JPH0333345Y2 - - Google Patents

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JPH0333345Y2
JPH0333345Y2 JP15344086U JP15344086U JPH0333345Y2 JP H0333345 Y2 JPH0333345 Y2 JP H0333345Y2 JP 15344086 U JP15344086 U JP 15344086U JP 15344086 U JP15344086 U JP 15344086U JP H0333345 Y2 JPH0333345 Y2 JP H0333345Y2
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looper
bobbin thread
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、二重環縫いミシンなどにおいてルー
パに導かれる下糸を縫い動作に応答して適正な状
態に調節する場合に用いられる下糸調節装置に関
するものである。
(従来の技術) 従来、この種の下糸調節装置として、第12図
に示すように、ルーパaの下糸200の移動を案
内するガイドb,b間に、全周がカム面に形成さ
れた調節板cおよび倣い補助板dを配置し、前記
ルーパaの角度θにわたる往復揺動に同期させて
前記調節板cに回転を与えて倣い補助板dをカム
面に応じて揺動運動させることにより、前記下糸
200と上針(図示せず)により供給される上糸
とで環縫を形成する際に、下糸200のたぐり寄
せ、下糸200の保持および下糸200の開放な
どの下糸の調節を行なうようになしたものが知ら
れている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、上軌のような構成の従来の下糸調節
装置にあつては、ルーパaの運動開始時などにお
いて、何らかの理由でルーパaから下糸200が
抜けはずれた場合、そのはずれた下糸200が回
転する調節板cやその回転軸にぐるぐる巻き付く
といつたトラブルを発生し易い。このようなトラ
ブル発生の防止対策として、ルーパa自体に下糸
200のはずれ防止用のスプリング材を取り付け
ることが従来から採用されていたが、このような
対策のみでは、下糸のはずれ、およびそれに起因
する調節板等への下糸の巻き付きを少なくできる
ものの、根本的な対策とはいえず、トラブルの発
生を確実に防止することはできないものであつ
た。
(考案の目的) 本考案は上記の事情の着目してなされたもの
で、ルーパから下糸がはずれることがあつても、
その下糸の巻き付きなどのトラブル発生を根本的
になくすことができる下糸調節装置を提供するこ
とを目的とする。
(考案の構成) 上記目的を達成するために、本考案に係る下糸
調節装置は、前後に往復揺動自在で、かつ横方向
に往復傾動自在なルーパの前後往復揺動に同期連
動してルーパと同一方向に往復揺動可能に構成さ
れ、その上面および背面にカム面が形成されたカ
ム体と、前記ルーパに導かれる下糸の途中部分を
前記カム体のカム面に掛け渡すように下糸の移動
を案内する糸通ガイド体と、前記ルーパが前進死
点から後退死点に向けて後退揺動を開始してから
上針が下糸をくぐり始める状態になるまでは下糸
の途中部分をルーパと同一方向に揺動するカム体
のカム面に倣わせてルーパの後退揺動量に相当す
る長さの下糸をたぐり寄せるとともに、それ以降
のルーパの後退死点までの後退揺動時には下糸の
途中部分を前記カム体との間に挟んで糸たぐり分
を保持する倣い補助手段とからなる非回転式の後
退側下糸調節機構を備え、また、前記ルーパの横
方向への往復傾動に同期連動してルーパと同一方
向に往復傾動可能に構成された傾動板と、この傾
動板の内側に下糸の移動経路を形成するように下
糸の移動を案内する糸通ガイド体とからなり、前
記ルーパの後退揺動時には前記傾動板を下糸に千
渉しない方向に傾動させるとともに、前記ルーパ
が後退死点から前進死点に向けて前進揺動を開始
してからルーパが上針により供給される下糸をす
くい始める状態になるまでは前記傾動板を内側に
傾動させて下糸を押圧し下糸の途中部分に引張り
を加えるように構成された非回転式の前進側下糸
調節機構を備えているものである。
(作用) 上記構成によれば、ルーパが前進死点から後退
死点に至るまでの後退揺動時のうち、ルーパが後
退揺動を開始してから上針が下糸をくぐり始める
状態になるまでは、ルーパと同一方向に揺動する
後退側下糸調節機構におけるカム体のカム面に下
糸の途中部分を倣わせてルーパの後退揺動量に相
当する長さの下糸をたぐり寄せるとともに、それ
以降のルーパの後退死点までの後退揺動時には、
前記カム体と倣い補助手段との間に下糸の途中部
分を挟んで糸のたぐり分を保持させる。また、ル
ーパが後退死点から前進死点に向けて前進揺動を
開始してからルーパが上針により供給される上糸
をすくい始める状態になるまでは、前進側下糸調
節機構の傾動板の内側への傾動により下糸を押圧
し下糸の途中部分に引張りを加える。このよう
に、ルーパの往復揺動にともなつて必要な下糸の
たぐり寄せ、糸たぐり分の保持および引張り力の
付与といつた下糸調節動作を、非回転式の後退側
および前進側下糸調節機構により行なわせること
ができるので、ルーパから下糸がはずれることが
あつても、そのはずれた下糸が回転部に巻き付く
ことがない。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図は、二重環縫いミシンのルーパの駆動機
構に下糸調節装置を装備させた状態を示す要部の
概略斜視図である。同図において、1はルーパa
の駆動機構で、この駆動機構は、主駆動軸2に揺
動用のエキセントリツク3を取付け、このエキセ
ントリツク3に後述する揺動機構4を連結すると
ともに、この揺動機構4にルーパ台20を連結し
て、ルーパaを第1図の矢印x方向に駆動揺動可
能にしている。また、前記主駆動軸2に傾動用の
エキセントリツク5を取付け、このエキセントリ
ツク5に傾動機構6を連結するとともに、この傾
動機構6にルーパ基台17を介して前記ルーパ台
20を連結して、ルーパaを第1図の矢印y方向
に駆動傾動可能にしている。
上記揺動機構4は、揺動用エキセントリツク3
の上下可動リンク7と、主駆動軸2に対して軸芯
を直交させて配備させた揺動縦軸8とを揺動伝達
杆9を介して連結して構成されており、この揺動
機構4の揺動縦軸8に、揺動リンク10、環体継
手11、シヤフト12および環体継手13を介し
て前記ルーパ台20を連結している。
また、上記傾動機構6は、傾動用エキセントリ
ツク5の左右上下可動リンク14と、主駆動軸2
に対して軸芯を平行にして配備させた傾動杆15
とをリンク付き固定環16を介して連結して構成
されており、この傾動機構6の傾動杆15にルー
パ基台17を介してルーパ台20を連結してい
る。
ここで、前記主駆動軸2および揺動縦軸8は、
それぞれミシン基台100に回転自在に支承され
ている。
そして、下糸調節機構18は、前記揺動機構4
に連動連結された後退側下糸調節機構19と、前
記傾動機構6に連動連結された前進側下糸調節機
構21とからなる。
上記後退側下糸調節機構19は、その下端側が
前記揺動機構4の揺動リンク10に取付けられて
いるとともに、その上端一側の起立片22aに糸
通し孔22bが穿設されたカム体取付台22と、
このカム体取付台22上に取付けられ、その上端
および背面にそれぞれカム面24a,24aが形
成された左右一対のカム板24,24を平行姿勢
が配置してなるカム体25と、平面視コ字状で、
その相対向するガイド片26,26間に前記カム
体25を位置させるとともに、その先端部に糸通
し孔26a,26aが穿設された糸通ガイド体2
7と、前記カム体25の一対のカム板24,24
間上に配置された弓形形状の補助板29および前
記カム体25の一対のカム板24,24間の間隙
に向かつて配置され、カム体25の揺動途中で一
対のカム板24,24間に挿入される補助杆30
からなる倣い補助手段31とにより構成されてい
る。ここで、糸通ガイド体27および倣い補助手
段31はともにミシン基台100にねじ33を介
して取付けられたブラケツト32に支持されてい
る。
また、上記前進側下糸調節機構21は、第8図
〜第10図に明示しているように、傾動機構6の
リンク付き固定環体16にねじ34を介して固定
された傾動板35と、この傾動板35の内側に下
糸移動経路を形成すべく各先端部に糸通孔36
a,36aが穿設された平面視下向きコ字状の糸
通ガイド体36とにより構成されている。ここ
で、糸通ガイド体36はミシン基台100にねじ
38を介して取付けられたブラケツト37に固定
支持されている。
なお、図中bは、ミシンのルーパaに対応して
同期作動する上針である。
上記のような構成によれば、ルーパaの矢印x
方向の往復揺動に連動してカム体25が矢印x1
方向に揺動するとともに、ルーパaの矢印y方向
の往復傾動に連動して傾動板35が矢印y1方向
に傾動して、下糸200に対する所定の調節を行
なうものである。
詳述すると、第5図に示すように、ルーパaが
同図の仮想線で示す前進死点(左死点)から後退
し、ルーパaに保持されている下糸200に上針
bがくぐり始めるまでは、ルーパaの後退揺動量
に相当する長さだけの糸のたぐり寄せが必要であ
る。この期間においては第2図および第3図に示
すように、カム体25の後退揺動によつてその背
面のカム面に掛け渡しされている下糸200の途
中部分がカム面に倣い下糸200を後方(右側)
に引き寄せられることになるので、下糸200の
必要長さ分がたぐり寄せられる。次いで、第5図
の実線に示すように、上針bがルーパaの下糸2
00をくぐり抜けた時点では、糸たぐり寄せ分を
少しだけ緩めることが必要となる。この期間にお
いては、第3図に示すように、カム体25の後退
揺動にともない倣い補助手段31の補助杆30が
一対のカム板24,24間に相対的に挿入される
ことになり、この補助杆30により下糸200の
途中部分が前方上方に押し移動させられて、たぐ
り寄せ分の一部が少し緩められる。
つぎに、第6図に示すように、上針bが下死点
に向かつて下降してルーパaの下糸200をくぐ
り切り、ルーパaが同図実線で示す後退死点(右
死点)に戻り前進揺動に切替わるまでは、残りの
たぐり寄せ糸を歩持する必要がある。この期間に
おいては、第4図に示すように、倣い補助手段3
1の補助板29と、カム体25のカム面のうちA
からBまでの同径カム面との間に下糸200の途
中部分が挟まれるこことになり、残りのたぐり寄
せ糸が保持される。
ところで、ルーパaが後退揺動している間にお
いて、傾動機構6の傾動板30は、糸通ガイド体
36を通過移動する下糸200に対して離間し千
渉しない方向に傾動している。
そして、第7図に示すように、ルーパaが同図
仮想線で示す後退死点から前進死点に向かつて前
進揺動するとともに上針bが上昇移動に切替わ
り、ルーパaが上針bに保持されている上糸30
0をすくう時点までは、下糸200を軽く引張る
ことが必要である。この期間においては、第8図
から第9図に示すように、傾動機構6の傾動板3
5が内側に傾動し、この傾動によつて下糸200
の途中部分が押圧されることになり、これによつ
て下糸200に軽い引張り力が付与される。そし
てまた、ルーパaが上針bの上糸300をすくつ
て前進死点に至るまでの期間においては、第10
図に示すように、傾動板35が下糸200に対す
る引張り力を解除する方向に傾動する。なお、カ
ム体25は、ルーパaの前進とともに第11図に
示す状態から第2図に示す前進位置に復帰する。
このように、ルーパaの前進死点から後退死点
までの間の下糸200の調節、すなわち糸のたぐ
り寄せ、そのたぐり寄せ分の少しの緩み、および
残りのたぐり寄せ糸の保持作用については、後退
側下糸調節機構19が行ない、また、ルーパaの
後退死点から前進死点までの間の下糸200の調
節、すなわち、軽い引張り力の付与およびその引
張り力の解除作用については、前進側下糸調節機
構21が行ない、いずれの場合においても、ルー
パaから下糸200が外れることがあつても、そ
の外れた下糸200が回転部にぐるぐる巻きに巻
き付くことがない。これによつて、縫製生地に確
実順調に環縫いを形成することができる。
(考案の効果) 以上のように、本考案の下糸調節装置によれ
ば、ルーパの前進死点から後退死点までの下糸の
調節を、ルーパの往復揺動に連動して同一方向に
往復揺動するカム体を備えた後退側下糸調節機構
により行ない、また、ルーパの後退死点から前進
死点間での下糸の調節を、ルーパの横方向への往
復傾動に連動して同一方向に往復傾動する傾動板
を備えた前進側下糸調節機構により行なうといつ
たように、回転体構成を一切、用いないで、往復
揺動体を用いて必要な下糸調節動作を行なうよう
に構成したので、ルーパの運動開始時等において
ルーパから下糸が外れることがあつても、その下
糸が回転部に巻き付くといつたトラブルの発生を
根本的になくすることができる。それ故にまた、
ルーパから外れた下糸のルーパへの挿通復旧作業
も非常に容易に迅速に行なうことができるという
実用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第11図は本考案の一実施例を示
し、第1図は装置の全体構成の概略斜視図、第2
図ないし第4図は調節動作を順次的に示す要部の
正面図、第5図ないし第7図はルーパと上針との
関連動作を順次的に示す要部の慨略正面図、第8
図ないし第10図は前進側下糸調節機構の動作を
順次的に示す要部の側断面図、第11図はカム体
の後退死点の状態を示す要部の概略正面図、第1
2図は従来の下糸調節装置の原理を示す概略正面
図である。 a……ルーパ、b……上針、18……下糸調節
装置、19……後退側下糸調節機構、21……前
進側下糸調節機構、24a……カム面、25……
カム体、26……糸通ガイド体、31……倣い補
助手段、35……傾動板、36……糸通ガイド
体、200……下糸、300……上糸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 前後に往復揺動自在で、かつ横方向に往復傾動
    自在なルーパの前後往復揺動に同期連動してルー
    パと同一方向に往復揺動可能に構成され、その上
    面および背面にカム面が形成されたカム体と、前
    記ルーパに導かれる下糸の途中部分を前記カム体
    のカム面に掛け渡すように下糸の移動を案内する
    糸通ガイド体と、前記ルーパが前進死点から後退
    死点に向けて後退揺動を開始してから上針が下糸
    をくぐり始める状態になるまでは下糸の途中部分
    をルーパと同一方向に揺動するカム体のカム面に
    倣わせてルーパの後退揺動量に相当する長さの下
    糸をたぐり寄せるとともに、それ以降のルーパの
    後退死点までの後退揺動時には下糸の途中部分を
    前記カム体との間に挟んで糸たぐり分を保持する
    倣い補助手段とからなる非回転式の後退側下糸調
    節機構を備え、また、前記ルーパの横方向への往
    復傾動に同期連動してルーパと同一方向に往復傾
    動可能に構成された傾動板と、この傾動板の内側
    に下糸の移動経路を形成するように下糸の移動を
    案内する糸通ガイド体とからなり、前記ルーパの
    後退揺動時には前記傾動板を下糸に千渉しない方
    向に傾動させるとともに、前記ルーパが後退死点
    から前進死点に向けて前進揺動を開始してからル
    ーパが上針により供給される上糸をすくい始める
    状態になるまでは前記傾動板を内側に傾動させて
    下糸を押圧し下糸の途中部分に引張りを加えるよ
    うに構成された非回転式の前進側下糸調節機構を
    備えていることを特徴とする下糸調節装置。
JP15344086U 1986-10-06 1986-10-06 Expired JPH0333345Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15344086U JPH0333345Y2 (ja) 1986-10-06 1986-10-06

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JP15344086U JPH0333345Y2 (ja) 1986-10-06 1986-10-06

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Publication Number Publication Date
JPS6358979U JPS6358979U (ja) 1988-04-19
JPH0333345Y2 true JPH0333345Y2 (ja) 1991-07-15

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