JPH073886Y2 - 犬糞等の携帯用始末具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は犬の散歩に際し、犬がした糞等を拾うための始
末具に関するものである。

（従来の技術） 犬のを散歩させた際、犬がした糞等の汚物処理は散歩さ
せた者の責任で行われており、最も単純なものとしては
紙袋と箸を携帯し、汚物を箸でつまんで紙袋内に入れ、
紙袋毎生活ゴミとして廃棄するものである。しかし犬の
散歩において袋と箸とを別々に持参し、使用に際して態
々袋を開かなければならない等の不便があり、従来より
種々の器具が提案されている。

例えばチリ取りタイプの器具（実開昭55−128958号
他）、実公昭62−13470号公報等にはチリ取りタイプの
ものが示されており、また実公昭56−487046号には口バ
シ状の開口部でつまみながら取るタイプの器具（実公昭
56−487046号他）、直接廃棄用の袋へ拾い取る器具（実
公昭61−40127号他）、袋を開口状態に保持して掬い取
る器具（実開昭64−13959号）等が知られている。

（考案が解決しようとする課題） 前記した従来器具はそれぞれ長所や短所がある。即ちチ
リ取りタイプの器具では、別の紙袋等に移し変える必要
があって不便であると共に、汚物を直接収納するため収
納部分の洗滌も必要となってくる。

また直接廃棄用の袋へ拾い取る器具では、汚物を袋越し
に手で拾い取るので衛生上好ましくなく、また器具を用
いて袋越しに挾み拾う場合、草地や砂利面や測溝内の汚
物を確実に挾み拾うことはできない。更に開口状態の廃
棄袋に掬い取る器具では、袋自体が常時開口しているの
で、たとえ袋に蓋体を被せたとしても器具からの袋の取
り外しの際には、誤って器具を汚す等の虞がある。

また箸等拾い取る道具を携帯すると、拾い取りに便利で
あるが、逆に携帯自体が不便となる。

そこで本考案は、拾い取りに便利な部材の携帯を容易に
し、且つ拾い取り後直ちに廃棄袋の口を閉じてしまう始
末具を提案したものである。

（課題を解決するための手段） 本案に係る犬糞等の携帯用始末具は、袋装着部と、袋装
着部の基部側に連設した把手と、蓋部と、箸部材とから
なり、特に袋装着部が、枠状部の対向枠杆間に、移動杆
を対向枠杆に添って移動可能に移動杆を架設し、移動杆
を対面する枠杆側に付勢する発条を付設すると共に、移
動杆を対面枠杆と離れた位置に保持するストッパー部を
設け、移動杆及び対面枠杆に袋止着部を設けてなり、蓋
部が、把手に基部を枢結したコの字を伏せた断面形状の
回動腕に、袋装着部の枠状部に被冠できる蓋体を固着
し、蓋体と回動腕との間に箸部材収納空間部を形成し、
袋装着部に蓋体を被冠した状態で回動腕を止着する止着
機構を付設してなることを特徴としたものである。

（作用） 袋装着部の移動杆と対面枠杆に廃棄用袋を装着すると共
に、廃棄袋が開口状態となる位置で移動杆をストッパー
部で保持する。そして箸部材を収納した状態で枠状部に
蓋体を被冠して回動腕を本体に止着すると、把手を持っ
ての携帯が可能である。

犬糞等の始末に際しては蓋部の止着を外して袋装着部か
ら蓋体を外すと廃棄用袋の開口部が露出するので、収納
箇所より取り出した箸部材で汚物を拾い上げ廃棄用袋内
に投入する。廃棄袋に糞等を収納後にストッパー部の移
動杆保持を解除すると、発条の付勢力で移動杆が移動し
て、廃棄袋を閉口し、更に蓋体で袋装着部に被冠して携
帯状態として持ち帰り、汚物を袋ごと廃棄するものであ
る。

（実施例） 次に本案の実施例について説明する。

実施例に示した始末具は、袋装着部１と、把手２と、蓋
部３と、箸部材４から構成される。

袋装着部１は、枠状部11の対向枠杆11aに長孔13を穿設
し、この長孔13に移動杆12の両端部分を遊挿して移動杆
12を対向枠杆11aに添って移動可能に架設すると共に、
移動杆12と対面枠杆11bとの間に引っ張り方向付勢の発
条14を設ける。また長孔13の対面枠杆11bと反対側端部
に移動杆12の移動を阻止するストッパー凹部（ストッパ
ー部）15を連設し、移動杆12及び対面枠杆11bに袋止め
突起（袋止着部）16を設け、更に枠状部11の先部に、止
着受部（止着機構の一部）17を突設してなる。

把手２は、持ち手部21と、袋装着部１の基部側に連結す
る連結部22からなり、蓋部３は、コの字を伏せた断面形
状（状）にして、その基部部分を前記連結部22に枢結
した回動腕31に、袋装着部１の枠状部11に被冠できる蓋
体32を下設し、蓋体32と回動腕31とで形成される空間を
箸部材収納空間部33とし、蓋体32より突出した回動腕先
部31aを止着機構の一部としたものである。

蓋部３の止着機構は、前記止着受部17と、回動腕先部31
aと、蓋部３を袋装着部１に添わせた際に前記止着用受
部17及び回動腕先部31を抱持する止着部材４からなり、
特に止着部材４の内面には挟圧用バネ41を内装してな
る。

箸部材５は、Ｕ状にして先端部分で汚物を挟持して拾い
取るものである。

而して紙製，薄フィルム製の廃棄用の袋Ａを開口し、開
口縁を対面枠杆11b及び移動杆12に付設した各袋止め突
起16に突刺し、移動杆12をストッパー凹部15に位置せし
めて廃棄袋Ａを開口状態で枠状部11に取り付ける。更に
収納空間部33に箸部材５を差し入れ、回動腕先部31aと
止着用受部17を揃え、止着部材４を装着して全体を一体
化し、持ち手部21を持って犬の散歩時に携帯するもので
ある。

犬が用便した際に止着部材４を外し、箸部材５を取り出
し蓋部２を回動して廃棄袋Ａの開口部を露出させ、汚物
を箸部材３で拾って袋Ａ内に投入し、廃棄袋Ａに糞等を
収納後に移動杆12をストッパー部15の位置から外して移
動杆保持を解除すると、発条14の付勢力で移動杆12が長
孔13に添って移動し、廃棄袋Ａが閉口する。そして箸部
材５を再度所定位置に収納すると共に蓋部３を止着部材
４の装着で器具全体を一体化して携帯状態に戻し、その
まま散歩を続け、帰宅したときに袋Ａ内の汚物を袋Ａと
共に廃棄するものである。

従って用具は一体化されるので携帯に便利であって、更
に箸部材５で汚物を拾い上げるので、地面状態がどのよ
うな状態でも確実に拾い上げることができ、而も汚物を
収納した袋は閉じた状態となり悪臭が漂う虞もなく、ま
た散歩中に何らか事故で、器具を落としたりしても袋Ａ
から汚物が飛び出すこともなく、而も袋を閉じたままで
の廃棄処理ができ衛生的でもある。

また本案は実施例に限定されるものでなく、例えば第７
図に示すように箸部材５と止着部材４を一体化すること
も可能である。

（考案の効果） 本案は以上のように箸部材と廃棄用袋とを一体化して携
帯できるようにしたもので、草地や砂利面のような所で
犬が用便したとしても、汚物を容易に且つ確実に拾い上
げることができ、而も汚物収納後直ちに袋を閉じておく
ことができるもので、携帯に便利で且つ衛生的である犬
糞等の始末具を提供できたものである。

【図面の簡単な説明】

図は本案の実施例を示すもので、第１図は各部材の全体
斜視図、第２図は同断面図、第３図は携帯状態（汚物収
納前）の斜視図、第４図は携帯状態（汚物収納後）の斜
視図、第５図は袋装着部の平面図、第６図は袋装着部の
移動杆の動作説明図で、（イ）は汚物収納前を示し、
（ロ）は汚物収納後を示す。第７図は箸部材の別例の斜
視図である。 １……袋装着部 11……枠状部 11a……対向枠杆 11b……対向枠杆 12……移動杆 13……長孔 14……発条 15……ストッパー凹部（ストッパー部） 16……袋止め突起（袋止着部） 17……止着受部 ２……把手 21……持ち手部 22……連結部 ３……蓋部 31……回動腕 32……蓋体 33……収納空間部 ４……止着部材 ５……箸部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】枠状部の対向枠杆間に、移動杆を対向枠杆
   に添って移動可能に移動杆を架設し、移動杆を対面する
   枠杆側に付勢する発条を付設すると共に、移動杆を対面
   枠杆と離れた位置に保持するストッパー部を設け、移動
   杆及び対面枠杆に袋止着部を設けた袋装着部と、前記袋
   装着部の基部側に連設した把手と、把手に基部を枢結し
   たコの字を伏せた断面形状の回動腕に、袋装着部の枠状
   部に被冠できる蓋体を固着して、蓋体と回動腕間に箸部
   材収納空間部を形成し、袋装着部に蓋体を被冠した状態
   で回動腕を止着する止着機構を付設した蓋部と、前記箸
   部材収納部に収納可能とした箸部材とからなることを特
   徴とする犬糞等の携帯用始末具。