、４……フレーム、４１，４２……
案内路、４１１，４２１……水平部、４１２，４
２２……湾曲部、４１３，４２３……垂直部、
（Ｆ）……床面、５…駆動装置、５１……チエー
ン、５２……伝動装置、５３……モータ、５４，
５５，５６，５７，５８……チエーンスプロケツ
ト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 収納ボツクス装置と、前記収納ボツクス装置
   の両サイドに設けた互いに対をなす第１ピン
   と、前記収納ボツクス装置の両サイドに前記第
   １ピンとは高さを違えて設けた互いに対をなす
   第２ピンと、床下に設置した前記第１ピンのた
   めの案内路にして実質上水平部、該水平部に連
   続する立ち上り湾曲部、及び該湾曲部に連続し
   前記床面近くまで延びる実質上垂直部を有する
   案内路と、床下に設置した前記第２ピンのため
   の案内路にして前記第１ピンのための案内路に
   並ぶ案内路と、前記ピンが前記案内路に沿つて
   往復動するように前記ボツクス装置を駆動する
   駆動装置とを備えたことを特徴とする床下収納
   装置。 前記収納ボツクス装置が、収納ボツクスと、
   該収納ボツクスを着脱できるボツクス支持部と
   を備え、前記第１及び第２のピンは該ボツクス
   支持部に設けられている実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の床下収納装置。