JPH0332065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、ハウジングのターミナル挿入部にリ
ード線の先端にかしめ固着されたターミナルを抜
け止め状態に保持したコネクタに関する。

（従来の技術） この種のコネクタにおいては、従来、絶縁材製
のハウジングまたはターミナルに係合爪を設け、
この係合爪をターミナル挿入部に挿入されたター
ミナルの係合孔またはハウジングに設けられた係
合段部に係合させて、該ターミナルをターミナル
挿入部に抜け止め状態に保持する構成であつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、ターミナルの保持が係合爪のみ
によつてなされているから、材料のへたり等で保
持が十分でなくなつてターミナルがターミナル挿
入部から抜け外れる欠点があつた。

そこで、本考案の目的は、係合爪に併せてター
ミナルを抜け止め状態に保持する別の保持手段を
付与することにより、該ターミナルをターミナル
挿入部に確実に保持させることができるコネクタ
を提供するにある。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案のコネクタは、ハウジングまたはターミ
ナルの係合部に係合されて該ターミナルをターミ
ナル挿入部に抜け止め状態に保持する係合爪に併
せて、前記ハウジングに相手コネクタが装着され
たときに装着状態にロツクするとともに弾性変形
されるとそのロツク状態が解除されるコネクタロ
ツク部材に、常には前記ターミナルと対向して該
ターミナルを前記係合爪とは別個に該ターミナル
挿入部に抜け止め状態にするとともに該コネクタ
ロツク部材が弾性変形されたときに該コネクタロ
ツク部材とともに変位されて前記ターミナルと非
対向状態にされるストツパ部材を前記ターミナル
挿入部の入口に対向するように設け、前記ターミ
ナルを前記係合爪とストツパ部材の双方の作用で
抜け止めするところに特徴を有する。

（作用） 上記手段によれば、ターミナルが係合爪とスト
ツパ部材の双方の抜け止め作用によりターミナル
挿入部に保持されるから、従来のものに比べてタ
ーミナルの保持が一層確実なものとなる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例につき図面を参照しな
がら説明する。

１は絶縁材たるプラスチツク製のハウジング
で、これは全体として矩形状に構成されている。
２はハウジング１に例えば５個形成されたターミ
ナル挿入部で、これはその一端に受口２ａが形成
され且つ他端に入口たる差込口２ｂが形成されて
いる。３はリード線で、これの先端には金属製の
ターミナル４がかしめ固着されている。５はター
ミナル挿入部２内に位置されてハウジング１に一
体成形された係合爪で、これがターミナル４の先
端部側に設けられた係合部としての係合孔４ａに
係合されて、ターミナル４がターミナル挿入部２
から抜け外れないようになつている。

さて、６はハウジング１に弾性変形可能に一体
成形されたコネクタロツク部材で、これは、ハウ
ジング１に図示しない相手コネクタが装着された
ときに爪部６ａを相手コネクタの係合部に係合さ
せて、抜け止め状態にロツクするとともに、先端
が第２図に示すように下方に弾性変形されたとき
にそのロツク状態が解除されるようになつてい
る。このコネクタロツク部材６の下面には、その
先端に爪部７ａを有する略Ｌ字形の腕部７が一体
成形されている。８は５個のターミナル挿入部２
の各差込口２ｂに対向して５個の矩形状の貫通孔
８ａが夫々形成された平板状のストツパ部材で、
これは段付形状のアーム部９を一体成形によつて
有していて、このアーム部９の先端をコネクタロ
ツク部材６と腕部７との間に嵌合させ、且つ、爪
部７ａをアーム部９の孔９ａに係合させることに
より、該ストツパ部材８がコネクタロツク部材６
に取付けられている。１０はハウジング１に一体
成形された溝状の受け凹部で、ここにストツパ部
材８の下端部が移動可能に挿入されている。ここ
で、ストツパ部材８は、第１図に示すように常に
はターミナル４の基端部に突出して形成された凸
部４ｂと対向することによりターミナル４を前記
係合爪５とは別個にターミナル挿入部２に抜け止
め状態にするようになつているとともに、第２図
に示すようにコネクタロツク部材６が弾性変形さ
れて下方に移動したときに該コネクタロツク部材
６とともに変位されて凸部４ｂと非対向状態を呈
するようになつており、この状態では、ストツパ
部材８の貫通孔８ａをターミナル４が自由に通過
できる。尚、上記構成において、ターミナル挿入
部２の受口２ａから相手コネクタの雄端子が挿入
されて、ターミナル４に電気的に接続されるよう
になつている。

このような構成の本実施例によれば、ターミナ
ル４が係合爪５とストツパ部材８の双方の抜け止
め作用によつてターミナル挿入部２に保持される
から、係合爪しか有していない従来構成のものに
比べて保持が一層確実であり、仮に材料のへたり
によつて係合爪５の保持作用が十分でなくなつた
としてもターミナル４がターミナル挿入部２から
抜け外れることを確実に防止できる。また、コネ
クタロツク部材６が弾性変形されると、ストツパ
部材８がターミナル４の凸部４ｂと非対向状態に
なされるので、ターミナル４をターミナル挿入部
２に挿入する或は取り外す場合の作業性を損うこ
とがない。

尚、上記実施例では、係合爪５をハウジング１
に設けたが、代わりに係合爪をターミナル４に例
えば切起こしにより設けるとともに、この係合爪
をハウジング１に設けた係合段部に係合させるよ
うにしても良く、適宜変形して実施し得ることは
勿論である。

［考案の効果］ 本考案は以上の説明から明らかなように、係合
爪に併せて、コネクタロツク部材にストツパ部材
を設け、このストツパ部材が常にはターミナルと
対向して該ターミナルを前記係合爪とは別個にタ
ーミナル挿入部に抜け止め状態にするとともに、
前記コネクタロツク部材が弾性変形されたときに
該コネクタロツク部材とともに変位されて前記タ
ーミナルと非対向状態になされるように構成した
ので、ターミナルをターミナル挿入部に確実に保
持させることができるという優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
及び第２図は夫々異なる状態を示す断面図、第３
図は要部の分解斜視図である。 図面中、１はハウジング、２はターミナル挿入
部、２ｂは差込口（入口）、３はリード線、４は
ターミナル、５は係合爪、６はコネクタロツク部
材、８はストツパ部材を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ターミナル挿入部を有する絶縁材製のハウジン
   グと、リード線の先端にかしめ固着され前記ター
   ミナル挿入部に挿入されるターミナルと、このタ
   ーミナルまたは前記ハウジングに設けられ前記ハ
   ウジングまたは前記ターミナルの係合部に係合さ
   れて該ターミナルを前記ターミナル挿入部に抜け
   止め状態に保持する係合爪と、前記ハウジングに
   弾性変形可能に設けられ該ハウジングに相手コネ
   クタが装着されたときに装着状態にロツクすると
   ともに弾性変形されるとそのロツク状態が解除さ
   れるコネクタロツク部材と、前記ターミナル挿入
   部の入口に対向するように前記コネクタロツク部
   材に設けられ常には前記ターミナルと対向して該
   ターミナルを前記係合爪とは別個に該ターミナル
   挿入部に抜け止め状態にするとともに該コネクタ
   ロツク部材が弾性変形されたときに該コネクタロ
   ツク部材とともに変位されて前記ターミナルと非
   対向状態にされるストツパ部材とを具備してなる
   コネクタ。