JPH0331633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ワイヤハーネスの接続に使用するジ
ヤンクシヨンブロツクに搭載する自動車用電子回
路ユニツトの改良に関する。

〔従来の技術〕

ジヤンクシヨンブロツクに搭載する電子回路ユ
ニツトは、たとえばワイパーコントロール、ルー
ムランプコントロールなどの機能回路のほかに、
ジヤンクシヨンブロツクから電子ユニツトを経由
して外部に出て行く電源や信号の分配のためのス
ルー回路を有して構成される。

これを図面により具体的に説明すると、第２図
において、Ａはジヤンクシヨンブロツク、Ｂは電
子ユニツトを示し、両者は結合コネクタ１，２に
よつて接続される。

電子ユニツトＢの内部回路は、第３図のように
IC、トランジスタ、抵抗、コンデンサなどの電
子素子群３に入る信号回路４とこれらの出力回路
５とから成る機能回路６、およびジヤンクシヨン
ブロツクＡから電子ユニツトＢ外に単に抜出るス
ルー回路７と信号回路４から分岐されたスルー回
路８で構成される。

このようなスルー回路７，８は従来第４図に示
す如くプリント基板９を用いて機能回路６と同様
に形成している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の技術では、スルー回路を機能回路を形成
したプリント基板９に一緒に形成しているが、プ
リント基板上の回路は通常許容電流が非常に小さ
い。そのため、パワーライン等の大電流を通電さ
せるためには、スルー回路７，８を第４図の如く
非常に巾の太い回路７，８で形成しなければなら
ない。その結果、スルー回路の占有スペースが大
となり、プリント基板ないし電子ユニツトの大型
化が避けられず、IC３ａ、コンデンサ３ｂ、抵
抗３ｃなどの電子素子群３を搭載する専用のプリ
ント基板９′を別に設け、両基板９，９′間をモー
ルドジヤンパー線１０等で接続する方法を採つて
おり、プリント基板の回路構成が複雑で部品点数
が多くなるという問題があつた。

なお、第４図中、１１はプリント基板９，９′
を保持するスペーサ、１２は信号回路用外部出力
コネクタ、１３は大電流出力用スルーコネクタを
示し、両コネクタ１２，１３はその端子１４群を
ラウンド１５に半田付けすることにより固定され
る。また、１６および１７は電子回路ユニツトＢ
の上、下ケースで、上ケース１６には前記結合コ
ネクタ２に対する開口１８が設けられている。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の目的は、上記の問題点を解決し、機能
回路を形成するプリント基板の回路構成を簡素化
し小型化するのに適し、かつスルー回路の許容電
流を大小自由に設定できる自動車用電子回路ユニ
ツトを提供するにあり、その解決手段は、ケース
内部に機能回路が形成されたプリント基板を収容
し、プリント基板にはジヤンクシヨンブロツクか
ら当該プリント基板を経由して外部に出て行くス
ルー回路を設けると共に、ケース外部にジヤンク
シヨンブロツクおよびワイヤハーネスに対する結
合コネクタと前記スルー回路に対するスルーコネ
クタを設けてなる電子回路ユニツトにおいて、前
記スルー回路を複数のブスバーとこれらを支持す
る絶縁基板とで構成し、該ブスバーから折り曲げ
形成した接続ピンをプリント基板の回路に接続す
ることにより該ブスバーをプリント基板に対して
立体的に配索し、該スルー回路を前記スルーコネ
クタおよび（または）結合コネクタを介して入出
力させることを特徴とする。

以下、図面を参照して本考案を具体的に説明す
る。なお、従来例と同一部分には同一符号を用い
ている。

第１図において、Ｃは電子回路ユニツトであつ
て、プリント基板２０、スルー回路２１およびこ
れらを収容する上、下ケース１６，１７などによ
り構成される。プリント基板２０上にはIC３ａ、
コンデンサ３ｂ、抵孔３ｃなどの電子素子群３が
搭載され、その信号回路４と出力回路５と共に機
能回路６が形成されている。

スルー回路２１は、銅板、KFC材等で作成さ
れたブスバーで形成され、機能回路６とは独立し
てプリント基板２０に対して立体的に配索されて
いる。即ち、図示の例では４本のスルー回路２１
が絶縁基板２２上に配設され、各スルー回路２１
の両端に折曲げ形成された接続ピン２１ａが絶縁
基板２２のピン挿着孔２３を貫通して裏面に突出
している。絶縁基板２２は裏面にスペーサ兼用の
４本の脚部２４を有する。

電子ユニツトの組立は、電子素子群３の頭上か
ら絶縁基板２２を被せ、その脚部２４をプリント
基板２０のネジ穴２５に合わせ、ネジ２６で締付
け固定し、スルー回路２１両端の接続ピン２１ａ
をプリント基板２０のラウンド１５ａ，１５ｂに
それぞれ半田付けして行なう。ラウンド１５ａ，
１５ｂはそれぞれ結合コネクタ２およびスルーコ
ネクタ１３の取付用ラウンド１５と導電パターン
２７ａ，２７ｂによつて導通している。

次いで、結合コネクタ２の雌端子２７、信号回
路用外部出カコネクタ１２と大電流用スルーコネ
クタ１３の端子１４をそれぞれラウンド１５に半
田付け固定し、これらを上、下ケース１６，１７
に収容し、両ケースを公知の手段によりロツクす
れば電子ユニツトの組立が完了する。

なお、スルー回路２１はその接続ピン２１ａの
位置を変えることにより、一部を外部出力コネク
タ１２側に接続する場合もある。

〔作用〕

本考案の自動車用電子回路ユニツトでは、スル
ー回路をブスバーで形成し、これを機能回路が形
成されたプリント基板とは分離して立体的に配索
したから、スルー回路の許容電流を大小自由に設
定することができ、プリント基板の回路構成が簡
素化され、さらに従来のスルー回路形成による占
有スペースが殆どなくなつて電子素子群を搭載す
るに十分なスペースが確保される。また、ブスバ
ーにより形成されたスルー回路は、機能回路が形
成されたプリント基板に直接半田付けにより固定
接続されるから、従来のジヤンパー線のような別
部材を要しない。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は機能回路を形成
するプリント基板の回路構成が簡素化されて小型
化するのに適し、スルー回路の許容電流を大小自
由に設定可能な自動車用電子回路ユニツトを提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す自動車用電子
回路ユニツトの分離した状態の斜視図、第２図な
いし第４図はそれぞれ従来例を示し、ジヤンクシ
ヨンブロツクと電子回路ユニツトの概観斜視図
（第２図）、同上の内部構成を示す回路図（第３
図）と電子回路ユニツトの分離した状態の斜視図
（第４図）である。 Ａ……ジヤンクシヨンブロツク、Ｂ……電子回
路ユニツト、２……結合コネクタ、６……機能回
路、９，２０……プリント基板、１２……信号回
路用外部出力コネクタ、１３……大電流出力用ス
ルーコネクタ、２１……スルー回路（ブスバー）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ワイヤハーネスの接続に使用するジヤンクシヨ
   ンブロツクに搭載接続される電子回路ユニツトに
   して、ケース内部に機能回路が形成されたプリン
   ト基板を収容し、プリント基板にはジヤンクシヨ
   ンブロツクから当該プリント基板を経由して外部
   に出て行くスルー回路を設けると共に、ケース外
   部にジヤンクシヨンブロツクおよびワイヤハーネ
   スに対する結合コネクタと前記スルー回路に対す
   るスルーコネクタを設けてなる電子回路ユニツト
   において、 前記スルー回路を複数のブスバーとこれらを支
   持する絶縁基板とで構成し、該ブスバーから折り
   曲げ形成した接続ピンをプリント基板の回路に接
   続することにより該ブスバーをプリント基板に対
   して立体的に配索し、該スルー回路を前記スルー
   コネクタおよび（または）結合コネクタを介して
   入出力させることを特徴とする自動車用電子回路
   ユニツト。