JPH0331175Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 （産業上の利用分野） 本考案はペツト等の動物が排泄した糞等の汚物
を処理するとき利用する操作性良好な動物用汚物
の掬い器に係る。

（従来の技術） 従来実開昭61−11608号公報に開示されるよう
に汚物処理器として、幅広の板体を略くの字形に
折り曲げ、その両端を互いに対向する折曲部を形
成してハサミを構成し、このハサミに折曲部の部
分から袋を被せ、この袋の内側に汚物を上記ハサ
ミで挾む構成のものが存した。

この汚物処理器は、予めハサミに形成した折曲
部に袋を被せておき、汚物を掬うときハサミの開
口部を汚物に対応させてから、ハサミを閉じてそ
の袋内に汚物を包み込むと共に、前記袋を反転し
て袋の口を閉じた後、ハサミより汚物入りの袋を
取り出しこれを処理するものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし前記従来の汚物処理器は、幅広の板体を
くの字形に折り曲げてハサミ器を形成し、更にそ
の両端に対向する折曲部を設けた形態であるか
ら、全体を金属かプラスチツク等の折り曲げした
とき弾性を有する材質で形成する必要があつて、
紙製等により簡易な使い捨て式のものではなく、
繰り返し使用するももので動物を散歩させながら
これを開き状態で持ち運びするが、その取り扱い
に極めて不便である問題点を有するものであつ
た。

本考案は前記した従来の問題点を解消するため
になされたもので、一対の汚物掴み体をカスタネ
ツト状に連継し、該連継部分に折返し方向とは逆
方向に屈曲するバネ部を一体又は別体に備えて、
汚物掴み体を直接握持する握持力を定める汚物の
確実な掬いと、汚物掴み体の確実な拡開を可能と
して操作性を高めた動物用汚物の掬い器の提供を
目的としたものである。

ロ 考案の構成 （問題点を解決するための手段） 前記目的を達成するための本考案に係る動物用
汚物の掬い器は、実施例に示すように左右一対の
汚物掬い体１，２を折返し連継部５により連設し
てその折返し連継部５に、折返し連継部の折返し
方向とは逆方向に屈曲するバネ部６を一体又は別
体に備え、折返し連継部５に袋体１２の底部を止
着するスリツト状の袋取付け部１４を設けた構成
である。

（作用） 本考案に係る動物用汚物の掬い器は前記のよう
に構成されているから、これによつてペツト等の
動物が排泄した糞等の汚物を処理する場合は、例
えば実施例の第２図に示すように汚物１３を汚物
掬い体１，２の内面に添うように収容してから、
さらにこの汚物掬い体１，２の開口部側を、バネ
部６によつて拡開した両汚物掬い体１，２に指を
掛けてこれを前記汚物に被せるように対応させな
がら、安定握力により前記汚物掬い体１，２をつ
ぼめて汚物１３を掬い取り汚物掬い体１，２内に
入れ込んだ後、開口部側を閉じて汚物１３を完全
に包み込んでから、汚物掬い体１，２より取り出
しこれをそのまま汚物処理するもので、汚物１３
を確実容易に掬い取ることができるものである。
又この掬い器を再使用する場合は、ビニール製の
袋体１２を汚物掬い体１，２の内面に収容し、こ
れを反転した袋体１２を汚物掬い体１，２へ装着
して繰り返し使用するものである。

（実施例） 実施例 １ 次ぎに本考案に係る動物用汚物の掬い器を図面
第１図乃至第３図に基づいて説明する。

図中１及び２は開口の間口を広くした厚紙製、
薄いプラスチツク製等の素材で形成した左右一対
の汚物掬い体で、断面ハの字状に形成して端部に
折曲げ片からなる汚物掴み片３，３を設け、且つ
互いに対応する部分に湾曲する汚物の内包部４を
形成してある。

尚この汚物掬い体１，２は第２図に示すように
断面半円弧状、多角状等に形成する場合もある。

５は前記汚物掬い体１，２を開閉自在に連結す
る幅広長さを有した折返し連継部で、両汚物掬い
体１，２と一体に設けて形成される掬い器Ａをカ
スタネツト状とする。

６は折返し連継部５に形成したバネ部で、両汚
物掬い体１，２の頂部側への切り込みによつて形
成し、折返し連継部５の折返し方向とは逆方向へ
反転状に屈曲する逆山形状をなした反力の可否調
整を自在に設けたバネ部であつて、その反力によ
り前記汚物掬い体１，２を拡開する。

尚このバネ部６は、前記切り起こしによる一体
形か、又は第３図に示すように断面Ｍ形状のバネ
部材６ａを汚物掬い体１，２の内面に取り付ける
別体形とがあり、又第３図に示すように折返し連
継部５の両端部寄りに夫々形成する複数の場合も
ある。

７，８は汚物掬い体１，２に設けた指掛け部
で、第１図に示す切り起こしによつて指の入る弧
状、角状等に形成する一体形か、第３図に示すよ
うに帯状の指掛け片８ａを折返し連継部５と平行
に設け別体形がある。

９は汚物掬い体１，２の閉鎖状態を保持する閉
じ部材で、汚物掬い体１，２の一方に設けた係止
突縁１０と、他方に設けた係止突縁１０を嵌合係
止するスリツト状の受け孔１１とよりなる一体形
のものか、或いは前記指掛け部７，８へ係止させ
輪ゴムによる別体のものを使用し、夫々閉じた汚
物掬い体１，２の外側に嵌めて、その閉鎖状態を
保持する。

１２は掬い器Ａの汚物掬い体１，２へ着脱自在
に反転装着した袋体で、ビニール製の袋を使用し
これを反転して汚物掬い体１，２内へ広げると共
に、使用時汚物掬い体１，２の外部へ折り返して
汚物１３を内包した後、再度反転して汚物掬い体
１，２より取り出し、トイレ等へ処理する。

１４は折返し連継部５に設けたスリツト状の受
孔からなる袋取付け部で、該取付け部に反転した
袋体１２の底部を差し込んで係止しこれを保持す
る。

尚この袋取付け部１４を設けることにより、袋
体１２の落下、位置ずれ等を防止し袋体１２の確
実な止着を得ることが出来る。

以上この実施例による動物用汚物の掬い器を使
用する場合は、予め掬い器Ａを構成する汚物掬い
体１，２内に於て袋体１２を広げ、更にこれを反
転して汚物掴み体１，２を包んでおき、今例えば
ペツト等の動物が排泄した汚物１１を掬い取ると
きは、バネ部６の反力により汚物掬い体１，２を
拡開した掬い器Ａの指掛け部７，８に指を通して
カスタネツトを掴む要領で掬い器Ａを持つて、汚
物掬い体１，２により路上等に排泄した汚物１３
を掬い取りながら、袋体１２へ汚物１３を収容し
た後、この袋体１２を取り出し処理するか、或い
は掬い器Ａと共に汚物処理器等へそのまま処理す
るものである。

実施例 ２ 次ぎに本考案の他の実施例を第４図乃至第６図
に基づいて説明すると、この実施例によるもの
は、汚物掴み体１′，２′を一対の折曲げ片１５
と、汚物掴み片１６と、収容体基片１７とからな
る断面台形状で浅い箱状に形成したものを示し、
両汚物掴み体１′，２′を折曲げ連継部５′で一体
に連結し、この折曲げ連継部５′にこの折り曲げ
連継部５′の折り曲げ方向と逆方向に屈曲する反
力機能を有するバネ部６′を反転可能に備えたも
ので、この台形状の汚物掴み体１′，２′によると
きは、一対の折曲げ片１５により例え軟質な汚物
を掬う場合でも、流出漏れのない確実な汚物掬い
を行なうことが出来る。

尚第６図の係止突縁１０′に円孔１８等を設け
た持ち運びの指挿入用吊り下げを備えている。

ハ 考案の効果 本考案の動物用汚物の掬い器は、折返し連継部
に設けた該折返し連継部とは逆方向に屈曲するバ
ネ部の反力により、特別な開き操作を必要としな
いで、汚物掴み体が広く拡開するので、ビニール
等の袋体を動物用汚物の掬い器に容易に装着及び
脱着することができ、屋外等において、排泄した
動物の汚物掬いを容易且つ迅速に処理することが
できる。

又、本考案の動物用汚物の掬い器は、折返し連
継部に袋体の底部を止着するスリツト状の袋取付
け部を設けたから、袋体の落下、位置ずれ等を防
止し袋体の確実な止着ができ、汚物の確実な掬い
取りを行なうことができる等の特有の効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面第１図は本考案に係る動物用汚物の掬い器
を示す斜視図、第２図は仝上使用状態を示す説明
図、第３図はバネ部を複数設けたものを示す斜視
図、第４図及び第５図は他の実施例を示す斜視
図、第６図は仝上型抜き状態を示す組立て前の平
面図である。 図中１，２は汚物掬い体、５は、折返し連継
部、６はバネ部、７，８は指掛け部、９は閉じ部
材、１２は袋体、１３は汚物、１４は袋取付け部
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 左右一対の汚物掬い体を折返し連継部により
   連設してその折返し連継部に、この折返し連継
   部の折返し方向とは逆方向に屈曲するバネ部を
   一体又は別体に備え、前記折返し連継部に袋体
   の底部を止着するスリツト状の袋取付け部を設
   けたことを特徴とする動物用汚物の掬い器。 (2) 汚物掬い体内に汚物を内包する袋体を着脱自
   在に反転装着した実用新案登録請求の範囲第(1)
   項記載の動物用汚物の掬い器。